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2024年度の中崎城太郎

これ以後は「最近のできごと」へ

2024年(令和6年) 5月
6日(休)  
5日(祝)  
4日(祝) NRELチャートが大幅刷新され(Rev.04-04-2024)、ペロブスカイト関連の項目が増えました。 NRELニュースで解説されていますが、ハイブリッドタンデムという分類が作られ、ペロブスカイト/シリコン、ペロブスカイト/CIGSが移行したのと、ペロブスカイト/OPVも追加されました。また、従来のEmerging PVの中に、ペロブスカイトタンデムが追加されました。
ペロブスカイト/シリコンはLONGiの33.9%、ペロブスカイト/CIGSはHZBの24.2%で変化ありません。ペロブスカイト/OPVはNUS/SERISの23.4%、ペロブスカイトタンデムはNanjing Univの29.1%が追加されました。ペロブスカイトセルはNU/UTの26.1%から変化ありません。このほか、III-V/Siという項目もハイブリッドタンデムの中に追加され、FhG-ISEの35.9%が登場しています。一方、多接合セルは統合されて項目が減り、上部が少しすっきりしました。
3日(祝)  
2日(木) 日本太陽光発電学会ペロブスカイト太陽電池分科会主催 2024年度第1回研究会 「ペロブスカイト太陽電池の国際標準化と計測技術」 が、5月22日(水) 13:30〜17:00 に、東京大学駒場キャンパス・駒場ファカルティハウス1階セミナー室で開催されます。参加資格は日本太陽光発電学会の会員ですが、参加費無料で、オンライン配信(Zoom)もあります。分科会終了後には意見交換会(参加費1000円)も行われます。参加登録はこちらのフォーム (作成:私) から。
■プログラム
「太陽光発電の未来を拓く国際標準化」
近藤 道雄 (早稲田大学)
「ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた研究と国際標準化」
村上 拓郎 (産業技術総合研究所)
「ペロブスカイト太陽電池モジュールの屋内・屋外計測」
菱川 善博 (立命館大学)
「RATOとKISTECによるペロブスカイト太陽電池計測法の国際標準化活動」
馬飼野 信一 (有機系太陽電池技術研究組合)
先月、東京ペロブスカイト株式会社 が誕生したようです。 こちらの情報も併せると、2010年3月に設立された 光触媒抗菌サービス株式会社 (法人番号指定は2015年10月5日) が、今年4月4日に名称変更(法人番号公表サイトでの最終更新は4月30日)したようです。ただ、サイトの文章は、いかにも生成AI的で、もし人が書いているとすれば、既に頭の中が生成AIでしょう。
Perovskite-infoで、東レエンジニアリングが大きなスロットダイコーターを出荷することが書かれています。2400mm×1200mmということは、GCL向けですね。日本の技術が中国企業をどんどん後押ししています。
中国台頭で撤退、縮小相次ぐ日本の太陽電池 次世代型の実用化に日欧連携の後押し期待」 と、唐突に日欧連携が出ているのですが、何の関連でしょうか?
中国・仁烁光能は、1月に、30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールの安定化効率(MPPT)で20.1%の認証値を得たと報道(→翻訳)されていましたが、このほど、同サイズで、MPPT効率 20.86%を達成したと報道(→翻訳)されています。
駒場キャンパス16号館付近で、空間の歪みが生じて、ではなく、街灯が傾いています。
1日(水) 先日の日経記事で、日本の温室効果ガス排出削減における次の目標は、2035年度に、2013年度比で66%削減という案を軸に調整すると書かれていましたが、その数字の根拠が見当たりませんでした。66%という数字を出しているのは橘川先生くらいで、昨年5月のG7札幌会合の共同声明に 「IPCCの最新の見解を踏まえ、世界のGHG排出量を2019年比で2030年までに約43%、2035年までに60%削減することの緊急性が高まっていることを強調する」 と書かれていることを元に、それが2013年比で66%に相当するとの説明でしたが、それが議長国・日本の目標なのか、G7全体での目標なのか微妙な感じでした。今回、イタリアでのG7会合での共同声明に、再び 「We remain committed as G7 to providing a substantial contribution to efforts to reduce global GHG emissions by around 43 percent by 2030 and 60 percent by 2035, relative to the 2019 level, in light of the latest findings of the IPCC AR6.」 と記されたことで、これが日本だけの目標ではないことになったように思うのですが、どうでしょうか。
例年この時期のネタですが、アジア大学ランキングの記事です。

2024年(令和6年) 4月
30日(火) 日本太陽光発電学会 学術講演会 / 「次世代の太陽光発電システム」シンポジウムが、7月11-12日(木-金) に広島で開催されますが、予稿原稿投稿締切が明後日5月2日(木) 17時です。
太陽光発電技術研究組合(PVTEC) 第47回 技術交流会が、5月28日(火) 13:00-16:10 に、機械振興会館で開催されます。まだ内容は調整中のようですが、予告として、5件中3件の講演が挙げられています。
「ペロブスカイトタンデム太陽電池の展望(仮)」 東京大学 瀬川浩司氏
「BIPVの展望とガイドライン策定(仮)」 株式会社LIXIL 石井久史氏
「太陽光発電の安全性向上(仮)」 産業技術総合研究所 大関 崇氏
公益社団法人 日本技術士会 機械部会 2024年7月例会が、7月12日(金) 18:30-20:30 に、機械振興会館で開催され、AndanTEC・浜本伸夫氏が 「フィルム製品の量産化(ペロブスカイト)」 と題して講演するようです。
AndTech主催のLive配信WEBセミナー 「機能性フィルムにおける基礎・最新動向と塗工技術」 が3ヶ月連続で、5月28日(火)、6月11日(火)、7月16日(火)に開催され、AndanTEC・浜本伸夫氏が講師を務めます。
AndanTECについては、まだよく分からないのですが、浜本氏は4月18日に開催されたLive配信セミナーでも講師をされていて、なかなか活発です。
G7環境相会合での合意内容について、最終発表前であることもあり、いろいろな度合いの表現の報道があります。特に見出しだけで見ると、「G7環境相会合、石炭火力30年代前半廃止で「合意」 伊メディア」(毎日)、「G7エネ相、35年までの石炭火力廃止で原則合意 30日に詳細公表」(ロイター)、「石炭火力発電、35年廃止合意へ G7環境相会合、声明きょう採択」(共同)などと端的です。いちおう、毎日、共同の本文では、「CO2排出削減対策が講じられていない石炭火力発電について」と限定されていますが、きっとイタリア政府関係者が飛ばし発言を行なったのでしょう。
春の叙勲で経産省推薦分のリストを見ていたら、瑞宝小綬章 荒川裕則 75 元 産業技術総合研究所物質工学工業技術研究所基礎部長 という文字がありますが、こういう表現だと、人物同定が難しいです。産総研リストにもあります。こういう感じだと、こちらが気付いていない受章者が近くにいそうです。
中国で、ペロブスカイト太陽電池100MWパイロットラインと1GW量産ライン建設に14億元を投資するという報道です。同様の話が幾つもあって混同してしまいます。場所はこのあたりですが、本気度は、いかほどでしょうか。
29日(祝)  
28日(日)  
27日(土) 自宅で動作不良に陥っていたガス給湯器2006年製)が、交換され2024年4月製)ました。対応が非常に迅速で、家主経由で不具合を連絡したら、その日の午後に「あと10分で到着します」 と、いつ訪問するかの相談より先に動いているとか、家主から交換OKの連絡が行ったら、「明日行けますが」と、即対応とか。平日はこちらが無理なんですが。とりあえず、平時には対応が早いことは分かりました。2011年の震災でガス管損傷のため家(駒場)のガスが止まった際に、復旧に相当時間がかかったイメージしかなかったですが。
26日(金) 研究室のゼミにて、ペロブスカイト太陽電池関連研究の最新動向をプレゼン。
以前から情報がありましたが、日揮とエネコートと苫小牧埠頭によるペロブスカイト太陽電池の実証実験が本格的に開始されたようです。屋根上には、屋根の凹凸に合わせて設置されるのかと思っていたら、凸部の間に橋渡しする形で設置されたのですね。それだと、風対策や、積雪重量対応などが難しそうです。
25日(木) 明日のプレゼンを準備。 
24日(水) 日経GXで、「タンデム太陽電池、中韓勢が先行 変換効率3割超え」と解説されています。中身は読めませんが、事業化するには、日本では既にシリコン太陽電池を作っているところが減り過ぎです。
環境ビジネス記事「ペロブスカイト太陽電池開発、特殊性を追求する日本メーカー その狙いとは」の中身は、どういうことが書いてあるのでしょうか。
公明新聞4月20日付の瀬川浩司教授インタビュー記事について、江東区議会議員がツイートしてます。
横浜商工会議所の機械・金属工業部会の部会・講演会「ペロブスカイト太陽電池の開発−事業化動向と今後」が、6月11日(火)に開催されます。講師は宮坂先生です。
化学工業日報サイトでオンラインセミナーが予告されています。産総研・古郷先生による電池セミナー「ペロブスカイト太陽電池の量産と普及」は、6月26日(水)開催、受講料は29,700円です。
デンカが三菱商事と合弁契約を締結して、フロンティアカーボンを共同で運営するようです。ちなみに、フロンティアカーボン社の高純度PCBMを購入しようとすると、このくらいのコストがかかります。この価格のままでは商業化は無理ですが、大量生産になった場合は、どうなるのでしょうか。
ドイツ・ZSW が、米国・First Solar と連携するようです。
中国・晟成光伏が、ペロブスカイトタンデム・ターンキー設備を納入したと報道(→翻訳)されています。記事中の図では「ターンキー」というほど設備が繋がっていないように見えますが、どの程度、一体化されているのでしょうか。表示されない可能性もありますが、元リリース中にある 写真 が、その設備でしょうか? 誰か装置に詳しい方、写真の各装置を解説してください。
朝日新聞デジタル記事「2040年「日本は新興国並み」経産省見通し、失われた30年続けば」は、経産省の産業構造審議会・経済産業政策新機軸部会でまとめられた内容に基づくと思われますが、そんなに万能なアイデアって、出てこないですよね。。
「今のところ、歩数がいつもより多くなっています。」という表示ですが、こういう範囲を往復した結果です。カウントの始点は先端研です。
23日(火)  
22日(月) 先週土曜深夜(日曜未明)に NHK BS で放映された「どこでも太陽電池研究室」が、NHKオンデマンドにも出ていますが、だれか購入します?
NRELのモジュールチャートが更新され(Rev.04-12-2024)、ペロブスカイトモジュールについて、前版(Rev.02-13-2024) までの 18.6% (UtmoLight) から 19.2% (SolaEon) になりました。
データファイルで見ると、面積 1027.1 cm2 で、NRELで昨年12月に測定されたようです。SolaEon (深圳市光因科技) は、報道レベルでモジュールの効率更新をたびたび出していて、1月末には40cm×30cmで22.57%などの数字が出ていましたが、これらは NPVM (Chinese National Photovoltaic Industry Measurement and Testing Center :国家光伏産業計量測試中心) での測定値でした。今回はNREL測定なのでチャートに出たということでしょうか。光因科技の首席科学家は、杨旭东先生(上海交通大)ですね。
と書いているうちに、より詳しい報道(→翻訳)が出ました。翻訳のほうには図表が表示されません。
研究棟1階で、ホールにパーティションのようなものが搬入されていたので、何事かと思ったら、こういうイベントでした。同時通訳ブースかと思いますが、「3Dスキャンによる外交建築の記録と再現を試みたプレゼンテーション」とあるので、もしかするとそれを使って建築物が再現されたのでしょうか。こちらにある、スマホアプリで3Dモデルを作成する方法は、他の事でも応用できそうです。
先端研4号館ピロティで、敷石が隆起していた箇所は修復されましたが、このあたりでは、押し合って弾けたような損傷がみられます。さらに、このあたりでも隆起が生じています。いったい何の力が働いているのでしょうか。
私のiPhone使用開始以来1万枚目の写真になりました。
21日(日)  
20日(土)  
19日(金) 本日開催された経済財政諮問会議で、民間議員がペロブスカイト太陽電池などの開発や普及の促進を訴えたらしいです。それに対する首相の発言全文は官邸サイトにて。
日経XTECH記事「結晶Si型太陽電池の性能急伸、薄く曲げられるパネルも続々」ということで、ペロブスカイト太陽電池の付加価値について、改めて考え直す必要がありそうです。
日刊工業新聞にご登場ですが、著書について、「今後、中国語版の出版を予定している」 というのは、本気ですか?
GX推進機構の設立が認可されたということで、とりあえずメモしておきます。
2週間前にヘルニアと診断され、まずはこの薬を服用していましたが、1日2.5mgでは不足だったようで全く改善がみられず、1日5mg×2回に増量されました。
この写真のファイル名はIMG_9989.jpegになっていて、iPhone使用開始からの写真撮影数が、まもなく1万枚になります。
18日(木) NHK BSで今週土曜深夜(日曜未明) 4/20 24:09-25:00 (4/21 0:09-1:00) に放映されるどこでも太陽電池研究室情報の正規版です。
厚さ1.4ミクロンのPETフィルム基板上に作製したペロブスカイト太陽電池を電源としてドローンを飛ばしている例です。太陽電池の重量当たり発電量は 44 W/g です。2014年まで東大工学部の染谷隆夫先生のところでポスドクをしていた、オーストリア・ヨハネスケプラー大のKaltenbrunner教授のグループからの報告です。2012年には、染谷先生との共著の有機薄膜太陽電池で10W/gの報告もあります。
今回使われているPETフィルムは、「Mylar 1.4 CW02」と書かれていて、検索すると、DuPont Teijin Films から社名変更された Mylar Specialty Films の製品のようです。ここまで薄くなると、デバイス部分の厚みと、ほぼ同等レベルになりますね。
駒場キャンパスの一角、これから何が始まるのでしょうか?
エネコート社Linked inから、東京化成の正孔輸送層用SAM形成分子が紹介されています。製品の話は別として、徐々に「正孔回収」の語が押し出されています。ここは、「収集と回収の違い」の検索結果や、こちらでも引いておきましょうか。単分子層だと、輸送するほどの距離がないので「正孔輸送層」と表現しにくいのは分かりますが、そういう観点では「正孔選択層」と表現されることもあります。これらは、そこに到達した正孔を輸送したり、選択したりする意味ですが、積極的に集めてくる意味ではありません。「回収」は、「収集」に比べて集めてくる意味を薄めた表現なのかもしれませんが、ばらまいたものを集めてくる意味になってしまうので、二重に間違った表現になりそうです。例のでは、「回収」の語は半分ほど抑え込まれていますが、まだまだ出てきそうですね。
17日(水) 再生可能エネルギー・固定価格買取(FIT)制度での買取状況について、以前は定期的にこちらのサイトの情報をグラフ化していましたが、だいぶ間があきました。現在では、そこへのリンクが無くなっているようですが、情報そのものは更新され続けているようです。1年ぶりに更新したグラフは、こうなりました。今や、FITの他に、FIP、PPAなどもあり、このグラフが示す範囲が微妙です。2023年は8月が最大ですが、天気によるというより、春が出力制御で抑え込まれているせいでしょう。
日経の新社長インタビュー記事でとりあげられている倉元製作所の新社長が中国出身なのが気になったので、遡って見たら、2020年の経営再建の際に迎えた社長の時点から中国出身だったのですね。インタビューの中で、「新型太陽電池の開発でも大手企業との共同開発に向けた協議が進んでいる」とありますが、どこの大手企業なのでしょうか。国内企業のつもりで対応していたら、経済安全保障に引っかかりそうです。
中国・光因科技が、ペロブスカイト太陽電池1cm2セルで変換効率25.64%を達成したと報道(→翻訳)されています。現在 Solar cell efficiency tables (Version 63) に掲載されているのは 25.2% なので、これを上回りますが、本当でしょうか?
中国・极电光能 (UtmoLight) のリリースで、ペロブスカイト太陽電池を用いたカーポートに充電機能を持たせたようですが、一部の写真が表示されないこともあり、報道(→翻訳)を参照しておきます。
今年も屋上を赤いタカラダニが這い回る時期になりました。しかし、ただでさえ小さいのに、出てきたばかりで、より小さいので写真が無理です。
16日(火) IEA PVPSから、世界の太陽光発電の導入状況の速報「Snapshot of Global PV Markets 2024」が出されました。
年間導入量は、2022年の236GWの倍近い446GWに達し、累積導入量は約1.6TWになりました。年間導入量は、中国での導入量が不明確なので40GWほどの幅が設けてありますが、10年前の年間導入量(2014年は40GW)が誤差範囲になってしまうレベルです。国別の年間導入量で、日本は前年に続き7位ですが、トップの中国の277GWに対して6.3GWで、だいぶスケール感に差がつきました。国別の累積導入量では、日本はインドに抜かれて4位となりました。
昨日の日経電子版記事「2050年の電源構成、次期エネ計画で明示を 経団連が提言」や、3日前の産経の<独自>記事に出ていた 経団連の提言日本産業の再飛躍へ が公開されています。エネルギーのところでは、次のような記述があります。
わが国の長期的な産業戦略に対応するエネルギー需要について、2030年・40年・50年といった長期的スパンでの見通しを具体的に示すとともに、それに向けた供給基盤・エネルギー構成・インフラ整備・価格等の道筋を明示すべきである。(中略) 次期エネルギー基本計画は、半導体・デジタルをはじめ各種産業政策との整合性を取った形で策定されるべきである。
なかなか難しそうな課題ですね。
Perovskite-infoで、blade coatでペロブスカイト層を製膜した効率24.67%のペロブスカイト太陽電池が紹介されています。元論文はこちらです。blade coatによるものとしては、25.47%に次ぐ2位かと思います。製膜法別プロットでは、ブレードコートの中に、バーコート、メニスカス塗布、スロットダイコート等もまとめてしまっていますが、まだ数が少ないです。少し範囲を広げても、あまり多くないです。
15日(月) 現在、日本の温室効果ガス排出削減目標は「2030年度に2013年度比で46%削減」ですが、日経記事によると、次の目標は、2035年度に66%減らす案を軸に調整するそうです。 別の 日経記事にも解説があります。現行目標の「2030年度に46%削減」は、2013年を100として、2050年を0として引いた直線にのる数字でしたが、今回の「2035年度に66%削減」は、より踏み込んだ値で、何か根拠があるのでしょうか? これらの記事の見出しは、2040年度の電源構成について次期エネルギー基本計画で示される見込みということですが、それよりもマイナス66%がインパクトがあります。
日経電子版記事「2050年の電源構成、次期エネ計画で明示を 経団連が提言」があったので、経団連の提言のところを見ても、今日の時点では出ていません。2日前の産経の<独自>記事が先だったようですが、「近く公表し」って、いつごろになるのでしょうか?
再掲ですが、サイエンス&テクノロジー株式会社によるオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池における塗工・乾燥のスケールアップ 〜Roll To Rollへのスケールアップ、乾燥方法と方式の決め方、バー塗工、スロット塗工、グラビア塗工〜」が 4/18(木) 13:00-16:00 に開催されます。受講料は49,500円です。
再掲ですが、情報機構のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎・最新動向からタンデム化による高効率化まで」が、東京都市大学・石川亮佑先生を講師として、4/24(水) 13:00-16:00 に開催されます。受講料は36,300円です。
AndTech主催のLIVE配信・WEBセミナー「ペロブスカイト太陽電池の劣化機構・解析・評価・機能性向上」が、4/26(金) 11:00-16:45 に開催されます。講師は、桐蔭横浜大学・池上和志氏、筑波大学・丸本一弘氏、国立研究開発法人物質・材料研究機構・白井康裕氏、岡山大学・林靖彦氏 とのことです。受講料は60,500円です。
NHK BSで、今週土曜深夜(日曜未明) 4/20 24:09-25:00 (4/21 0:09-1:00) に、どこでも太陽電池研究室 が放映されるようです。 自分が登場してないとよいのですが。
14日(日)  
13日(土)  
12日(金) 2022年度は、2021年度に比べて日本の温室効果ガス排出量が減ったということで、報道されています。経産省によるエネルギー需給実績速報(2023.11.29)では、既にエネルギー起源CO2が減っていました。今日は確報が出ました。
日食の際の太陽光発電を検証する機会は、なかなか無さそうですね。
先端研4号館ピロティで工事が始まり、敷石が隆起していた箇所が補修されます。敷石が剥がされた下地は、想像していたのとだいぶ違いました。
ペロブスカイト太陽電池小面積セル変換効率論文最高値 26.9% を報告した、昨日のScience論文の件、Northwestern大学ニュースや、上海科技大学ニュースなどにも出ています。

この26.9%のポイントを、太陽電池特性パラメータ別のプロットで検討してみましょう。Voc 1.18V は、特別高いレベルではありません。いっぽう、Jsc 26.4mA/cm2 は、最高に近い値です。このため、Jsc vs. Voc でも、逆構造型としては右上側に位置しています。しかし、最も特徴的なのは、FF 0.862 です。これだけで他に勝てそうです。
下記は、左から、PCE vs. VocPCE vs. JscPCE vs. FF のプロットです。
  

2週間前にも出しましたが、ペロブスカイト太陽電池小面積セル論文報告変換効率上位のリストです。
26.9% 米国
Northwestern大
Science 2024, 384, 189.
DOI:10.1126/science.adm9474
2024/04/11 Newport 26.15%
26.41% 中国清華大 Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.02.019
2024/03/15 中国認証26.21%
26.4% 米国
Northwestern大
Science 2023, 382, 810.
DOI:10.1126/science.adk1633
2023/11/16 NREL 25.1%
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.09% 中国科学院
合肥物質院
Nature 2023, 624, 557.
DOI:10.1038/s41586-023-06784-0
2023/11/01 NPVM 25.81%
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.07% 中国北京大 Nature 2023, 623, 531.
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18 中国認証25.8%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%
25.76% 中国華北電力大
[北京]
Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202402840
2024/03/21 中国認証25.38%
25.74% 中国華北電力大
[北京]
Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202400416
2024/03/26 中国認証25.43%
25.72% 韓国エネ研
(KIER)
Science 2022, 375, 302.
DOI:10.1126/science.abh1885
2022/01/20 Newport 25.39%
25.7% シンガポール
国立大(NUS)
Nature Energy 2024, 9, 308.
DOI:10.1038/s41560-023-01442-1
2024/01/12 NPVM I-V 25.1%
 MPPT 24.8%
25.70% 中国科学院
寧波材料所
Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.01.021
2024/02/08  
25.66% 中国清華大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202313673
2024/03/19 中国認証25.15%
25.66% 香港城市大 Nature Commun. 2024, 15, 2753.
DOI:10.1038/s41467-024-47112-y
2024/03/29 中国認証25.20%
25.63% サウジアラビア
KAUST
Nature 2024, 628, 93.
DOI:10.1038/s41586-024-07189-3
2024/02/21 台湾認証25.0%
25.6% 香港城市大 Science 2023, 382, 284.
DOI:10.1126/science.ade9637
2023/10/19 中国認証25.58%
25.6% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2023, 382, 1399.
DOI:10.1126/science.adj8858
2023/11/23 Newport 25.2%
25.60% 中国上海交通大 Adv. Energy Mater. 2024, 14, 2303941.
DOI:10.1002/aenm.202303941
2024/01/02  
25.6% 米国
Northwestern大
Nature Energy 2024, 9, 316.
DOI:10.1038/s41560-023-01444-z
2024/01/18  
25.6% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Science 2024, 383, 524.
DOI:10.1126/science.adj7081
2024/02/01 中国認証25.3%
25.6% 中国上海交通大 Nature Photonics
DOI:10.1038/s41566-024-01383-5
2024/02/12 中国認証25.2%
25.6% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401604
2024/02/27  
25.6% 中国武漢大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202310080
2024/03/13  
25.59% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 592, 381.
DOI:10.1038/s41586-021-03406-5
2021/04/05 Newport 25.21%
25.58% 米国NREL Nature 2023, 623, 313.
DOI:10.1038/s41586-023-06610-7
2023/09/11 JET 24.3%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683.
DOI:10.1126/science.ade3126
2023/02/16 中国認証24.9%
25.55% 中国科学院
青島能源所
Energy Environ. Sci.
DOI:10.1039/d4ee00229f
2024/03/26  
25.51% 中国大連理工大 Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202304521
2024/03/26  
25.5% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401605
2024/02/16  
25.49% 米国NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI:10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 NREL I-V 25.37%
 認証24.05%
11日(木) ペロブスカイト太陽電池小面積セル変換効率論文最高値 26.9% が報告されました。 NRELチャートのペロブスカイト太陽電池の最新値 26.1% や、Solar cell efficiency tables (Version 63) での 26.1% に対応する、Northwestern大などのグループからの報告です。Newportでの認証効率は 26.15%で、1cm2 セルでも認証効率 24.74% が得られています。 ポイントは、ペロブスカイト前駆体溶液中に、添加剤として4-クロロ-ベンゼンスルホン酸が加えられていることです。
首相訪米での記者会見共同声明には現れていませんが、「ファクトシート」の中に、「我々はまた、グリーンイノベーション基金及びサンディア国立研究所が主導する Perovskite PV Accelerator for Commercializing Technologies (PACT) Center を通じ、ペロブスカイト太陽電池技術の研究開発を進展させる意図を有する」 という記述があります。サンディア国立研究所PACTも、あまりよく知らないのですが。
いっぽう、報道にもありますが、大臣対話レベルだと、「両者は、特に洋上風力、ペロブスカイト太陽電池を含む太陽光発電、水素・アンモニア、水電解装置、ヒートポンプ、革新炉、カーボンマネジメント技術など、ゼロ排出技術及び低排出技術の開発とその迅速な展開のための協力を深める方法について議論しました」というような文章が、気軽に出てきますね。
10日(水) 横浜市から、「青葉区と学校法人桐蔭学園が連携協定を締結し、ペロブスカイト太陽電池を活用した出前授業を実施します」というお知らせが出ています。出前授業で忙しくなるのは、誰でしょう?
太陽電池が仕込まれた腕時計、冬の間は常に服の袖で隠れているので、油断していたら、電池不足になってしまいました。
Windowsパソコン、使っていないときに更新されるのは問題ないのですが、文章を書いている最中に、突然画面が青くなって編集中の内容が失われるとか、困るんですが。
9日(火) 令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の受賞者が発表されました。東大先端研の先生方や、いちおう知っている名前も出てきますが、昨年に比べると、個別に挙げるような感じではなさそうです。
今週末(4/13,14)と来週末(4/20,21)に開催されるらしいアースデーイベント、今のところ採り上げるネタが出てこないのですが、いちおうメモ的に書いておきます。
中国・协鑫(GCL)光电が、1.71m2のペロブスカイトタンデムモジュールで変換効率 26.36% を達成したと報道(→翻訳)されています。以前示したペロブスカイト太陽電池モジュール効率メーカー別プロットに追記してみました。論文データプロットと併せた、ペロブスカイト太陽電池モジュールの「変換効率 vs サイズ」 プロット と共に、右上で存在感を発揮、というよりも、はみ出しそうな勢いです。この図では、論文のプロット部分が圧縮されて意味不明になってしまうので、先日示したように、横軸を対数表示にして、円の面積をデバイス面積の平方根にして見やすくした、ペロブスカイト太陽電池モジュールの「変換効率 vs サイズ」 プロット・横軸対数表示版も出しておきます。
この報道で示されている中国計量科学研究院の測定結果では、ペロブスカイトとシリコンの測定値が別々に示されているので、4端子タンデムということになります。I-Vスキャンの時間が、ペロブスカイトは68秒、シリコンは48秒と書かれていますが、畳くらいのサイズに、それだけの時間の照射を行うのは、かなり大変な気がします。
先端研3号館南棟の「中央監視室」のに、「太陽光発電設備設置建物」という文字がありました。この表示が以前からあったか意識していなかったのですが、表示が必要なものなのでしょうか? 電気・機械室のにある「太陽光発電設備設置室」の文字については、昨年11月23日にネタにしていましたが。
無断撮影で懲戒処分されるということは、さりげなくパソコンで撮影して全世界に公開されているこちらは、クレームが出たらアウトな気がしますが。
昨日の日経電子版記事「アイシンが薄くて軽い太陽電池 30年外販、車搭載も視野」は、紙面ではこういう形で、地方経済面(中部)に掲載されたようです。
8日(月) 日経電子版記事「アイシンが薄くて軽い太陽電池 30年外販、車搭載も視野」、ドライルームに言及されているところがポイントでしょうか。以前の記事の焼き直しのような感じもしますが。
電気新聞記事「ペロブスカイト太陽電池、自衛隊施設に導入検討/防衛省「海外頼らず調達可能」」ということですが、どうなるでしょうか。
日経が東芝日産化学を解剖した記事です。とりあえずメモとして。
国立大学法人化に関する記事「交付金減った国立大 法人化20年、学長7割「悪い方向に進んだ」」、逆に見ると、3割は良くなったとしているわけで、一概に言えない結果にも見えます。「減る人件費、安定ポスト、研究時間…国立大法人化20年、現場の嘆き」のほうは、調査対象が偏っている可能性も見えますが、良い方向に進んだとは言い難いのが実際のところでしょう。ただ、法人化していなかったら、もっと悪い方向に進むことになったのではないかとも思われるので、考え方としては微妙ですね。解説も含め、記事後半は読めないので、何が書いてあるのか分かりませんが。
この記事の「オススメ」を先取りして実践しているU先生の英国出張、東京発のようにアラスカ方面経由でなく、西行き路線ですね。
先月から公開されている YouTube GENKI LABO10分で自作した太陽電池の性能が凄すぎた!」 に続き、「太陽光発電は本当に環境に良いのか?」 が公開されています。
7日(日)  
6日(土)  
5日(金) ペロブスカイト太陽電池高効率セル(変換効率20%以上)を報告している論文を、オンライン公開日を基準として、年ごとに数えると、このようになります。2023年分は、まだ10月頃までの分しか出揃っていないので、この1.2倍くらいになると見込まれます。なかなか処理が追いつきません。
Web of Science で、何も考慮せず「perovskite solar cell」で検索すると、36,227件となります。最も引用されている2009年JACS論文が16,863回、2012年Science論文が8,801回、それぞれ引用されています。
積水化学が「浮体式ペロブスカイト太陽電池の共同実証実験開始」とニュースリリースしています。東京都北区の閉校となった学校プールに浮かべたということですが、都内にそういう遊休地があったことが凄い気がします。リストの中で、現在のGoogleマップ航空写真でプールが見える所が5ヶ所あります。雰囲気的に、こちらの清至中学校 跡地でしょうか。
Oxford PVが、Ultra Low-Carbon Solar Alliance に加入したと プレスリリースしています。このアライアンス、「Not All Solar Panels Are Created Equal」と主張して、欧米製の太陽光パネルが中国製よりも優位なことを訴えています。さて、日本はどちら側に立てるでしょうか。
先日から盛り上がりを見せて(?)いる先端研4号館ピロティの石敷きは、とりあえず囲われた状態で経過しています。どういう力が働いて隆起しているのか分かりませんが、相当な力がかかっていそうです。
ここ6、7年ほど、時折、腰痛に見舞われていましたが、先週から足にも痛みが拡大し、何もしていなくても足がつりそうになる状況になったので、整形外科を受診したところ、 ヘルニア の診断がくだりました。MRI画像で、と同様に突き出していて、今後長く対応が必要となりそうです。とりあえず、痛みに気をとられて、仕事の進み方が遅れています。
まずこの薬から、ということで、気になって、文献を見てしまいます。
4日(木) 本日開催されたグリーンイノベーションプロジェクト部会で提示された、基本方針の改訂案によると、今後追加されるプロジェクトの受託者に関しては、GXリーグ参加か、温室効果ガス削減目標提示等が要求されるようです。
霞ヶ関のこのあたりにある旧 日本郵政ビルを改装する形で整備中の環境省新庁舎について、ZEB Ready認証取得とリリースされています。この庁舎では、西側壁面に、国の庁舎で初めて、建材一体型太陽光発電設備が設置されるそうですが、はたしてどこのメーカーのものが入るのでしょうか? 面積の広い南面ではなく、西側壁面というところもポイントでしょうか。
3日(水) 研究室の初回ゼミ。自己紹介と安全講習です。
最近は、ごく一部の雑誌しかチェックできていませんが、ペロブスカイト太陽電池の変換効率プロット、どんどん点が増えていきます。2週間前に示したものと、現在作業中のプロットを比べてみましょう。この中で、平面ヘテロ接合型で酸化チタンETLのトップに立っているのは、この論文です。
効率24%以上を報告している論文は465報ありますが、国別でみると、中国 384 (83%)、韓国 39 (8%)、米国 16 (3%)、欧州 14 (3%)、シンガポール 4、オーストラリア 3、カナダ 2、サウジアラビア 2、日本 1 となります。
2日(火) 今日はネタがないので、過去の補足です。3月5日に紹介した27.22cm2のペロブスカイト太陽電池モジュール変換効率23.30%の論文、その際は「Nature掲載の敷居が低すぎ」などと書いてしまっていましたが、こちらのプロットに現れるように、タンデムを除けば、モジュールで初めて効率23%を超えたもの、となります。今さらですが。
1日(月) 最近開設されたらしい NEDO PR Channel で、「NEDO LABO TALKS」の#3「ミライの太陽光発電【前編】」、および、#4「ミライの太陽光発電【後編】」が公開されています。また、それらの「ショート版」前編/後編も併せて出ています。以前、NEDO Channelで公開されていた「NEDO LABO TALKS」の「NEDOの太陽光発電技術開発」 前編/後編 と似たような雰囲気ですが、以前のものは、現在は見れなくなっているので、比較できません。
PXPからのプレスリリースによると、同社のペロブスカイト/カルコパイライト タンデム太陽電池が変換効率26.5%を達成したようです。
雨水が乾いた跡が黄色くなる時期になりました。例年より少し遅いですが。なぜか都庁も黄色くなっているようです。

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