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2023年度の中崎城太郎

これ以後は「2024年度の中崎城太郎」へ

2024年(令和6年) 3月
31日(日)  
30日(土)  
29日(金) 研究室の歓迎会&送別会。今年度を締めくくるタイミングとなりました。
駒場構内では既に先週から開花していますが、ようやく東京の開花宣言です。ただ、構内の桜は枝の迫力ばかりが目立ち、花見には適さない感じです。
グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発/次世代型太陽電池実証事業に係る公募が始まりました

これは企業が対象なので、大学側が忙しくなることはないのですよね?
 Q:大学や国研等は実証事業に参加できますか?
 A:実証事業の企業に密着した研究開発を行うために、NEDO助成先の委託先としての参加は可能です。

忙しくなりそうな雰囲気もありますが。。。

6月13日(木) 正午が締切です。プロジェクト全体は7年間ですが、個別テーマは最大5年間ということなので、今回採択されると2028年度で終わってしまいますね。
Perovskite-infoが情報源ですが、フレキシブルペロブスカイト太陽電池の論文最高効率 25.09が、中国・清華大学グループから報告されました。なぜこういう雑誌に?という感じもありますが。 フィルム基板の効率上位一覧表は今週月曜日に示したばかりなので更新しません。必要に応じて下のほうを参照してください。
ペロブスカイト太陽電池の論文報告例で、効率25%台後半〜26%台は、これまで Nature系、Science、Joule、Adv.Mater. あたりを見ていれば大丈夫でしたが、Adv. Energy Mater. でも 25.74% というような例が出てきたので、そろそろ幅を広げて見ないといけなさそうです。


ペロブスカイト太陽電池小面積セル論文報告変換効率上位のリストは以下のようになります。
26.41% 中国清華大 Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.02.019
2024/03/15 中国認証26.21%
26.4% 米国
Northwestern大
Science 2023, 382, 810.
DOI:10.1126/science.adk1633
2023/11/16 NREL 25.1%
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.09% 中国科学院
合肥物質院
Nature 2023, 624, 557.
DOI:10.1038/s41586-023-06784-0
2023/11/01 NPVM 25.81%
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.07% 中国北京大 Nature 2023, 623, 531.
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18 中国認証25.8%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%
25.76% 中国華北電力大
[北京]
Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202402840
2024/03/21 中国認証25.38%
25.74% 中国華北電力大
[北京]
Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202400416
2024/03/26 中国認証25.43%
25.72% 韓国エネ研
(KIER)
Science 2022, 375, 302.
DOI:10.1126/science.abh1885
2022/01/20 Newport 25.39%
25.7% シンガポール
国立大(NUS)
Nature Energy 2024, 9, 308.
DOI:10.1038/s41560-023-01442-1
2024/01/12 NPVM I-V 25.1%
 MPPT 24.8%
25.70% 中国科学院
寧波材料所
Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.01.021
2024/02/08  
25.66% 中国清華大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202313673
2024/03/19 中国認証25.15%
25.66% 香港城市大 Nature Commun. 2024, 15, 2753.
DOI:10.1038/s41467-024-47112-y
2024/03/29 中国認証25.20%
25.63% サウジアラビア
KAUST
Nature
DOI:10.1038/s41586-024-07189-3
2024/02/21 台湾認証25.0%
25.6% 香港城市大 Science 2023, 382, 284.
DOI:10.1126/science.ade9637
2023/10/19 中国認証25.58%
25.6% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2023, 382, 1399.
DOI:10.1126/science.adj8858
2023/11/23 Newport 25.2%
25.60% 中国上海交通大 Adv. Energy Mater. 2024, 14, 2303941.
DOI:10.1002/aenm.202303941
2024/01/02  
25.6% 米国
Northwestern大
Nature Energy 2024, 9, 316.
DOI:10.1038/s41560-023-01444-z
2024/01/18  
25.6% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Science 2024, 383, 524.
DOI:10.1126/science.adj7081
2024/02/01 中国認証25.3%
25.6% 中国上海交通大 Nature Photonics
DOI:10.1038/s41566-024-01383-5
2024/02/12 中国認証25.2%
25.6% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401604
2024/02/27  
25.6% 中国武漢大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202310080
2024/03/13  
25.59% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 592, 381.
DOI:10.1038/s41586-021-03406-5
2021/04/05 Newport 25.21%
25.58% 米国NREL Nature 2023, 623, 313.
DOI:10.1038/s41586-023-06610-7
2023/09/11 JET 24.3%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683.
DOI:10.1126/science.ade3126
2023/02/16 中国認証24.9%
25.55% 中国大連理工大 Energy Environ. Sci.
DOI:10.1039/d4ee00229f
2024/03/26  
25.51% 中国大連理工大 Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202304521
2024/03/26  
25.5% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401605
2024/02/16  
25.49% 米国NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI:10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 NREL I-V 25.37%
 認証24.05%
こちらを見ると、北杜市での太陽光推進の難しさが分かるかもしれません。
再エネ議連が再始動したようですが、会長のXに出ている写真に写っている「講師 向井克典様」は、積水化学のですね。気付く人は限定的な気がしますが。
先端研4号館ピロティで生じている敷石の隆起、さらに目立つようになってきました。
28日(木) 来年度予算が成立した、ということで、案からの変化を調べるのがふつうな気がするのですが、案の通りになっているようなので、今さら調べる状況ではありません。いちおう、経済産業省環境省文部科学省 の予算ページにリンクしておきます。
国産「ペロブスカイト太陽電池」来年中の販売目指す」という見出しの報道が出ていますが、昨日、桐蔭で開催されたフォーラム(→報告)で、宮坂先生が希望を語ったようです。
TOKYO MX 「東京インフォメーション」で、ペロブスカイト太陽電池の「実装検証」について紹介されたようです。
12月に出ていた論文を今ごろ紹介ですが、貼合せ作製のペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で初の効率30%超です。ペロブスカイト太陽電池の透明対極側とシリコン太陽電池の間を、MXene層で貼り合わせてあります。中国・西安電子科技大学グループからの報告です。
これまでに報告されている2端子タンデム太陽電池のうち、ペロブスカイト/シリコンタンデムでは、ほとんどがシリコン太陽電池を基板に使って、上面に作成した透明対極側で光を受けるものでしたが、本報告のものは、ペロブスカイト太陽電池をガラス基板で作成し、そのガラス側から光が入射します。効率30.26%は、4端子タンデムの上位と同等ですね。
こちらも旧聞ですが、中国・暨南大学(広州)グループから、フレキシブルペロブスカイト太陽電池モジュール(約12cm2)で効率20.20%の報告です。以前プレスリリースされていた20.2%(12.11cm2)が、ようやく論文になったということでしょうか。

論文報告されたフレキシブルペロブスカイト太陽電池モジュールの変換効率上位は以下のようになります。
active area
aperture area
PCE / %
 /cm2
PCE / %
 /cm2
2024/01/06 中国・暨南大
[広州]
Adv. Funct. Mater.
DOI:10.1002/adfm.202313910
20.20 12.18 (19.21) (12.96) PEN
2024/01/18 米国・North
 Carolina
Nature Photonics
DOI:10.1038/s41566-023-01373-z
  20.1 9 PET
  18.7 21
  17.8 32.4
2023/06/22 中国・常州大
[江蘇省]
Solar RRL 2023, 7, 2300283.
DOI:10.1002/solr.202300283
19.71 58.14   (61.26) PEN
2023/04/30 中国科学院
大連化物所
Adv. Mater. 2023, 35, 2302484.
DOI:10.1002/adma.202302484
18.71 36.50   (38.88) PEN
2022/08/08 韓国・SKKU ACS Energy Lett. 2022, 7, 2893.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c01391
18.61 20.12 (14.97) (25) PEN
18.35 48.9 (14.02) (64)
2020/10/22 韓国・KRICT Energy Environ. Sci. 2020, 13, 4854.
DOI:10.1039/d0ee02164d
(17.9) (90) 15.9 100 PEN
(14.9) (202.5) 13.4 225
2023/04/27 中国・復旦大
[上海]
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300661.
DOI:10.1002/aenm.202300661
17.79 24   (31) PEN
2024/02/29 韓国・KRICT Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.02.008
(17.68)   16.43 900 PET
2020/06/15 中国・南昌大 Nature Commun. 2020, 11, 3016.
DOI:10.1038/s41467-020-16831-3
17.55 31.20 (15.21) (36) PET
2023/10/19 中国・華南
師範大[広州]
Small 2024, 20, 2307186.
DOI:10.1002/smll.202307186
17.32 10.5   PEN
2019/11/21 米国・North
 Carolina
Adv. Energy Mater. 2020, 10, 1903108.
DOI:10.1002/aenm.201903108
(17.18)   15.86 42.9 Willow
Glass
2021/10/13 中国・南昌大 Adv. Funct. Mater. 2021, 31, 2106460.
DOI:10.1002/adfm.202106460
(17.2) (21.82) 15.01 25 PEN
2022/11/29 香港大 Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2210063.
DOI:10.1002/adfm.202210063
17.06 15   PEN
2022/05/18 中国・南昌大 Adv. Mater. 2022, 34, 2201840.
DOI:10.1002/adma.202201840
16.87 14.63   PEN
2022/05/13 中国・西安
交通大
Adv. Funct. Mater. 2022, 32, 2202408.
DOI:10.1002/adfm.202202408
16.75 24   PET
2021/03/19 中国・南昌大 Sci. China Chem. 2021, 64, 834.
DOI:10.1007/s11426-020-9951-1
16.70 22.50   PET
2022/05/05 韓国・UNIST ACS Energy Lett. 2022, 7, 1864.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c00637
16.62 15   PEN
2023/09/12 中国・武漢
理工大
Nano Res. 2024, 17, 2704.
DOI:10.1007/s12274-023-6115-y
16.48 11.5   PEN
2023/03/16 中国・南昌大 Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2301043.
DOI:10.1002/adfm.202301043
16.47 9   HPMC
2021/01/26 中国・南昌大 J. Mater. Chem. A 2021, 9, 5759.
DOI:10.1039/d0ta12067g
16.15 15   PEN
2022/11/21 韓国・ソウル
国立大
Int. J. Precision Eng. Manufac.
-Green Technology 2023, 10, 1223.
DOI:10.1007/s40684-022-00485-1
16.10 35.1   PEN
2018/11/02 中国・武漢
理工大
Nature Commun. 2018, 9, 4609.
DOI:10.1038/s41467-018-07099-9
15.22 16.07   PET
27日(水) 積水化学リリースで、「倉庫壁面に対するフィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置実証実験を開始」と発表されています。センコーグループホールディングス、センコーとの共同実証実験です。1m×1mを16枚設置したという写真、日田田田日という配置でしょうか。
春分から一週間後の日没、もう建物に邪魔されません。夕日の周りには、しっかり花粉光環が現れていました。
当研究室が退居した5階実験室の原状復帰工事が、ほぼ完了したようで、新しい部屋という雰囲気になりました。
26日(火) テレビ東京NEWSモーニングサテライトにペロブスカイト太陽電池が登場したようです。
朝日新聞デジタルの記事によると、「文部科学省は26日、博士の数で世界トップ級をめざす「博士人材活躍プラン〜博士になろう」をまとめた」ようですが、文科省サイトのこちらに掲出されている資料は、「博士人材活躍プラン〜博士をとろう」のようです。「取ろう」と「採ろう」がかけてあります。
【3/27追記】記事の中の「博士になろう」が「博士をとろう」に変わっています。
25日(月) NRELチャートが更新され(Rev.03-14-2024)、前版(Rev.02-13-2024)で18.1%(UNIST)だった量子ドット太陽電池が 19.1%(UNIST) になりました。が、プロット位置がずいぶん左寄りで、情報を見ると、測定日は2023年3月23日、ほぼ1年前のデータです。今年1月末にUNISTから前回値18.1%に関してニュースリリースされたのを待って、もしくは、論文が1月26日に公開されたのを待っての公表ということでしょうか。
経産省・資源エネルギー庁から、「令和5年度「わたしたちのくらしとエネルギー」かべ新聞コンテストの受賞者を決定しました」と発表されています。頑張ったのは、誰でしょうか?
当研究室が退居した5階実験室、今日は床シート貼り替えが進められました。ここまでの一連の工事で、ドライルームが解体され、床シートを剥がした後、排水口の復旧、下地調整が行われ、新しいシートが貼られた結果、かつてのドライルーム内はもちろん、部屋に入った時のイメージもすっかり消えました。
先日搬入されたシリンダーキャビネットからの排気配管工事が行われました。これでようやくスパッタ装置が稼働できる、というわけではなく、中身の水素・酸素ボンベ待ちです。
誰がメインなのか分かりませんが、中国・鄭州大、中国科学院化学研究所(ICCAS)、中国・南昌大のグループから、効率24.84%のフレキシブルペロブスカイト太陽電池が報告されました。フィルム基板ペロブスカイト太陽電池の論文報告最高値です。最終著者の所属から、とりあえずICCASの論文ということにしておきます。

フィルム基板ペロブスカイト太陽電池論文報告例での変換効率上位は、暫定的に、以下のようになります。
24.84% 中国・中科院
化学研究所
Energy Environ. Sci.
DOI:10.1039/d4ee00462k
2024/03/06 PEN 順構造
SnO2
24.7%
(タンデム)
中国・南京大 Nature Energy 2022, 7, 708.
DOI:10.1038/s41560-022-01045-2
2022/06/09 PET 逆構造
NiO:MeO-2PACz
24.61% 中国・西安
交通大
Adv. Mater. 2024, 36, 2308039.
DOI:10.1002/adma.202308039
2023/10/06 P I 順構造
SnO2
24.51% 中国・中科院
寧波材料所
Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.01.021
2024/02/08 PEN 順構造
SnO2
24.08% 中国・中科院
寧波材料所
Energy Environ. Sci. 2023, 16, 5423.
DOI:10.1039/d3ee02569a
2023/09/13 PEN 逆構造
MeO-2PACz
23.94% 中国・蘇州大 ACS Energy Lett. 2023, 8, 3750.
DOI:10.1021/acsenergylett.3c01167
2023/08/14 PET 順構造
SnO2
23.86% 中国・西北
工業大[西安]
Nature Commun. 2023, 14, 6451.
DOI:10.1038/s41467-023-41931-1
2023/10/13 PET 順構造
SnO2
23.84% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300513.
DOI:10.1002/adma.202300513
2023/02/16 PET 順構造
SnO2
23.8%
(タンデム)
スイス・Empa Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202438.
DOI:10.1002/aenm.202202438
2022/09/30 PEN 逆構造
2PACz
23.68% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2206387.
DOI:10.1002/adma.202206387
2022/11/09 PEN 逆構造
PTAA
23.6% 中国・清華大 The Innovation 2022, 3, 100310.
DOI:10.1016/j.xinn.2022.100310
2022/09/06 PEN 順構造
SnO2
23.57% 中国・復旦大 Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300661.
DOI:10.1002/aenm.202300661
2023/04/27 PEN 順構造
SnO2
23.48% 中国・中科院
寧波材料所
Angew. Chem. Int. Ed. 2024, 63,
e202316898.
DOI:10.1002/anie.202316898
2024/02/10 PEN 逆構造
new SAM
23.4% 中国・蘇州大 Joule 2023, 7, 398.
DOI:10.1016/j.joule.2022.12.013
2023/01/17 PET 順構造
SnO2
23.4% 米国 North
Carolina大
Nature Photonics.
DOI:10.1038/s41566-023-01373-z
2024/01/18 PET 逆構造
PTAA
23.36% 中国・太原
科技大
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2214788.
DOI:10.1002/adfm.202214788
2023/04/04 PEN 順構造
SnO2
23.31% 中国・中科院
寧波材料所
Solar RRL 2023, 7, 2300680.
DOI:10.1002/solr.202300680
2023/10/13 PEN 順構造
SnO2
23.23% 香港城市大 Small 2023, 19, 2207189.
DOI:10.1002/smll.202207189
2023/02/09 PEN 逆構造
PTAA
23.13% 中国・中科院
寧波材料所
Adv. Mater. 2023, 35, 2302752.
DOI:10.1002/adma.202302752
2023/06/12 PEN 逆構造
MeO-2PACz
23.01% 中国・中科院
寧波材料所
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202217526.
DOI:10.1002/anie.202217526
2022/12/29 PEN 逆構造
4PACz
東大の新型コロナウイルス対策タスクフォースが今年度末で解散されます。ようやく通常体制に戻るということでしょうか。
・・・・という段階になって、自分の体温も通常運転に戻ったようです。体温計を常備しなくなっていたので、参考値ですが、この4年間での最高値(2022.2.14)を大幅に更新しました。というか、この4年間が奇跡的だった感じです。
研究室内で察知した人はいなかったでしょうが、サーモグラフィでチェックされていたりしたら、一発アウトですね。今日は体の節々が痛いにとどまっていましたが、仕事は進みませんでした。この先、どう展開するでしょうか。
24日(日)  
23日(土)  
22日(金) YouTube GENKI LABO10分で自作した太陽電池の性能が凄すぎた!」 が公開されています。
もしかして伊藤さんの学会発表完了(昨日)を待っての公開でしょうか。
今日から来週月曜日まで(3/22-25)、東京都市大学世田谷キャンパス&オンラインで、第71回応用物理学会春季学術講演会 が開催されています。オンラインが含まれると重要情報を示しにくいので、対面だけのほうが、内容は充実する気がします。
神奈川県プレスリリースで、マクニカ 及び ペクセル との連携協定締結について発表されています。ペクセルとマクニカといえば、以前、企業連合について報道されていたことがあり、その際のマクニカのリリースを見直したところ、冒頭に以下の訂正文が加わっていました。
10月10日発表の本リリースに掲載していた写真につきまして、宮坂特任教授が手にしていたペロブスカイト太陽電池モジュールは中国で製造されたものですが、環境省サポートで行う本実証事業にて使用するものではございません。本実証事業では、現在開発中の日本製ペロブスカイト太陽電池モジュールを使用します。当該写真の削除とともに、本文を一部修正いたしました。誤解を招いてしまいましたことをお詫び申し上げます。
想像以上に、いろいろな情報が出回っていそうですね。
エネコート社 Linked inで、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」に出たことが紹介されています。内容は、その気になれば、テレ東BIZで見ることができそうですが、有料かと。文章はYahooニュースで読めます。
PXP社 ニュースからリンクされている報道では「次世代太陽光パネル」としか書かれていないので、相模原市役所でペロブスカイト太陽電池を展示中なのか、と思ったところ、相模原市発表資料には、しっかり「次世代太陽光パネル(カルコパイライト材料によるもの)」と書かれています。
最近の Angew. Chem. Int. Ed. をチェックしたら、効率25.76%ほか、25%台後半を報告している論文が3報あったので、昨日の表に追記しました。プロットの図には加えていませんが。 その表で、効率25.6%の報告例が多いですね。
21日(木) 今日の午前中は安田講堂で学位記授与式が挙行され、午後には各研究科等で伝達式が行われました。私が学位記を受け取ったのは 24年前(2000年3月)ですが、今日、24歳下(誕生日同じ)の元・院生が博士の学位記を受け取ってきました。24年前の学位記授与式の際は、私の両親が、わざわざ熊本から来たのですが、その時が、24歳離れた私の父と直接会話した最後の機会でした。。。 そうです、その時の父の年齢に、私がなっています。不吉な流れにならないように、注意します。
今日は朝から緊急地震速報のアラームが緊張感を高めました。よくあるレベルでしたが。
先端研4号館ピロティの石敷きに、また隆起が発生しました。2022年6月隆起ほどではありませんが、熱膨張するほどの気温でもないのに不吉です。前回より柱1.5本分北側がメインですが、前回位置の隣の列と、それに直交する方向でも少し石が浮いています。地震と隆起と言えば、、、。
春分翌日の日没、3号館南棟屋上から建物への日没が見える、限られた機会です。ありがたみが無いですが。位置関係は、こちらを参照で。
最近(だいたい12月以降)は、Nature系、Science、Joule、Adv.Mater. くらいしかチェックできていないのですが、それでも続々とプロットが増えています。Adv. Mater. での最高効率となる25.66%が清華大グループから報告されました。というわけで、ペロブスカイト太陽電池の論文報告変換効率のプロットを復習してみます。下記、左から、国別プロットデバイス構造別プロットペロブスカイト組成別プロットペロブスカイト製膜法別プロット です。効率25%台後半の点が増えてきました。

      

ペロブスカイト太陽電池小面積セル論文報告変換効率上位のリストは以下のようになります。
26.41% 中国清華大 Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.02.019
2024/03/15 中国認証26.21%
26.4% 米国
Northwestern大
Science 2023, 382, 810.
DOI:10.1126/science.adk1633
2023/11/16 NREL 25.1%
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.09% 中国科学院
合肥物質院
Nature 2023, 624, 557.
DOI:10.1038/s41586-023-06784-0
2023/11/01 NPVM 25.81%
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.07% 中国北京大 Nature 2023, 623, 531.
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18 中国認証25.8%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%
25.76% 中国華北電力大
[北京]
Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202402840
2024/03/21 中国認証25.38%
25.72% 韓国エネ研
(KIER)
Science 2022, 375, 302.
DOI:10.1126/science.abh1885
2022/01/20 Newport 25.39%
25.7% シンガポール
国立大(NUS)
Nature Energy 2024, 9, 308.
DOI:10.1038/s41560-023-01442-1
2024/01/12 NPVM I-V 25.1%
 MPPT 24.8%
25.70% 中国科学院
寧波材料所
Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.01.021
2024/02/08  
25.66% 中国清華大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202313673
2024/03/19 中国認証25.15%
25.63% サウジアラビア
KAUST
Nature
DOI:10.1038/s41586-024-07189-3
2024/02/21 台湾認証25.0%
25.6% 香港城市大 Science 2023, 382, 284.
DOI:10.1126/science.ade9637
2023/10/19 中国認証25.58%
25.6% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2023, 382, 1399.
DOI:10.1126/science.adj8858
2023/11/23 Newport 25.2%
25.6% 米国
Northwestern大
Nature Energy 2024, 9, 316.
DOI:10.1038/s41560-023-01444-z
2024/01/18  
25.6% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Science 2024, 383, 524.
DOI:10.1126/science.adj7081
2024/02/01 中国認証25.3%
25.6% 中国上海交通大 Nature Photonics
DOI:10.1038/s41566-024-01383-5
2024/02/12 中国認証25.2%
25.6% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401604
2024/02/27  
25.6% 中国武漢大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202310080
2024/03/13  
25.59% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 592, 381.
DOI:10.1038/s41586-021-03406-5
2021/04/05 Newport 25.21%
25.58% 米国NREL Nature 2023, 623, 313.
DOI:10.1038/s41586-023-06610-7
2023/09/11 JET 24.3%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683.
DOI:10.1126/science.ade3126
2023/02/16 中国認証24.9%
25.5% 中国浙江大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202401605
2024/02/16  
25.49% 米国NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI:10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 NREL I-V 25.37%
 認証24.05%
【3/22追記】Angew. Chem. Int. Ed. の3報を追加。
Perovskite-infoで、米国・SoFab社の酸化スズインクが紹介されています。逆構造型ペロブスカイト太陽電池の電子輸送層として、C60の代わりに用いることを想定しているようです。SoFab社は2022年にLouisville大学のspin-outとして設立されたそうなので、おそらくケンタッキー州にあるのでしょう。
祝日の昨日の間に行われた作業で、3号館南棟屋上から、解体が進められていた5階ドライルームの室外機が撤去され、風景がすっきりしました。風通しがよくなりましたが、これが無くなってできたスペースは、特に活用の見込みは無さそうに思えます。
全国に先駆けて(?)、駒場リサーチキャンパス生協前で開花したソメイヨシノ、1日経っても2輪のみで、周囲は蕾のままです。とりあえず、昼間の画像ということで。
20日(祝) 3月20日未明、駒場リサーチキャンパス生協前にて、全国に先駆け ソメイヨシノ開花 かもしれません。開花は確かですが、暗い中で写真にするのは難しく、また、品種が違う可能性もあります。
19日(火) 春分に最も近いはずの夕日、今日は雲が多いですが、雲が無くても、この角度だけ山に沈むところが見えない位置です。位置関係に関しては、秋分の頃の写真を参照ください。
昨日から木曜日にかけて(3/18〜21)、日本大学・船橋キャンパスで、日本化学会第104春季年会が開催されています。今日の午前中は、特別企画「ペロブスカイト太陽電池の研究開発動向」が開催されたはずです。午後には、東京国際交流館で、産業技術総合研究所・ゼロエミッション国際共同研究センターの研究成果報告会が開催されたはずです。
ニュースイッチ/日刊工業新聞の「ペロブスカイト太陽電池−勝ち筋を探る」、連載4回目は、弁理士による「次世代太陽電池「ペロブスカイト」の特許戦略、材料のポートフォリオさらに強く」だそうです。
リコーのペロブスカイト太陽電池実証実験の件、ニュースリリース (by リコー / by 東京都) だけでなく、都知事が自ら紹介する扱いで、動画もあります。展望室か執務室かという差もありますが、マクニカのデバイスとは決裁レベルが違いそうです。
経産省から、「令和6年度「GXサプライチェーン構築支援事業」に係る補助事業者(執行団体)の公募について」アナウンスされています。補助金の交付事務を行う事業者、ということで、ふつうならNEDOがやるところですが、手が足りないのか、忌避されたのか、どういう事情なのでしょうか?
駒場野公園では、コヒガンが、わずかに開花していました。昨年より遅いですね。
18日(月) ペロブスカイト太陽電池の論文報告最高効率が更新されました。
中国・清華大学グループが、2ステップ真空蒸着で製膜したペロブスカイトを用い、新規正孔輸送材料を用いた小面積セル(0.1cm2)で 効率 26.41%、1cm2セルで24.88%、ミニモジュール(14.4cm2)で21.45%を達成しました。
これまでの論文最高効率26.4%とは僅かな差ですが、真空蒸着というところがポイントでしょうか。このところ、逆構造型が上位を占めつつありましたが、本報告はSnO2を用いた平面ヘテロ接合型です。プロットするとこうなります
プレスリリースも出ています。
日経記事「脱炭素分野の新興支援2000億円 経産省、設備投資まで」ということですが、設備投資段階になると、5年で2000億円では、小粒すぎるような感じです。という以上に、NEDOに任せると、さらに足かせがつきそうです。NEDO法に加えて、NEDOマニュアルの改定は必須でしょう。
えもびが駒場にやってきました(先週木曜日?)が、実験室にあると、存在感が大きく、入室して驚くことになります。
以前はこういう配置営業していた食堂コマニの南側に、テラスのようなものができています。
研究棟前道路にカラーコーンが置いてあるので、何かと思って頭上を見たら、木にぶら下がっているものがありました。バルコニーに敷いてあったものが飛ばされたのですね。
駒場Iキャンパス西門脇の桜の木葉が先に出ているようですが、間もなく開花です。
17日(日)  
16日(土)  
15日(金) リコーが「東京都でのペロブスカイト太陽電池の実装検証を開始」というニュースリリースを出しています。都庁展望室などに、リコーのペロブスカイト太陽電池を用いたセンサーが設置されるようで、東京都からもリリースされています。都庁の執務室に設置されているらしいマクニカのデバイスと競合しそうです。
「電子デバイス産業新聞」に、「実用化が近づくペロブスカイト太陽電池」という、よくまとめられた記事が出ています。
上海のL.Han先生のところと、武漢のH.Han先生のところから、それぞれScienceに出ています。前者は、逆構造型ペロブスカイト太陽電池の「SAM」分子の吸着部位をホスホン酸からトリメトキシシリル基に替えたことで耐久性が向上した話、後者は、TiO2/ZrO2/Cの多孔質構造にペロブスカイトを後から加える「printable」mesoscopic型で22%超の効率を得たという話です。それなりの意義は認めますが、Scienceかというと、少々微妙な感じです。
武漢大グループから、効率28.24%の全ペロブスカイトタンデム太陽電池(2端子)の報告です。現時点で把握している論文報告された2端子タンデムの中では、28.5%28.4%に次ぐ3位になります。同グループは、最近、効率28.35%の全ペロブスカイト4端子タンデム太陽電池も報告していて、現時点で把握している論文報告された4端子タンデムでトップとなっています。
5階ドライルーム室外機の解体は、本体の変化は小さいですが、チラー姿を消し、遮られていた視界が開け、全体が見えるようになりました。
14日(木) 明日3月15日(金) 午後は、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構シンポジウム2024 「東京大学のEducational Transformation:教養教育の質的転換」 が開催されます。駒場キャンパスとオンラインのハイブリッド開催です。
これに備えて、恒例の部門紹介ポスター印刷しました。
明日3月15日(金) 午後は、日本太陽光発電学会の次世代太陽光発電システム分科会Women in Photovoltaics分科会(WinPVJ)合同開催 2023年度第2回研究会が東京理科大学で開催されます。
また、産総研・古郷敦史氏を講師とするセミナー「ペロブスカイト太陽電池の開発動向と実用化展望」、積水化学・森田健晴氏が登場するWEBシンポジウム「太陽光発電と都市の可能性」(東京都環境公社主催)も開催されます。
また、今日から土曜日まで(3/14-16)、電気化学会第91回大会が名古屋で開催されています。
株式会社アイ. エス. テイは、先日、独自開発した透明ポリイミドフィルム素材「TORMED」の本格供給を開始するとプレスリリースし、フレキシブル太陽電池パネルへの応用を想定しているようでしたが、今度は、宮坂研究室と共同研究に着手するそうです。
韓国化学研究院(KRICT)による、900cm2のフレキシブルペロブスカイト太陽電池モジュールの報告、だいぶ時間が経ってしまいましたが、論文報告された中では最大面積です。これまで最大だったimecなどによる報告はslot-die塗布でしたが、今回のKRICT報告は32cm角基板でスピンコートしています。回転数は700rpmと控えめですが、滴下する貧溶媒がジエチルエーテルで、200mLを一気に揮発させることになるので、とっても引火性が高そうです。
このくらいの面積になると、プレスリリース等を含めた国別プロットの中でも存在感を示せます。なお、このプロットの中で、比較的大面積(64cm2)で22%以上の効率を報告している日本からの論文は、カネカの報告です。
国際園芸博開催まであと3年の記念イベントの情報にも「ペロブスカイト」の文字があります。
ニュースイッチ/日刊工業新聞の「ペロブスカイト太陽電池−勝ち筋を探る」、連載3回目は、富士経済による「次世代太陽電池「ペロブスカイト」…日本企業の3つの勝ち筋」だそうです。
日経ビジネス記事「曲がる次世代太陽電池 日本発有望技術に中国の足音再び」って、既に見た内容のような感じですが。
日刊工業新聞記事「経営ひと言/「経験則に好機」」って、本文読めないのですが、溝口先生、どういう内容でしょうか?
5階ドライルームの室外機は、断熱材や部材配管類が取り外され、ますます骨組みだけになりました。室内でも、床シートが剥がされ、埋められていた排水口が復旧されるなどしています。
昨年はこういう姿を見せていた、家の近くの桜、開花したものの、花の数が寂しいです。
13日(水) 5階ドライルームは、屋上にある室外機の解体が進み、事前に撮っておいた画角では分かりにくいですが、外装が除去され、骨組みだけになりました。この雰囲気、解体中の建築物のようです。ローターを拡大しても、さすがに吸着構造は見えません。
水素ガスと酸素ガスのボンベを収納するシリンダーキャビネットが届きました。これでようやくスパッタ装置を稼働できます。って、中身のボンベが来ないといけませんが。
先端研14号館屋上に設置された太陽光パネルは、夕方早々に3号館南棟の影に沈んでしまいますが、向かいの生産技術研究所の窓ガラスで反射された太陽光で照射されていました。これなら発電できそうです(?)。
日経記事「積水化学の加藤社長、曲がる太陽電池「2年で投資判断」」ということは、投資しないという判断もあり得るということでしょうか?
日経サイトで、これまで「ビジネス」や「テック」の下に「環境エネ・素材」という分類があり、よく利用していましたが、いつの間にか消えています。これから行き先に迷いそうです。
12日(火) 日経XTECH記事「ペロブスカイト太陽電池で中国に存在感、日本は前途多難」 は、先週の「ペロブスカイト太陽電池、高効率化と低コスト化で躍進」 と、だいぶトーンが違います。
宮坂先生が日本学士院賞を受賞されたようです。
宮坂先生が日本クリエイション大賞を受賞されたようです。
太陽光発電の買取の入札で、0円/kWhでの落札もあり、落札価格の加重平均が5.11円/kWhまで低下したようです。実際のコストは分かりませんが、相場が下がりそうです。
内閣府・沖縄総合事務局が実施した「省エネチャレンジカップ」での受賞提案の中に、ペロブスカイト太陽電池を用いたものがあったようです。提案だけなら、今後も続々と出てきそうです。
再掲ですが、技術情報協会のLive配信セミナー「タンデム型ペロブスカイト太陽電池の作製技術と耐久性、変換効率の向上」が、明日3月13日(水)に開催されるようです。
プログラム
10:30-12:00 「半透明ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の作製と評価」
(国研)物質・材料研究機構 太陽光発電材料グループ 主幹研究員 PhD  白井康裕
13:00-14:30 「軽量フレキシブルなペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の開発」
東京都市大学 理工学部 電気電子通信工学科 教授 博士(工学)  石川亮佑
14:45-16:15 「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の開発動向と高効率化、耐久性向上」
東芝エネルギーシステムズ(株) エネルギーアグリゲーション事業部 次世代太陽電池開発部 タンデム太陽電池開発グループ 参事 / (株)東芝 研究開発センター ナノ材料・フロンティア研究所 トランスデューサ技術ラボラトリー 室長附  博士(工学)  五反田武志
この先、学会が続きます。3月14〜16日(木〜土)は電気化学会第91回大会(名古屋)、3月18〜21日(月〜木)は日本化学会第104春季年会(船橋)、3月22〜25日(金〜月)は第71回応用物理学会春季学術講演会(世田谷)です。
11日(月) 例のプロットに使っている論文データを雑誌別に2月6日に集計した際は、いくつかの雑誌での個別検索と、全数検索の進捗度が半年以上ずれていたので、個別検索した雑誌の件数が多くなってしまうバイアスがかかっていました。最近、全数検索を優先して進めたので、改めて集計しましたこういうプロット状況を反映したものです。

表のクリックで全体が表示されます。

たいして傾向は変わらないですね。高効率セルの論文が、どういう雑誌に投稿されているか、多少は参考になるでしょう(?)。それぞれの数字は論文の数です。
10日(日)  
9日(土)  
8日(金) 東大のロゴがちょっと変わります という学内広報の表紙だけを見て、右上や左下にある現行ロゴと、中央に大きく表示されている新ロゴの違いを説明できる人は、いるでしょうか? 説明記事や、PDF版などを見れば分かるかもしれませんが。現行マークは、制約が厳しくて、ここの画像には使いませんでしたが、今後は登場するかもしれません。
昨日の日経電子版記事「曲がる太陽電池 優遇 経産省 電力買い取り額上乗せ」 は、今朝の朝刊に「曲がる太陽電池、電力買い取り優遇 経産省」 として出ていますが、後半の「24年度に同省の有識者会議でペロブスカイト型に関する制度の詳細を議論する」という部分がカットされているので、誤解を招く、というか、既に株価に影響が出ているようですね。
この件、Perovskite-infoでも紹介されています。というか、元ネタはNikkei Asiaですが。
YouTubeで、ペロブスカイト太陽電池の長所を大宣伝している方がいます。
こういう話があっても、「。」をつけるのがふつうな私です。
月曜日に示したペロブスカイト太陽電池モジュール効率プロット・プレスリリース版では、円の大きさでデバイス面積を示し、横軸に「デバイス面積の平方根」をとって、「〇〇cm角相当」と読めるようにしていましたが、大型モジュールの報告が続くと実用的でなくなってしまいました。そこで、円の大きさはデバイス面積の平方根で表示し、横軸はデバイス面積を対数表示にしてみたところ、左図のようになり、見やすくなりました。
   
ということで、論文プロットにも適用し、右図のように、ペロブスカイト太陽電池モジュール効率の国別プロット更新版ができました。まだ今年に入って報告された論文が追加されていませんが。
一昨日は舞台セットのようになっていた5階実験室、昨日は解体物の山がありましたが、今日はすっかり片付き、どこの部屋か判別しがたい状況となりました。他の部屋も基本的に同じ構造なので。壁があったところの両側で、室内外の空気質の差が現れています
未明の雪景色です。
7日(木) 木曜日の定番となった、「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載ドキュメント「ペロブスカイト太陽電池誕生」、今回は after story 5 「リコーの旗」 ということですが、after story 連載は5回らしいので、これで暫く休止でしょうか。
KDDIとエネコートが進めている電柱型基地局でのペロブスカイト太陽電池実証実験に関するニュースリリースが更新され、設置風景の動画や写真がアップされました。日経NHKなどで報道されています。設置場所はここ(Googleマップ)にある基地局ですね。こちらによると、PXPのCIS太陽電池も一緒に取り付けられたようです。
日本能率協会総合研究所 マーケティング・データ・バンク (MDB) が提供する「MDB技術予測レポート」で、「有機金属ハライドペロブスカイト太陽電池の研究開発動向」が出されています。
「WEB Journal」 2024 2月号目次を見ると、「有機金属ハライドペロブスカイト太陽電池の最新技術開発動向」という解説が掲載されているようです。
月曜日に示したペロブスカイト太陽電池モジュール効率プロット・プレスリリース版で最大の面積を示していた中国・协鑫(GCL)光电の点は、1m×2mで効率18.04%という報道を示したものでしたが、今度は、1m×2mモジュール変換効率19.04%と報じられています。Voc 220V、Vmax 184.7V、最大出力が380.8ワットです。親会社のニュースと併せた報道(→翻訳)もあります。
日経記事「曲がる太陽電池、電力買い取り優遇 経産省」は、同様の記事が何度も出ているので、もう決定したのかと思ったら、「24年度に同省の有識者会議でペロブスカイト型に関する制度の詳細を議論する」という報道なのですね。
日経記事「長崎の島覆う太陽光パネル 国内最大メガソーラー着工へ」の件、同じような話が何度も出てくる気がしますが、例えばこちらとか、こちらとか。「国内最大」は、何かと槍玉に挙がりますが、10年続いている話ですね。
昨日は舞台セットのようになっていた5階実験室、今日は壁が無くなり他の部屋同様の風景になりました。床の色の違いがドライルームの痕跡を示すだけとなっています。
6日(水) 1月16日に実験室の移動を行なった際に出てきた廃棄予定物品が、長らく廊下を占拠していましたが、本日、これらの物品が収集され、ようやく通常モードになりました。お見せしがたい状況だった廊下も、平常時に戻りました。
エレベーター前から裏口にかけて敷かれた養生が何の目的か、研究室内でも知らない人がいそうですが、1月16日に撤収した5階実験室で開始されたドライルーム等の解体工事に伴うものです。さっそく、いかにも解体中の状況となり、扉が無く見通しが良くなり、舞台セットのようになっていました。
工事中となった、撤収した5階実験室を4月から使われるのは、現在は生産研におられる佐々木由比先生ですが、307名の中から選ばれた5名の東京大学卓越研究員(公募型)の一人として来られるのですね。
生産研地下では、TEM設置室のドライエリアに面した扉が二重にされました。といっても、気付かない人が多そうですが、この扉こうなりました
日経XTECHで「結晶Si太陽電池に勢い、価格低下と高性能化が同時進行」と解説されています。昨日の「ペロブスカイト太陽電池、高効率化と低コスト化で躍進」との対比でしょうか。
新たな地質時代「人新世」案を否決」と報じられていますが、それがあることを前提にしたようなこちらは、どうされるのでしょうか。
サイエンス&テクノロジー株式会社によるオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池における塗工・乾燥のスケールアップ 〜Roll To Rollへのスケールアップ、乾燥方法と方式の決め方、バー塗工、スロット塗工、グラビア塗工〜」の案内が出ています。Live配信は 4/18(木) 13:00-16:00 の開催で、アーカイブ配信は 5/7 まで受付となっていて、受講料は49,500円です。講師が、個人的には謎ですが、関係する方には著名なのかもしれません。
今日は、産業技術総合研究所主導で、こういうイベントが、こういう雰囲気で開催されたようです。「完全招待制」ということで、紹介してよいものか気になるので、伝聞形です。
NRELのモジュールチャートでの有機薄膜太陽電池の最新値である 14.5% (FAU/FZJ) に対応する論文が公開されました。NRELチャートに出た時点で、Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-NürnbergForschungszentrum Jülich からニュースリリースされていましたが、より詳細が分かるようになるでしょう。
5日(火) ニュースイッチ/日刊工業新聞の「音声解説」、ニュースイッチ編集長に聞く!その10「ドキュメント・ペロブスカイト太陽電池 アフターストーリー」だそうです。
日経XTECHで「ペロブスカイト太陽電池、高効率化と低コスト化で躍進」と解説されています。
日経GXの「ペロブスカイト太陽電池、中国で工場稼働 年産150MW」という記事は、中身が読めませんが、36Krの「中国のペロブスカイト太陽電池「Renshine Solar」、変換効率で世界記録7回も塗り替え」という記事と同じでしょうか。
マクニカが、次世代技術「ペロブスカイト太陽電池」「半固体電池」を実装した新型の空気質センサを開発し、都庁に設置するようです。
最近、Nature掲載の敷居が低すぎな感じがしますが、27.22cm2のペロブスカイト太陽電池モジュールで認証(?)変換効率23.30%という論文と、ペロブスカイト/ペロブスカイト/シリコン3接合タンデム太陽電池で変換効率27.62%(認証27.10%)という論文が、早期公開されています。まあ、却下する理由は無い、ということかもしれませんが。詳細に読んでいたら、これらだけでも追いつかなくなりそうです。
家の近くで例年(2021/2023)早咲きする桜、蕾が膨らみつつありますが、剪定されすぎていて数が少ないです。
4日(月) ニュースイッチ/日刊工業新聞に、「次世代太陽電池「ペロブスカイト」…国際競争に勝つためにオールジャパン体制≠」と題して、有機系太陽電池技術研究組合(RATO)の田中理事長インタビュー記事が出ています。先週の「次世代太陽電池「ペロブスカイト」、市場の行方と日本の勝ち筋」に続く、「ペロブスカイト太陽電池−勝ち筋を探る」連載の#2です。
科学技術立国へ、産総研の本気 - ペロブスカイト太陽電池の勝ち筋とは -」と題するイベントの案内が出ています。3/26(火) 11:00-12:15 に、村上先生がご登場されるようです。
情報機構のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎・最新動向からタンデム化による高効率化まで」が、東京都市大学・石川亮佑先生を講師として、4/24(水)午後に開催されます。
ペロブスカイト太陽電池モジュールの効率プロットで、論文発表されたものは順次更新していますが、プレスリリース等は詳細が分からないので、最近は更新していませんでした。その結果、2022年夏の報告会で示した図が、今なお最新版ということになっています。しかし、この1年半の間に、大きなモジュールの効率が続々とプレスリリースされました。自己測定値に基づく論文と、認証機関測定値を示したプレスリリースのどちらが信頼性が高いか微妙なところで、プレスリリースを無視していると時流に取り残されかねない、ということで整理しました。
  
リリース元の企業ごとにプロットしてみました。左が時系列プロット右が面積順プロットです。論文発表分を薄い円で示していますが、作業の都合で面積10cm2未満のものは示していません。横軸の「デバイス面積の平方根」は、例えば900cm2のデバイスが30cmになるように、「〇〇cm角相当」という見方でお願いします。最近の大面積モジュールのプレスリリース連発状況が読み取れると思います。円の大きさはデバイス面積に対応しますが、相対的にしか示せないので、右上の(Oxford PVの)円を参照として、論文プロットの円のサイズを調整すると、論文報告されたものは面積が小さいように見えます。
時系列の最近のところや、面積順で小さい側は重なりすぎて見にくいので、拡大すると以下のようになります。
   
面積順の拡大範囲を変えて、旧バージョンと同じ範囲を示すとこうなります以前は日本企業だけだった30cm角付近に中国企業が続々と現れていることが分かります。ただ、情報信頼度がどの程度なのか、検討が必要です。
ということで、2022年度以降の分について、情報源を下記に示します。各自でご判断ください。
2024/02/29 极电光能 (UtmoLight) 810 cm2 20.7% NPVM Web
2024/01/31 Oxford PV 16800 cm2 25% FhG-ISE Web
2024/01/30 深圳市光因科技 (SolaEon) 40cm×30cm 22.57% NPVM 報道
2024/01/26 仁烁光能 (Renshine Solar) 930 cm2 20.1% NPVM Web
2023/12/29 脉络能源 (Mellow Energy) 30cm×30cm 22.86% NPVM Web
2023/12/28 深圳市光因科技 (SolaEon) 40cm×30cm 22.07% NPVM 報道
2023/12/14 协鑫光电 (GCL) 55.5cm×36.9cm 26.34% NIM 報道
2023/12/05 极电光能 (UtmoLight) 810.1 cm2 19.5% JET Web
2023/11/30 协鑫光电 (GCL) 37cm×27.9cm 26.17% NIM 報道
2023/11/28 极电光能 (UtmoLight) 120cm×60cm 18.2% TÜV Web
2023/11/23 协鑫光电 (GCL) 200cm×100cm 18.04% NIM 報道
2023/10/27 深圳市光因科技 (SolaEon) 40cm×30cm 21.63% NPVM 報道
2023/10/24 仁烁光能 (Renshine Solar) 40cm×30cm 19.42% NPVM Web
2023/09/04 脉络能源 (Mellow Energy) 21.07cm2 film 21.09% NPVM Web
2023/08/30 脉络能源 (Mellow Energy) 800.9 cm2 21.5% NPVM Web
2023/08/27 TOSHIBA 703cm2 film 16.6%   報道
2023/06/30 极电光能 (UtmoLight) 120cm×60cm 17.18% TÜV Web
2023/06/29 脉络能源 (Mellow Energy) 30cm×30cm 20.79% NPVM Web
2023/06/21 极电光能 (UtmoLight) 809.9 cm2 18.6% JET Eff.Tab.62
2023/06/21 Oxford PV 258.14 cm2 28.6% FhG-ISE Eff.Tab.62
2023/04/17 协鑫光电 (GCL) 200cm×100cm 16.02%   報道
2023/03/02 极电光能 (UtmoLight) 809.8 cm2 19.9% JET Web
2023/03/02 极电光能 (UtmoLight) 16.7 cm2 22.99% NPVM Web
2023/02/06 中国华能清洁能源技术研究院 3500 cm2 18%   報道
2023/02/02 无锡众能光储科技 58.5 cm2 21.03% TÜV 報道
2023/01/18 杭州众能光电科技 61.58 cm2 20.08% TÜV 報道
2022/11/21 仁烁光能 (Renshine Solar) 20.25 cm2 24.5% JET Eff.Tab.61
2022/11/21 EPFL,華北電力大 26.02 cm2 22.4% NPVM Eff.Tab.61
2022/10/24 仁烁光能 (Renshine Solar) 20.25 cm2 24.9% JET 報道
2022/10/12 极电光能 (UtmoLight) 756 cm2 18.2% JET Web
2022/09/23 纤纳光电 (Microquanta) 19.35 cm2 21.8% JET Web
2022/06/23 France/INES/CEA 11.6cm2 PET 18.95%   Web
2023/06/06 Oxford PV 274.22 cm2 26.8% FhG-ISE Eff.Tab.60
2022/04/10 极电光能 (UtmoLight) 300 cm2 18.2% NIM Web
3日(日)  
2日(土)  
1日(金) Perovskite-infoで、クラウンエーテル誘導体を用いてペロブスカイト太陽電池の耐久性向上を図った例が紹介されています。こちらの論文の内容ですね。
キムワイプ発売55周年ということで、キムワイプクッションなどが当たるようですが。。。
誰が使うのでしょう?
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)の PV EXPO展示 (JP) での取材結果でしょうか、化学工業日報で「台湾TPSC、ペロブスカイトPVを来年から量産」と報じられています。
いっぽう、U先生サイトでは、誰かからの頂き物の写真示されているだけかと思ったら、画面から飛び出して(?)、ここにあるのは気のせいでしょうか。
東大と熊本県が地域連携協定を締結したそうです。もともと、東大先端研と熊本県の間に包括連携協定がありますが、それが拡大される感じでしょうか。

2024年(令和6年) 2月
29日(木) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載ドキュメント「ペロブスカイト太陽電池誕生」、今回は after story 4 「“宇宙”からの関心」 と来ました。人物相関図でグレーが外れていないのは、残すところリコーの田中さんだけになりました。
株式会社アイ. エス. テイが、独自開発した透明ポリイミドフィルム素材「TORMED」の本格供給を開始するとプレスリリースしています。活用例として、ペロブスカイトや宇宙用を含めたフレキシブル太陽電池パネルを想定しているようです。
中国・极电光能 (UtmoLight) の 810cm2 ペロブスカイト太陽電池モジュールの安定化効率が20.7%に達したと報道(→翻訳)されていた件、同社サイトでもリリースされました。併せて、江蘇省長による視察、無錫市長による視察についてもリリースされています。後者には工場風景の写真があるほか、それぞれの動画に工場風景がチラチラ出てきますが、動画全編を見るのが、なかなか難しいです。
Web of Science の自分の情報を見直したところ、h-index が 25 に上昇していました。9/27に23、1/19に24でしたから、このところ急に上がった感じです。ただ、具体的な引用状況を見ると、25回以上引用された25報のうち4報は25回のところに並んでいるので、もう一つ上に行くには、少々時間がかかりそうです。
千葉県東方沖震源の地震続発し、だんだん大きくなっているようなので、メモしておきます。あと、このあたりの参照の準備も。
28日(水) リコーのインクジェット技術をペロブスカイト太陽電池活用する方向性についての解説記事でしょうか。意外な所属の方が書かれています。
普通の大気中(窒素下とか乾燥空気でない)で作製したペロブスカイト太陽電池で効率25.4%という論文です。ギ酸ジメチルアンモニウムを添加したそうですが、ペロブスカイト製膜時に多用される溶媒・N,N-ジメチルホルムアミド (DMF) が加水分解されても得られるものなので、溶媒を精製しないで使うと同様の効果が生ずる、などという都合のいい展開がないかと期待してしまいます。
N,N-ジメチルホルムアミド: (CH3)2N-CHO
ギ酸ジメチルアンモニウム: (CH3)2NH2+ HCO2-
研究棟西側壁面に設置された太陽光パネル、垂直設置なので、降下物の影響は考慮しなくてよいかと思っていましたが、影響されるのですね。
27日(火) グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池実証事業に係る公募について予告が出されました。研究開発・社会実装計画に示されている「研究開発内容B」です。大学等で実施している研究開発内容@「次世代型太陽電池基盤技術開発事業」は、現時点では2025年度までの契約となっていて、「2026年度以降の5年間については、2025年度までの開発状況を踏まえ、2026年度以降の見通しを精査したうえで、必要性が認められた範囲で実施する」とされているのに対し、企業で実施している研究開発内容A「次世代型太陽電池実用化事業」は2025年度までとなっています。想定スケジュールにあるように、企業の開発は、基本的にBのほうに移行することになります。
資源エネルギー庁の広報パンフレット「日本のエネルギー」の2023年度版(PDF/HTML)が出されたようです。
産業技術総合研究所・ゼロエミッション国際共同研究センターの研究成果報告会が、3月19日(火)午後に東京国際交流館で開催されるようです。その日の午前中には、日本化学会の特別企画「ペロブスカイト太陽電池の研究開発動向」が日本大学船橋キャンパスで開催されますが、そこからお台場方面に移動する人はいるでしょうか。
桐蔭ニュースによると、3/2に開催される「チッチェーノ・チッタ 2024」 に、桐蔭横浜大学から「ペロブスカイト太陽電池研究所」を出展するそうです。「チッチェーノ・チッタはイベントをエンターテイメントにせず、できる限りリアルに仕事は仕事として子どもたちもその一員として一緒に考え、街を作ることを目指しています」ということですが、どんな「研究」体験があるのでしょうか。
中国・极电光能 (UtmoLight) の 810cm2 ペロブスカイト太陽電池モジュールの安定化効率が20.7%に達したと報道(→翻訳)されています。同社は12月にJET認証効率19.5%をリリースしていましたが、そこからさらに向上したことになります。今回はNPVM認証です。
明日(2/28)から東京ビッグサイトにて、PV EXPOを含む各種展示会・スマートエネルギーWEEKが開催されます。
明日(2/28)は、NEDO技術戦略研究センター (TSC) の設立10周年記念特別セミナーが、赤坂の会場とオンライン(Webex)のハイブリッドで開催されます。オンライン参加の申し込みは、セミナー終了時まで可能なようです。
■プログラム (抜粋)
第1部 将来像セミナー 「『自然共生経済』の実現に向けて」
「『自然共生経済』が導く将来への期待」
国立大学法人東京農工大学 学長 千葉 一裕 氏
「将来像『自然共生経済』の検討について」
NEDO 技術戦略研究センター バイオエコノミーユニット ユニット長 水無 渉 氏
【総合討論】テーマ:『自然共生経済』の実現に向けて
  <パネリスト>
国立大学法人東京大学 大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 教授/総長特任補佐 五十嵐 圭日子 氏
国立大学法人東京大学 未来ビジョン研究センター 教授 菊池 康紀 氏
一般社団法人日本経済団体連合会 産業技術本部長 小川 尚子 氏
ENEOS総研株式会社 常勤顧問 土肥 英幸 氏
佐賀市 バイオマス産業推進課 藻類産業推進室長 前田 修二 氏
  <モデレータ>
NEDO 技術戦略研究センター バイオエコノミーユニット ユニット長 水無 渉 氏
第2部 将来像セミナー 「デジタル社会の将来像 −AI・ロボット等デジタル技術の発展により築かれる社会とは−」
「AIロボットがもたらす技術革新と未来社会」
早稲田大学 理工学術院 教授/産業技術総合研究所 特定フェロー 尾形 哲也 氏
「デジタル技術が個人のウェルビーイングを支えるとは」
立教大学 大学院人工知能科学研究科 教授 村上 祐子 氏
「人の自律と人々の共栄を支えるデジタル社会」
NEDO 技術戦略研究センター デジタルイノベーションユニット ユニット長 伊藤 智 氏
第3部 TSC10周年特別企画セミナー 「新たな価値創造と社会変革を見据えたトランスフォーマティブ・イノベーションの実現に向けて」
主催者挨拶: NEDO 理事長 斎藤 保 氏
来賓挨拶: 経済産業省 産業技術環境局長 畠山 陽二郎 氏(予定)
「新たな価値創造に向けたSIP/BRIDGEの取り組み」
内閣府 総合科学技術・イノベーション会議議員 ガバニングボード座長/日本電信電話(株)相談役 篠原 弘道 氏
「社会課題の解決に向けてNEDOの研究開発成果を社会実装に繋げるために〜トランスフォーマティブ・イノベーションに向けた仕組みづくり〜」
NEDO 技術戦略研究センター 次長 植木 健司 氏
【総合討論】テーマ:将来像実現に向けた新たな価値創造や社会変革を促す方策
  <パネリスト>
一般社団法人産業競争力懇談会(COCN) 専務理事 五十嵐 仁一氏
株式会社日本政策投資銀行 常務執行役員 原田 文代 氏
国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター 副センター長 倉持 隆雄 氏
国立大学法人東北大学 理事・副学長(研究担当) 小谷 元子 氏
NEDO 技術戦略研究センター マクロ分析ユニット ユニット長 山田 英永 氏
  <モデレータ>
NEDO 技術戦略研究センター センター長 岸本 喜久雄 氏
26日(月) 再掲ですが、日本太陽光発電学会の次世代太陽電池セル・モジュール分科会 2023年度第2回研究会が、3月1日(金) 午後に金沢で開催されます。
■プログラム (抜粋)
「世界の太陽電池市場:産業と技術の動向」
貝塚 泉(資源総合システム)
「太陽電池が牽引する宇宙科学ミッション 〜はやぶさ、SLIM、その先へ〜」
豊田 裕之(JAXA)
「ワイドギャップ化合物薄膜太陽電池の高効率化の課題」
和田 隆博(立命館大学・龍谷大学)
「高分子太陽電池の現状と課題」
大北 英生(京都大学)
「量子ドット太陽電池の現状と可能性」
久保 貴哉(東京大学)
「シリコンPV業界最新動向」
寺川 朗(PVTEC)
日本太陽光発電学会の次世代太陽光発電システム分科会Women in Photovoltaics分科会(WinPVJ)合同開催 2023年度第2回研究会が、3月15日(金) 午後に東京理科大学で開催されます。
■プログラム (抜粋)
「太陽光発電搭載自動車への取り組み動向」
河本 桂一(みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)
「再生可能エネルギーポテンシャル推計の最近の動向とREPOSの概要について」
筑 智子(株式会社エックス都市研究所)
「移動体用フレキシブル薄膜太陽電池の開発」
杉本 広紀(株式会社PXP)
「産総研の車載PVに関するR&D」
水野 英範(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
「PV in transport research at TNO (Tentative)」
Anna Carr(TNO)
3月15日(金) 午後は、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構シンポジウム2024 「東京大学のEducational Transformation:教養教育の質的転換」 が開催されます。駒場キャンパスとオンラインのハイブリッド開催です。
3月は学会が続きます。上記2件も重なる3月14〜16日(木〜土)は電気化学会第91回大会(名古屋)です。その後、日本化学会第104春季年会(船橋、3/18-21)、第71回応用物理学会春季学術講演会(世田谷、3/22-25)と続きます。
ニュースイッチ/日刊工業新聞に、「次世代太陽電池「ペロブスカイト」、市場の行方と日本の勝ち筋」という記事が出ています。「#1」の表記がありますので、この先、連載されるのでしょうか?
この記事、既に台湾でも紹介されています。
リコーのペロブスカイト太陽電池を用いた実証実験について、東京・大田区・馬込第三小学校に設置された際は大々的に報道されていましたが、厚木市役所に2月19日に設置されたことは、ほとんど報道がありません。既に報道済ということでしょうか。あるいは、3月からとなっていたせいでしょうか。
桐蔭ニュースで告知されていた通り、宮坂先生が、昨日(2/25)朝の「サンデーLIVE!!」内 「松岡修造のみんながん晴れ」 に出演したようです。YouTube動画も出ています。
先週の南京大学グループによるScience論文の件、新華社・日本語版ほか、日本向けの報道も多く、成果を誇っているようです。モジュール写真も、論文のものでなく、オリジナルです。
都庁舎へのプロジェクションマッピングが行われているはずですが、こちら側からは雰囲気も感じられません。いつものライトアップが無いので、単に暗く見えるだけです。
明日(2/27)は研究棟(東大先端研3号館南棟)1階で、「現代世界における紛争解決:ウクライナの未来と自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」というシンポジウムが開催されるようです。このところ、安全保障に関する会議等が開催され、入口に緊張感が漂っていることも多いですが、明日はどうでしょうか。
明日に限らず、先端研・ROLES関連の多彩なイベント群、分野外でも関心を持つ人が多そうです。
明後日(2/28)開催される、日立東大ラボ 産学協創フォーラム「Society 5.0 を支えるエネルギーシステムの実現に向けて」 の案内に登場する各種表現、微妙にサステイナブル未来社会創造プラットフォームの用語が取り込まれている気がしますが、気のせいでしょうか。
今年度のプロジェクト申請の際に、学内審査にあたった方々が含まれているので。
25日(日)  
24日(土)  
23日(祝)  
22日(木) 3月1日から 駒場リサーチキャンパス 生協食堂 営業再開です。
およそ4年ぶりの再開で、一斉休校から止まっていた時計が動き出すような感じです。4年ぶりといえば、入学式が中止になった学生たちが、もうすぐ卒業ですね。
「新型コロナウイルス感染症に関する就業上の取扱いについて」の廃止について」 通知されています。こういう通知は外部に出すものではないですが、こればかりは、記念写真的です。
2019年3月から運用されてきた学習管理システム「ITC-LMS」が、まもなく運用終了となります。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載ドキュメント「ペロブスカイト太陽電池誕生」、after story 3 「起業の理由」 では堀内さんが目立っていますが、この先、リコーはどのように登場するのでしょうか。
日経記事「曲がる太陽電池、寿命20年へ 名大がシリコン並みめど」というのは、寿命20年に相当するとされている効率維持率を達成したというだけで、その程度では劣化しないシリコンには、まだ勝負を挑める段階ではないように思いますが。シリコンでいう寿命は、素子そのものでなく、周辺のものが劣化するためではないでしょうか。
桐蔭ニュースで、宮坂先生が、今度の日曜日(2/25)朝のテレビ朝日系列「サンデーLIVE!!」内 「松岡修造のみんながん晴れ」 に出演予定と告知されています。
南京大学グループから面積20.25cm2で効率24.9%(認証効率24.5%)のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池モジュールの報告です。
Solar cell efficiency tables (Version 61)に掲載されたものに対応します。PERSPECTIVEでも紹介されています。ブレードコートによるナローギャップ Pb-Sn ペロブスカイト製膜条件を改良し、小面積単セルで効率21.4%、1cm2のタンデムセルで効率26.8%を記録しています。モジュールでは、20.25cm2で効率24.9%に加え、64cm2で効率23.8%も報告されています。
21日(水) アイシンのペロブスカイト太陽電池モジュールについて報道されています。日経では、「アイシン、CO2をコンクリート原料に 26年度にも販売」 という記事の後半に、「併せてこの日、次世代の太陽電池「ペロブスカイト型」の試作品も公開した」 と登場しています。薄型30cm角モジュールです。
環境省から「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」受賞者の決定についてリリースされています。
首相の施政方針演説はネタにしようがありませんでしたが、都知事の施政方針表明には、しっかり「ペロブスカイト」の語が登場しています。
TSMC工場の報道は、いろいろ出てきますが、日本最大クリーンルーム、45000m2 あるのですね。
バブルな記事も続々ですが、熊本って、新幹線開通バブル → 震災復興バブル → 半導体バブル と、日本の中で異国になっている感じです。地元の年配者は、高度成長期と同じような感覚でしょうが。
Natureに出る論文なので、いちおう挙げておきますが、逆構造型ペロブスカイト太陽電池で効率25.6%ということです。効率というより、85℃で1sunを1000時間照射して性能維持率95%という耐久性がポイントなのでしょうか。勢いだけで受理されていそうな気もします。KAUSTからの論文です。
20日(火) 例のプロットのデータ集めは、いくつかの雑誌に関しては個別に検索していますが、基本的には Web of Science での検索結果に基づいています。10月〜1月頃は後者の全数検索がさっぱり進まず、個別検索結果ばかりになっていたので、1月の研究室報告会の頃は、このように、下側に寂しいエリアができていました。そこで、しばらく個別検索を中断して全数検索を進めたので、このように、下側のプロット範囲が少しだけ広がりました。しかし、高効率側の拡大図では、たいして点が増えていません。「未分類」が今回増えた点です。
上述のような検索の中で出てきた、スプレー製膜によるペロブスカイト太陽電池の論文です。1論文1プロットを基本とするこのプロットでは、と限定されますが、スプレー製膜モジュールの最高効率です。同じ論文内に、より高効率なものが書かれているとプロットに現れないので、もっと高効率なものが隠れているかもしれませんが。モジュールのペロブスカイト製膜法別プロットを、変換効率 vs. 論文公開日変換効率 vs. √デバイス面積で見てみましょう。この論文、あえて湿った空気中でスプレーすることで、「コーヒーリング効果」を抑えたのだそうです。
    
総合科学技術・イノベーション会議資料で、学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針が示されていますが、これって、オープンアクセスのAPCが支給されるという話でしょうか、それとも、権利を気にせず機関レポジトリに掲載するように、ということでしょうか、それとも、各自で努力してオープンアクセス化するように、ということでしょうか?
東京都環境公社主催のWEBシンポジウム「太陽光発電と都市の可能性」開催のお知らせです。3/15(金)開催ですね。
横浜市と桐蔭学園で、「ペロブスカイト太陽電池フォーラム〜ペロブスカイト太陽電池の新たな活用に向けて〜」を開催します、ということです。3/27(水)に桐蔭で開催ですね。
試薬を保管している冷蔵庫を更新するため、中身を全部出そうとしたら、予想以上に巨大な氷塊が空間を占拠していました。
19日(月) ペロブスカイト太陽電池の論文を最もたくさん出しているのは誰か? ということで、Web of Science で「perovskite solar cell」を検索して出てきた約35000報について、著者名ランキングをそのまま出すと、Zhangさんが最多です。というのは単なるネタとして、「Show Researcher Profiles」をオンにすると、こういうランキングが得られます。ただ、例えば「Gratzel, Michael (160)」と「Gratzel, Michael (111)」が分かれていたり、当研究室の論文は「Segawa, Hiroyo (94)」に名寄せされていたりなど、必ずしも正しくないので、結局はネタ止まりかもしれません。そういう事情も含みつつ、「Liu, Shengzhong (261)」と「Liu, Shengzhong (Frank) (86)」に分かれてカウントされている、劉生忠先生が最多と思われます。ほとんど毎日のように出てくるので、精読していたら、それだけで追いつかない気がするほどです。例えば、2/16公開の Advanced Materials 論文のうち、こちらこちらに名前があります。
中国・纤纳光电 (Microquanta) のニュースリリースで、同社ペロブスカイト太陽電池モジュールの応用例が示されています。自動翻訳が効かないので、写真だけご参照ください。こちらのリリースの上の写真は、ビル屋上にパネルが敷きつめられていて、その中の白いパネルで「余」 「杭」の文字が表示されています。下の写真は、フェンスの間にあるロゴ入りの白いパネルがペロブスカイト太陽電池だそうです。こちらのリリースの1枚目の写真は、グレーのペロブスカイト太陽電池パネルが敷き並べられた「歩道」です。2枚目の写真は、柱の両脇のカラフルな看板がペロブスカイト太陽電池パネルだそうです。3、4枚目の写真は、ベンチの上面にペロブスカイト太陽電池パネルの例だそうです。最後の写真は、企業ロゴ入りの看板がペロブスカイト太陽電池パネルで、太陽を自動追尾して角度を調整するそうです。
と、ここまで見て、白いパネルの発電効率が気になります。
「東大が5年制新課程を創設へ」という報道/報道について、どちらかというと秋入学や英語授業に着目されているようですが、そういうものは既にPEAK等の例があるので、5年制というところがポイントだと、誰か強調しないでしょうか。
18日(日)  
17日(土)  
16日(金) NRELチャートが更新され(Rev.02-13-2024)、前版(Rev.09-31-2023)から、シリコン太陽電池 [Silicon heterostructures (HIT)] が 26.8%(LONGi) → 27.1%(LONGi)に、CdTe太陽電池が 22.4%(First Solar) → 22.6%(First Solar)に、それぞれ向上しました。また、モジュールチャートも更新され(Rev.02-13-2024)、前版(Rev.12-15-2023)から、シリコン太陽電池 [Silicon mono interdigitated back contact (IBC)] が 24.7%(Maxeon) → 24.9%(Maxeon)に、CdTe太陽電池が 19.5%(First Solar) → 19.9%(First Solar)に、それぞれ向上しました。
資源エネルギー庁のスペシャルコンテンツ、先週の「日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)〜今までの太陽電池とどう違う?」に続いて、「日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(後編)〜早期の社会実装を目指した取り組み」です。
上野の桜はたくさん咲いているようですが、このあたりではこの程度このあたりではこの程度です。さて、品種は何でしょう? というか、そもそも桜でないかもしれませんが。
15日(木) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載ドキュメント「ペロブスカイト太陽電池誕生」、after story 2 「覇権を取り戻す」 は、若宮先生が中心になりました。
PV EXPOも含まれる「スマートエネルギーWeek」に関して、東芝は、「第15回[国際]スマートグリッド展」 に出展 とプレスリリースしています。そちらですか。
Qセルズに関する報道で、同社ジョージア州の工場では「ワシントン州で精製されたポリシリコン(結晶シリコン)を使用してインゴット(金属塊)、ウエハー(基板)、セル(発電素子)、そして太陽光パネルを生産する予定である」と書かれていて、全て米国内で完結するようなイメージですが、ポリシリコンの原料は、どこから調達されるのでしょうか?
国産再エネ議連が総会を開いたという報道です。誰か話題提供したのでしょうか。
「東京都の大学研究者による事業提案制度」に採択された「DACによるカーボンステーション開発事業」の共同提案者に、総合文化研究科の内田教授が入っているようです。
産総研が研究支援者派遣を公募するようですが、「派遣職員に求める資格・技能等」として、「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池セル作製のためのペロブスカイトセルの作製・評価に関する経験を有すること」とあります。継続以外で、そういう経験を有する人は、稀有な気がします。
研究棟屋上に設置されている色素増感太陽電池モジュール、2020年9月2022年6月2022年10月と劣化が進んできていますが、上段モジュールでも脱色が現れました。昨年、2023年2月2023年7月に写真は撮ったもののネタにできずにいたところから、だいぶ劣化が進みました。そろそろ撤去も選択肢かと思いますが。
今日は春一番でしたが、この先は、寒暖の差が大きい予報です。
スウェーデンに向けて飛び立ったU先生のフライト、一時、ロシア上空ルートが表示されて、大丈夫か、と思いましたが、後に修正されました。行きは北回りですね。
14日(水) 日本太陽光発電学会次世代太陽電池セル・モジュール分科会 2023年度第2回研究会が、3月1日(金) 午後に金沢で開催されるそうです。
■プログラム (抜粋)
「世界の太陽電池市場:産業と技術の動向」
貝塚 泉(資源総合システム)
「太陽電池が牽引する宇宙科学ミッション 〜はやぶさ、SLIM、その先へ〜」
豊田 裕之(JAXA)
「ワイドギャップ化合物薄膜太陽電池の高効率化の課題」
和田 隆博(立命館大学・龍谷大学)
「高分子太陽電池の現状と課題」
大北 英生(京都大学)
「量子ドット太陽電池の現状と可能性」
久保 貴哉(東京大学)
「シリコンPV業界最新動向」
寺川 朗(PVTEC)
太陽光発電技術研究組合による 第9回 PVTEC 移動体太陽光発電 講演討論会が、2月20日(火) 14:00-16:30 にオンライン開催 (Zoom Webinar) されるそうです。
■プログラム (抜粋)
「太陽光発電によるGXと移動体、物流への展開」
アイ・グリッド・ラボ 岩崎哲氏
「PV付きEVのLCAと充放電タイミングの最適化」
福井大学 伊藤雅一氏
「EV及びVIPVのレジリエンス(仮)」
宮崎大学 荒木建次氏 
パネルディスカッション 「PVは移動体産業にどう貢献すべきか? −EV充放電の活用− 」
モデレーター 伊藤雅一氏(福井大学)
パネリスト ご講演者各位
GX移行債について、グリーン・プレミアムが1-2bpから6bp程度か、と予測する報道も出ていましたが、今日の10年クライメート・トランジション利付国債(2月債)入札結果を受けて、続々と、弱めグリーニアム0.5bpなどと報じられています。それにしても、事務机の放映は、何か映像が欲しいのでしょうが、この画像は、何かポイントが違う感じを受けます。日経記事は、だいぶ練ってから出された感じでしょうか。
環境省が推進する脱炭素先行地域の第5回募集が、6月17-28日と予告されています。そろそろラストチャンスでしょうか。
株式会社デンケンが、「ペロブスカイト太陽電池 特性評価測定サービス開始」 とプレスリリースしています。先だってはケミトックスが 「ペロブスカイト太陽電池の試作および評価サービス事業を本格化」 とプレスリリースしていましたが、評価だけだと、そんなに試料が出てこない気がします。
下記、なぜスロバキア?と、多くの人が思いそうですが、2016年にこういう会議参加するため訪れた方の意見は如何でしょうか?
13日(火) Sekisui Chemical to open solar module factory in Slovakia (積水化学がスロバキアに太陽電池工場を開設へ)
というインパクトのある見出しの記事が出ています。典型的な見出しだけ飛ばしている記事ですが。
積水化学は、このほど、スロバキア共和国とペロブスカイト太陽電池の共同検討実施に関する覚書を締結したそうですが、これに関して、スロバキア側の Denisa Sakova 副首相兼経済大臣が「the aim is to explore the possibility of producing the panels in Slovakia」とか、「we also want to explore the possibilities of locating the production of such panels in our country」と言ったようです。あくまでも「可能性を探る」という先方の希望的観測なのですが、この先、見出しの文言が拡大解釈されて広がるかもしれません。Perovskite-infoでは、「Sekisui Chemical to initiate perovskite PV production in Slovakia」という表現です。
日本化学会の特別企画「ペロブスカイト太陽電池の研究開発動向」の案内が出ています。文言等に多少、気になる点がありますが、まあ、大丈夫でしょう。タイトルに「・・・(もっと幅広い内容でどうでしょう?)」とか。
「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律案」が閣議決定されたそうですが、、、、 「低炭素水素等」という表現、もう少し何とかならないものでしょうか。水素にはもともと炭素が入っていない、ということは別にして、ここでいう「水素等」は、「水素及びその化合物であって経済産業省令で定めるもの(アンモニア、合成メタン、合成燃料を想定)」ということなので、むしろ「合成燃料等」とかいうほうが妥当な感じです。また、「低炭素水素等」は、「低炭素燃料等」とか。「水素社会推進法」なので、「水素」を前面に出す必要がある事情は分かりますが。
財務省から公表されているように、明日、10年クライメート・トランジション利付国債(2月債)8000億円程度の入札が行われます。こちらにまとめられているように、2月27日入札の5年物と合わせた1.6兆円の使い道は、これらの事業です。かなりの割合が、昨年度補正予算分の借換国債なのですね。って、そういう予定でしたっけ?
先週は雪でしたが、今日は予告通り気温が上昇し、西の空も明瞭でした。
NEDOから「世界初、グラフェンなどの二次元材料テープを開発」というニュースリリースです。グラフェン転写が難航している人にとっては注目ニュースかもしれません。元ネタは Nature Electronics 論文 です。
本編が出てこないうちは、とりあえずこちらを参照して、2月8日(木)でした、とメモしておきます。
有機系太陽電池技術研究組合(RATO)の会議、体験版のミーティングオウルが活躍しました。一部の音声が拾えていませんでしたが、本体+拡張マイク1個は「10〜18人の広めの会議室での利用におすすめです」と書かれているので、20人ほどがいた大きな(?)会議室では妥当かと。あと、非常に聞き取りやすいはずの司会の声が、なぜか拾われにくかったのは、もしかして自動音声と誤認されてノイズキャンセリングにかかってしまったのでしょうか。
12日(休)  
11日(祝)  
10日(土)  
9日(金) 東京大学教養学部附属教養教育高度化機構シンポジウム2024 「東京大学のEducational Transformation:教養教育の質的転換」 が、3月15日(金)にハイブリッド開催されます。
東京大学教養学部附属教養教育高度化機構・SDGs教育推進プラットフォームによる国際協力シンポジウム 国際協力における災害・紛争後の平和構築とメンタルヘルス が、3月9日(土)に開催されます。
日経XTECH記事「都心高層ビル外壁がメガソーラーに、積水化学のペロブスカイト太陽電池が量産へ」で積水化学の取り組みが、まとめて紹介されています。
資源エネルギー庁のスペシャルコンテンツ「日本の再エネ拡大の切り札、ペロブスカイト太陽電池とは?(前編)〜今までの太陽電池とどう違う?」です。
中国科学院寧波材料技術工程研究所から、効率24.51%のフレキシブルペロブスカイト太陽電池が報告されました。 タンデムを除くと、西安交通大の24.61%に次ぐ効率です。なお、本論文のほうが、投稿は先でした。って、この界隈でよく聞くフレーズになりました。

最近はフレキシブルデバイスの表を更新していなかったので、欠けが多いと思いますが、効率上位は以下のようになっています。
24.7%
(タンデム)
中国・南京大 Nature Energy 2022, 7, 708.
DOI:10.1038/s41560-022-01045-2
2022/06/09 PET逆構造
NiO:MeO-2PACz
24.61% 中国・西安
交通大
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202308039
2023/10/06 PI 順構造
SnO2
24.51% 中国・中科院
寧波材料所
Joule
DOI:10.1016/j.joule.2024.01.021
2024/02/08 PEN順構造
SnO2
24.08% 中国・中科院
寧波材料所
Energy Environ. Sci. 2023, 16, 5423.
DOI:10.1039/d3ee02569a
2023/09/13 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.94% 中国・蘇州大 ACS Energy Lett. 2023, 8, 3750.
DOI:10.1021/acsenergylett.3c01167
2023/08/14 PET順構造
SnO2
23.86% 中国・西北
工業大[西安]
Nature Commun. 2023, 14, 6451.
DOI:10.1038/s41467-023-41931-1
2023/10/13 PET順構造
SnO2
23.84% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300513.
DOI:10.1002/adma.202300513
2023/02/16 PET順構造
SnO2
23.8%
(タンデム)
スイス・Empa Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202438.
DOI:10.1002/aenm.202202438
2022/09/30 PEN逆構造
2PACz
23.68% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2206387.
DOI:10.1002/adma.202206387
2022/11/09 PEN逆構造
PTAA
23.6% 中国・清華大 The Innovation 2022, 3, 100310.
DOI:10.1016/j.xinn.2022.100310
2022/09/06 PEN順構造
SnO2
23.57% 中国・復旦大 Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300661.
DOI:10.1002/aenm.202300661
2023/04/27 PEN順構造
SnO2
23.4% 中国・蘇州大 Joule 2023, 7, 398.
DOI:10.1016/j.joule.2022.12.013
2023/01/17 PET順構造
SnO2
23.4% 米国 North
Carolina大
Nature Photonics.
DOI:10.1038/s41566-023-01373-z
2024/01/18 PET逆構造
PTAA
23.36% 中国・太原
科技大
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2214788.
DOI:10.1002/adfm.202214788
2023/04/04 PEN順構造
SnO2
23.23% 香港城市大 Small 2023, 19, 2207189.
DOI:10.1002/smll.202207189
2023/02/09 PEN逆構造
PTAA
23.13% 中国・中科院
寧波材料所
Adv. Mater. 2023, 35, 2302752.
DOI:10.1002/adma.202302752
2023/06/12 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.01% 中国・中科院
寧波材料所
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202217526.
DOI:10.1002/anie.202217526
2022/12/29 PEN逆構造
4PACz
8日(木) このページは、ヘッダ部分に「META NAME="robots" CONTENT="noindex"」、つまりロボットによる索引付け不可としているので、検索結果には基本的に現れないはずです。それでも読みに来る人がどの程度いるかというと、ログにはこのような数が現れています。さて、索引付け可にしたら、どういう状況になるでしょうか。
明日は「除夕」で、明後日から8連休です。って、国が違いました。
昨年9月で完結していた「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の ドキュメント・ペロブスカイト太陽電池誕生、いよいよ続編開始です。 after story 1 「衝撃」 では、早瀬先生が目立っています。
有機薄膜太陽電池の設置が求められ、ペロブスカイト太陽電池設置の設計も含めることが求められている神戸空港サブターミナル整備事業の行方が気になっていたのですが、基本計画が大幅に改訂されたようです。という前に、注目していた要求水準書の該当箇所(72頁)を再掲しておきます。

21) 太陽光発電設備
@共通事項
・太陽光発電電力は施設内で自己消費するとともに停電時に電源供給可能なようにすること。
・発電電力が電気事業者側に逆潮流しないよう対策をすること。
・太陽光電池は、航空機や管制塔へのグレア対策として、防眩型などの反射光を軽減できるものとし、設置位置や取付角度について検討すること。
・発電状況(太陽光発電電力、電力量、日射量等)が計測できる機能を設け、外部に表示を出力できる機能を有すること。
A有機薄膜太陽電池
・空港建築施設の脱炭素化に基づき自然エネルギーを利用した有機薄膜太陽電池を計画、設置すること。
 なお、有機薄膜太陽電池モジュールは、神戸らしい洗練されたデザインとし、壁や窓など旅客から見えるようにすること。
・夜間や停電時にも電源供給を可能とするように蓄電池も併せて検討、設計すること。
B次世代型太陽電池(施工は別途工事とする。)
・次世代型太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)の設置を検討し、発電容量、設置場所及び設置方法などを市に提案し設計すること。
 なお、太陽光発電の容量は、上記有機薄膜太陽電池の容量と併せ、可能な限りZEBを達成できる容量となるように計画すること。
・太陽光発電電力は施設内で自己消費するとともに、夜間や停電時にも電源供給を可能とするように定置型蓄電池(NAS電池等)も併せて検討、設計すること。
・太陽光発電、蓄電池等を制御し、ピークカットやピークシフト、デマンドレスポンスを効率的に行えるシステムを構築すること。


基本計画改定に関しては、こちらこちらに報じられています。今日まで意見募集されていたようですが、そこに掲載されている改訂案は漠然としていて、太陽電池関連がどうなるのか読み取れません。
7日(水) 先端研3号館南棟非常階段のところには、以前、コンクリートから溶出した成分が鍾乳石を形成していましたが、2年前に除去され、たしか全く無くなっていたと思うのですが、ふと見たら、再び鍾乳石がありました。2年分の成長でしょうか。別の場所でも成長中です。
中国・光因科技が30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率22.57%(→翻訳)と報じられています。10月の21.63%(→翻訳)、12月の22.07%(→翻訳)に続く更新ですが、首席科学家の杨旭东先生(上海交通大)、本当でしょうか?
中国・先导智能が、ペロブスカイト太陽電池GW級生産ライン用レーザースクライブ装置を出荷したとリリース(→翻訳)しています。納入先は客先としか書かれていませんが、写真に写っている建物は、こちらに写っている协鑫(GCL)光电の工場ですね。そんな客先が公表していない事項をリリースしてしまってよいのでしょうか。
韓国・UNISTから、ペロブスカイト太陽電池を使った水電解による水素生産についてプレスリリース(→翻訳)されています。Nature Energy論文に関するもので、とりあえず大面積化したところがポイントかと。
今日は東京都の「GX普及啓発シンポジウム」が開催され、松本真由美先生が基調講演やファシリテーターを務めたはずです。とりあえずメモとして。
今日は「テクニカルショウヨコハマ2024」の中で、主催者セミナーとして、宮坂先生の「ペロブスカイト太陽電池から考える脱炭素社会の実現にむけて」が開催されたはずです。いちおう報道もあるようですが、とりあえずメモとして。
先日のNature Communicationsの論文について、NIMSからプレスリリースされています。
6日(火) 例のプロットに使っている論文データを、雑誌別に集計してみました。情報が得られるまでの時間が雑誌に依存するので、系統的にバイアスがかかってしまっているとは思いますが、高効率セルの論文がどこに投稿されているかという参考になるでしょう(?)。それぞれの数字は論文の数です。単セルのみが対象で、タンデムの論文では、その中に単セルの効率が書いてあれば、その数字が対象になっています。

表のクリックで全体が表示されます

現在の効率20%と5年前の効率20%では重みが違うので、そこをうまく処理できれば、インパクトの程度を示せるかもしれません。
去年のコピペですが、今シーズンも、花粉に備え、3-amino-9,13b-dihydro-1H-dibenz(c,f)imidazo(1,5-a)azepineの服用を開始しました。アレジオン
5日(月) 雪です。昼頃から降り始めて、夕方でもうっすら積もった程度だったので、大したことはないかと思ったら、夜になって増加し、ありがちな積雪風景になりました。非常階段付近で見ると、おおよそ7cmですね。雪といっても、みぞれの状態で降り続けたので、含水率が高いです。雨雲レーダーに変な領域が写っていたので、実際の状況が反映されていたのか分かりません。午前2時過ぎでも雪明りで十分明るい景色です。
今年の日没位置は、このように、おおよそ2020年と同様なので、今日はこういう景色が見えると期待されたのですが、それどころではないですね。明日はこうなるはずですが、どういう天候になるでしょうか。
先日の日経記事「世界初「GX国債」水準見極めで神経戦 市場の試金石に」を皮切りに、GX経済移行債に関して、日経界隈が盛り上がっています。昨日の電子版記事「GX債1.6兆円支援、日鉄の水素製鉄やホンダのEV電池開発」は、今朝の朝刊1面に登場し、「きょうのことば」で解説され、「朝刊1面を読もう」で解説されるなど、手厚い体制です。タイミングを合わせたような記事「厳冬期越えるグリーンボンド」に盛り上げの意図がないか気になります。ある意味「お祭り」ですね。
4日(日)  
3日(土) 読売新聞社説で「次世代太陽電池 日本発の技術で脱炭素加速を」と出ています。
2日(金) 中国・南方科技大(深圳)グループから、効率25.6%のペロブスカイト太陽電池の報告です。というだけではインパクトがありませんが、水溶液中で合成したFAPbI3を材料として用いたところがポイントです。具体的には、水1.5リットルに47wt%ヨウ化水素酸6.78モルを加え、酢酸鉛(II)三水和物2.12モルを加えた後、pHを1.9以下に保ちつつ、酢酸ホルムアミジニウム2.54モルを徐々に加え、そのまま12時間撹拌すると黄色い沈殿物が得られるので、それを減圧濾過で取り出し、酢酸エチルで洗って十分乾燥させると、それがδ相のFAPbI3だということです。他の混合組成でも同様の手順が適用できるそうです。
日経GXでも、「曲がるシリコン太陽電池 ペロブスカイト型の強み先取り」という視点が出てきました。
駒場キャンパス101号館の部屋の窓から外を見ると、いろいろな人が写真を撮っていくので、何かと思ったら、梅が咲いていました。
1日(木) リコーとリコージャパン、ペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始とニュースリリースされています。 東京・大田区・馬込第三小学校と厚木市役所本庁舎に設置された、屋外設置の庭園灯の電力として組み込まれたようです。各所の報道に出ていますが、もう追いません。厚木は3月からですね。
日経エネルギーNext連載・マーケット考察で、「脱炭素の中心は太陽光発電に、止まらぬ投資で競争力高まる」として、世界的に太陽光発電が伸長している状況が報じられています。
日経記事でGX経済移行債について書かれていますが、さて、どうなるでしょうか。
感染者数増加傾向ですが、東京都の分析ではJN.1系統が58.3%を占めるようになったようです。JNの時代ですね。全国レベルだと、そこまで寡占状態ではなさそうですが。
6月に交代した際には薄かった色が、8ヶ月の暗所保管を経て濃くなりました
効率32%のペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池の報告ですが、主題がC60を昇華精製したら効率が上がった、というのでは、話題的にいまいちな感じです。

ペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池(2端子)では、シリコン表面が平らなものとテクスチャ構造のものがあります。テクスチャ構造のほうがシリコンにとっては効率向上につながりますが、ペロブスカイト側の製膜が難しくなります。東京都市大プレスリリースのデバイスでは、表面側をマイクロテクスチャとすることで高効率化されていました。というわけで、シリコン表面が平面か凹凸かということで論文報告例を分類してみると、以下のようになりました。
    
それぞれ、横軸にVoc、Jsc、FFをとり、縦軸が変換効率です。シリコン表面が凹凸になっていると、Jscが大きめになる、と言えそうです。VocとJscの関係で示すと、以下のようになります。凹凸のものがやや左上側に分布していると言えそうです。

2024年(令和6年) 1月
31日(水) コンソーシアムの講演会です。これで、今月はハイブリッド会議の運営6回目です。見直してみると、スケジュールが空いていた平日は1/9だけでした。1月があっという間に過ぎ去った感じです。
日経XTECH記事「空飛ぶ基地局がスマホと直接通信、NTT連合が25年度に世界初商用化へ」ということですが、成層圏プラットフォーム HAPS といえばソフトバンクというイメージでした。HAPSモバイルはソフトバンクに吸収されたわけですし。そういえば HAPS 向け太陽電池開発の話はどうなっているのでしょうか。
リコーと大田区、次世代型の太陽電池の実証実験を開始」と報じられています。7月にNHKニュースで、「リコーと連携し小学校に次世代の太陽電池を提供 東京 大田区」とか、「次世代太陽電池を小学校に提供などで協定 大田区と「リコー」」と報道されていた件が実行されたのですね。その際の大田区プレスリリースリコーのニュースリリースでは、そんなにペロブスカイトが前面に出ているものではなさそうでしたが、実際の位置づけは、どうなのでしょうか。
Perovskite-infoによると、Oxford PV の ペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池 1.68m2 モジュールが効率25%を示し、421Wの出力が得られたそうです。 Oxford PVFraunhofer ISE から、それぞれプレスリリースされています。1.68cm2ではありません。16800cm2です。
カナダの Solaires が室内向けペロブスカイト太陽電池モジュールを出したという報道です。打ち上げ花火が目立ちますが、資金集めでしょうか。
こちらの記事(→翻訳)によると、深圳黑晶光电技术有限公司など3者が、量産化ペロブスカイト/結晶シリコンタンデム太陽電池生産ラインプロジェクトに調印したようです。50億元を投資して7GWの生産ラインをつくるようですが、その程度の投資額で可能なのでしょうか? 黑晶光电は、以前、こちらの記事(→翻訳)にあるように、宜昌市の工業団地でのペロブスカイトタンデム太陽電池及び新型モジュール生産プロジェクトで、総投資100億元で、7.5GWの新型太陽電池モジュール、7GWの高効率ペロブスカイトタンデム太陽電池などを生産する計画を発表していましたが、その後、どうなっているのでしょうか。
NIMSからの論文ですが、中身はともかく、Nature Communicationsに出ていると、この件を思い出し、「払ったのか?」と勘ぐってしまいます。
シリコン太陽電池で軽量フレキシブルを目指している論文ですが、1.9W/gというところが微妙です。ただ、面積274.4cm2で効率26.06%あるところは、さすがです。
30日(火) 韓国UNISTのニュースリリースで、量子ドット太陽電池の世界最高効率が報じられています。NRELチャートの量子ドット太陽電池の現在値18.1%に対応するもので、こちらの論文の内容です。NRELチャートでも明らかですが、認証値が測定されたのは2020年9月で、もう学生が入れ替わっていてもおかしくない期間が経過しています。FAPbI3ペロブスカイト量子ドットを用いたデバイスで、従来の無機ペロブスカイト量子ドットのものよりも高い性能となっています。
昨日の日経イブニングスクープ「クリーン水素供給網整備 政府、製造時CO2減で補助」は、今日の紙面でこうなったようですが、併せて、「クリーン水素」という言葉を解説する記事が出ています。グリーン、ブルー、グレーは常連ですが、「ホワイト水素」は初めて見ました。というわけで検索したところ、年末の日経記事「2024年注目の科学テーマ」で挙げられた3つの中に「天然水素」が、こんなに大きく出ていました。記事中に、「米著名科学誌サイエンスは23年の科学十大ニュースで「天然水素のエネルギーラッシュが始まった」と探索の過熱を取り上げた」とあるので、Scienceを見直したところ、確かにこちらの記事に「Hunt for natural hydrogen heats up」という項目があります。ところで、地下から掘り出される水素は、化石燃料でしょうか? 少なくとも再生可能ではなさそうですよね?
29日(月) RATO special seminar on solar cells、こちらのどこにRATOの姿が?
12月11日に続いて、生産技術研究所・研究棟への装置搬入です。秘密の扉から青絨毯を経て、こじんまりと置かれていました。先客の存在感が大きいので、相対的に小さく見えます。壁(扉)に多数貼られた下請けに対応する紙は、大企業らしい仕事ぶりですね。いっぽう、前回搬入の際に損傷していた箇所は、何事もなかったように復旧されていました。
先日、桜の木を切って更地が作られた、駒場リサーチキャンパス東門脇のところのバリアフリー化が済みました。が、この程度の幅で大丈夫なのでしょうか?
MBSニュースでペロブスカイト太陽電池が紹介されたようです。そんなに目新しい情報はありませんが、やっぱり首相の口から「ペロブスカイト」の語が出てくると、存在感が出ます。リンク先、YouTubeのほうが無難でしょうか。
1月21日に開催された「田園都市青葉機構市民会議」オプション企画「青葉区から発信する脱炭素チャレンジの芽 脱炭素化」の結果報告が出ています。池上先生が講演されたのですね。
桐蔭ニュースで、宮坂先生の「朝日賞」贈呈式出席が報じられています。
中国・仁烁光能が30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールの安定化効率(MPPT)で20.1%の認証値を得たと報道(→翻訳)されています。同社は、19.42%からの更新値となります。関連する値として、中国・光因科技が30cm×40cmで22.07%(→翻訳)、中国・脉络能源(Mellow Energy)が30cm角で22.86%などという発表が既報です。
JAXAの月面探査機SLIM、太陽が西側に来たら復活したようです。シャープは安堵してつぶやいたようです。というか、ニュースリリースしたのですね。
本件、研究室とは何も関係ないのですが、「聡」さんが「内田」姓を名乗ると、微妙なことになります。さらに、名前は「ヒロシ」を名乗っていたことと併せ、論文リストに現れる文字列ができます。そんなに怪しまれない氏名なのでしょうか。
28日(日)  
27日(土)  
26日(金) 教養教育高度化機構 特任教員セミナー@Zoom 16:30-17:15 発表
NEDO技術検討委員会@川崎 13:20-14:15 発表
宇宙太陽光の発電コストは地上太陽光の35倍だそうです。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のサイトに、いつの間にか日本語版ができていて、2/28-3/1に東京ビッグサイトで開催される展示会のことが紹介されています。
25日(木) 研究室の進捗報告会&新年会/歓迎会 10:30-21:30
桐蔭のお知らせに、宮坂先生がNHK Eテレ「地球は放置してても育たない」出演の件が出ています。
24日(水) Perovskite-infoから、The Perovskite Handbook - 2024 edition の案内が出ています。
23日(火) 米国Northwestern大グループから、効率25.6%のペロブスカイト太陽電池の報告です。というだけなら、今では特段のことではありませんが、開口面積15.28cm2のミニモジュールで効率22.4%、開口面積30.86cm2のミニモジュールで効率21.8%が得られています。それぞれ、有効面積あたりでは、モジュール効率24.1%と24.0%に相当します。どれくらいのレベルかということは、とりあえず、11月13日に示した表でご確認ください。
米国NorthCarolina大グループから、効率23.4%のフィルム基板ペロブスカイト太陽電池の報告です。というだけなら、今では特段のことではありませんが、開口面積9cm2のミニモジュールで効率20.1%、21cm2で18.7%、32.4cm2で17.8%が得られています。フィルム基板モジュールで効率20%超は、プレスリリースならこちらとかこちらにありましたが、論文では初めてとみられます。また、NREL認証効率18.8%も、これまでフィルム基板モジュールでの認証効率は例が少なかったので、最も高そうです。ただ、フィルム基板デバイスの効率は比較的低く、地味な雑誌に出ているかもしれないので、まだ確実なことは言えません。これまでの最高値は、こちらの19.71%かと。
化学工業日報に積水化学社長インタビューが出ています。
当社品の耐久性は10年レベル。競合品は1年ももたない。この優位性を保って事業化し、デファクトを目指す。1メートル幅のロールトゥロールの生産技術も確立し、25年までに耐久性20年を達成したい。変換効率も20%が目標だ。そうすればシリコン系を置き換えられ、タンデムにしなくてすむ。
ということです。
最先端マテリアル研究公開@東大駒場リサーチキャンパス」の案内が出ています。
・溝口研究室「物質設計に向けたマテリアルズインフォマティクス」
・近藤研究室「レーザー光波長変換素子とペロブスカイト太陽電池」
などなど。2月22日午後の開催です。
22日(月) 1月15日に刊行された、日本化学会 編、CSJカレントレビュー 48 ペロブスカイト太陽電池の学理と技術 は、Amazonでは1月23日発売となっています。現時点で売れ筋ランキング 79,829位本。
いっぽう、並んで表示される、日本化学会 編、化学の要点シリーズ 48 「ペロブスカイト太陽電池:光発電の特徴と産業応用」は、Amazonで1月25日発売で、売れ筋ランキング 3,304位本。光学・色彩工学分野で1位、有機化学で2位のようです。価格の問題でしょうか。
JAXAの月面探査機SLIMの件、結局、太陽電池ネタになりそうです。今回、初めて、シャープ製の「曲がる」フィルム基板3接合太陽電池が用いられ、期待されていたわけですが、今のところ、残念な結果です。紹介されている各種テクノロジーにも薄膜太陽電池が出ていますが、西向きになったら発電できないのは微妙です。1面だけに貼ることのリスクは、OMOTENASHIの時にも指摘されていたので、またか、という感じです。ここは、西向きの太陽電池が応援でしょうか。
再掲です。ペロブスカイト太陽電池の国際会議 IPEROP-24が、今日(1/22)と明日(1/23)、電通大で開催されています。また、再生可能エネルギー世界展示会&フォーラム RE2024のうち、フォーラムが今日からオンライン開催、展示会が1/31-2/2に東京ビッグサイトで開催されます。
21日(日)  
20日(土)  
19日(金) 今学期の定期授業の最終回です。週3コマずつやっていると、だいぶ時間を要します。また、今週はイベントが続いたので、歩数が多くなりました。
Web of Science の自分の情報を見直したところ、h-index が 24 に上昇していました。被引用状況を改めて見ると、25回以上引用されている論文が24報あります。23回が2報、22回が2報あるので、h-index 25 到達には、そこまで時間がかからないと思います。
UTokyo FOCUS で、「ソーラーボートプロジェクト支援基金」へ寄付募集を開始 ―学生の手で創るソーラーボートでモナコの海上を駆ける― という話題が出ています。MONACO ENERGY BOAT CHALLENGE へのチャレンジですね。
Perovskite-info に「Solaires announces first low cost perovskite-only PV modules pilot line」と出ていますが、Solaires で調べても元ネタが出てきません。と思ったら、そういえば「Solaires announced」ではなく、「Solaires announces」となっているので、これそのものがアナウンスなのですね。
例年春に早咲きする、駒場リサーチキャンパス東門脇の桜の木が撤去されましたこのあたりがバリアフリー化されるらしいです。
18日(木) 昨日と今日は、東京大学 気候と社会 連携研究機構 による 「特別公開講義」 が開催されました。と、客観的に言う感じではなく、2日ともZoomホストとして貼りついていて、ハイブリッド開催の今日は、音声・映像の面で、いろいろ試行錯誤でした。
ケミトックスから、「ペロブスカイト太陽電池の試作および評価サービス事業を本格化、『第五回 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業補助金』を活用 2024年春サービス開始予定!「ペロブスカイト太陽電池用インクジェットプリンター」を利用した試作実験を推進」 とプレスリリースされています。
MIT Technology Review で、「ペロブスカイト太陽電池の商業化競争、鍵はシリコンとのタンデム」 という記事があり、Swift Solar が登場しているようです。記事冒頭しか読めないので、他の話が続いているのかもしれませんが。
韓国ではペロブスカイト太陽電池関連の研究費が30〜60%削減されたと嘆く記事(→翻訳)です。UNISTのSeok教授は、「今、韓国が次世代太陽電池技術をリードするとは見えにくいほど雰囲気が変わった。まだ私たちが集中すれば追いつくことができるが、このまま1年留まるとかなり難しくなるだろう。あまりにも技術の進化速度が速いからだ」と語っているようです。
駒場リサーチキャンパス南端にあるT棟(56号館)南側の樹木が剪定され、オブジェの様相を呈しています。それにしても、高所作業車では届かなさそうですし、昨日はクレーン車しかいなかったと思いますが、どうやって剪定したのでしょうか??
17日(水) 参画していないと非国民扱いされそうな勢いのGXリーグ、参画企業はこんなにありますが、このほど「GXダッシュボード」を開設し、参画企業ごとの排出削減目標等を公開しました、とアナウンスされました。というわけで、その「GXダッシュボード」を見てみようと思ったら、何やら「e-learning」が出てきて、「GXダッシュボードの閲覧はe-learning実施後に可能になります」とのことです。いきなり敷居が。。。。
株式会社PXPからのプレスリリースで、「太陽光だけで走るEV作ってみた」とのことですが、CIGS系を「曲がる太陽電池」で再興させてますね。
スウェーデンの通信衛星「Ovzon 3」、民間初の巻き取り式太陽電池アレイ搭載」という記事に出ている元ネタはこちらと思われますが、「曲がる太陽電池」なら、ペロブスカイトでなくても、いろいろありますよね。伸展式太陽電池アレイでWikipediaにも出ていますし。記事に書かれているamazonに出ている巻き取り式太陽電池はこちらと思われますが、他にも、こちらとか、よくあるF-waveとか。
16日(火) 日本太陽光発電学会ペロブスカイト太陽電池分科会 2023年度第1回研究会 (Australia-Japan Joint Conference on Perovskite Solar Cells) が、1月25日(木) 9:15-16:45 に、京都大学 宇治キャンパス 黄檗プラザ きはだホール にて開催されます。参加無料です。 懇親会は6000円です。
研究棟内での実験室移動のため、1部屋をカラにすることになりました。大きな装置も自分たちで移設して、空虚な空間 (写真1 / 写真2 / 写真3) ができました。4年弱の使用期間でしたが、私自身がこの部屋で実験する機会はありませんでした。移設先の部屋に入れず廃棄するものも、とりあえず研究室前の廊下に運んだので、廊下がお見せしがたい状況になっています。
しばらく既収集文献情報整理に集中し、あまり新しい文献を見ていなかったので旧聞になってしまいますが、on-chip LED で光照射しながらTEM観察した論文です。この香港グループはFEIのTEMを用いているようですが、国内メーカーなら、これを上回る構造のものを見せてくれるかと。。。。
既にU先生のMRSレポートの中に書いてありましたね。
15日(月) 研究室の進捗報告会。 例によって、こういう内容を報告しました。
化学同人から、日本化学会 編 CSJカレントレビュー 48 「ペロブスカイト太陽電池の学理と技術 が刊行されました。
著者宛ての献本届きました
太陽光発電パネルの登録、新年度義務化へ 廃棄増対策で」という記事が出ていますが、元ネタは、こちらの検討会ですね。
「残念ながら、これまでGlobal Cleantech 100 (GCT100)に選ばれた日本企業はない」と日経エネルギー記事が嘆く一方で、Oxford PVは、しっかりGCT100に選ばれています、と書いたのは2022年2月のことでしたが、今年も選ばれています。昨年は選外だったようですが。Oxford PV の記事の並びに、MIT Technology Review が選んだ「10 Breakthrough Technologies 2024」の一つとして、「Super-efficient solar cells」が選ばれたことが紹介されています。
エネコート社 Linked in でも紹介されている WALL STREET JOURNAL 記事、中国版 は翌日に出ていたのに対し、日本語版 は今日になりました。
14日(日)  
13日(土) 中国各所の報道(→翻訳:翻訳に画像は表示されません)に、国内では見かけない写真が出ていますが、WALL STREET JOURNAL に掲載されたもののようです。こちらでは本文が読めませんが。エネコート社サイトには言及がなく、Linked in で紹介されています。その Linked in にあるリンクからはWSJ記事本文が読めます。
12日(金)  
11日(木) 日経イブニングスクープ「脱炭素20兆円支援、排出量取引の参加が要件」ということですが、同じような表現を、以前も見たような気がするのは、気のせいでしょうか。
日経記事に「曲がる太陽電池」の文字が目立ちますが、PXPはCIGS系、SOELは結晶シリコン系です。ペロブスカイト太陽電池のことではありません。
三井不動産と竹中工務店が日本橋で木造18階建ビルに着工したというニュースリリース、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験も書かれていますが、こちらは東芝からの提供ですね。関連話題では、エネコート社との住宅用ペロブスカイト太陽電池に関する共同研究についても書かれています。実証実験ということなので、内幸町ビルほど大規模ではないのでしょう。
ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池の事業化を進めている中国・仁烁光能について、10月に、150MWペロブスカイトモジュール量産ラインの設備搬入が完了した(→翻訳)と報道され、1.2m×0.6mのモジュールを生産する量産ラインが年末に稼働予定とされていましたが、このほど竣工式が行われたようで、2024年に効率20%モジュールを量産予定(→翻訳)と報道されています。今のところはタンデムではなく単層なのでしょう。
10日(水) 日刊工業新聞で、「積水化、「ペロブスカイト太陽電池」耐久20年実現へ 来年事業化」と報道されています。大丈夫でしょうか。。
日経記事「パナソニックHD、曲がる太陽電池の効率「世界首位狙う」」は、同社のCESへの出展に関するものですが、そこに出ている写真、プレスリリースで 「CES 2024では、「ガラス建材一体型のペロブスカイト太陽電池」の用途を分かりやすく理解頂くためビルに適用したモックアップも展示します」と書かれていたものでしょうが、ビルのモックアップなのか、ペロブスカイト太陽電池がモックアップなのかによって、だいぶ話が変わりそうです。 と思ったら、こちらに出ているものが「モックアップ」でしょうか。
日経記事「カネカ、壁面用発電パネル生産3倍 ビルが都市発電所に」ということです。
9日(火) 技術情報協会のLive配信セミナー「タンデム型ペロブスカイト太陽電池の作製技術と耐久性、変換効率の向上」が、3月13日(水)に開催されるようです。
プログラム
10:30-12:00 「半透明ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の作製と評価」
(国研)物質・材料研究機構 太陽光発電材料グループ 主幹研究員 PhD  白井康裕
13:00-14:30 「軽量フレキシブルなペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の開発」
東京都市大学 理工学部 電気電子通信工学科 教授 博士(工学)  石川亮佑
14:45-16:15 「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の開発動向と高効率化、耐久性向上」
東芝エネルギーシステムズ(株) エネルギーアグリゲーション事業部 次世代太陽電池開発部 タンデム太陽電池開発グループ 参事 / (株)東芝 研究開発センター ナノ材料・フロンティア研究所 トランスデューサ技術ラボラトリー 室長附  博士(工学)  五反田武志
来週 1月16日(火) 10:00〜17:00 には、同じくLive配信セミナー「「ペロブスカイト太陽電池」の構成構造と材料技術,耐久性および発電評価」が開催されます。
プログラム
10:00-11:30 「ペロブスカイト太陽電池の基本的な 構造,特性,高効率化について」
桐蔭横浜大学 大学院 工学研究科 研究科長,教授 工学博士  宮坂 力
11:40-12:40 「ペロブスカイト太陽電池用材料の研究開発」
GSアライアンス(株) 代表取締役 博士(工学)  森 良平
13:40-14:40 「発光材料として注目されるハロゲン化物ペロブスカイトナノ結晶」
慶應義塾大学 理工学部応用化学科 専任講師 博士(工学)  磯 由樹
14:50-15:50 「高効率ペロブスカイト太陽電池セル・モジュールならびにタンデム太陽電池への応用」
東京大学 先端科学技術研究センター 教授 工学博士  瀬川浩司
16:00-17:00 「「錫系ペロブスカイト太陽電池」とその材料技術,その可能性」
電気通信大学 i-パワードエネルギーシステム研究センター 特任教授 理学博士  早瀬修二
1月15日(月)は研究室の報告会、17日(水)、18日(木)は気候と社会 連携研究機構の特別公開講義です。
Panasonicから、CES2024への出展についてプレスリリースされています。「CES 2024では、「ガラス建材一体型のペロブスカイト太陽電池」の用途を分かりやすく理解頂くためビルに適用したモックアップも展示します」としか書かれていないので、ペロブスカイト太陽電池そのものは登場しないのでしょうか? 「モックアップ【も】」なので、他にも登場するのでしょうか。
日経記事「日産化学30年に「曲がる太陽電池」材料、1兆円市場に的」だそうです。見出しだけ見ても、何のことか分からなさそうです。いちおう、逆構造型デバイスを想定しているはずですが、記事の図がそうなっていないのは、たぶん、わざとでしょうね。
「中国:3万kWのペロブスカイト太陽光発電事業、青海省で稼動」という報道がありますが、何かの間違いかと思います。先月の中国华能の太陽光発電所に関する報道1(→翻訳) / 報道2(→翻訳)では、协鑫(GCL)光电などと共同で「メガワット規模」のペロブスカイトとされていました。青海省によると(→翻訳)、発電所全体で30万キロワットで、ペロブスカイトを部分的に使用しているとしか書かれていませんので、どれくらいの割合か分かりませんが、1割もあるとは考えにくいです。
8日(祝) 防災マップ」が配布されていました。キャラクターが、どこか他にもありそうなイメージです。
7日(日) 若宮先生の訪問が、代議士のXで報告されています。土曜日にお疲れ様です。
6日(土) 韓国・成均館大学のResearch Storiesに、新素材工学部のキム・ハンギ教授が登場しています。ペロブスカイト太陽電池の透明導電電極に用いるITOの組成を改良したというこちらの論文に関する話題で、この技術は、既に、同教授がCEOを務めるCOCONUT MATERIALS社に移転して、サンプルを提供できる状況にあるようです。大学リリース記事の中に、論文とは関係ない薄ガラスの写真が出ていて、CM社の製品を見ると、ITOガラスは厚さ0.2〜1.8ミリとなっています。リリース中の写真は、これのことを指しているのかもしれませんが、それとは別に、CM社はUltra-Thin Glass AF 32 ecoと、D 263も売っているようです。これらはITO付ではありませんが、リリース中の写真は、このSCHOTT社製品にITOをのせたようにも見えます。いずれにしても、韓国内にITO付き薄ガラスの供給元があるという点で要注意かもしれません。
5日(金) ペロブスカイト太陽電池の国際会議 IPEROP-24が、1月22日(月)、23日(火) に、電通大で開催されます。              以上。
再生可能エネルギー世界展示会&フォーラム RE2024は1月22日(月)から開催です。
フォーラムが1/22-30にオンライン開催、展示会が1/31-2/2に東京ビッグサイトで開催です。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のニュース(最新消息)に、「進展神速」と評して、昨年10月に天来集団と盟立集団の提携により成立した盟立鈣鈦礦科技が、80日たらずでペロブスカイト太陽電池生産を達成したと書かれています。提携の際の盟立側の公告 (→翻訳)に、両者の特徴がまとめられています。ただ、もう少し続報が必要です。
2023年9月創立のペロブスカイト太陽電池研究開発企業・永珈光能がシードラウンドの資金調達を完了(→翻訳)と報道されています。线性資本(Linear Capital)の単独出資らしいです。永珈光能の代表は武漢大学の余桢华(YU Zhenhua)教授で、Yu教授は2018年から2022年まで米国ノースカロライナ大学のJinsong Huang教授のところでポスドクをしていたようです。
株式会社PXPからのプレスリリースで、「「曲がる太陽電池」世界初の製法に挑戦!量産技術パイロットライン稼働開始」とのことですが、まずはカルコパイライトに注力するようです。
研究棟のエレベーター内に掲示されている駅伝大会の案内、左側の写真に写っているのは22号館。ということは、2009年以前の写真です。ちなみに、2009年10月の状態から解体が進み、年末にはこういう風景となっていました。跡地に建ったのが3号館南棟です。
夕暮れ時の西の空が印象的なのですが、なかなか画面上には再現しがたいです。パノラマ写真にしたら少しは雰囲気が出るかと思いましたが、別の雰囲気になってしまいます。
東京大学 気候と社会 連携研究機構 による 特別公開講義 が、1月17日(水) と 18日(木) の午後に開催されます。 再掲ですが、昨日の時点で案内は早すぎでした。

■1月17日(水) 講義(オンライン)■1月18日(木) 対談(対面[学内関係者]+オンライン)
14:00「気候変動と社会の相互作用環」
  沖 大幹 (工学系研究科)
14:00「これからの社会をどうするか」
  亀山康子 (新領域創成科学研究科)
  斎藤幸平 (総合文化研究科)
15:00「気候変動と生態系の科学」
  伊藤昭彦 (農学生命科学研究科)
15:00「気候変動コミュニケーションとメディア」
  江守正多 (未来ビジョン研究センター)
  井田寛子 (学外ゲスト:気象キャスター)
16:00「グリーンテクノロジーの可能性と潜在能力」
  瀬川浩司 (総合文化研究科)
16:00「気候変動科学の不確かさに向き合う」
  渡部雅浩 (大気海洋研究所)
  横山祐典 (大気海洋研究所)

さて、上記案内ページから、どうやって申込フォームに行くのでしょうか? こちらのはずですが。
4日(木) 東京大学 気候と社会 連携研究機構 による 「特別公開講義」 が、1月17日(水) と 18日(木) の午後に開催されます。
未だ案内は公開されてなくて、とりあえず作りました的なチラシしかないのですが、申込先のQRからの行き先はこちらになっています。チラシの裏面にはこういうプログラムが記載されていますが、講師の都合で、少々変更が生ずるようです。18日は学内関係者は会場参加可能ですが、学外の方は、両日ともオンラインです。正式な案内は、追って同機構サイトに出るものと思います。
タイトルでは正直に4500時間の動作安定性試験で1%未満の効率ロスと書いている論文、それをもって1sun照射下で効率が8割になるまで9年以上という微妙な主張をAbstractに書くのは、いまいちな気がします。 by Anders Hagfeldt, et al.
Nature Podcast でペロブスカイト太陽電池が詳しく説明されていますが、英語音声だけで23分は、なかなか厳しいかも。内容は、なかなか辛口です。Microquantaのモジュールは効率13%で、シリコンの2倍の速度で劣化する、という話に続き、既にシリコンが、ペロブスカイトが登場したころより9割安くなっているので、ペロブスカイトが市場に割り込む余地は無い、と言い切ったり、という感じです。いちおうタンデムに期待を持たせていますが。
曲げて運べる「シリコン太陽電池」開発、東大発スタートアップが成功」と報じられている株式会社SOELは、竹谷先生が役員ですが、どのあたりがセールスポイントになるのでしょうか?
ペロブスカイト太陽電池アドバイザー資格は1月開講予定のはずですが、どんな状況なのでしょうか。さらに、同集団が「太陽光蓄電池アドバイザー」を5月開講予定で準備しているようです。ペロブスカイト太陽電池と違って、「太陽光蓄電池」という言葉自体が、まだ確立されていないように思われますが。
都知事の新年あいさつの中に、
国際社会の手本になるという意気込みと、大都市としての使命感を持って、都市力をさらに磨き抜いていきたい。例えば、ペロブスカイトなど先端技術を駆使をいたしまして、東京を丸ごと「発電する未来都市」にしていく。また、日本初となる水素取引所を設立いたしまして、世界に先駆けて水素社会を実現していく。
とあります。直後に「100年先をも見据えて」とありますから、すぐでなくてもよいのかもしれませんが、「東京を丸ごと」レベルには、相当な時間がかかりそうです。
3日(水) 明日1/4から正月明けの授業です。何もなくても帰省から戻るのが大変なスケジュールだと思いますが、いろいろあったので、さらに大変そうですね。
先月初めに報道(→翻訳)されていた中国・内蒙古のペロブスカイト太陽電池メガソーラーを含む2GWプロジェクトと同じものか分かりませんが、ペロブスカイト太陽電池モジュール/白色 648平米などの入札公告の報道(→翻訳)です。太陽電池なのに「白色」が謎ですが、先日報道のものも地上絵が描かれていたので、黒色が敷きつめられた中にアクセントをつけるのでしょうか。先日報道分は纤纳光电(Microquanta)が設置したもので、今回分もMicroquantaなら入札の必要は無いはずなので、他のところにやらせるのでしょうか。
中国・光因科技は、以前、30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率21.63%(→翻訳)と報じられていましたが、今度は22.07%(→翻訳)と報じられています。杨旭东効果でしょうか。ただ、先日の脉络能源(Mellow Energy)の30cm角22.86%の発表と同様に、効率以外の欄が隠されているところが怪しいです。
2日(火)  
1日(祝) たぶん2年ぶりに、何気なくテレビをつけてみたら、16:06頃に発生したという地震情報をやっていて、またか、という程度に思っていたら、緊急地震速報の音と共に、土煙が上がる様子が映りました。地震に正月関係ないのは当然ですが、まさか元日から、という感じです。ただ、「渋谷のNHKスタジオでも揺れを感じています」という実況の中、自宅では揺れを感じることができなかったのが、いいことなのか、危険なのか、微妙です。
日経記事「日本の再生可能エネルギー、潜在力は? 現場を歩く」、そして、「ペロブスカイト太陽電池、普及近づく 高層ビルの壁へ」と、連日、ペロブスカイトが登場しているようです。
宮坂先生が朝日賞を受賞ということで、紹介されています。共立出版がお祝いしているのは、ちょうど、「ペロブスカイト太陽電池 −光発電の特徴と産業応用−」という本が、1月25日発売予定だからですね。それにしても、この本は、化学の要点シリーズ 48 ということですが、間もなく刊行予定の 「ペロブスカイト太陽電池の学理と技術」も、CSJカレントレビュー 48 です。どうしても、ひと昔前に目立った、あの一群を連想する数字ですね。
環境新聞で、資源エネルギー庁長官インタビュー記事が出ています。顔を覚えておきましょうというところでしょうか。本文が読めません。
街路樹の銀杏の黄葉が見頃となった玉川通り、そのうち、新年の挨拶に黄葉というのが一般化したりするでしょうか。

2023年(令和5年) 12月
31日(日)  
30日(土) 少し雲がかかった西の空昨日と大差ないですが、日が沈んでいきました。沈んだ後も雲での照り返しでピントが合わなかったので、正確な比較はできませんが、少し右に寄っているでしょう。日々、変化が無いように見えて、しかし、積み重ねていくと大きな変化が現れることを象徴しているようです。
頭上をいつもとは逆向きに飛んでいく飛行機が続いていましたが、混み合うのが通常状態の羽田で順番待ちなのでしょう。沖縄からでも、安定飛行時間より着陸態勢の時間が長そうなレベルです。まさかこれでマイルを加算しているなどということはないですよね?
自宅近くでは、年末の夜黄葉が映えています。秋の雰囲気のまま年越しですね。
中日BIZナビに、「次世代太陽電池の試作ライン稼働 アイシン、軽量で超極薄」という記事が出ているようですが、中身が読めません。Google検索結果の標題は「次世代太陽電池の試作ライン稼働 アイシン、25年度にも利用へ」となっていて、それは稼働したと言わないだろう、と思ったのですが、おそらく修正されたのでしょうね。
29日(金) 日本化学会 編 で化学同人から刊行予定の CSJカレントレビュー 48 「ペロブスカイト太陽電池の学理と技術 が、来月、形になります。
年末に印刷して年明け早々に製本されると聞いています。結果的に、いちばん足を引っ張ったのは自分かもしれません。冒頭の座談会が開催されたのが5月11日、他の先生方はそれまでに原稿を出されていたようですが、私、最初の原稿が11/27、修正原稿を12/6〜7朝までに出し、12/16に伯父(母の兄)の訃報と同時に初校と原稿追加依頼(12/17昼締切)が来たので帰省は諦めて対応し、12/22(先週!)に再校を済ませた、という流れでした。ペロブスカイト関連は変化が早いので、本 という形式では対応が難しいように思われます。
ただ、これが出ないとNo.49以降が出せない、と脅されていましたが、これの前のNo.47も1月刊行のようですが、、、。
53歳! になりました。
自己紹介の写真が3年半前のものなので、撮り直してみました。合成写真のように見えてしまいますが、全体像はこんな状況です。
自分を撮る機会は少ないですが、過去のこちらとかこちらに、最近のものを並べてみると、こんな感じとかこんな感じになりました。
株価が34年ぶり高値ということでこういうグラフコピー)が示されています。私が大学1年の時、19歳の誕生日が日本の絶頂だったわけですが、私たちの学年以降は、実質的に、下り坂の世の中しか知りません。少し上の世代と大きく違うところが、このグラフで象徴されます。これより前も示してあると、上り坂世代と下り坂世代の差が現れそうですが。
一週間前の冬至や、3日前昨日などと大した違いがあるわけないですが、今日の日暮れです。この位置では明るすぎてボケてしまいますが、最後の輝きの地点は、冬至より右(北側)に寄っています。
渋谷駅ビルには、ますます多くの人影が見えます。夕陽が沈んだところを見ている人はいないかもしれません次第に暗くなり、景色が夜景に変わるところ見ている余裕がないでしょうね。いっぽう、六本木や麻布台の屋上には、人がいるのか見えません。さらにツリーくらい離れると、判別不能です。
年末恒例となったドライルーム外気取入口のフィルタ洗浄、今期は停止期間が多かったので不要かも、と思いましたが、やっぱり必要でした。
中国・脉络能源 (Mellow Energy) が、30cm角ペロブスカイト太陽電池モジュール変換効率22.86%とリリースしています。効率以外の数値が隠されているところが怪しいですが。9月の21.50%を更新するものとなります。
別のニュースリリースの中に、先週開催された、中国国際科技促進会 (China International Association for Promotion of Science and Technology) の钙钛矿产业分会(ペロブスカイト産業分会)成立大会の模様が出ています。この分会は、7月10日に正式発足し、成立大会のワーキンググループ初回会合が9月26日にGCL groupで開催されるというアナウンスがありましたが、その後の状況が追えていませんでした。
中国・愛康科技が、杭州にペロブスカイト/シリコン(HJT)タンデム太陽電池の研究・生産基地を建設すると報道(→翻訳)されています。第1期が約3000平米の実験室に約1.5億元投資、第2期がパイロットライン構築に約2.5億元投資、第3期が量産ラインに約6億元投資する計画のようです。明日付で発表予定のところが情報が漏れたのですね。
中国・万度光能(Wonder Solar)が、安徽省阜阳市颍上県に年産3GWの工場を建設する契約をしたと報道(→翻訳)されています。この規模でも、交渉から調印までわずか24日というスピード感です。地元報道には写真もあります。阜阳市颍上県の場所はこのあたりです。同社は、最初の200MW生産ラインを2022年4月から、第二の200MW生産ラインを2023年6月から、それぞれ建設開始したとしていますが、まだ完成の情報は出てきていない気がします。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のニュース(最新消息)で、ペロブスカイト太陽電池の動向について、よくまとめられている、と思ったら、こちらの日本のサイトをほぼ訳した感じのものでした。
エネテクは、日経メガソーラービジネスの、太陽光発電所のトラブル事例に関する連載に協力しているところで、この「【2023年最新】ペロブスカイト太陽電池とは?基礎知識と開発動向」も、割と勉強している感じです。少なくとも、ペロブスカイト太陽電池アドバイザー資格に関連して妄想記事を多数出しているこちらよりは信頼できそうです。
宮坂先生のオンラインセミナー「次世代技術の真価を問う - ペロブスカイト太陽電池で日本は勝ち上がれるのか」が、1月18日(木) 11:00-12:15 に開催されるようです。 ほぼ毎日、ネタが供給される感じですが。
28日(木) 先端研正門前の門松や、西門飾り、東門の飾りが用意され、正月風になってきました。
駒場IIキャンパス東門前通路囲いが設置されており、「床石に段差があり、通行等に危険な状態のため」、「当面の間」立入禁止にされるようです。
日本化学会の提言「科学(化学)的に正しい「炭素循環」を我が国が目指す社会の用語として使おう!」が出されていますが、これが強制されるなら日本化学会を辞めないといけないレベルです。「当面の間」の目標として炭素循環は現実的ですが、この文章中に「化石資源の消費」、「なくすことを目指すことも真の目標ではありません」と出ている時点で、化学工業の延命を狙った言説だと批判されて終わりだと思います。炭素循環も可能な限り低減するのが目標になっているはずです。ただ「脱炭素」は、あくまでも目標としての謳い文句であって、本当に無くすことは現時点では不可能なことも確かです。「非現実的な「脱炭素社会」ではなく、現実的な「炭素循環社会」を目指そう」とか、正直に提言したほうがよいと思うのですが。
ペロブスカイト太陽電池をFITで需要喚起、経産省方針 と報道されています。先日開催された調達価格等算定委員会資料に、それらしいことが書いてありましたが、てっきり、屋根置きの区分に関するものかと思ってスルーしていました。GX実行戦略の中の「2025年からの事業化を見据え、2020年代年央に100MW/年規模、2030年を待たずにGW級の量産体制を構築することを前提に導入支援策を検討する」という文言も、なかなか厳しいですね。
経産省のグリーンイノベーション基金のページにある「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトのところにあった研究開発・社会実装計画が、改訂された研究開発・社会実装計画と置き換えられています。どこが変わったのか、完全には比較できていませんが、基本的には、8月31日に開催された経産省・産業構造審議会 グリーンイノベーションプロジェクト部会 グリーン電力の普及促進等分野ワーキンググループの際に示されていた研究開発・社会実装計画(案)に沿ったものと思われます。
Saule Technologiesは、Webサイトもも、さっぱり更新されなくなっていましたが、Facebookは更新されていたのですね。最近、同社のモジュールが IEC TS 63163 の認証を受けたということで、こちらに証明書が示されています。
Oxford PVは、Webサイトもも、さっぱり更新されなくなっていましたが、Linkedinは更新されていたのですね。特段、採り上げる内容はありませんが。。
月曜日に書いた JN.1 系統の件、他の場所でも増えているようです。
27日(水) 研究室の年末研究報告会@先端研13号館 & 忘年会@代々木上原
先端研13号館の玄関を入ると、明るく改装されたエントランスで、先端研マークの入ったマットに出迎えられます。 と、いまごろ気付きました。
NRELのモジュールチャートが更新され、OPVモジュールについて13.1% (Waystech) から 14.5% (FAU/FZJ) になりました。
FAU/FZJ って、どこ? という感じですが、Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-NürnbergForschungszentrum Jülich から、それぞれニュースリリースされています。面積204.1cm2で、Voc 31.596V、Isc 0.1253A、FF 74.6%、正確にはPCE 14.46% が、FhG-ISE で認証されたようです。
NEDOが、再生可能エネルギー世界展示会&フォーラム(フォーラムは1/22-30にオンライン開催、展示会は1/31-2/2開催)に出展するようです。
神奈川県などが主催する「テクニカルショウヨコハマ2024」の中で、主催者セミナーとして、宮坂先生の「ペロブスカイト太陽電池から考える脱炭素社会の実現にむけて」が、2月7日(水) 11:00-12:30 に開催されるようです。
杉並区が区役所の路面に太陽光パネルを試験導入したそうで、区のサイトに説明があります。また、MIRAI-LABOの太陽光路面発電「Solar Mobiway」が、杉並区阿佐谷南で2例目の実証検証を開始した件も報道されています。
先日は、三峡集団が内蒙古に建設した地上絵が描けるほど壮大な合計2GWプロジェクトの一部として、纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュールを用いたメガソーラーが報道(→翻訳)されていましたが、今度は、中国华能が、协鑫光电 (GCL Optoelectronics) などと共同で青海に建設したペロブスカイト太陽光発電所が運転開始した(→翻訳)ようです。こちら(→翻訳)にも報道があります。纤纳光电 (Microquanta) のモジュールは約1.2m×0.6mですが、协鑫光电 (GCL Optoelectronics) のモジュールは2m×1mと大きいです。
协鑫光电 (GCL Optoelectronics) は先日、2m×1mのモジュールの効率が18.04%となり、タンデムモジュールで26.34%の効率が得られたと相次いで発表していましたが、さらに、昆山市に2GWの生産ラインを建設する(→翻訳)ことを明らかにしていました。このほど、その起工式が挙行された(→翻訳)ようです。
【12/28追記】起工式について、写真入りの報道(→翻訳:写真が表示されないかも)が出ました。
26日(火) 中国製ペロブスカイト太陽電池販売を進めている沖縄CO2削減推進協議会が販売代理店を募集していると沖縄タイムスで報道されています。が、一般的には読めないので、同協議会サイトにある新聞切り抜きを参照します。
中国製ペロブスカイト太陽電池モジュールを展示会出展した丸紅エネブルについて、これまで marubeni-eneble.com をリンクしていましたが、現在は marubeni-eneble.co.jp なのですね。後者にはペロブスカイトが登場しています。まあ、素早いツイートの があれば十分かもしれませんが。
臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association)サイトで、「Elon Musk REVEALS New Breakthrough In Perovskites Solar Cells」という動画が紹介されています。というか、直接YouTube動画に行ったほうが早いですね。力は入っていますが、タイトルの割に Elon Musk は関係ない気がします。
新社会システム総合研究所(SSK)が「ペロブスカイト太陽電池の開発・事業化」と題して宮坂先生のセミナーを開催するとプレスリリースしています。2月8日(木)開催のようです。
岡山大学プレスリリースで、ペロブスカイトにベンゾフェノンを添加した効果の論文が紹介されています。せっかく顔出しなので。
日経記事「北海道、洋上風力大国デンマークとタッグ 水素技術でも」とあったので、ふと、デンマークと北海道を等縮尺で並べてみたところ、わりと同じくらいのスケール感ですね。
この先、やや雲が多そうなので、年の暮れの風景ということで。
25日(月) 実験室の局所排気装置(ドラフト)の排気ファンが交換されました。

本題に入る前に、ここまでの経緯を復習します。2004年度から国立大学が法人化されるにあたり、労働基準法対応として、溶媒等を使用している研究室にドラフトが本部予算で設置されることになりました。瀬川研にも増設する形で設置されたのですが、問題は巨大な天井吊の排気ファンで、「これは危険だ」と、瀬川助教授(当時)自らモデルになってアピールした結果、少し小ぶりで箱に収められたものに置き換えられました。このドラフトは、当初設置された教養学部15号館から、2006年5月に先端研56号館へ、2007年11月に先端研3号館へ、2011年7月に3号館南棟へ、移設されてきましたが、もともと室内設置を想定した構造の排気ファンを屋上設置して雨ざらしにしたので、劣化が進んでいました。
 この排気ファンにはベンチレーターが付いていないため、3号館南棟では、ダクトを折り返して雨水を除けていました。しかし、位置が建物の給気取込口に近く、排気した空気をそのまま給気として取り込んでしまう問題がありました。

これらの問題点を改善するため、排気ファンを更新し、排気位置を高くしました
 前後比較写真: 写真1 / 写真2 / 写真3 / 写真4
周囲を囲む壁より高いものは設置できないので、立ち上げた排気口は、高さを合わせてあります
先日アナウンスされていた横浜市の広報ラジオ番組「YOKOHAMA My Choice」の12月24日放送「横浜発の新技術「ペロブスカイト太陽電池」」が、こちらで聞けるようになっています。
桐蔭ニュースで「カナラボ」にてペロブスカイト太陽電池の実験教室が開催予定とアナウンスされていた件、2月10日(土)に開催される「簡易法によるペロブスカイト太陽電池の作製体験」の申し込みが、12月27日から始まります。神奈川県内在住または在学の高校生が対象で、定員15名です。ここを見て申し込む人がいるとは思えませんが、とりあえず、池上先生お疲れ様です。
日本科学技術ジャーナリスト会議の会報「JASTJ News」第109号掲載の「例会報告(9月) ペロブスカイト太陽電池」に、宮坂先生が登場しています。いまいち正体不明な組織ですが。
元日から始まるとみられるこちらの番組サイトに、現時点では、「「ペロブスカイト」に関する“エコノミステリー”」という文字があります。それ以上のことは、今のところ分かりません。
日経記事「太陽光発電、農地に設置で原発2000基分超 営農型に活路」という見出しで営農型の話だけかと思うと、後半に、
 地方では送電線の増強に時間を要する面があり、都市部において導入を広げる方策はないか。経済産業省は企業の建物の屋根に太陽光パネルの設置を促すため、10月に平地より2割ほど高い1キロワット時あたり12円の固定価格買い取り制度(FIT)の新区分を設けた。オフィスビルの壁などこれまで想定しなかった場所への太陽光の導入が期待される。政府は折り曲げられるほど薄い太陽電池「ペロブスカイト型」を30年までに普及させる方針を打ち出した。太陽光発電を巡っては従来のパネルで2000年代前半まで日本勢が世界シェアで首位を誇っていたが、中国勢との価格競争に敗れた苦い経験がある。国際エネルギー機関(IEA)によると、太陽光パネルの生産シェアはいまでは中国が世界の8割超を占める。ある太陽電池メーカー幹部は「新技術に合わせた建築基準法などの法令の見直しと大規模投資の補助を政府には一体で進めてほしい」と語る。ペロブスカイト型など先進技術の産業育成を進めながら、住宅や工場、商業施設といった適地を有効活用していけば、再生エネの拡大に弾みがつく可能性は十分にある。
ということで、ペロブスカイトが登場しているのですが、「2030年を待たずに早期に社会実装」と思っていたところ、「2030年までに普及させる方針」と、言葉だけがさらに先走っている感じです。4月の記事の時からですが。
日経記事「培養肉「試食会」でニオイだけ体験 まだ食品にあらず?」に書かれている「都内」は、先端研3号館南棟のことですが、確かに、5月の細胞農業研究機構設立総会のプレスリリースの見出しは、「細胞を育てて作る「新しいお肉」〜日本初の細胞性食品の研究団体が設立総会を開催! 国内で初めて一堂に会する「培養肉」を目の前で炙って、その芳しい香りを体験していただきます!」と、香りしか書いてないですね。てっきり「試食」したのだと思っていました。 とボケてネタにする。
特許庁が、令和6年度の「特許出願技術動向調査(分野別調査)」で「ペロブスカイト太陽電池関連技術」を調査する予定のようです。ただ、今年度分の調査結果の公表が来年4〜5月予定とのことなので、来年度の調査結果が公表されるのは再来年の4〜5月ですね。大きくは、令和元年度 ニーズ即応型技術動向調査 「ペロブスカイト太陽電池」 以来かと思いますが、今年10月に出された「GXTIに基づく特許情報分析の結果概要」の中の「GXTI区分外の注目技術の動向調査」にもペロブスカイト太陽電池がありました。その際は、「発明件数ランキング」や「国際展開発明件数ランキング」がありました。
最近、周辺で感染者が目立ってきたので、こちらとかこちらの資料を見てみたところ、最近の流行は、EG.5 → HK.3 → JN.1 と移行しているようです。JNといえば、誰かを思わせる文字列です。
24日(日)  
23日(土) 今週末は気温が低くなることが先週から予報されていましたが、一時トーンダウンしていたので、どうなるかと思ったら、表示上は低温になりました。ただ、体感的には、それほどでもない感じでした。
22日(金) 来年度予算の政府案が決定されました
まだ公表資料は準備中のものが多いですが、「経済産業省関係 令和5年度補正予算・令和6年度当初予算案の概要」には、「I. 世界をリードする先端分野への投資促進 (1) GXの実現とエネルギー安定供給の確保」の中に、「地域との共生を前提に、ペロブスカイト太陽電池や浮体式洋上風力をはじめ、太陽光・風力・地熱・バイオマス・水力の最大限の導入促進、これらを支える系統整備の加速や系統用蓄電池・水電解装置の導入・高効率化、ディマンド・リスポンスの普及を進める」というお題目で、GXサプライチェーン構築支援事業 548億円、太陽光発電の導入可能量拡大等に向けた技術開発事業 32億円 が挙げられています。報道とか、財務省資料を見ると548億円がペロブスカイトに充てられそうに見えますが、そういうわけではないでしょう。
令和6年度 経済産業省関係 税制改正について」には、「(5−2)再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置の拡充及び延長」の中に、ペロブスカイト太陽電池の追加が挙げられています。ペロブスカイト太陽電池を使用した太陽光発電設備の固定資産税は、3分の1(1MW未満)または4分の1(1MW以上)が免除されます。
その他、
経済産業省関係環境省関係文部科学省関係国土交通省関係内閣府関係など、各所に関係する事項が含まれていそうです。
先週金曜日のGX実行会議で示されていた分野別投資戦略(案)がまとめられて、正式に発表されたようです。どのあたりが変わったのか、変わっていないのか、すぐには分かりません。
東京都の粗大ゴミ受入がピンチらしいです。元のお知らせはこちら。私、すでに申込済なんですが。
東京都の「GX普及啓発シンポジウム」が2月7日(水)午後に開催されるようです。小池百合子都知事の開会挨拶の後、基調講演は、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構の松本真由美先生です。
中国・福建金石能源有限公司が、ペロブスカイト/ハイブリッドバックコンタクトの4端子タンデム太陽電池で、トップセル21.34%、ボトムセル12.6%、合わせて33.94%の変換効率を得た(→翻訳)とリリースしています。
西安電子科技大学からMXeneで接合したペロブスカイト/シリコン2端子タンデム太陽電池が報告されていますが、同大学と宝馨科技が共同で設立した西安宝馨光能科技有限公司によると、最新の自己測定効率は32%を超えた(→翻訳)ということです。
今日は冬至です。日没地点が最も左側に寄っているはずですが、少々ずれた昨年(12/20)と違いが分かりません。広幅写真は夏至との比較用としておきましょう。
今日は北から怪しい雲が流れ込み、何かを降らせていて、異様な写真 / / / / が撮れました。
21日(木) 「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」が開催され、11府省庁連名で取りまとめた「国内投資促進パッケージ」が報告、公表されたようです。その資料、とても目を通しきれないほど膨大な施策が並んでいます。「国内投資促進パッケージ」そのものは、これで固定かもしれませんが、付属している「国内投資促進パッケージ(施策集)」には、「令和6年度当初予算案閣議決定後、速やかに差し替え予定」と書かれています。現バージョンでは、各ページの金額が●円となっているので、おそらく決定されたら金額が入るのでしょう。資料3は、出光興産提出の「出光のカーボンニュートラル(CN)への取組」ですが、これを見る限り、太陽電池に本気で取り組むつもりは無さそうです。
プレゼン用スライド作成も丸投げ仕事術の記事です。まあ、その程度はすぐデフォルトになるでしょう。「何か作って」レベルまでいくと問題ですが。
妄想記事が続々と投稿されていきますが、特段の応答がないところを見ると、みんなスルーしているのでしょうか。2022年に効率26.8%とかって、旧式のAIを使って作った文章か、というレベルです。
テレ東プラスの「読んで分かるカンブリア宮殿」のセブン-イレブンの回に、ペロブスカイト太陽電池の話題も登場しています。自分にとってセブン-イレブンはすっかり縁遠い存在になっていて、最近何が置いてあるのか分からない感じです。
Perovskite-infoによると、フランスのグループが9cm2のペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率28.4%を達成したとのことですが、「with shading correction」というのが曲者で、実際には24.4%ですね。元リリースはこちら
20日(水) あさって金曜午後は、いろいろ行事が重なります。先端研の大学院・先端学際工学専攻の先端学際工学特別講義で資源総合システム・貝塚 泉 先生に「脱炭素社会を担う太陽光発電:最新動向と展望」を講義いただく(13:00-14:45)のと、このようなプログラムの太陽光発電技術研究組合 PVTEC 技術交流会の近藤道雄先生基調講演「太陽光発電の新時代」(13:35-14:35)が重なるところに、内田先生ご紹介のProf. Hou Yi セミナー「Unlocking the Potential of Inverted Perovskite Solar Cels: Innovative Designs and Enhanced Performance」(14:00-15:00)が重ねられています。が、私は、再生可能エネルギー専業国内最大手のレノバからゲスト講師を迎えての授業実施(13:15-14:45)です。
横浜市の広報ラジオ番組「YOKOHAMA My Choice」の12月24日の回は、「横浜発の新技術「ペロブスカイト太陽電池」」だそうです。
中部経済産業局が会議開催報告を出している中で、「ペロブスカイト太陽光電池の技術開発と動向」はNEDOからということになっていますが、リンクされている配布資料は産総研・村上先生の名前です。
SOLABLEって何だろうと思ったら、PXPの持株会社なのですね。といっても、さっぱり実体が分からないのですが。
19日(火) いちおう有給休暇、これで年内5日消化達成。 本当ですか?
「銀座で会食」が妄想の連鎖を招いているようですが、こちらこちらで、肉系でなく軽めのメニューでした。ただ、ふつうの人は入れないところではあります。
こういうところではありません。
積水化学ニュースリリース「COP28 ジャパン・パビリオン経産産業省イベント“Taking action together with ASEAN”にてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を紹介・展示」、ドバイに行ったのは誰でしょう?
日経記事「再生エネ供給網整備、1749億円に決定 24年度予算案」ということで、「薄くて曲がるペロブスカイト型の太陽電池や浮体式の洋上風力発電、水素製造装置の普及拡大を後押しする」そうですが、これは、GX実行会議で策定された 5年 4200億円の内数なのでしょうか?
グリーンイノベーション基金事業の進捗状況をモニタリングするワーキンググループの資料で、いつも自分がNEDO向けに作成しているフォーマットにぐるなびが入っていると、不思議な感じがします。
中国光伏行业协会(China Photovoltaic Industry Association)が、ペロブスカイト特別委員会設立を計画(→翻訳)しているようです。こちらに出ている組織図で、標準化技術委員会、住宅用太陽電池委員会、太陽光発電建築委員会などと並ぶところにできるのでしょうか。日本の太陽光発電協会(JPEA)の組織と比較してみましょうか。
先日、神奈川県から記者発表されていた、日揮、エネコートと「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の普及に関する連携協定」を締結する件、本日の締結式をうけて、日揮からもニュースリリースされました。で、エネコートは?
【12/28追記】 エネコートからのニュースリリースです。
株式会社PXPからのニュースリリースで、「新技術!自由に貼ってつなげる「曲がる太陽電池」」とのことですが、太陽電池の種類がわかりません。
グリーンイノベーション基金事業で導入し、設置が進められている透過電子顕微鏡(TEM)の状況は、U先生HPに逐次出ているところですが、今年度に落札されたものを落札公示で復習してみると、生産技術研究所による「多目的拡張型分析透過型電子顕微鏡システム」は日本エフイー・アイが 99,999,900円で落札(6月報告)、工学系研究科による「多機能電界放出型透過電子顕微鏡」は日本電子が 213,378,000円で落札(落札公示)しています。これに対し、本装置はリースで入りますが、総額は、、、、、。
18日(月) いちおう有給休暇、4日目です。
経産大臣の交代に伴い、資源エネルギー庁・新エネルギー課長が大臣秘書官に異動しましたが、後任は、結局、これまでの大臣秘書官が充てられたようです。
金曜日のGX実行会議の報道、ペロブスカイト太陽電池の写真も登場しますが、会議資料をよく見ると、ペロブスカイトのシェアは小さいことが分かると思います。ただ、よく見ないと、「31兆円(の内数)」のように、大きな数字だけが強調されているので、騙されそうです。
AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)首脳会合開催を伝える官邸サイトにある総理の冒頭挨拶の一節、
脱炭素はアジアの共通課題です。解決の鍵はイノベーションです。ペロブスカイト太陽電池や洋上風力、水素やCCS(二酸化炭素回収・貯留)など、次世代のGX(グリーン・トランスフォーメーション)技術。日本は、先頭に立って、技術開発、導入加速のための法制度の整備を進めていきます。
脱炭素と言えばとりあえずペロブスカイト、という雰囲気です。
日経の瀬川記者が選んだ2023年のインフラ投資・運営にまつわる10大ニュースの一つに、「大量導入前夜のペロブスカイト太陽電池」が挙げられています。 まだすぐには入らないと思いますが。
宮坂先生がゲストだった、BSテレ東「居間からサイエンス」が、何やら受賞したらしいです。
再掲ですが、AndTech主催のLIVE配信・WEBセミナー「ペロブスカイト太陽電池の最新の技術開発動向と高性能化・今後の展望」が12月20日(水) 13:00-17:00開催とアナウンスされています。講師は、産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター 古郷敦史氏、大阪大学大学院工学研究科・教授 佐伯昭紀氏、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所 川崎技術支援部 斎藤英純氏 とのことです。
太陽光発電技術研究組合 PVTEC の第46回技術交流会 〜太陽光発電新時代の展望〜」が、12月22日(金) 13:30-16:50開催とアナウンスされています。ただ、いろいろ未定なので、参加して確めるしかなさそうです。
17日(日)  
16日(土)  
15日(金) 丸紅エネブルが、「建物の脱炭素EXPO」に中国製ペロブスカイト太陽電池モジュールを出展した模様について、Xで ツイート1 / ツイート2 しています。
ツイート1の写真でブース奥の壁面に貼ってある黒い帯状のものは、積水化学のフィルム基板ペロブスカイト太陽電池モジュールのように見えますが、協力関係なのでしょうか?
ツイート2の写真に写っているモジュールは、緑色のものが目を引くのと、縦ストライプが印象的です。これは、おそらく、中国・极电光能 (UtmoLight) の 曜墻ガラスカーテンウォール(玻璃幕墻)でしょう。
量産中とされる約1.2m×0.6mのペロブスカイト太陽電池モジュールには、极电光能 (UtmoLight) のものと 纤纳光电 (Microquanta) のものがありますが、よく見ると、両者はモジュール集積構造のストライプ方向が違います。极电光能 (UtmoLight) のものは、モジュールの長辺に沿う方向のストライプ(縦縞)なのに対し、纤纳光电 (Microquanta) のものは短辺に沿う方向のストライプ(横縞)です。今回展示されているものは縦縞ですね。
纤纳光电 (Microquanta) の製品詳細情報は、纤绘光能 (Quantacolour) のサイトにリンクされていますが、これまで後者サイトは見ることができませんでした。メニューの「案例展示」から、BIPV応用例を見ることができます。紹介動画は、直接見ようとすると応答が遅すぎるので、ダウンロードしてから見たほうがよいでしょう。力が入った作品(?)です。動画直リンク可能か不明です。この動画でも、モジュール集積構造が横縞なのが明確です。
ということで、沖縄CO2削減推進協議会のペロブスカイト太陽電池のページに出ているペロブスカイト太陽電池仕様書のものは、おそらく UtmoLight製で、ペロブスカイト太陽電池仕様書_Bタイプの高電圧型のものが Microquanta製かと。
日本MRSの国際会議MRM2023が京都で開催中ですが、すっかりスルーしてしまっています。
第5回フロンティア太陽電池セミナーが佐賀で開催されたようです。目玉はエネコート・堀内さんだったのでしょうか。招待講演7「新型太陽光発電技術の特性評価:ペロブスカイト太陽電池と曲面太陽電池」が気になる人がいそうです。
有機薄膜太陽電池を貼り付けた服で温度制御って、もう少し見た目を工夫できないでしょうか。
経産大臣が交代しましたが、経産省の幹部名簿を見ると、当面は安泰と予想していた新エネ課長が、いつの間にか大臣秘書官に異動していて、同部内の政策課長が併任している状態になっています。
今日は高い最高気温が予報されていましたが、ずっと寒く、予報が外れたのかと思ったら、夜になって10℃くらい上がったようです。近隣に大きな気温差が生じたようですが、室内にいると全く気付きません。
14日(木) 東京大学大学院総合文化研究科附属先進科学研究機構が特任准教授または特任講師を2名募集しています。1人はタンデム型次世代太陽電池に関する研究、もう1人は次世代太陽電池の劣化機構解明に関する研究です。
先日、279mm×370mmのペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池モジュールで変換効率26.17%を達成したと報道(→翻訳)されていた、中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) が、今度は面積が約2倍の369mm×555mmモジュールで変換効率26.34%を達成したと報道(→翻訳)されています。
2024年度与党税制改正大綱について報道されています。この全文の中で、固定資産税・都市計画税の項目のところに以下の記述があります。
再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法に規定する一定の再生可能エネルギー発電設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、次の見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
@太陽光発電設備については、政府の補助を受けて取得した一定の設備を適用対象から除外した上、同法に規定する認定発電設備の対象外であって、地球温暖化対策の推進に関する法律に規定する認定地域脱炭素化促進事業計画に従って取得した一定の設備又はペロブスカイト太陽電池を使用した一定の設備を適用対象に加える。

と、対象から除外、対象外、対象に加える、の表現が絡み合って、何を言っているのか分からないのですが、誰か解説できます?
NEDOから「経済安全保障重要技術育成プログラム/高効率・高品質レーザー加工技術の開発」に係る公募が出ているところですが、9月末に当研究室に搬入された国産「フェムト秒レーザー加工機」では、そのレーザー光源が入ってきた箱には、こういう文字があります。そこも含めて国産化しましょう。。。。
13日(水) 対面とオンライン併用のハイブリッド会議2件の運営がダブルブッキングしていたので、それなりに対応策を整えて臨んだはずでしたが、肝心の学内ネットワークが不調。それでも、自分のPCを使って、自分が操作していた側は無事に済んだものの、有機系太陽電池技術研究組合(RATO)のPCを使ってセットしてお任せしたはずのRATO会議は、かなり混乱状態だったようです。同じタイミングで、同じ棟内で開催されていたこちらの会議は大丈夫だったのでしょうか? というか、その会議がトラブルの元だったのでは?という気もしますが。「認知領域安全保障」って、まさに情報戦争の舞台ですね。
週刊エコノミストonlineでは「社会実装が進むペロブスカイト型太陽電池 政府も量産化を後押し」となっていた記事、誌面版はこうなっていました。 「曲がる太陽電池 積水化学などビル壁面に 世界をリードへ開発加速」
12日(火) 中国製ペロブスカイト太陽電池の予約販売を開始した沖縄CO2削減推進協議会のペロブスカイト太陽電池のページには、ペロブスカイト太陽電池仕様書が出ていましたが、いつの間にか、ペロブスカイト太陽電池仕様書_Bタイプが追加されています。出力130Wは前のものと同じですが、倍以上の高電圧タイプです。サイズが、前のものは1200×600×6.8mmと書かれていましたが、Bタイプは、1245×635×6.7mmということで、縦横のサイズは、Microquanta製品と一致します。
明日から東京ビッグサイトで開催される「建物の脱炭素EXPO」の出展製品にある丸紅エネブルの「建材一体型太陽光発電BIPV・ペロブスカイト太陽電池(実証用)」のカタログ、上記の沖縄CO2削減推進協議会のペロブスカイト太陽電池仕様書そのままが出ているように見えます。それでよいのでしょうか?
神奈川県から、日揮、エネコートと神奈川県が「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の普及に関する連携協定」を締結すると記者発表されています。苫小牧のときは日揮ホールディングスでしたが、今回は日揮なのですね。
先端研のセミナー室予約に、またまた安全保障が必要そうな表記がありましたが、おそらく、昨日はこちらへ、今日の夕方はこちらへ行く御一行でしょうか。
韓国のグループが、論文が表紙に採用されたと報道(→翻訳)されています。とりあえず、せっかく顔出しなので。その表紙画像はこちらに出てます。論文そのものはこちらです。
11日(月) 生産技術研究所・研究棟へ、グリーンイノベーション基金事業の目玉となる装置の搬入です。生研研究棟には大きなエレベーターがあるので、トラックからフォークリフトで降ろした後、エレベーターで地下に降ろし、青い花道を通って、こちらに設置されます。設置後の姿は、U先生HPに登場するのを待ちます。
週刊エコノミストで、「日本経済総予測2024」を特集しているようで、その中に、「社会実装が進むペロブスカイト型太陽電池 政府も量産化を後押し」という記事があります。もう社会実装の段階という認識なのですね。
中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) のペロブスカイト太陽電池モジュールが、12月9日に打ち上げられた人工衛星に搭載されている(→翻訳)ようです。宇宙空間に曝露する試験は、どこかが既に実施していたと思いますが、今回は宇宙空間で実際に稼働させるところが進歩のようです。
中国・深圳无限光能技术有限公司(INFI-SOLAR)が、同社のペロブスカイト太陽電池モジュールが組み込まれた「好房子」が博覧会で展示されたとリリース(→翻訳)しています。
IEC TC82の作業部会が上海で開催されたとリリース(→翻訳)されています。ペロブスカイト太陽電池計測の国際標準化の動きがどうなっているか見えなくなっていますが、TC82は既に中国側なのでしょうか。
駒場の銀杏は、そろそろ冬の装いです。玉川通りとは季節感が異なります。
10日(日) 連日のドライルーム警報発生で、休日も呼び出しがかかります。
9日(土) 毎年恒例ですが、玉川通りでは駒場と季節感が異なります
8日(金) 駒場キャンパスでは、5号館、8号館、情報教育棟A、駒場図書館、コミュニケーション・プラザ、多目的ホール、第2体育館に、太陽電池モジュール最大出力合計:約560kW、PCS定格出力合計:約420kWの太陽光発電設備の設置が進められているはずですが、なかなか状況が分かりません。9月のパネル仮置き、10月の架台部材仮置きしか姿が見えませんでしたが、今日、遠目に見た5号館屋上には、パネルがあるような、無いような。。。
NEDOから、「経済安全保障重要技術育成プログラム」のいくつかの事業について公募が出ています。その説明の中にある特別約款には、「乙は、甲が委託業務に関して知り得た一切の情報について、研究開発構想の策定主体である内閣府及び経済産業省に対して提供することに同意するものとする」と書かれています。グリーンイノベーション基金事業の特別約款で、「乙は、甲が委託業務に関して知り得た一切の情報について、必要に応じて甲の主務省である経済産業省に対して提供することに同意するものとする」と書かれていて驚いたのですが、今回は、さらに踏み込んでいます。通常のNEDOの約款には、そういう記述はありませんが、グリーンイノベーション基金事業では「必要に応じて」情報提供しないといけないことになっています。経済安全保障重要技術育成プログラムでは、「必要に応じて」が消えましたので、必要が無くても情報提供しないといけないことになります。
上海交通大の楊旭東教授が、以前、30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率21.63%を得た(→翻訳)と報道されていた中国・光因科技の首席科学家に就任する(→翻訳)ようです。
やっぱり、「ノルウェー首相が東大を視察」ということだったようです。ふつうに、いつもゼミで使っている席に座ってます
7日(木) 少し前から、先端研の会議室予約表に「ノルウェー首相」と書いてあり、何事だろうと気になっていたのですが、誰か訪問者があったようです。確かにスケジュール的にはバッチリです。午前に先端研、午後に官邸だったのでしょうか。
次世代太陽電池普及に向け減税措置新設へ調整という報道がありますが、中身が確認できません。こちらのX投稿の件でしょうか。こちらこちら、さらにこちらなど、連続投稿されています。
ペロブスカイト太陽電池アドバイザー資格を認定する住宅性能検査協会のブログにて、「ペロブスカイト太陽電池 世界の具体的な例」のエントリーがあります。これまで、情報が微妙と思いつつ、生温かく(?)見ていましたが、フェイクニュースの程度が、どんどんエスカレートしているように見えます。
  • 「アメリカのペロブスカイト太陽電池」の写真 → パナソニックの展示です。
  • 「2024年1月」って、今は何月ですか?
  • 「中国で初めて、ペロブスカイト太陽電池の量産ラインを稼働」 → ずいぶん昔から稼働してます。
  • 「GCL-SI社」 ← 何者ですか?
  • 「2024年には・・・生産量を100メガワット以上に」 → 既にできてます。
  • 「中国のペロブスカイト太陽電池」の画像 → どう見てもシリコン太陽電池です。
  • 「Longi Solar社は、ペロブスカイト太陽電池の屋根設置型モジュールを」 → 何の話ですか?
  • 「Qcells社は、ドイツで初めて、ペロブスカイト太陽電池の屋根設置」 → そもそもQcells社は独立していない。
  • 「ドイツのペロブスカイト太陽電池」の写真 → サウレ・テクノロジーズがハウステンボスに設置したものです。
単なる妄想記事に、いちいち真面目に突っ込んでも仕方がないでしょうが、いちおう。。。
日経記事・高砂熱学社長インタビューです。この記事にも登場していますが、「ドライルーム」は高砂熱学の登録商標なので、研究室にあるものに言及する際は、「低湿度実験室」などと呼ぶ必要があるかもしれません。
PANTONE Color of the Year 2024 は 「Peach Fuzz」。肌色に見えますが、どう表現されるのでしょうか。
6日(水) 日本流行色協会が選んだ 2024年の色は「ハロー!ブルー。サイトが更新され、去年までに書いたものはリンク切れになっていますが、2021年「ゼロホワイト」、2022年「ジョリーコーラル」、2023年「ルミナスイエロー」とか、さっぱり印象に残っていません。ただ、自分が今日着ている服の色は、かなり微妙です。なお、明日はPANTONEから発表されます。
AndTech主催のLIVE配信・WEBセミナー「ペロブスカイト太陽電池の最新の技術開発動向と高性能化・今後の展望」が12月20日(水) 13:00-17:00開催とアナウンスされています。講師は、産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター 古郷敦史氏、大阪大学大学院工学研究科・教授 佐伯昭紀氏、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所 川崎技術支援部 斎藤英純氏 とのことです。
KDDI、KDDI総合研究所、エネコートテクノロジーズから、電柱型基地局でペロブスカイト太陽電池の実証実験を行うことがニュースリリースされています。
展示会エコプロ2023が開催されています。日経など主催です。東京都の展示内容の中に、なぜか「ペロブスカイト太陽電池(次世代太陽電池)の実物展示」があります。その近くでは VOC を測定するそうですが、太陽電池の Voc を測定するわけではないと思います。 ( VOC: 揮発性有機化合物 Voc: 開放電圧 )
5日(火) 経産省 総合エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 (14:00-16:00) では、「再生可能エネルギーにおける次世代技術について」議論されたようです。資料の中に、(ペロブスカイト太陽電池の)「建物壁面への実装工事の様子」という写真がありますが、HPのどこに出ているのでしょうか? なお、資料に度々出ている「GX実現に向けた専門家ワーキンググループ」の資料はこちらにあります。
経産省 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 (15:30-17:30) では、さらに幅広く「我が国のグリーントランスフォーメーション実現に向けて」議論されたようです。内容が被っている感じですが。
首相が挨拶し、経産大臣や都知事も講演するGZEROサミットって、何者なのでしょうか?
東京大学「教養学部報」第650号に、「変わりゆくものと変わらないもの」というタイトルの下、よく聞く単語が並んでいるようです。
建設通信新聞で報じられている、日本ガイシが名古屋市に新設する共創施設の件、同社ニュースリリースにあるように、エネコート社のペロブスカイト太陽電池が、屋内に設置されるようです。
中国・极电光能 (UtmoLight) の810.1cm2 ペロブスカイト太陽電池モジュールのJET認証(MPPT)効率が19.5%に達したとリリースされています。 翻訳は報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)にて。JETの権威で、おそらく近々にNRELのモジュールチャートが更新されるでしょう。

极电光能のペロブスカイト製膜法の特徴は、PbI2等を真空蒸着した後、溶液処理でペロブスカイト膜に変換する原位固膜法ですが、それを含め、よく整理された資料を見つけました。これが証券会社の資料というところが、理系的です。また、5月なので少し古い情報になりましたが、各社のモジュール生産に向けた姿勢に言及した記事(→翻訳)もあります。「原位固膜」で検索した結果です。
カリフォルニアの湖で膨大な量のリチウムが確認された件、「ソルトン湖」の位置はこちらです。果たして実運用可能でしょうか。
わりとよくできた、あやしいメールです。
ここ1週間で、ようやくふすま絵アングルが完全に黄葉になりましたが、全体的には既に寂しくなっています。
4日(月) 令和5年度気候変動アクション環境大臣表彰〜受賞者決定と表彰式・受賞者フォーラム開催のお知らせ〜」の際は、受賞者名しか出ていませんでしたが、ようやく受賞者紹介を見ることができるようになりました。大成建設/カネカの受賞題目は、やはり「ガラス一体型発電システム T-Green Multi Solar の開発」でした。さすがにこちらではなかったですね。
ニセコで「積雪発電」の実証実験が行われるそうです。というと、「視察に行かねば」という人が出てきそうです。
下記の中国でのペロブスカイト太陽電池メガソーラー報道(→翻訳)に関して、中国・纤纳光电 (Microquanta) がアピールしています。
3日(日)  
2日(土) 中国でペロブスカイト太陽電池を用いたメガソーラーが送電網に接続されたと報道(→翻訳)されています。三峡集団なので、製造元はMicroquantaですね。パネル11,200枚というと大きい感じがしますが、そもそもプロジェクト全体は2ギガワットで、砂漠制御と畜産、800MWの蓄電も組み合わせ、地上絵が描けるほどの壮大なものです。2ギガワット中の1メガワットは、ふつうに実証試験レベルでしかないでしょうね。
出発前に「東京都の水素の取り組みやペロブスカイト太陽電池など新しい技術を発信したい」と述べたという都知事、会合では「東京はあらゆる場所で発電できる世界初の未来都市になる」と語ったようです(時事)。首相は言及してないと思うのですが、動向を報道するニュースにはペロブスカイト太陽電池が登場します。映像はパナソニックの出展部分ですね。Japan Embassy DC の X投稿では、森田さんが目立ってます。
1日(金) 駒場の銀杏は落葉が進み、頂部から寂しくなっていきます。ただ、夏に枝が剪定された付近では、剪定後に出てきた葉が緑色です。こうして見ると、桜が痛々しいです。こうして見ると、ビル群も秋っぽく見えます。もう冬ですが。
研究棟5階実験室は、もうすぐ引き払うことになっているので、しばらくノー・メンテナンスになっていましたが、ドライルームの外気取入口のフィルターを、久々に洗浄しました。グラウンドが近いせいか、砂埃が多いです。
効率24%以上のペロブスカイト太陽電池を報告する論文は、今週、Adv. Mater. で Accepted Article として公開されたものだけでも7報あります。月曜日(11/27): 25.41%25.36%24.58%、火曜日(11/28): 25.0%24.04%、水曜日(11/29): 24.53%、金曜日(12/1): 25.26%。 当然、他の雑誌にも続々登場ですから、そろそろ閾値を上げないとフォローできなさそうです。

2023年(令和5年) 11月
30日(木) 昨日設置された滴下装置の中に大型スピンコーターが設置されました。写真では表現しがたいですが、迫力があります
帰宅途中にある大使館に、恒例のイルミネーションが灯っています。生産技術研究所の研究棟入口にもクリスマスツリーが登場しています。これが許されるのなら、TEM室入口も電飾してよいかもしれません(?)
丸紅エネブル蓄電池」だったはずですが、Xでは、いつの間にか蓄電池V2Hペロブスカイト専門商社となっていて、ペロブスカイトの話題が続々とrepostされています。 が、ペロブスカイトは、何を売るのでしょうか?
自然エネルギー財団の活動記録の中に、2023年度第2回オンラインセミナー「太陽光発電の最新動向」があり、講演資料を参照できます。セブン&アイ・ホールディングスのサステナビリティ推進部オフィサーの江上貴司氏の講演資料「セブン&アイグループの取り組みについて」の中で、セブン-イレブン三郷彦成2丁目店の各種太陽電池などが紹介されています。
中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) の279mm×370mm「ペロブスカイトタンデムモジュール」が変換効率26.17%を達成したと報道(→翻訳)されています。この表現では、ペロブスカイト/シリコンなのか、ペロブスカイト/ペロブスカイトなのか分かりませんが、これまで面積800cm2を上回る「モジュール」サイズのペロブスカイトを用いたタンデム太陽電池は報告されていなかったので、作っただけでもブレークスルーのひとつです。Solar cell efficiency tablesにあるように、Oxford PVのペロブスカイト/シリコン大型セル(258.14cm2)効率28.6%、カネカの4端子・ペロブスカイトミニモジュール/シリコンセル(63.98cm2)効率28.4%など、シリコンとのタンデムでは、より高い効率が既報ですが、面積300cm2未満の範囲です。南京大のペロブスカイト/ペロブスカイトミニモジュール(20.25cm2)効率24.5%は上回っています。報道では、先日の2m×1mモジュール効率18%超(→翻訳)が第一弾、今回が第二弾、そして、この後に第三弾があると予告されています。
【12/1追記】こちらによると、上記はペロブスカイト/シリコン(TOPCon)タンデム太陽電池ですね。
29日(水) Solar cell efficiency tables (Version 63) が出ました。

今回の新しい結果は6個だけです。うち4つは、最近のNRELチャート更新で示されたもの、1つは既にここで紹介したものです。

■NRELチャートにて既報の更新
・ペロブスカイト小面積セル:26.0% (IoS/CAS [中国科学院半導体研] ) → 26.1% (USTC [中国科学技術大] )
・          同               →
26.1% (NorthwesternU/UToronto)
・ペロブスカイト/シリコンタンデム 1cm2セル:33.7%(KAUST) →
33.9% (LONGi)
・CdTe小面積セル:22.3%(First Solar) → 22.4%(First Solar)

■ここでは既報の更新
・GaInP/GaInAsP//Si:35.9%(Fraunhofer ISE) → 36.1%(FhG-ISE/AMOLF)【リリース

■ここでは初登場の更新
・ペロブスカイト 1cm2セル: 24.35%
(シンガポール国立大)25.2 (NorthwesternU)
U先生のMRSリアルタイムテキスト速報の冒頭で、「PIN 26.15%(Northwestern/U of Tronto), 1cm2 25.2%, PIN 26.13% MRS talk by Dr. Hao Chen Wed Nov 29 ms under review」と書かれていて、書き間違いかと思っていたのですが、このことだったのですね。
NatureのNews Feature 「A new kind of solar cell is coming: is it the future of green energy?」 でも、ペロブスカイトに対する期待が高いようです。
株式会社PXPからのニュースリリースで、ペロブスカイトとカルコパイライトを用いたフレキシブルタンデム太陽電池と、全固体電池を一体化したセル構造について紹介されています。
装置が搬入されました
経産省から2022年度のエネルギー需給実績が速報されました。といっても、どういう意義があるのか分かりにくいでしょうが、2022年度の日本のエネルギー起源CO2排出量は2021年度から2.9%減、2013年度から22.5%減となりました。2020年度には前年度から約6%減ったものの、2021年度には2%増えていて、本当に2030年度までに2013年比46%減できるのか、と危惧されていましたが、いちおう、6歩進んで2歩下がったけれど、再び3歩進んだ、という状況です。非エネルギー起源分を加えた総排出量は約11億トン/年だったのが、四捨五入して約10億トン/年と言えるレベルになったのではないでしょうか。前年度分に関する分析は、こちらの情報が詳しいです。約3%減を、今年度含めあと8年続ければ、2030年度には2013年度比46%以上の削減幅が実現できそうですが、同じ割合ずつでなく、同じ量ずつ減らしていかないといけないことに注意が必要です(2013年度の57%から54%に減らす際(2030)は、前年度から9.5%減しないといけない)。
昨日の日経電子版記事「曲がる太陽電池、中国猛追 特許出願はパナソニック首位」は、今日の紙面では3面にこういうサイズの報道となりました。紛らわしい壁面写真は、紙面にはありません。「きょうのことば」も追加されています。解説図は順構造の例ですが、東芝のデバイス構造は逆構造型なので、若干違いますが、まあ、よいことにしておきましょう。NIKKEI Asiaでは「China nips at Japan's heels in patents for bendable solar panels」という見出しですが、予備知識なしに見たら、意味が理解できなさそうな英文です。「nip」というと、どうしても太陽電池構造を思い浮かべてしまいます。日経中文版では「中国在可弯曲太陽能電池領域猛追」と、そのままの見出しですね。
28日(火) 10月10日に受けた健康診断の結果が出ました。血圧以外は特にネタがありません。抗体検査は、今回は入っていないのですね。この健診で何か見つかったとして、2ヶ月近く経過してしまうと、こういうパターンのように、手遅れですよね。
日経記事曲がる太陽電池、中国猛追 特許出願はパナソニック首位ということで、特許調査結果について報道されています。
記事の中身は脇において、出ているビル壁面の写真が、電巧社の薄型シリコン太陽電池なのは、人々の誤解を招きそうです。というか、こういう写真を見たら、誰もが「ペロブスカイト太陽電池は既に実用化されている」と思ってしまうことでしょう。

電巧社の本社ビルは、あまり意識していませんでしたが、こういう立地で、周りを高いビルに囲まれています。太陽電池が貼られているのは、西側壁面で、すぐ隣にビルがあります。発電は、かなり大変そうな場所ですね。
NHKの解説委員から「失敗を繰り返すな」とご指導いただいております。
ペロブスカイト太陽電池アドバイザー」のところに出ていた(現在は無くなっています) 「プロブスカイト」の表記、こういうところにも現れているようで、そのうちこちらが主流になるかもしれません(?)。 日経ビジネス、ジオマテック、つくばサイエンスニュース、、、。
中国・极电光能 (UtmoLight) の1.2×0.6m2 商用ペロブスカイトモジュールの全面積効率が18.2%に達したとリリースされています。 最大発電量131.07Wとなり、Aperture Area効率だと19.55%になるそうです。翻訳は報道(→翻訳)から。  同時に、展示会に出展した(→翻訳)模様もリリースされています。やっぱり、沖縄で輸入販売されている製品は、この製品のように見えます。
中国・脉络能源 (Mellow Energy) が、珠海市にペロブスカイト太陽電池モジュール100MW生産ラインを構築するようです。翻訳は報道(→翻訳)から。
例によって事業仕分けの機運が高められてきた感じです。こちらに続きますが、さて、どうなるでしょう。ドイツの余波でしょうか。
東京大学 気候と社会 連携研究機構 主催イベント Z世代とホンネで語る―気候変動問題のモンダイ UTCCSトーク&座談会 が、あさって11月30日(木) 14:00-17:20 に、YouTubeライブ配信によりオンライン開催されます。視聴するには事前登録が必要です。 と、お知らせするものの、授業担当があるので、自分はスルーするという、、、。 Z世代の代表のうち、板谷さんと別木さんは、私がオンライン授業ホストをしていた際の受講者ですが、顔を見たことはありませんでした。
ボストンで開催中のMRS、例によってU先生がリアルタイム・テキスト報告中です。初日の最初の講演者の名前について、Edward → Ted の理由は、こちらなどを参照すればよいかと。TsutomuさんもTomですし。
27日(月) 年に2回の「不用物品一斉廃棄」、粗大ゴミの回収日です。まだ使えそうなものが続々と処分されていきますが、保有し続けるにもコストがかかるので、目の前の価値のみで判断しない心構えも必要です。大物もいろいろ研究室から去っていきましたが、小物でも、記念に残してあったかと思われるほどの量の古い日付の使用済のものがスペースを占めていたので、退去してもらいました。ものを移動させると、陰にが転がっているのは、よくあるパターンです。
ドライルームの除湿機改造(熱負荷対策)工事が完了しました。先日書いたように、増強された冷凍機の冷媒として、地球温暖化係数2090のR410Aが37.48kg使われていて、およそCO2 75tに相当します。これを東京電力の排出係数で換算すると、16.6万kWhとなり、3号館南棟の昨年11月の月間電力使用実績13.4万kWhを上回ります。つまり、この冷媒を放出してしまうと、建物全体の電気を1ヶ月止めて節電して削減されるCO2を上回るインパクトになってしまいます。
黄葉が見頃になってきました。視野の中で季節感にバラつきがありますが。青空背景のほうが見栄えします。緑色が分解されるには直射日光が必要なようで、日陰ほど緑色が残ります。
先週金曜日の閣議決定の中に「国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構令和4年度特定公募型研究開発業務(グリーンイノベーション基金事業)に関する報告書及び同報告書に付する経済産業大臣の意見について」があり、衆議院サイトにて、その概要および本体が公開されています。本体は79ページありますが、ふつうに作れば3〜4ページで終わってしまいそうな内容です。
Bloombergが菅前首相にインタビューした記事、2020年10月の所信表明演説での2050年カーボンニュートラル宣言について、「最終的には誰にも相談しないで決めた」というところがポイントでしょうか。
26日(日)  
25日(土) 昨日の西村経産大臣の閣議後記者会見、4つの質問事項が、ALPS処理水、トリガー条項、ペロブスカイト太陽電池、米国オープンAI、って、ペロブスカイト太陽電池は、他の3つに並ぶくらい重大な関心事なのでしょうか。
 → これを受けてのXでしょうか。
中国製ペロブスカイト太陽電池の予約販売を開始した沖縄CO2削減協議会のペロブスカイト太陽電池のページ、紹介しておきながら中身を見ていなかったのですが、いろいろ詳しいです。新しい情報も多いので、随時更新されると思われますが、各項目は全てPDFなので、現時点の目次をそのままコピーしておきます。
周期表」は、ペロブスカイトに関係する元素が示してあり、さらに鉛フリー組成で候補に挙がっている元素も示されています。さらにさらに、その中で中国が最大生産国になっている元素がチェックされています。先の先を読んでいる感じです。
種類図」は、各種太陽電池の分類の図ですが、そのペロブスカイトのところに、2つの30cm角モジュールが並び、東芝 フィルム状、パナ ガラス基板 と書かれた写真があります。この2つが並んだ場面は非常に希少で、2020年の9月に撮られたこの写真(U先生サイト)が用いられていることは間違いありません。

ペロブスカイト太陽電池仕様書」に詳細が書かれています。ここでいう中国メーカーは、パネルサイズを見てUtmoLightと思っていたのですが、「次世代ペロブスカイト太陽電池について」資料7〜8ページに書かれている「メーカーの開発動向」に「中国」と別枠でUtmoLightの名前があるので、GCLとかMicroquantaかもしれません。インクジェット製造なのですね。GCLはダイコーターですし、UtmoLightはPbI2蒸着→溶液ダイコーターなので、そういう点でもMicroquantaなのか、それとも、全く別のところでしょうか。
中国企業のペロブスカイト太陽電池開発状況について、ここでも度々とりあげていますが、なかなかまとめを作る余裕がなく、整理された情報がないかと思っていたら、こちらの記事(→翻訳)に、14企業の動向がまとめられています。それでも、いくつか欠けているので、だいたい18企業くらい挙げておけば、今のところ説明できる感じかと思います。
夜桜ならぬ夜銀杏です。この時期の黄葉は、暗いほうから見るとか、逆光で見ると、見栄えがよいかもしれません。色合いも、光の具合によって違って見えます
24日(金) いちおう有給休暇、3日目です。 年内に、あと2日消化必要。
小面積セル効率25.6%の逆構造型ペロブスカイト太陽電池が報告されました。Newport認証効率は25.2%で、先週報告された逆構造型のQSSでの認証値トップ25.1%を上回りました。ミニモジュール効率21%も併せて報告されています。NiOx/Me-4PACzという正孔輸送層に用いるNiOxナノ粒子を過酸化水素処理して使ったというものです。
23日(祝) 「ペロブスカイト太陽電池最大電力追跡装置」の調達情報です。ここに書いたら競争相手が増えて面倒なことになるでしょうか。
中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) の2m×1m ペロブスカイト太陽電池モジュールの変換効率が18%を超えたと報道(→翻訳)されています。
3号館南棟の電気・機械室のに、「太陽光発電設備設置室」の表示ができていました。この文字、ペイントやフィルム転写ではなく、厚みのある切り文字が貼られていて、耐久性十分です。気合いを感じます。
22日(水) 環境新聞で積水化学インタビューですが、中身が読めません。
北海道新聞で宮坂先生インタビューですが、中身が読めません。
補正予算案の説明でしょうか、「半導体、蓄電池、水素、ペロブスカイト太陽電池」って、カバー範囲の大きさが全然違うのですが。 並べるなら、「半導体、蓄電池、水素、再エネ」ぐらいかと。
奈良県産業振興総合センターから、1対1でのセミナー案内が出ています。1対1をセミナーというか微妙ですが、個別指導塾みたいなものでしょう。そこに例示されている「ペロブスカイト太陽電池の断面積層構造」、どこの試料か分かりませんが、もう少しましなものは無かったのでしょうか。
中国・杭州柯林电气が子会社を設立して4億元を投じ、うち2.2億元でペロブスカイト太陽電池100MWパイロットラインを18ヶ月で建設すると報道(→翻訳)されています。
南京大から、小面積セル効率27.4%、モジュール(20.25cm2)効率23.3%のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池の報告です。同グループによる、これまでのタンデムモジュール論文報告最高効率22.5%を更新しました。
モジュールの変換効率は、開口面積(aperture area)に対する値か、有効面積(active area)に対する値か、明確に書かれていないことが多く、不確実ではありますが、開口面積あたりの効率では、これまでもタンデムのものがトップでした。いっぽう、数字の上では、有効面積あたりの効率で書かれている22.87%(スイス・EPFL&中国・華北電力大)が首位、22.6%(ベルギー・imec)が次点でした。本論文の23.3%は、これらも上回りました。GFF 96.1%なので、有効面積あたり効率は24.2%と計算されます。
ドイツ・HZBから、効率28.4%(自己測定値)のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池の報告です。JETのI-V測定では27.5%、MPPT(認証値)では27.2%なので、タイトルには27.2%と書かれていますが、本文中では27.5%が認証値と書かれています。また、自己測定最高値28.4%は本文中に無く、Supporting Informationにあります。

全ペロブスカイト2端子タンデム太陽電池の変換効率上位は以下のようになります。
[29.1%] 中国・南京大 web release,  Efficiency tables 62 2022/12/31 JET認証値
28.5% 中国・南京大 Nature 2023, 620, 994.
DOI: 10.1038/s41586-023-06278-z
2023/06/08 JET認証28.0%
Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06
28.4% ドイツ・HZB Adv. Mater.
DOI: 10.1002/adma.202307743
2023/11/21 JET認証27.2%
JET I-V 27.5%
[28.2%] 中国・南京大 Solar cell efficiency tables (Version 62) 2023/06/21 1cm2JET認証値
28.1% 中国・南京大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI: 10.1002/anie.202313374
2023/11/03 1cm2 26.6%
28.1% 中国・南京大 Nature Commun. 2023, 14, 7118.
DOI: 10.1038/s41467-023-43016-5
2023/11/06 1cm2 27.3%
28.1% 米国・North
western大
Science 2023, 382, 810.
DOI: 10.1126/science.adk1633
2023/11/16  
27.84% 中国・武漢大 Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06707-z
2023/11/08 中国認証27.34%
27.4% カナダ・
Toronto大
Nature 2022, 613, 676.
DOI: 10.1038/s41586-022-05541-z
2022/11/15 NREL認証26.29%
1cm2 26.03%
27.4% 中国・南京大 Adv. Mater.
DOI: 10.1002/adma.202308706
2023/11/20 20.25cm2
module 23.3%
27.34% 中国・武漢大 Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02818f
2023/11/03  
27.22% 中国・四川大 Nature Energy 2023, 8, 714.
DOI: 10.1038/s41560-023-01274-z
2023/06/22 JET認証26.3%
27.2% 米国・NREL Science 2022, 378, 1295.
DOI: 10.1126/science.adf0194
2022/12/22  
27.01% 中国・四川大 Nature 2023, 618, 80.
DOI: 10.1038/s41586-023-05992-y
2023/03/29 1cm2の値
JET認証26.4%
Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06
26.7% 中国・南京大 Nature 2022, 603, 73.
DOI: 10.1038/s41586-021-04372-8
2022/01/17 JET認証26.4%
1cm2 25.3%
26.68% 中国・蘇州大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 2080.
DOI: 10.1039/d2ee04087e
2023/03/15  
26.3% 米国North
Carolina大
Adv. Mater. 2022, 34, 2205769.
DOI: 10.1002/adma.202205769
2022/09/30  
26.3% 中国・南京大 Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202948.
DOI: 10.1002/aenm.202202948
2022/10/30  
26.2% 中国・南京大 Adv. Mater. 2022, 2110356.
DOI: 10.1002/adma.202110356
2022/04/19  
26.16% 中国・四川大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300352.
DOI: 10.1002/adma.202300352
2023/03/12 中国認証25.7%
26.08% 米国Toledo大
[Ohio]
Adv. Energy Mater 2023, 13, 2301218.
DOI: 10.1002/aenm.202301218
2023/07/13  
26.08% 中国・上海
交通大
Adv. Funct. Mater.
DOI: 10.1002/adfm.202308908
2023/11/05  
21日(火) ドライルームの除湿機改造(熱負荷対策)工事で、増強された冷凍機の冷媒配管、および、増設された空調機の冷媒配管の保護材が巻かれました。だいぶ完成に近づきました。
増設空調機の冷媒はR32が4.8kg、増強された冷凍機の冷媒は、地球温暖化係数2090のHFC:R410Aが37.48kgです。後者は、およそCO2 75tに相当します。
だいぶ黄葉が進んできましたが、日陰ほど遅くなるので、建物正面は、いつまでも緑、鮮やかです。
明日11/22はUTokyo Day 2023 「新しい大学モデル」の実現に向けたトランスフォーメーションが開催されるようです。あまり縁がなさそうですが、そこに出ている「アントレプレナーシップ教育デザイン寄附講座」の授業では、なぜか先端研の研究室訪問の回(2023.4.20)があり、なぜか協力させられます。
また、来週はTokyo Furum 2023ということですが、こちらもポイントが不明です。
いまいち正体不明なペロブスカイト太陽電池評価ウェビナー、12月6日(水) 16:00-17:30開催で、内容は、
「ペロブスカイト太陽電池の発電性能評価法について」
  神奈川県立産業技術総合研究所 斎藤英純様
「ペロブスカイト太陽の概要と測定装置について」
  山下電装株式会社
となっています。参加費無料です。誰かからの宣伝ではなく、「ペロブスカイト」でのGoogle検索にかかっただけなので、詳細は講師に確認したほうが確実かもしれません。
中国・九江市柔烁光电科技有限公司が、10MWパイロットラインと100MWフレキシブルペロブスカイト生産ラインを建設すると報道(→翻訳)されています。南昌大学の技術がベースになっているようです。場所を特定するには情報なさすぎですが、江西省九江市共青城市の共青城駅はこのあたりです。
なぜこういうメールが来るのか、少々気になってしまいます。
Panasonicが、気候変動枠組条約締結国会議(COP28)のジャパン・パビリオンに出展するようです。
20日(月) サステイナブル未来社会創造プラットフォーム会合 → 夜の部:花見鮨
東芝エネルギーシステムズのニュースリリースで、同社大面積フィルム型ペロブスカイト太陽電池を、横浜市「SDGs未来都市・環境絵日記展2023」に提供することが発表されています。
積水化学ニュースリリース「世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による高層ビルでのメガソーラー発電の計画について」の件、「日本の超高層ビル」紹介サイトでも紹介されています。太陽電池の変換効率が20%でも、メガソーラーになるには面積が5000平米必要なので、本当にそんな壁面積があるのかと疑問でしたが、おおよそ、幅80m、高さ230mだと、その面だけで18400平米ありますね。
情報信頼度は高くありませんが、中国の上海乐天钙钛光电科技が、中国科学院化学研究所と共同で、第三者認証効率26.25%のペロブスカイト太陽電池(単セル)を実現したと報道されています。先週の26.4%が出る前なら、インパクトがあったかもしれませんが、一歩出遅れです。
19日(日)  
18日(土)  
17日(金) ペロブスカイト太陽電池の論文報告最高効率26.4%が報告されました。逆構造型デバイスです。 改良点は、ペロブスカイト層製膜後の「パッシベーション」処理で用いる化合物を2種類組み合わせたことです。
順構造デバイスと逆構造デバイスのトップ性能は、既にほぼ並んで(順構造:26.1%26.08%26.07% vs. 逆構造:26.09%)いましたが、初めて逆構造が単独トップに立ちました。本論文のNREL認証値(QSS)は25.1%で、逆構造型のQSSでの認証値トップ24.8%を上回りましたが、自己測定値との差が、やや目立ちます。
これを応用する形で、
効率28.1%のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池も併せて報告されています。南京大の11/3公開論文および11/6公開論文と並ぶ、論文報告2位の効率です。
ペロブスカイト/ペロブスカイト/ペロブスカイトの3接合タンデム太陽電池で効率25.1%が報告されました。以前の24.3%より向上しましたが、まだ単セルに劣るのが微妙なところです。もっとも、論文のポイントはそこではなく、約2eVというワイドギャップのペロブスカイトを用いてVoc 1.44Vを出し、光照射時のハロゲン ( I / Br ) の分離を抑制したところとなっています。前回の際は顔出しリリースされていましたが、今回は、どうでしょうか。
上記2報の論文は、カナダ・Toronto大と米国Northwestern大を兼ねるSargentグループによるものですが、同グループのアクティビティについて、以前、タンデム効率27.4%の論文の著者に関する中国語記事のGoogle翻訳文を転記した(2022/12/23)のを再掲してみます。 Chen Hao 氏は、この論文で筆頭著者、上記2論文でも共著者に名前があります。顔出しリリースの写真にも出ています。
 最近、カナダのトロント大学のポスドク研究員である Chen Hao が、共著者(第1位)として、人生初のNature論文を受け取りました。この論文は、単接合広帯域デバイスとタンデムデバイスの開放電圧で世界記録を達成した、高効率で安定な全ペロブスカイトタンデム太陽電池を紹介しています。王立カナダ科学アカデミーの学者であり、工学アカデミーの学者でもあるエドワード・H・サージェントの研究室で働いているチェン・ハオは、常に「大きな記事」を出版したいと願っていました。現在、彼の大きな記事はサージェント研究室のNature掲載第16号となり、他のScience掲載14報と合わせると、同研究室はNature・Science論文を30報も発行している。この論文の背後で、チェン・ハオは「5000個以上の電池を刷りました」。この分野に参入してから6年間で、チェン・ハオは研究室で 50,000 個近くのペロブスカイト太陽電池を作製しました。
    (中略)
 毎朝5時か6時に、チェン・ハオはトロント大学の電気・コンピューター工学科の研究室に来て、防護服、手袋、ゴーグルを着用し、一日の仕事を始めます。導電性基板の洗浄、薬剤の秤量、正孔輸送層とペロブスカイト層のスピンコート、電子輸送層の蒸着... 時間はあっという間に正午を迎えた。自分の昼食を食べて30分休んだ後、彼は金属電極の最後の層の蒸着を完了し続け、午後5時前にこのデバイスのバッチの性能テストを完了しました。夕方には、データを整理し、その日のテスト記録に基づいて、デバイスの次のバッチを最適化するために翌日行う必要がある改善点を確認します。
 「私は1日に約18から20個のデバイスを作成します(1つのデバイスに8個の小さな電池が入っています)。私は週に5日働き、金曜日にグループミーティングを行い、日曜日に休みます。平均して、1か月に約400個、1年に5000個のデバイスがあります。ネットワークの反対側で、チェン・ハオは「中国科学日報」記者に計算しました。これはまさに昨年、Natureの論文を発表する前の彼の仕事量でした。この作業強度は、チェン・ハオが2019年に初めてサージェントの研究室に来たときよりも、実際にははるかにクレイジーではありません。
    (中略)
 全盛期には、サージェントの研究室には100人を超える博士とポスドクがおり、チームは10人以上で構成されていましたが、実験器具は有限で、大きな競争圧力がありました。「才能が足りないので、頑張って補いましょう。」あらゆる面で他の人と比べてまだ大きなギャップがあることを知っているチェン・ハオは、実験器具の空き時間をフルに活用して「狂ったようにデバイスを刷る」1週間7日朝6時から晩10時まで研究室に入り浸り、共同博士は基本的に1年間基本的に外出しませんでした。
    (中略)
 現在、サージェント自身がアメリカのノースウェスタン大学に新しい研究室を設立しており、トロント大学が残した彼のチームにはまだ70人以上の人がいます。そのうち、博士課程の学生は25人、ポスドクは43人です。サージェントには3つの頭と6つの腕はありませんが、これほど大きな実験室を整然と遠隔操作できます。紹介によると、サージェント研究グループにはあらゆる面で専任の担当者がおり、新人が来ると、環境に慣れ、機器のトレーニングを行い、できるだけ早く科学研究に入ることができるように導く特別な人がいます。特別な人によって装置が修理されているため、研究室は毎日正常に動作しています。研究グループには豊富な研究資金があり、心配はありません。
 「各グループにはリーダーがいます。リーダーの科学的研究能力は非常に強力です。私たちは毎週金曜日にグループミーティングを開催していますが、彼らは多くの良い提案をしてくれます。興味のあるトピックについては、リーダーと話し合うこともできます。チェン・ハオ氏は、彼自身、シンガポール国立大学の助教授であるホウ・イー、そしてノースウェスタン大学の研究助教授であるチェン・ビンから多くの助けを受けていると語った。
 「遠隔操作」であっても、サージェントは毎月各チームメンバーの研究に対して具体的な提案を行います。チェン・ハオの印象では、サージェントの知識は非常に広く、光学、触媒作用、検出器、レーザーなどの4つまたは5つの主要な分野を含み、各分野で独自の洞察を提示できます。サージェントは、研究室の各論文に対して非常に厳しい要件を課しています。記事が公開される前に、彼はチームメンバーに繰り返し修正を依頼し、提出する前に自分で修正します。
 「多くのジャーナルの査読者として、彼は大規模な論文がどのような基準を必要とするかを知っています。」チェン・ハオ氏は、「第一に、私たちは他の人に私たちの研究結果に疑問を持たせてはなりません。第二に、この仕事が本当に価値があると人々に感じさせなければなりません。」
 「学生の中には自分の手元に論文が掲載されないのではないかと不安に思っている学生もいますが、内部的基準さえ満たしていなければ掲載すべきではないと感じています」
 実際、研究室に入ることができるメンバーは非常に優秀であり、これは間違いなく高品質の出力を維持するためのもう1つの要因です。「誰もが非常に勤勉で、お互いに助け合い、協力することができます。それぞれの利点を最大限に活用することで、記事を公開するのが実際には非常に高速です。優れた人物描写を行う人もいれば、優れた記事を書く人もいて、全員が絡み合っており、他の人が数年かけて行ったことを完了するのに1年かかります。」
   (後略)
朝6時から晩10時まで研究室に入り浸り、6年間で5万個のデバイス(40万セル?)を作ったということですね。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のニュース(最新消息)で、SpaceXが打ち上げたポーランド製人工衛星に、Saule Technologiesのペロブスカイト太陽電池28個が搭載されたと書かれています。リンク先の英文記事なら、少しは意味が分かるでしょうか。
クラリベイトから高被引用論文著者リスト2023年版が発表され、京大から5名東北大から5名韓国UNISTから9名東大先端研から有田先生といったリリースが、各機関から出されていますが、例によって、東大は無視するのですね。いちおう、以下の18名が該当するようですが。
Ariga, Katsuhiko (Chemistry) / Arita, Ryotaro (Cross-Field) / Bundy, Kevin (Space Science) / Domen, Kazunari (Chemistry) / Elmqvist, Thomas (Cross-Field) / Ezawa, Motohiko (Physics) / Hattori, Masahira (Cross-Field) / Iwasa, Yoshihiro (Cross-Field) / Kataoka, Kazunori (Pharmacology and Toxicology) / Mizushima, Noboru (Cross-Field) / Nagaosa, Naoto (Physics) / Nureki, Osamu (Cross-Field) / Someya, Takao (Cross-Field) / Tokura, Yoshinori (Physics) / Watanabe, Masahiro (Cross-Field) / Yamaguchi-Shinozaki, Kazuko (Plant and Animal Science) / Yamori, Wataru (Plant and Animal Science) / Yamori, Wataru (Geosciences)
黄葉が進むよりも落葉が早い感じです。
車や人が通るところの銀杏は潰されていきますが、そうでないところは石敷きのようになっています。
今日の予想最高気温が、2つのスマホ予報で開きがあったので、どうなるかと思っていたら、両者のさらに下でした。
除湿機改造(熱負荷対策)工事のため、先週月曜日に運転停止したドライルームは、昨日、再通電され、こういう表示となっていました。そして、今日、ようやく

  ■■■ ドライルーム運転再開 ■■■

しました。来週の設定調整を経て、来週末から本格稼働となります。が、再来週には、いくつかの装置の搬入が控えています。
16日(木) 南京大学から、効率28.1%のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池の報告です。11/3公開なので、同じく28.1%を報告する11/6公開の論文と、プロットが重なってしまいます。11/10に書いた一覧表の中に追記しました。
積水化学ニュースリリース「世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による高層ビルでのメガソーラー発電の計画について」の件、以下のように報道されています。

「世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による高層ビルでのメガソーラー発電の計画について」
   時事ドットコムニュース - PR TIMES
「内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業 世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による高層ビルでのメガソーラー発電を計画」
   第一生命保険株式会社ニュースリリース
   中央日本土地建物株式会社ニュースリリース
   東京電力パワーグリッド株式会社ニュースリリース
「東京電力HD、都内の再開発ビルに「曲がる太陽電池」」
   日本経済新聞電子版
「東電、ビルに「曲がる太陽電池」」
   日本経済新聞 朝刊
「フィルム型太陽電池、高層ビル外壁に 世界初、東京・内幸町で」
   Yahooニュース - 毎日新聞
   Infoseekニュース - 毎日新聞
   Gooニュース - 毎日新聞
「世界初、メガソーラー高層ビル計画 東京・内幸町」
   毎日新聞
「東電HD本社周辺再開発、高層ビルにメガ太陽光/「ペロブスカイト」で」
   電気新聞
「ペロブスカイト太陽光電池を設置/内幸町一丁目南再開発/中央日本土地建物ら」
   建設通信新聞
「中央日土地ら/内幸町再開発ビルに壁面太陽光導入、PSC採用で出力1000kW超」
   日刊建設工業新聞
「ペロブスカイト太陽電池で「ビル屋根メガソーラー」、東京都に2028年完成へ」
   スマート・ジャパン
「積水化学工業、「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」を開発--高層ビルでのメガソーラー発電を計画」
   Yahooニュース - CNET Japan
   CNET Japan
「【フィルム型ペロブスカイト太陽電池】積水化学工業、世界初の高層ビルでのメガソーラー発電計画を発表」
   Convertech News - 加工技術研究会
「積水化学工業 フィルム型PSC、建設予定の高層ビルに設置」
   日刊ケミカルニュース
「積水化学のペロブスカイト太陽電池 世界初高層ビルメガソーラー発電計画」
   ゴムタイムス
「第一生命 内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業 世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による 高層ビルでのメガソーラー発電を計画」
   保険毎日新聞
「フィルム型ペロブスカイト太陽電池を高層ビル壁面に」
   新建ハウジング
「東電HDが世界初…超高層ビルにメガソーラー、次世代太陽電池「ペロブスカイト」設置」
   ニュースイッチ/日刊工業新聞
   Yahooニュース - ニュースイッチ/日刊工業新聞

「ビルの壁面」と言っているのに、見出しが「ビル屋根メガソーラー」となっているケースなど、微妙なものもありますが。
この場所、鹿鳴館跡とか、帝国ホテル、東京電力本社、旧勧銀本社といった、文明開化の象徴的な場所ですね。
15日(水) 積水化学ニュースリリース世界初 フィルム型ペロブスカイト太陽電池による高層ビルでのメガソーラー発電の計画についてということで、定格発電容量ではメガソーラーになるようですが、壁面設置の日射量で計算されたものなのでしょうか? 1棟でメガソーラーにできるところが、さすがに大きいビルですね。建物サイドからのリリースも、だいたい同じ内容のようです。日経記事では主語が東京電力HDになっています。
技術情報協会のLive配信セミナー「ペロブスカイト太陽電池の耐久性向上と長期信頼性の評価技術」が来週11月21日(火)開催ですが、既に申込受付が終了していました。
プログラム
「ペロブスカイト太陽電池の高耐久、高性能化と実用化・環境対応への課題」
  桐蔭横浜大学 医用工学部 臨床工学科 教授  池上 和志 氏
「高効率ペロブスカイト太陽電池の信頼性向上に向けた挑戦」
  国立研究開発法人 物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター 太陽光発電材料グループ 主幹研究員  柳田 真利 氏
「ペロブスカイト太陽電池の高耐久性新規有機ホール輸送材料の開発」
  国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ゼロエミッション国際共同研究センター 主任研究員  小野澤 伸子 氏
「ペロブスカイト太陽電池の開発・応用と透明電極」
  ホシデン株式会社 表示部品生産統括部 統括部長  滝川 満 氏

いっぽう、今週金曜日(11/17)開催の「ペロブスカイト太陽電池の塗布、製膜技術」は、まだいけそうです。
プログラム
「ペロブスカイト結晶の結晶化と劣化のダイナミクスの考察」
  桐蔭横浜大学 医用工学部 臨床工学科 専任講師  柴山 直之 氏
「大面積に対応するガスブローを用いた製膜技術の可能性とフィルム型ペロブスカイト太陽電池の開発動向」
  東芝エネルギーシステムズ株式会社 グリッド・アグリゲーション事業部 次世代太陽電池開発部 参事  五反田 武志 氏
「実用サイズペロブスカイト・シリコンタンデム太陽電池の実用化に向けた成膜技術開発」
  国立研究開発法人 産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所 太陽光モジュールチーム 主任研究員  望月 敏光 氏

なお、宮坂先生、早瀬先生、瀬川先生などが講師の「「ペロブスカイト太陽電池」の構成構造と材料技術,耐久性および発電評価」は、来年1月16日(火)の開催です。
パシフィコ横浜で宮坂先生が講演したらニュースになる、というわけではないでしょうが、桐蔭ペロブスカイトが横浜関係イベントに続々登場しています。
11月12日(日) 横浜市中区民まつり
11月3日(金/祝) 青葉区民まつり2023
10月30日(月) 大人のための作って学ぶペロブスカイト太陽電池
10月29日(日) GREEN HALLOWEEN IN YOKOHAMA(横浜青年会議所主催)
10月24日(火) 企業向けセミナー「ペロブスカイト太陽電池が拓く エネルギー地産地消の社会」 → 開催報告
10月15日(日) 瀬谷フェスティバル2023
10月15日(日) 第33回旭ふれあい区民まつり
10月9日(月/祝) 青葉区「脱炭素を楽しく学ぼう!」
10月8日(日) 神奈川区民まつり
9月24日(日) 磯子区民まつり
9月24日(日) みんなでつくろう!再エネの日!
下記のペロブスカイト太陽電池予約販売開始の件、ほとんどノーマークのところから出てきた感じでしたが、事情が分かると、いろいろつながりが見えてきます。
6月30日に紹介した記事「沖縄生まれの「ガラス発電コンテナハウス」とは? 蓄電池による完全オフグリッドを実現」に出ているコンテナハウスは、てっきり沖縄生まれなのかと思っていましたが、こちらの中国語記事に書かれているように、中国企業が開発したものでした。日本から見られることを想定してか、中国語記事に英文が併記されています。紹介した記事の中で「沖華産業会長の中村英樹氏」と書いてあったので完全に国内と思ったのですが、中村英樹氏=朱蘇建氏でした。
6月30日に、コンテナハウスの件と並べて、中国・极电光能 (UtmoLight) が面積0.72m2のペロブスカイト太陽電池モジュールで効率17.18%をTUV認証で得た件を紹介しました。そこに示されている証明書に、Module dimensions: 1200mmx600mm の文字があり、1.2m×0.6mの根拠となっています。
コンテナハウスの記事に書かれていた「将来的には・・・ペロブスカイト太陽電池」というのは、単なる希望的観測ではなく、本気で動いていたのですね。
14日(火) 一般社団法人 沖縄CO2削減推進協議会が、ペロブスカイト太陽電池パネルの予約販売を開始しました。中国企業が製造した 1.2m×0.6m の製品を輸入販売します。1枚あたり39,000円です。
琉球新報で報道されているようですが、読めないので、同協議会サイトにアップされている切り抜きでの内容確認となります。那覇市の輸入販売業のモリベニの社長が販路を整えたということです。協議会サイトには、ペロブスカイト太陽電池ショウルーム写真や、次世代太陽電池普及機構を立ち上げたことなどが書かれており、本件の問い合わせ先として
 次世代太陽電池普及機構
   メール:yuukichi11129@gmail.com  電話:098-863-5745  担当:知念、朱

といった情報が書かれています。
ちなみに、UtmoLightは1.2m×0.6m、MicroQuantaは1245mm×635mm、GCLは2m×1mを検討中。 ということは、、、、。 新聞記事に出ている写真は、GCLの初期型のようにも見えますが。
中国・武漢大学から、ペロブスカイト/ペロブスカイト 4端子タンデム太陽電池の論文最高効率28.06%が報告されました。4端子タンデムは2端子タンデム開発の前段階と位置付けられることが多いですが、既に2端子タンデムのほうが効率が出ているので、意外と競争が緩い対象かもしれません。

ペロブスカイト/ペロブスカイト 4端子タンデム太陽電池の変換効率上位は以下のようになります。単純に最近のものを追えていないだけでしょうか? → 【11/15追記】2〜4位を追記しました。
28.06% 中国・武漢大 Adv. Mater.
DOI: 10.1002/adma.202307987
2023/11/13 トップ20.13%
ボトム 7.93%
28.05% 中国・武漢大 Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02818f
2023/11/03 トップ18.25%
ボトム 9.80%
27.07% 中国・武漢大 Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02010j
2023/10/25 トップ19.82%
ボトム 7.25%
26.90% 中国・四川大 Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02839a
2023/11/10 トップ17.87%
ボトム 9.03%
26.64% 中国・武漢大 Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2300860.
DOI: 10.1002/adfm.202300860
2023/04/17 トップ19.11%
ボトム 7.53%
26.3% 中国・武漢大 Nano-Micro Lett. 2023, 15, 103.
DOI: 10.1007/s40820-023-01078-6
2023/04/14 トップ18.7%
ボトム 7.6%
26.24% 中国・南京理工大 Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300694.
DOI: 10.1002/aenm.202300694
2023/05/02 トップ17.26%
ボトム 8.98%
25.17% 中国・四川大 Adv. Sci. 2022, 9, 2203210.
DOI: 10.1002/advs.202203210
2022/11/13 トップ16%
ボトム 9.17%
25.15% 中国・蘇州大 Nature Energy 2022, 7, 744.
DOI: 10.1038/s41560-022-01076-9
2022/07/21 トップ17.02%
ボトム 8.13%
25.0% 米国NREL Science 2019, 364, 475.
DOI: 10.1126/science.aav7911
2019/04/18 トップ18.2%
ボトム 6.8%
24.8% ドイツ
Karlsruhe
ACS Appl. Mater. Interfaces 2021, 13, 46488.
DOI: 10.1021/acsami.1c06457
2021/09/22 トップ19%
ボトム 5.8%
24.8% ドイツ
Karlsruhe
Adv. Funct. Mater. 2022, 32, 2107650.
DOI: 10.1002/adfm.202107650
2021/12/01 トップ19%
ボトム 5.8%
24.1% 米国Toledo大
[Ohio]
ACS Energy Lett. 2020, 5, 2560.
DOI: 10.1021/acsenergylett.0c01350
2020/07/10 トップ16.25%
ボトム 7.8%
環境省から、「令和5年度気候変動アクション環境大臣表彰〜受賞者決定と表彰式・受賞者フォーラム開催のお知らせ〜」がリリースされています。「開発・製品化部門」の「緩和分野」の大賞に、大成建設とカネカが2者共同で選ばれています。受賞内容は書かれていないので分かりませんが、ふつうに考えればT-Greenの壁面太陽電池でしょう。ただ、今さら感があるので、もしかすると先端研に縁のあるアレでしょうか?
朝日新聞がNATO事務総長補にインタビューした記事、場所が「東京都内」と書かれていますが、写真の背後に東大先端研の文字があるのは気のせいでしょうか。シンポジウムの場ですよね?
13日(月) 先端研とフランスとの共同研究プロジェクト Next PV の会議が、研究棟1階で行われていますが、今回はほぼ完全にスルーしている状況です。
パナソニックが中国国際輸入博覧会に出展した件の報道です。
ウエストホールディングスがエネコートと組んでペロブスカイト太陽電池の設置工事に参入するそうです。って、設置するものがあるのでしょうか。
昨日書いたように、SAM構成分子として知られる4PACzをポリマーにした poly-4PACz を用いたペロブスカイト太陽電池で、ミニモジュール(開口面積25.0cm2)効率20.7%(有効面積効率22.5%)が報告されましたが、最近、論文で報告されたモジュールの効率は、それほど向上していません。報告数は多くなりましたが。

ペロブスカイト太陽電池モジュール論文の公開日を横軸に、変換効率を縦軸に、デバイス面積をバブルサイズにとったプロットは以下のようになります。左から、国別デバイス構造別ペロブスカイト組成別ペロブスカイト製膜法別 で色分けしたものです。
     

     
ペロブスカイト組成別のプロットは、傾向が分かりやすいと思います。


モジュールの報告例上位一覧は以下のようになります。有効面積に対する効率と開口面積に対する効率が混在しているので、有効面積当たりに換算してランキングしました。なので、プロットの図との対応が分かりにくくなってしまいました。
active area
aperture area
2022/05/12 中国・南京大
(タンデム)
Science 2022, 376, 762.
DOI:10.1126/science.abn7696
(24.1%) GFF
0.933
22.5 20.25
cm2
Solar cell efficiency tables (Version 59) 21.7 20.25
2022/07/07 ドイツ
Karlsruhe
(タンデム)
Nature Energy 2022, 7, 620.
DOI:10.1038/s41560-022-01059-w
(23.7%) GFF
0.947
22.2 2.56
2022/08/29 米国North
Carolina
(タンデム)
Nature Energy 2022, 7, 923.
DOI:10.1038/s41560-022-01102-w
(23.0%) 13.4
cm2
21.6 14.3
2023/05/25 米国North
Carolina
Science 2023, 380, 823.
DOI:10.1126/science.ade9463
(22.99%) GFF
0.947
21.78 26.9
2022/04/21 スイスEPFL
中国華北電大
Nature Nanotech. 2022, 17, 598.
DOI:10.1038/s41565-022-01108-1
22.87 24.63  
2023/05/09 ベルギー
imec
ACS Energy Lett. 2023, 8, 2532.
DOI:10.1021/acsenergylett.3c00697
22.6 3.63 (20.5%) 4
2022/05/10 スイスEPFL ACS Appl. Mater. Interfaces 2022, 14,
23297. DOI:10.1021/acsami.1c24757
22.59 30.24 (19.88%) 34.36
2023/11/10 中国・南京大 Joule.
DOI:10.1016/j.joule.2023.10.014
(22.5%) GFF
0.92
20.7 25.0
2022/10/06 中国
ハルビン工大
Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202189.
DOI:10.1002/aenm.202202189
(22.35%) GFF
0.917
20.49 27.5
2023/04/27 日本・カネカ Jpn. J. Appl. Phys. 2023, 62, SK1021.
DOI:10.35848/1347-4065/acc593
22.3 64  
2023/06/19 中国・厦門大 Joule 2023, 7, 1556.
DOI:10.1016/j.joule.2023.05.020
22.27 18  
2022/12/22 中国・浙江大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 557.
DOI:10.1039/d2ee03355k
(22.27%) GFF
0.97
21.6 19.30
2023/01/19 中国・華中
科技大[武漢]
Science 2023, 379, 288.
DOI:10.1126/science.add8786
  21.4 17.1
2022/09/02 中国・暨南大
[広州]
Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202287.
DOI:10.1002/aenm.202202287
(22.06%) 12.26 21.07 12.84
2023/07/31 中国・上海
交通大
Nature Sustain.
DOI:10.1038/s41893-023-01196-4
22.06 11.52  
2022/09/03 中国・厦門大 Energy Environ. Sci. 2022, 15, 4404.
DOI:10.1039/d2ee02162e
22.01 18  
2023/04/27 中国・華東
科技大[上海]
Science 2023, 380, 404-409.
DOI:10.1126/science.adg3755
22.00 9.66  
2023/04/22 米国Toledo大
[Ohio]
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300595.
DOI:10.1002/aenm.202300595
(21.9%) GFF
0.92
20.15 81
2023/05/15 中国・華北
電力大[北京]
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202304350.
DOI:10.1002/anie.202304350
21.86 27.56  
2022/01/17 韓国
UNIST,KIER
Nature Photonics 2022, 16, 119.
DOI:10.1038/s41566-021-00931-7
21.83 25  
2021/08/20 米国North
Carolina
Science 2021, 373, 902.
DOI:10.1126/science.abi6323
(21.8%) GFF
0.92
20.1 17.9
2022/09/07 中国・厦門大 J. Energy Chem. 2022, 75, 391.
DOI:10.1016/j.jechem.2022.08.045
21.73 18.0  
2023/03/19 スイスEPFL Adv. Mater. 2023, 35, 2300720.
DOI:10.1002/adma.202300720
21.71 30.24  
2021/09/07 韓国UNIST Joule 2021, 5, 2420.
DOI:10.1016/j.joule.2021.08.005
(21.62%) 29.25 20.40 31
2023/08/12 中国・陕西
師範大[西安]
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202303384
21.60 10  
2023/03/02 中国科学院
青島能源所
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202301574.
DOI:10.1002/anie.202301574
21.55 14  
2023/05/25 中国科学院
寧波材料所
Adv. Mater. 2023, 35, 2302071.
DOI:10.1002/adma.202302071
21.48 29.0  
2022/06/02 日本OIST Nature Energy 2022, 7, 528.
DOI:10.1038/s41560-022-01039-0
(21.4%)   20.5 22.4
2023/06/21 中国・浙江大 Nature 2023, 620, 323.
DOI:10.1038/s41586-023-06208-z
21.38 27.83  
2023/06/21 中国・上海
交通大
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202305849
(21.38%) 11.4 20.1 12.13
2021/11/04 スイスEPFL
中国華北電大
Nature Commun. 2021, 12, 6394.
DOI:10.1038/s41467-021-26754-2
21.36 26.00 (19.27%) GFF
0.902
2022/10/05 スイスEPFL Angew. Chem. Int. Ed. 2022, 61,
e202212891.
DOI:10.1002/anie.202212891
21.35 28 (19.43%) 30.77
2023/02/25 中国・浙江大 Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202212258
(21.34%) GFF
0.97
20.7 19.4
2023/05/26 中国・武漢
理工大
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300491.
DOI:10.1002/aenm.202300491
21.3 10  
2023/04/28 中国・武漢
理工大
Small 2023, 19, 2302194.
DOI:10.1002/smll.202302194
21.26 10  
2023/04/28 韓国UNIST Joule 2023, 7, 797.
DOI:10.1016/j.joule.2023.03.003
21.23 31  
2023/02/12 中国科学院
青島能源所
Adv. Energy. Mater. 2023, 13, 2203635.
DOI:10.1002/aenm.202203635
21.18 14  
2023/09/21 中国・青島
科技大
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202313133.
DOI:10.1002/anie.202313133
21.13 14.0  
2021/11/26 中国・天津大
スイスEPFL
Chem. Eng. J. 2022, 431, 133713.
DOI:10.1016/j.cej.2021.133713
21.08 30.24 (18.55%) 34.36
2022/04/07 韓国SKKU Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2200632.
DOI:10.1002/aenm.202200632
21.05 25.98   28.09
2022/06/14 スイスEPFL Joule 2022, 6, 1689.
DOI:10.1016/j.joule.2022.05.012
20.99 30.24 (19.13%) 33.2
12日(日) 狙っていた人は多いと思いますが、SAM構成分子として知られる4PACzをポリマーにした poly-4PACz を用いたペロブスカイト太陽電池で、小面積セル効率24.4%、ミニモジュール(開口面積25.0cm2)効率20.7%(有効面積効率22.5%)が報告されました。性能はともかく、早いもの勝ちですね。
今週の気温の推移、気温が急降下しましたが、確かに、寒いというほどまでは至らず、「涼しくなります」で合ってたかもしれません。
11日(土) 期待を裏切らずネタが提供されます。「明日は涼しくなります」だそうです。既に十分涼しいんですが。
10日(金) もう何度目か、というクレーンの登場です。置換対象のチラーが屋上から吊り上げられ撤去された後、新設チラーが吊り上げられました。以降、私が会議・授業等の間に作業が進み、設置されていた新規チラーは、想像以上の存在感がありました。工事着手前との比較では、いろいろ変わりすぎて分かりにくいかもしれないので、拡張工事後と比較してみました。更新されたチラーはドライルームのインタークーラー用のもので、12年前に、プレクーラー用のものと並んでツインタワーのように設置されていましたが、夏場に能力不足に陥ることがあり、氷で冷やしたり、水を浴びせたりしていました。今後は、そういう必要は無くなりそうです。
併せて、室内空調機も設置されました。天井照明が取り付けられた際に、1本だけ向きが違いましたが、この取り付けを想定していたものです。ただ、想像よりも存在感が大きいです。屋上に設置された室外機は、他研究室のものと対称配置です。
補正予算案が閣議決定されました。
財務省表示では、このようなメニューです。経産省関係分環境省関係分文科省分資料に詳しめの情報があります。全体的には漠然としたものが多い中、国立環境研究所のスクラバー設置とか、とっても個別具体的なものもあります。
MIT Technology Review が選ぶ Innovators Under 35 のうち、日本版10人が発表されました。なかなか縁がない世界ですが。Global のリストも発表されてます
いろいろ報道が出てきます。そろそろスルーしようかとも思いますが、とりあえず束ねてリンクしておきます。
なぞ解きけいざい 曲げられる太陽電池 脱炭素へ、開発加速
  2023/11/10 毎日新聞
軽くて、曲げることもできる次世代型太陽電池
  2023/11/10 沖縄テレビ
再生可能エネルギーの未来予測
  2023/11/08 脱炭素技術センター
技術情報協会のLive配信セミナー「「ペロブスカイト太陽電池」の構成構造と材料技術,耐久性および発電評価」が案内されています。来年1月16日(火)の開催です。
プログラム
「ペロブスカイト太陽電池の基本的な 構造,特性,高効率化について」
  桐蔭横浜大学 大学院 工学研究科 研究科長,教授 工学博士 宮坂 力 氏
「ペロブスカイト太陽電池用材料の研究開発」
  GSアライアンス(株) 代表取締役 博士(工学) 森 良平 氏
「発光材料として注目されるハロゲン化物ペロブスカイトナノ結晶」
  慶應義塾大学 理工学部応用化学科 専任講師 博士(工学) 磯 由樹 氏
「高効率ペロブスカイト太陽電池セル・モジュールならびにタンデム太陽電池への応用」
  東京大学 先端科学技術研究センター 教授 工学博士 瀬川 浩司 氏
「「錫系ペロブスカイト太陽電池」とその材料技術,その可能性」
  電気通信大学 i-パワードエネルギーシステム研究センター 特任教授 理学博士 早瀬 修二 氏
中国科学院寧波材料所から、効率29.2%のペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池が報告されました。中国科学院上海微系統与信息技術研究所(SIMIT)で測定された効率は28.76%です。もはや29%台でもインパクトに欠けます。

ペロブスカイト/シリコン2端子タンデム太陽電池の変換効率上位は以下のようになります。
[33.9%] 中国・LONGi NREL chart, press 2023/10/31 NREL認証値
[33.7%] サウジ・KAUST NREL chart, Eff. table 62 2023/05/26 ESTI認証値
[33.5%] 中国・LONGi press 2023/06/15 ESTI認証値
[33.2%] サウジ・KAUST NREL chart, web release 2023/04/05 ESTI認証値
32.8% サウジ・KAUST Nature
DOI: 10.1038/s41586-023-06667-4
2023/09/28 JET認証
32.5%
32.5% ドイツ・HZB Science 2023, 381, 63.
DOI: 10.1126/science.adf5872
2023/07/06 ESTI認証値
NREL chart, press 2022/12/08
[32.44%] 中国・曜能科技 press 2023/01/22 中国認証値
31.25% スイスEPFL,CSEM Science 2023, 381, 59.
DOI: 10.1126/science.adg0091
2023/07/06 NREL認証値
NREL chart, web release 2022/06/30
[30.83%] 中国・曜能科技 press 2022/10/18 中国認証値
30.5% サウジ・KAUST Science 2022, 377, 302.
DOI: 10.1126/science.abn8910
2022/06/23 Fraunhofer
認証29.3%
29.83% ドイツ・HZB Nature Nanotech. 2022, 17, 1214.
DOI: 10.1038/s41565-022-01228-8
2022/10/24 Fraunhofer
認証29.80%
NREL chart 2021/11/17
29.80% 中国・南昌大 Adv. Mater. 2023, 35, 2303139.
DOI: 10.1002/adma.202303139
2023/07/26 中国認証
28.36%
29.8% 中国・南京大 Adv. Mater.
DOI: 10.1002/adma.202308370
2023/11/08 JET認証
29.0%
29.60% 韓国・SNU Joule 2022, 6, 2390.
DOI: 10.1016/j.joule.2022.08.006
2022/09/19 NREL認証
28.37%
[29.6%] 独MeyerBurger web release 2022/12/13  
[29.5%] 英国・Oxford PV NREL chart 2020/12/28 NREL認証値
29.32% ドイツ・HZB Science 2020, 370, 1300.
DOI: 10.1126/science.abd4016
2020/12/11 Fraunhofer
認証29.15%
NREL chart 2020/01/27
29.3% 中国科学院
寧波材料所
Adv. Mater. 2023, 35, 2211962.
DOI: 10.1002/adma.202211962
2023/04/20 中国認証
29.0%
29.25% 中国・南開大
[天津]
Adv. Mater. 2023, 35, 2211806.
DOI: 10.1002/adma.202211806
2023/05/25  
29.2% 日本・カネカ Jpn. J. Appl. Phys. 2023, 62, SK1021.
DOI: 10.35848/1347-4065/acc593
2023/04/27 Fraunhofer
認証値
29.2% 中国科学院
寧波材料所
Nature Energy
DOI: 10.1038/s41560-023-01382-w
2023/11/09 中国認証
28.76%

全体プロット、左が2端子タンデム、右が4端子タンデムです。

全ペロブスカイト2端子タンデム太陽電池の変換効率上位は以下のようになります。
[29.1%] 中国・南京大 web release,  Efficiency tables 62 2022/12/31 JET認証値
28.5% 中国・南京大 Nature 2023, 620, 994.
DOI: 10.1038/s41586-023-06278-z
2023/06/08 JET認証28.0%
Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06
[28.2%] 中国・南京大 Solar cell efficiency tables (Version 62) 2023/06/21 1cm2JET認証値
28.1% 中国・南京大 Nature Commun. 2023, 14, 7118.
DOI: 10.1038/s41467-023-43016-5
2023/11/06 1cm2 27.3%
28.1% 中国・南京大 Angew. Chem. Int. Ed.
DOI: 10.1002/anie.202313374
2023/11/03 1cm2 26.6%
27.84% 中国・武漢大 Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06707-z
2023/11/08 中国認証27.34%
27.4% Toronto大 Nature 2022, 613, 676.
DOI: 10.1038/s41586-022-05541-z
2022/11/15 NREL認証26.29%
1cm2 26.03%
27.34% 中国・武漢大 Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02818f
2023/11/03  
27.22% 中国・四川大 Nature Energy 2023, 8, 714.
DOI: 10.1038/s41560-023-01274-z
2023/06/22 JET認証26.3%
27.2% 米国・NREL Science 2022, 378, 1295.
DOI: 10.1126/science.adf0194
2022/12/22  
27.01% 中国・四川大 Nature 2023, 618, 80.
DOI: 10.1038/s41586-023-05992-y
2023/03/29 1cm2の値
JET認証26.4%
Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06
26.7% 中国・南京大 Nature 2022, 603, 73.
DOI: 10.1038/s41586-021-04372-8
2022/01/17 JET認証26.4%
1cm2 25.3%
26.68% 中国・蘇州大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 2080.
DOI: 10.1039/d2ee04087e
2023/03/15  
26.3% 米国North
Carolina大
Adv. Mater. 2022, 34, 2205769.
DOI: 10.1002/adma.202205769
2022/09/30  
26.3% 中国・南京大 Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202948.
DOI: 10.1002/aenm.202202948
2022/10/30  
26.2% 中国・南京大 Adv. Mater. 2022, 2110356.
DOI: 10.1002/adma.202110356
2022/04/19  
26.16% 中国・四川大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300352.
DOI: 10.1002/adma.202300352
2023/03/12 中国認証25.7%
26.08% 米国Toledo大
[Ohio]
Adv. Energy Mater 2023, 13, 2301218.
DOI: 10.1002/aenm.202301218
2023/07/13  
26.08% 中国・上海
交通大
Adv. Funct. Mater.
DOI: 10.1002/adfm.202308908
2023/11/05  
9日(木) 南京大学グループから、1cm2で効率29.8%のペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池が報告されました。JET認証効率は29.0%です。現在手元にある情報の中では、6位タイ記録です。世間の関心が33.9%とかに向いている中では、既にインパクトがありません。
中国・极电光能 (UtmoLight) が、1.2×0.6平米の商用ペロブスカイトモジュールで2項目のIEC標準認証を得た(→翻訳)と報道されています。
ペロブスカイト太陽電池の変換効率に対し、Voc、Jsc、FFの優劣が影響している度合いを示すため、横軸に各パラメーター、縦軸に変換効率をとったプロットを作成してみました。


一見して分かるのは、高効率な逆構造型セルはFFが高いこと、Vocの高低よりもJscの大小が効率に影響していそうなことでしょうか。そのほか、よく見ると、いろいろ読み取れるかもしれません。
8日(水) ペロブスカイト太陽電池の文献情報収集で、処理が追いつかなくて空欄になっていたVoc、Jsc、FFの欄を追記していて、少々違和感があったので、変換効率PCEの値をVoc×Jsc×FFの値で割った値を出してみました。変換効率の国別プロットを変更し、縦軸を PCE / (Voc×Jsc×FF) にしてプロットし直してみました。 PCE(%)=Voc(V)×Jsc(mA/cm2)×FF は、照射光が100mW/cm2の時に数値としてそうなる(物理量の式ではない)ものなので、縦軸の値が1から外れるのは、何か事情があるはずです。自分が入力を間違えた可能性もあるので、今のところ全般的には追及しませんが、2019年に上方向に外れている日本の点は、この論文です。論文に書かれているVoc、Jsc、FFは、効率20.2%に対応するものではないのですね。
財務省からクライメート・トランジション利付国債 のトピックスが出ていますが、情報量が多すぎてポイントがつかめません。というか、格付けそのものについて、よく理解していないのですが。以下で調べる感じでしょうか。
 → 環境省:グリーンファイナンスポータル
 → 経産省:トランジション・ファイナンス
 → GX実行会議
日経記事「東京・八王子駅前で路面発電、八王子市・ミライラボ」 にあるような路面発電は、今のところ公道の車道には設置できません。国土交通省道路局見解では、車道は設置不可、橋梁や道路土工構造物(のり面など)は原則不可となっています。ということで、歩道や駐車場に限られてしまうわけですね。そういえば、こちらの2012.9.12の記事紹介にある色素増感太陽電池の普及版歩道でしたね。
日経ビジネス記事「パナソニック・ENEOSが壁や窓で太陽光発電 実用化を競う」 は有料記事なので中身が読めませんが、パナソニックはふつうにペロブスカイトなのに対し、ENEOSはこちらの微妙な感じのものでしょうか。
【11/13追記】日経ESG記事「壁や窓で太陽光発電、実用へ パナソニック、ENEOSなどが次世代品で実証」 は普通に読めますが、同じ内容のような気がします。
環境新聞記事「次世代太陽電池の大本命発進(その1)」に、積水化学・森田さんが登場しています。途中までしか読めませんが、「その1」ということは、さらに続くのでしょうか。
武漢大学グループから、効率27.84%のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池が報告されました。昨日の28.1%の報告との関係が微妙です。昨日、なぜNature Comm?と気になったのですが、こちらは5/17投稿・11/8掲載、下記は7/19投稿・11/6掲載です。それにしても、この論文、なぜNature?
7日(火) 南京大学グループから、効率28.1%のペロブスカイト/ペロブスカイト タンデム太陽電池が報告されました。6月に報告された28.5%より少し効率が低いですが、連続光照射で初期効率の9割以下に落ちるのが600時間から855時間に延びました。
環境省が推進する脱炭素先行地域について、第4回選定結果が発表されました。今回は大きいところが多い印象ですが、立派な計画書を作るには、それなりの人手が必要ということでしょうか。大阪市の計画に「窓ガラス一体型等の太陽光発電」とあるのが気になります。先行しているT-Green系でしょうか、ペロブスカイト系でしょうか。
「ペロブスカイト」でGoogle検索したら、「資料」が出てきました。一番最後に「2023年になれば新しい太陽光パネル(ペロブスカイト太陽光)ができ、安く簡単にできるようになる、今は高くてできない」とあります。今年実用化が既成事実化しているのは、「次世代ペロブスカイト太陽電池、2023年に実用化か〜低コスト化、発電効率向上へ」という2021年の記事の影響でしょうか。なお、「資料」は、越前市の都市計画マスタープラン策定に関する委員会の第5回(2023.10.13開催)の資料03「意見集約表」ですね。
道路法施行令及び建築基準法施行令の一部を改正する政令が閣議決定されました」ということで、水素供給施設が給油所並みに近づきます。
ドライルーム工事は、昨日あけられた6階天井から屋上へのを通して、増設空調機用の冷媒配管が、屋上側/6階天井側に通されました。除湿機本体側も絶賛工事中です。初期設置の際は、工場で全部組み込まれた「箱」を置いただけだったのに対し、今回は中身を置き換えることになりますので、現場での作業量が多くなります。
今月は暖かい日が続き、11月として過去最高の日最高気温を観測した地点数が、11/1は13地点、11/2は122地点、11/3は304地点、11/4は38地点、11/5は120地点、11/6は96地点に上っていましたが、今日は東京でも11月として過去最高の27.5℃でした。このあと一気に冬が到来しそうです。
6日(月) 9月のドライルーム拡張工事に続く、除湿機改造(熱負荷対策)が始まり、

  ■■■ ドライルーム運転停止 ■■■

しました。これから3週間、実験ができません。部屋を拡張したことと、導入する装置からの排熱が増えることに対応するための工事ですが、ここ数年の夏に困っていた冷凍機高圧異常も回避できるようになると期待しています。早速、大量のフロンが持ち込まれました。チラーへの冷媒配管が切り離されましたが、フロンは漏らさず回収済でしょうか。また、増設空調機の配管用に、6階天井から屋上へのがあけられました。
今週から来週は、いろいろなイベントが重なっています。

PACRIM15&CICC-13
  11/5-9(日-木) 中国・深圳: U先生が参加中です。
PVSEC2023
  11/6-10(月-金) 中国・深圳: 太陽光発電関連で(特にシリコン系で)最も重要な国際会議です。
  でも、今さら参加検討する時期ではないですよね。
ソーラーウィーク2023太陽光発電シンポジウム
  11/7-9(火-木) 東京: PVSECにかぶるのが微妙ですが、2019年もPVSECの裏番組でした。
  JPEAはPVSECを嫌っているのでしょうか。
ISOS-14
  11/8-10(水-金) 横浜: 絶賛案内中
RATO GXミーティング
  11/9(木) 有機系太陽電池技術研究組合のミーティング、
  今回は「車載太陽電池が拓くクルマの未来と次世代太陽電池への期待」です。
■東大先端研附属エネルギー国際安全保障機構発足記念国際シンポジウム
 「グローバルセキュリティとエネルギートランジション
  11/10(金) 東大・本郷
ソーラーウィーク2023セミナー・ワークショップ
  11/10-15(金-水) 太陽光発電協会や日本太陽光発電学会から案内されています。
NextPV Workshop
  11/13-15(月-水)

いちおうISOSを推しておきますが、そういう自分は、授業等や工事の関係もあり、上記全部スルーです。
今日は先端研からダイヤモンドが見える予定の日でしたが、太陽の位置さえ分からない空模様でした。とりあえず2019年版を再掲。どうやら、この位置は4年に一度しか現れなさそうです。
今度は11月11日(土)にBS-TBS出演がアナウンスされています。
共同通信記事「「曲がる太陽電池」ノーベル賞の期待もかかる日本発技術の驚くべき実力とは 海外は早くも量産化競争、日本が取るべき方策は?」ということで、連日のご登場です。先週水曜日に有料記事で読めなかったものですね。
中国・极电光能 (UtmoLight) が、ペロブスカイト太陽電池パネルを展示会に出展し、受賞したようです。後者リンクの最後にある太湖観測所の屋上柵に設置されたペロブスカイト太陽電池の写真(右)は、写真の構図としてよくできていると思います。若干、不自然なところがあるような気もしますが。
ペロブスカイト太陽電池アドバイザー資格を認定する住宅性能検査協会のブログにて「国民運動としてのペロブスカイト太陽電池の普及」が表明されています。「ペロブスカイト太陽電池に関する正確な情報を広めることは、私たちの使命の中でもっとも重要です」ということで、「プロブスカイト太陽電池」が正解になる日が来るのでしょうか。
5日(日) 日経記事「曲がる太陽電池、「面白そう」を育て量産へ 宮坂力氏」ということで、連日のようにご登場です。
先日は、中国・Sunport Power社製フレキシブル太陽光パネルの国内販売を手がける電巧社が、結晶シリコン系太陽光パネルをビル壁面に「接着」 したと報じられるリリースを出していましたが、太陽光のピンク社長を擁するティーエスピーも、「「壁面ペラペラ太陽光」のサービスを11月1日からスタート!」というリリースを出して、壁面設置をアピールしています。ティーエスピーは、これに先立ち、「「水耕栽培用ペラペラ太陽光」サービスを8月1日からスタート」というリリースを出して、ビニールハウスへの設置をアピールしていました。ますますペロブスカイトの行き先がなくなりそうです。
韓国電力公社・電力研究院の「窓ガラス型太陽電池」については、2020報道(→翻訳)、2021報道(→翻訳)、2022報道(→翻訳)、2023報道(→翻訳)と、毎年恒例のように報道されていて、今年は商品化が間近という雰囲気でしたが、こちらの報道(→翻訳)によると、蒸着方式に変更するようです。「ハンファソリューションに続き」と書かれていますが、ハンファはシリコンとのタンデムを目指しているので、だいぶ方向性が違う気がします。
4日(土) 先日インタラクティブ版が更新されていたNRELチャート、通常版も更新されましたバージョンが「Rev.09-31-2023」となっていて、どう扱うか微妙ですが、まあ、10月31日付ということでしょう。既に挙げておいた通り、前版(Rev.09-27-2023)からの更新は、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で 33.7%(KAUST) → 33.9%(LONGI)、ペロブスカイト太陽電池(単セル)で 26.1%(USTC) → 26.1%(NU/UT) の2点です。枠が横方向に拡張され、いよいよ横軸に2025の数字が入りました。シリコン(HIT)では「LONGi」と表記されていましたが、今回は「LONGI」です(11/6修正:拡大してみたら「LONGi」でした)。前版で「33.7%」と書かれていた位置から動かさず「33.9%」と書き換えられたので、プロット位置と高さがずれました。他のものも、だいぶ違う方向を指しているので、もういっぱいいっぱいなのかもしれませんが。「NU/UT」は、Northwestern University and University of Toronto ですね。
データファイルのほうを見ると、LONGiのペロブスカイト/シリコンタンデムは、1cm2ですね。NREL測定です。NU/UTのペロブスカイト太陽電池は、Newportでの測定結果で、USTCのNPVMでの測定結果を更新することになっています。数字は同じでも有効数字未満の差があるということなのか、先日 Northwestern大、Toronto大などから出された論文にあったように、JETやNPVMでのMPPT測定結果よりも、NRELやNewportでのQSS測定結果を重視するという方針なのでしょうか。
U先生の深圳入り、この経路は、到着が早すぎたということでしょうか。
蛍光灯、27年末で製造禁止 水銀規制の水俣条約会議」と報じられています(→Y!ニュース版)。蛍光灯器具は既に2019年で生産終了されていて、電球型蛍光灯は2025年末で終了することになっており、直管型蛍光灯について2027年末という期限が決まったようです。学内を含め、各所で照明のLED化が進められているのは、基本的には省エネの意味でしょうが、蛍光管が手に入らなくなる期限が意外と近そうなので、さらにLED化が加速しそうです。
さて、借家の場合には、どういう対応になるでしょうか。長く住むことが確定していれば器具ごと交換しますが、どうしても、その場しのぎの対応になってしまいます。私が今の自宅に入居した際、浴室は白熱電球でしたが、すぐ切れたので、電球型蛍光灯にしていました。ちょうど先月、それが切れたので、LED電球に交換(器具は従前通り)し、電球型蛍光灯をLED電球の箱に入れて、ペンで「蛍光灯」と6面に書いて捨てたところですが、正しく処理されたでしょうか。いっぽう、こういう照明のところは、当初の白熱電球のままになっていましたが、ちょうど昨日、LED電球に交換したところでした。LED電球の箱に白熱電球を入れて捨ててよいでしょうか? これで、いまさらですが、白熱電球と電球型蛍光灯は自宅から消えます。ただ、直管型蛍光灯は、あと4年どころか、10年くらい稼働しそうな気がします。今のところ、2本だけ、直管LEDに置換していますが、使用時間がたいして長くないので。
3日(祝) 来週 11/8-10 (水-金)に横浜で開催される国際会議 ISOS-14 (International Summit on Organic and Hybrid Photovoltaics Stability) のお知らせ、再掲です。 公式な参加申込期限は過ぎていますが、まだ申込可能なようです。特に、2日目の夜にクルーズに繰り出すバンケットは、より余裕があるようです。と、ここで宣伝しても微力な感じですが、以下、前回貼った文章をそのまま再掲しておきます。微妙に修正が必要なところですが。
■International Summit on Organic and Hybrid Photovoltaics Stability (ISOS-14)
 Twitter(X) や Facebook などの個人的な伝手ではアナウンスしていたのですが、肝心のここHPで御紹介するのを忘れておりました。来月初旬の 11/8(水)〜11/10(金)にパシフィコ横浜で開催致します。
 会議名が少し長いですが、訳しますと「有機系及びハイブリッド太陽電池の安定性に関する国際サミット(ISOS-14)」です。今見たら、結構ないい感じのゲストが揃っているように思います。主要なテーマとしては、ペロブスカイト太陽電池の特性評価に関わる標準化活動や安定性について議論される予定です。
 参加登録締め切りは暫定来週の 10/13(金) に設定しておりますが、ご相談に応じます。今日時点で参加登録者数は約 50 名ですが、最終的に 70 名越えを目指しているので(口頭発表・ポスターいずれも若干の空きがあります)聴講だけでも結構ですので奮って御参加下さい。
 なお、サプライズとして(ここに書いてはサプライズにならないのですが)海外からの招待講演者や口頭発表者には電子回路で再現した疑似ペロブスカイト太陽電池を進呈する予定でおります。少し多めに作って、現地で希望者には有償で配布できたらとも思いますので、くどいようですが奮って御参加下さい。
中国・光因科技が、NPVM認証により、30cm×40cmのペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率21.63%を得た(→翻訳)と報道されています。中国・广东脉络能源(Mellow Energy) の30cm角モジュール(800.9cm2)で21.50%とか、中国・仁烁光能量産工程30cm×40cmモジュールで19.42%とかを上回ります。光因科技は、以前、「創業者はプレAラウンドで数千万元を現金化して去ったが、ペロブスカイトの物語は続くのか?(→翻訳)」と報じられていたので、あやしい会社かと思っていましたが、実態があるのですね。ここに出てきた3社のモジュールのNPVM測定によるI-V曲線、いずれもVoc近くの挙動が変ですが、単位セルの性能のバラつきによるのでしょうか?
2日(木) NRELチャートのインタラクティブ版のデータが更新され、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の効率が、33.7%(KAUST) → 33.9%(LONGi) に向上しました。同時に、ペロブスカイト太陽電池(単セル)のほうも、効率の数値は変わりませんが、26.1%(USTC: 中国科学技術大学)から26.1%(Northwestern University and University of Toronto)になりました。
いつも見ているほうのNRELチャートは、今のところ、まだ更新されていません。
中国科学院合肥物質院、中国科学技術大学(合肥)などのグループから逆構造型ペロブスカイト太陽電池の論文報告最高効率26.09%が報告されました。順構造型と併せても2位となります。というか、有効数字3桁にすれば上位は26.1%で並びます。本論文では、ペロブスカイト前駆体溶液に1-(フェニルスルホニル)ピロールを添加すると、無添加では(Cs/FA)PbI3層内でカチオン分布の傾斜構造ができていたものが解消されて高効率化する、とされています。中国NPVM認証値で、I-Vでは25.81%という値が示されていますが、安定化効率25.16%で、このあたりの表記が今後の議論を呼びそうです。同研究所からプレスリリース(中文 / English)されています。言語で写真が異なります。

ペロブスカイト太陽電池小面積セル変換効率上位は以下のようになります。
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.09% 中国科学院
合肥物質院
Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06784-0
2023/11/01 NPVM認証25.81%
逆構造
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.07% 中国北京大 Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18 中国認証25.8%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
逆構造
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%
点ひとつ追加しただけですが、プロットのイメージが、だいぶ変わります。逆構造型(inverted)が伸びてきました。今回のペロブスカイト前駆体溶液には、少量のMAPbBr3が添加されていますが、本文中の表記は(Cs/FA)PbI3となっているので、その区分にしています。
    

先週示した逆構造型ペロブスカイト太陽電池の変換効率上位に、本論文を追記してみました。
26.09% 中国科学院
合肥物質院
Nature
DOI: 10.1038/s41586-023-06784-0
2023/11/01 PTAA 1cm2 23.64%
NPVM認証25.16%
NPVM I-V 25.81%
25.86% 中国・南方
科技大[深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI: 10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 HTL無 中国認証25.39%
25.6% 香港城市大 Science 2023, 382, 284-289.
DOI: 10.1126/science.ade9637
2023/10/19 NiOx/
MeO-4PADBC
中国認証25.58%
25.58% 米国・NREL Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06610-7
2023/09/11 MeO-2PACz JET認証24.3%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683-690.
DOI: 10.1126/science.ade3126
2023/02/16 Me-4PACz 1cm2 23.30%
NPVM認証24.71%
NPVM I-V 24.90%
25.49% 米国・NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI: 10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 MeO-2PACz NREL認証24.05%
NREL I-V 25.37%
25.45% 中国科学院
合肥物質院
Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02591h
2023/10/06 PTAA 中国認証24.9%
25.39% 中国・華東
科技大[上海]
Science 2023, 380, 404.
DOI: 10.1126/science.adg3755
2023/04/27 MPA-CPA
SAM
中国認証値
1cm2 23.41%
25.3% 米国・
Northwestern大
Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06745-7
2023/10/23 2PACz,
3-MPA
Newport 24.8%
多少、気になるのが、先週報告された効率25.3%、Newport認証効率24.8%の逆構造型ペロブスカイト太陽電池の論文との関係です。本論文は、今年1月1日に投稿され、10ヶ月後に公開されています。いっぽう、先週の論文は、6月28日に投稿され、4ヶ月後の10月23日に公開されています。内容は全く違うのでパクリ疑惑などとは無縁ですが、先週、Natureとしては異例の早さで公開されたのは、若干の配慮が感じられます。
NatureのNews記事 Japanese research is no longer world class - here's whyということで紹介されています。
シンガポール国立大などから、効率29.9%のペロブスカイト/CIGS 4端子タンデム太陽電池が報告されました。半透明ペロブスカイトトップセルは効率21.8%、NPVM認証効率20.2%で、後者の値を使うと4端子タンデムの効率は28.2%となります。種々のCIS系をひとまとめにすると、これまでの論文最高値は28.4%、次点が27.1%、その次が東大の26.2%となっていました。また、東大では分光タンデムで28%の記録もありました。
株式会社PXPからのニュースリリースで、金属箔上にドライプロセスで作製されたフレキシブルペロブスカイト/カルコパイライトタンデム太陽電池の変換効率23.6%達成が報告されました。 事情を知らない人は、「PXPって、何者?」という感じでしょうね。ここには書けませんが。
LONGi日本法人のニュースリリースで、LONGiとソーラーフロンティアの提携が発表されています。CIGS太陽電池の生産から撤退したソーラーフロンティアは、さらに独自性がなくなりそうです。
朝日新聞デジタル記事「「ペロブスカイト太陽電池」、実用化へ技術連携」、初報の10月5日のニュースイッチ/日刊工業新聞記事を忘れそうな頃に出てきましたが、元ネタは、環境省の地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業に、「港湾などの苛烈環境下におけるPSCの活用に関する技術開発」が採択されたことでしょう。台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)の最新消息でも紹介されているものです。
以前Perovskite-infoで紹介されていた、Oxford PVのペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池を搭載したソーラーカーが参加した 2023 Bridgestone World Solar Challenge は、こういう結果になったようです。
オランダ:Top Dutch Solar Racing/Green Thunderは、今回注目のペロブスカイト・シリコンタンデム太陽電池を搭載した。しかし、大会直前の走行で強風でアッパーカウルを飛ばしセルの20%を損傷したが、それでも6位でのゴールとなった。  (中略)   今回上位勢では、1-2-4位がSunpower社の未だ市販されていない第7世代セルMaxeon 7 Cellが使用されていた。同社によると、従来の同社製品よりもセル単体で1%程度変換効率が高いとのこと。また正式に採用を発表したのはTopDuchだけだったペロブスカイト・シリコンタンデム太陽電池だが、Nunaが搭載した太陽電池メーカーのMeyerBurger社やミシガン大の車体にロゴマークのあった米FirstSolar社は、TopDuchが採用したOxfordPV社と同様のタンデムセルの技術を有しており、今回搭載していなくとも、次回以降ペロブスカイト・シリコンタンデム太陽電池を採用してくる可能性は高い。

という感じで期待を持たせているということは、いちおうペロブスカイトでオーストラリア縦断できたのでしょうか。最終的にはシリコンだけになっていたりしなかったのですね。
昨日から韓国で開催されている Sungkyun International Solar Forum (SISF2023) に関係する報道が続いています。まず解説的な記事(→翻訳)、それからパク・ナムギュ教授(→翻訳)、グレッツェル教授(→翻訳)、ハグフェルト教授(→翻訳)などにインタビューしているようです。
今日はネタが豊富ですが、その中でも抜群のネタです。

内閣府認定NPO法人日本住宅性能検査協会が認定する
ペロブスカイト太陽電池アドバイザー資格 の受験受付が始まりました。PR TIMESに出されたプレスリリースから見つけたのですが、見れば見るほどネタが出てきます。太陽光発電アドバイザーも、かなり微妙な感じですが、NBC日本橋ビジネス資格教育センターに集っているのは、どういう方々なのでしょうか? わりとまともなものも多そうではありますが。11月24日(金)には、さっそく、「ペロブスカイト太陽電池〜次世代太陽光発電への期待〜」というセミナーが開催されるようです。ただ、研究所・企業紹介のページに書かれている情報は、ネットで集めたと思われますが、なかなか微妙です。そんな組織あったか?という感じで。さらに、いつの間にか、「ペロブスカイト太陽電池活用研究会」が発足しているようです。このあたり、資格関連や不動産関連の業界は、奥深いですね。かつ、動きが素早いですね。協会概要あたりには、私の知らない世界が広がっているようです。いろいろネタにできそうですが、扱いがよく分からないので、あとはU先生にお任せして、ここでは、「プロブスカイト」を探してみましょう、とだけ書いておきます。誰か修了証書資格者証を目指しますか?
1日(水) グリーンイノベーション基金事業の「技術・社会実装推進委員会」(略称: NEDO委員会)です。 瀬川教授がSISFで韓国出張中のため、代理発表。要するにプロジェクト進捗報告です。
11月3日(祝・金)開催の青葉区民まつりにて桐蔭学園が出展いたします」ということで、またペロブスカイト太陽電池が展示されるようです。休みがなさそうですね。
例によって元は配信記事なのでしょうが、「「曲がる太陽電池」ノーベル賞の期待もかかる日本発技術の驚くべき実力とは 海外は早くも量産化競争、日本が取るべき方策は?」が各地方紙に出ているようです。有料記事で中身が読めませんが。
北海道新聞/東奥日報/新潟日報/日本海新聞/北日本新聞/北國新聞/福井新聞/信濃毎日新聞/静岡新聞/神戸新聞/山陽新聞/徳島新聞/愛媛新聞/佐賀新聞/沖縄タイムス
あちこちの学会でペロブスカイト太陽電池が登場していそうですが、高分子学会・有機エレクトロニクス研究会の2023年度有機エレクトロニクス講習会は、「ペロブスカイト&有機薄膜太陽電池の基礎から高性能化に向けた開発動向」という副題で、11月21日(火)にオンライン開催されるようです。
電子顕微鏡導入に際し、SF6ガスを準備しないといけないようですが、SF6といえば、CO223,900倍の効果を示す温室効果ガスです。放出して温暖化に貢献することが無いようにしないといけないですね。東芝がSF6フリーを宣伝している動画などもあります。
「ペロブスカイト」でGoogle検索したら、いわきスマートタウンモデル地区推進事業 事業提案概要が出てきたので、なぜかと思ったら、取り組みの中に「ペロブスカイト太陽電池による実証実験」が書かれており、よく見たら提案者が積水化学でした。同事業での民間事業者募集関係の内容は、こちらにまとめられています。
「ペロブスカイト」でGoogle検索したら、シンガポールのスタートアップ、コスモス・イノベーションに関する記事が出てきました。中身が読めず、COSMOS INNOVATION社サイトを見ても、よく分かりませんが、こちらの報道によると「Singapore-based Cosmos Innovation, a start-up focused on AI-powered perovskite silicon tandem (PST) solar cell technology, has exited from stealth, raising USD 19.7 million (EUR 18.6m) in total funding to support its platform.」 資金集めしたということのようです。
「ペロブスカイト」でGoogle検索したら、ペロブスカイト太陽電池の部材(主に正孔輸送材料)特許情報分析の紹介が出てきました。特許情報 1,450 件をまとめた203ページで45,300円なのですね。下記プロット、有料にしたら、いくらぐらいにできるでしょうか?

2023年(令和5年) 10月
31日(火) ペロブスカイト太陽電池論文報告例における変換効率プロットの更新版を作成する機会があったので、こちらにも出しておきます。
全体プロットは、点の重なりを低減するため、従来よりも各点を小さくしてみました。Excelからの画面コピー画像だと貧弱に見えますが、こうしてみると、だいたいよいのではないでしょうか。
デバイス構造別、ペロブスカイト組成別、ペロブスカイト製膜法別、正孔輸送材料別のプロットをPDFにまとめてリンクしておきます。
中国・Sunport Power社製フレキシブル太陽光パネルの国内販売を手がける電巧社が、結晶シリコン系太陽光パネルをビル壁面に「接着」 したと報じられています。元リリースはこちら。 先端研3号館南棟西側壁面に設置されたものよりスマートで、積水本社より先を行っている感じです。あとは接着剤(?)の耐久性がどの程度あるか、ですね。
明日から韓国で Sungkyun International Solar Forum (SISF2023) が開催されます。サイトには、日本から瀬川浩司先生、若宮敦志先生、伊藤省吾先生、佐伯昭紀先生の顔が並んでいます。この会議を紹介する京畿日報記事(→翻訳)では、瀬川先生の名前が特出しされています。
明日の夕方は、日経記事「曲がる太陽電池、日本発の「ペロブスカイト型」は輝くか?」 で紹介されているように、宮坂力先生と村上拓郎先生が登場する NIKKEI LIVE が開催(オンライン配信)されます。
日経産業新聞記事「「曲がる太陽電池」普及に向けた課題 専門家に聞く」 ということで、有機系太陽電池技術研究組合(RATO)の田中理事長にインタビューされています。
日経イブニングスクープ「トヨタや三井住友が「水素ファンド」設立へ 280社連合」 と、個別名称を出されるとスクープっぽいですが、実際には水素バリューチェーン推進協議会がファンドを設立する話です。既に3月には「水素普及に向けた投資ファンドの検討開始」とリリースされていて、ある程度の方針が固まったということでしょうか。記事序盤では150兆円という数字がありますが、次の段落では数百億円規模と、1000分の1以下の話になっています。
30日(月)  
29日(日) 横浜青年会議所主催のGREEN HALLOWEEN IN YOKOHAMAに、ペロブスカイト太陽電池が登場したようです。ほぼ毎週末、ペロブスカイト太陽電池がどこかに登場していますが、桐蔭の方々は忙しいですね。私立大学の教員は、学生獲得のために週末に各所に駆り出されると聞きますが、別の意味で駆り出されている感じですね。
9月24日(日) みんなでつくろう!再エネの日!9月24日(日) 磯子区民まつり10月8日(日) 神奈川区民まつり10月9日(月) 青葉区「脱炭素を楽しく学ぼう!」10月15日(日) 第33回旭ふれあい区民まつり10月15日(日) 瀬谷フェスティバル202310月24日(火) 企業向けセミナー「ペロブスカイト太陽電池が拓く エネルギー地産地消の社会」10月29日(日) GREEN HALLOWEEN IN YOKOHAMA10月30日(月) 大人のための作って学ぶペロブスカイト太陽電池
28日(土)  
27日(金) 夕暮れ時、そろそろダイヤモンドの時期が気になります。日の入り方角を過去の観察結果と照合してみると、今年は再来週月曜日(11/6)が見頃となります。
研究棟1階で開催された経済安全保障プログラム主催のパネルディスカッション、手荷物検査を含めて、厳重な態勢がとられていましたが、ウクライナ、ウイグル、香港 とか、確かに不穏です。
シャープから「化合物・シリコン積層型太陽電池モジュールで世界最高の変換効率33.66%を達成」とリリースされています。が、この値、既にSolar cell efficiency tables (version 62)に掲載されているもので、なぜ今さら? という感じです。
阪大グループによるロボットを用いた太陽電池材料探索に関する報道です。元リリースはこちら。ロボット実験者は、疲れることも飽きることもありません。
横浜市新技術開発等支援事業の助成金交付対象事業決定のリリースで、株式会社アドバンスト・スパッタテックの「ペロブスカイト太陽電池改良研究用低ダメージ小型スパッタ成膜装置商品開発」が挙げられていますが、この会社、どなたかご存じでしょうか?
黄葉の進捗状況、昨年よりは遅そうです。
26日(木) 日経報道によると、2030年・電源構成は再エネ50%、新設電源の4割が太陽光、IEAが予測 世界の太陽光パネル製造能力は年産1200GW以上に拡大ということが、国際エネルギー機関(IEA)が出した「World Energy Outlook」に書かれているらしいです。
特許庁から「GXTIに基づく特許情報分析の結果概要」が出されていて、その中の「GXTI区分外の注目技術の動向調査」の中にペロブスカイト太陽電池があります。情報として、「発明件数ランキング」と、「国際展開発明件数ランキング」が得られます。以前書いた特許出願技術動向調査の令和元年度 ニーズ即応型技術動向調査 「ペロブスカイト太陽電池」 以来の調査かと思います。
25日(水)  
24日(火) 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部への不正アクセスによる情報流出について」プレスリリースされています。2022年7月19日に受信した標的型攻撃メールによるマルウェア感染とのことですが、S教授への標的型攻撃メールは7月21日でしたから、ほぼ同時期ですね。こちらは11月に発覚して、11月末の報道をネタにしていましたが、当該教員は1月まで気付いていなかったわけですね。S教授の場合は、実在する組織からの講演依頼の形式だったわけですが、報道を総合して見ると、プレスリリースの件も同様のようです。リリース中に書かれていないことが報道に多く書かれているので、どこまで信じてよいのか分かりませんが。
  朝日 / 毎日 / 時事 / 東京 / 読売 / 産経 / JNN
  Yahooニュース: 朝日/毎日/時事/読売/共同17:11/共同17:53/JNN
  ITmediaニュース
先端研ニュースにて、美しく、かつエネルギーを得ることができる太陽光発電のパネル設備が完了が宣言されました。
ドイツ・ヘルムホルツ研究所(HZB)での授賞に関するリリース2件です。Technology Transfer Prizeは、QcellsとHZBのタンデム太陽電池に5000ユーロ、Helmholtz High Impact Awardは、Steve Albrecht, Antonio Abate, Eva Unger, Michael Salibaに50000ユーロ、とか書かれていますが、これって、研究費ではなくて賞金ですよね? ということは、とってもモチベーションが上がりそうな・・・。
Northwestern大、Toronto大、EPFLなどのグループから、効率25.3%の逆構造型ペロブスカイト太陽電池が報告されました。認証QSS効率24.8%は、逆構造型での最高値として報告されています。やや気になったのは、以下の箇所です。
Although there have been reports of inverted PSCs with efficiencies surpassing 25%, the certified PCEs measured under stabilized conditions (including maximum power point (MPP) and QSS tracking) have yet to reach the same level (Supplementary Table 2). The QSS efficiency reported herein represents a new record for inverted PSCs, improving upon the previous record QSS efficiency of 24.09% in literature (Fig. 4e).

従来の認証値の記録が24.09%だったように読めてしまい、より高いMPPTでの認証値(JET認証値など)が無視されている感じです。ちなみに、内容は、混合分子系SAMを作ったというものです。

逆構造型ペロブスカイト太陽電池の変換効率上位は以下のようになります。
25.86% 中国・南方
科技大[深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI: 10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 HTL無 中国認証25.39%
25.6% 香港城市大 Science 2023, 382, 284-289.
DOI: 10.1126/science.ade9637
2023/10/19 NiOx/
MeO-4PADBC
中国認証25.58%
25.58% 米国・NREL Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06610-7
2023/09/11 MeO-2PACz JET認証24.3%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683-690.
DOI: 10.1126/science.ade3126
2023/02/16 Me-4PACz 1cm2 23.30%
NPVM認証24.71%
NPVM I-V 24.90%
25.49% 米国・NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI: 10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 MeO-2PACz NREL認証24.05%
NREL I-V 25.37%
25.45% 中国科学院
合肥物質院
Energy Environ. Sci.
DOI: 10.1039/d3ee02591h
2023/10/06 PTAA 中国認証24.9%
25.39% 中国・華東
科技大[上海]
Science 2023, 380, 404.
DOI: 10.1126/science.adg3755
2023/04/27 MPA-CPA
SAM
中国認証値
1cm2 23.41%
25.3% 米国・
Northwestern大
Nature.
DOI: 10.1038/s41586-023-06745-7
2023/10/23 2PACz,
3-MPA
Newport 24.8%
25.12% 中国・重慶大 Nature Energy 2023, 8, 946.
DOI: 10.1038/s41560-023-01295-8
2023/07/06 NiOx/PTAA
/Al2O3
1cm2 22.48%
中国認証24.6%
25.1% 中国・華中
科技大[武漢]
Nature Energy 2023, 8, 839.
DOI: 10.1038/s41560-023-01288-7
2023/07/03 p-PY
(新polymer)
中国認証24.54%
25.02% 中国科技大
[合肥]
Adv. Energy Mater.
DOI: 10.1002/aenm.202302132
2023/10/03 PTAA 1cm2 22.7%
NPVM I-V 24.95%
25.0% 香港城市大 Science 2022, 376, 416.
DOI: 10.1126/science.abm8566
2022/04/21 PTAA 中国認証24.3%
24.98% 香港城市大 Adv. Mater.
DOI: 10.1002/adma.202304415
2023/07/24 CbzNaph
SAM
 
24.89% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2208431.
DOI: 10.1002/adma.202208431
2022/12/31 PTAA系
新polymer
1cm2 23.12%
NPVM認証24.25%
NPVM I-V 24.50%
24.8% 香港城市大 Nature Photonics 2023, 17, 478.
DOI: 10.1038/s41566-023-01180-6
2023/04/10 DC-PA
SAM
1cm2 22.7%
JET認証24.1%
JET I-V 24.5%
24.7% 中国・浙江大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 557.
DOI: 10.1039/d2ee03355k
2022/12/22 NiOx/PTAA  
24.67% 中国・重慶大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 3825.
DOI: 10.1039/d3ee00413a
2023/07/19 NiOx/PTAA
/Al2O3
1cm2 22.48%
24.6% ドイツ・HZB Science 2023, 379, 399.
DOI: 10.1126/science.add7331
2023/01/26 MeO-2PACz 1cm2 23.1%
中国認証24.24%
24.6% 米国・North
Carolina大
Science 2023, 380, 823.
DOI: 10.1126/science.ade9463
2023/05/25 PTAA  
24.58% 中国・重慶大 Adv. Mater. 2023, 35, 2303275.
DOI: 10.1002/adma.202303275
2023/05/10 NiOx/PTAA
/Al2O3
1cm2 22.06%
24.57% 中国・華中
科技大[武漢]
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202218752.
DOI: 10.1002/anie.202218752
2023/01/17 PTAA  
24.53% 中国科学院
青島能源所
Adv. Energy Mater.
DOI: 10.1002/aenm.202302191
2023/09/15 NiOx/
Me-4PACz
中国認証24.05%
24.5% 米国・Toledo大
[Ohio]
Science 2023, 379, 690.
DOI: 10.1126/science.ade3970
2023/02/16 NiOx/
Me-4PACz
1cm2 23.9%
24.5% 中国・浙江大 Adv. Mater. 2023, 35, 2212258.
DOI: 10.1002/adma.202212258
2023/02/25 NiOx/
新polymer
 
24.5% 米国・NREL Nature Energy 2023, 8, 462.
DOI: 10.1038/s41560-023-01227-6
2023/03/16 HTL無
(Me-4PACz)
1cm2 22.5%
24.50% シンガポール
国立大(NUS)
Adv. Energy Mater.
DOI: 10.1002/aenm.202302280
2023/09/25 2PACz SERIS測定23.47%
23日(月) 今日の所信表明演説、関係しそうなところが特段ありません。以下、まず、これまでの演説での関係しそうな箇所を再掲します。

一昨年10月の初回所信表明演説では、

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。

という一文だけでした。「グリーン」ではなく「クリーン」でした。

一昨年12月の所信表明演説では、

(3)気候変動問題
 人類共通の課題である気候変動問題。この社会課題を、新たな市場を生む成長分野へと大きく転換していきます。2050年カーボンニュートラル及び2030年度の46%排出削減の実現に向け、再エネ最大限導入のための規制の見直し、及び、クリーンエネルギー分野への大胆な投資を進めます。目標実現には、社会のあらゆる分野を電化させることが必要です。その肝となる、送配電網のバージョンアップ、蓄電池の導入拡大などの投資を進めます。火力発電のゼロエミッション化に向け、アンモニアや水素への燃料転換を進めます。そして、その技術やインフラを活用し、アジアの国々の脱炭素化に貢献していきます。エネルギー供給のみならず、需要側のイノベーションや設備投資など需給両面を一体的に捉えて、クリーンエネルギー戦略を作ります。

という一節でした。

昨年1月の施政方針演説では、

四 気候変動問題への対応
 過度の効率性重視による市場の失敗、持続可能性の欠如、富める国と富まざる国の環境格差など、資本主義の負の側面が凝縮しているのが気候変動問題であり、新しい資本主義の実現によって克服すべき最大の課題でもあります。2020年、衆参両院において、党派を超えた賛成を得て、気候非常事態宣言決議が可決されました。皆さん、子や孫の世代のためにも、共にこの困難な課題に取り組もうではありませんか。同時に、この分野は、世界が注目する成長分野でもあります。2050年カーボンニュートラル実現には、世界全体で、年間1兆ドルの投資を、2030年までに4兆ドルに増やすことが必要との試算があります。我が国においても、官民が、炭素中立型の経済社会に向けた変革の全体像を共有し、この分野への投資を早急に、少なくとも倍増させ、脱炭素の実現と、新しい時代の成長を生み出すエンジンとしていきます。2030年度46%削減、2050年カーボンニュートラルの目標実現に向け、単に、エネルギー供給構造の変革だけでなく、産業構造、国民の暮らし、そして地域の在り方全般にわたる、経済社会全体の大変革に取り組みます。どの様な分野で、いつまでに、どういう仕掛けで、どれくらいの投資を引き出すのか。経済社会変革の道筋を、クリーンエネルギー戦略として取りまとめ、お示しします。送配電インフラ、蓄電池、再エネはじめ水素・アンモニア、革新原子力、核融合など非炭素電源。需要側や、地域における脱炭素化、ライフスタイルの転換。資金調達の在り方。カーボンプライシング。多くの論点に方向性を見出していきます。もう一つ重要なことは、我が国が、水素やアンモニアなど日本の技術、制度、ノウハウを活かし、世界、特にアジアの脱炭素化に貢献し、技術標準や国際的なインフラ整備をアジア各国と共に主導していくことです。いわば、「アジア・ゼロエミッション共同体」と呼びうるものを、アジア有志国と力を合わせて作ることを目指します。

という一章でした。

昨年10月の所信表明演説では、

第三に、グリーン・トランスフォーメーション、GXへの投資です。年末に向け、経済・社会・産業の大変革である、GX推進のためのロードマップの検討を加速します。その中で、成長志向型カーボンプライシング、規制制度一体型の大胆な資金支援、トランジション・ファイナンス、アジア・ゼロエミッション共同体。これまで申し上げてきた政策イニシアティブを具体化していきます。同時に、GXの前提となる、エネルギー安定供給の確保については、ロシアの暴挙が引き起こしたエネルギー危機を踏まえ、原子力発電の問題に正面から取り組みます。そのために、十数基の原発の再稼働、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発・建設などについて、年末に向け、専門家による議論の加速を指示いたしました。

と、気候変動対策とか再エネとかカーボンニュートラルの文字が消え、「グリーン」という表現だけでした。

そして、今年1月の施政方針演説では、

賃上げとともに、成長と分配の好循環の鍵となるのが、投資と改革です。その具体的な取組について、五点申し上げます。
 第一に、GX、グリーントランスフォーメーションです。戦争の武器としてエネルギー供給を利用したロシア。国民生活の大きな混乱に見舞われた各国は、脱炭素と、エネルギー安定供給、そして、経済成長の三つを同時に実現する、「一石三鳥」の強かな戦略を動かし始めています。日本のGXも、この三つの目的を実現するためのものです。官民で、十年間、百五十兆円超の投資を引き出す「成長志向型カーボンプライシング」。国による二十兆円規模の先行投資の枠組みを新たに設けます。徹底した省エネ、水素・アンモニアの社会実装、再エネ・原子力など脱炭素技術の研究開発などを支援していきます。これは、国が複数年の計画を示し、予算のコミットを行い、予見可能性を高め、期待収益率を見通せるようにすることで、企業の投資を誘引していく、新しい資本主義が目指す官民連携の具体化です。このための法案を今国会に提出いたします。官民の持てる力を総動員し、GXという経済、社会、産業、地域の大変革に挑戦していきます。
 エネルギーの安定供給に向けては、多様なエネルギー源を確保しなければなりません。長年の懸案となっていた、北海道・本州間の送電線整備など再エネ最大限導入に向けた取組に加え、安全の確保と地域の理解を大前提として、廃炉となる原発の次世代革新炉への建て替えや、原発の運転期間の一定期間の延長を進めます。また、国が前面に立って、最終処分事業を進めてまいります。世界規模のエネルギー危機に直面し、アジアにおける現実的なエネルギートランジションの重要性がますます高まっています。我が国は、昨年来提唱してきたアジア・ゼロエミッション構想を今春から具体化させ、アジアの脱炭素化を支援していきます

ということで、脱炭素とは言っていますが、2030年とか2050年という期限は消えました。

そういう流れを受けた今回、

物価上昇を乗り越える構造的な賃上げと脱炭素やデジタルなど攻めの投資の拡大によって消費と投資の力強い循環が本格的に回り始めます。「低物価・低賃金・低成長のコストカット型経済」から「持続的な賃上げや活発な投資がけん引する成長型経済」への変革です。「コストカット型経済」からの完全脱却に向けて、思い切った「供給力の強化」を、三年程度の「変革期間」を視野に入れて、集中的に講じていきます。
(中略)
今回の総合経済対策の第一のポイントは、「供給力の強化」です。GDPギャップが解消に向かう中、「供給力の強化」のための対策に軸足を移します。半導体や脱炭素のように安全保障に関係する大型投資をはじめ、特に二年から三年以内に供給力強化に資する施策に支援措置を集中させ、「変革期間」の呼び水とします。さらに、賃上げ税制を強化するための減税措置や、戦略物資について初期投資だけでなく投資全体の予見可能性を向上させる過去に例のない投資減税、特許などの所得に関する新たな減税制度、人手不足に苦しむ中堅・中小企業の省力化投資に対する補助制度をはじめ、抜本的な供給力強化のための措置を講じていきます。突発的なエネルギー価格の高騰に備え、省エネ・脱炭素投資の更なる拡大を図ります。

「脱炭素」の文字は3回出ていますが、あまり目立ちません。

まあ、こういうレベルで既報だと、今さら言及するまでもない、ということでしょうか。
AndTech主催のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の最新の技術開発動向・高性能化・応用展開・今後の展望」が本日開催されました。事前に情報キャッチできていませんでした。終わってしまったので今さらですが、講師は、東大・瀬川浩司教授、電通大・早瀬修二特任教授、東京都市大・石川亮佑教授、リコー・田中裕二氏 でした。
グリーンイノベーション基金事業の全体的な方向性を決めるグリーンイノベーションプロジェクト部会が開催されたようです。今回は進捗報告程度で、特段の議論はなかったと思われますが、資料3ページのモニタリング状況の線表で、今年5月にあった「A次世代型太陽電池の開発」NEDO委員会や、8月にあったWG1が記載されていないのが気になります、と、ここで書いておけば誰か気付くでしょうか?
NEDOの公募情報のところに、「経済安全保障重要技術育成プログラム」に関する公募予告が並んでいます。「有事に備えた止血製剤製造技術の開発・実証」とか、「偽情報分析に係る技術の開発」とか、「高度な金属積層造形システム技術の開発・実証」とか、かなり「安全保障」側に寄っています。参考情報を見ると、第一次では、まだ産業技術的な雰囲気だったのが、第二次では、だいぶ血生臭い感じになってきています。
太陽光発電協会(JPEA)が、11月7日(火)〜17日(金)に、「ソーラーウィーク2023」を開催するそうです。「太陽光発電シンポジウム」(11/7-9)と11/10-15のセミナー・ワークショップからなるようです。その時期って、太陽光発電関連で(特にシリコン系で)最も重要な国際会議であるPVSEC2023 (11/6-10) が重なるほか、当研究室関係で、ISOS-14 (11/8-10)、NextPV Workshop (10/13-15) などが重なってしまいます。もしかして 「踏み絵」 ですか?
アイシンの「5分でわかる 塗って発電!?ペロブスカイト太陽電池とは」、せっかくなので、ペロブスカイト構造の図で「ヨウ素など」と「有機化合物」を入れ替え、ペロブスカイト太陽電池の構造の図で「透明電動膜」を「透明導電膜」に直すなどすれば、さらによいかと。
【10/26追記】 さっそく、「修正しました」 とのことで、これから見る人は、何が間違っていたのか分からなさそうですね。
韓国・UniTest社では、ペロブスカイト太陽電池のサンプル売上が発生している(→翻訳)状況のようです。
NIKKEI GX 記事「ペロブスカイト電池の活用を研究 三井不系と京大発新興」、太陽電池と電池を混同しないでほしいところですが。リチウム電池のWikipediaでは、冒頭に「リチウムイオン二次電池」とは異なります、と注記されているのと同様です。
日経記事「曲がる太陽電池「交換式」開発へ 半導体商社のマクニカ」ということで、「モジュール交換が可能なパネルを開発する」そうですが、パネルからモジュールを除くと、残るものは少ない気がするのは、気のせいでしょうか。本件、別に新しい話ではなく、先日報道の企業連合の実施内容のひとつですね。
一昨日の日経スクープ「日揮HD、曲がる太陽電池で「発電所」 ビルや店の壁に」は、昨日の紙面に掲載されたようで、今日の株価に影響しているようです。確かに「スクープ」でしたね。今日になって、日揮ホールディングスエネコートテクノロジーズ苫小牧埠頭の3社から「国内初、物流施設に「ペロブスカイト太陽電池」を設置する実証実験の開始を決定 〜北海道で初めての次世代太陽電池の実証実験〜」とニュースリリースされています。さらに、北海道新聞記事「「フィルム状太陽電池」 日揮HDが苫小牧で実験 24年2月から」となり、47NEWSにも出ているので、徐々に掲載が拡大していくことでしょう。
22日(日) 読売記事「まるでシール、ノーベル賞級の発明…日本発の次世代太陽電池「ペロブスカイト」」が、Yahooニュースにて掲載されています。
21日(土) 今日は「ホームカミングデイ」ということになっていますが、縁がない世界のようです。
日経スクープ日揮HD、曲がる太陽電池で「発電所」 ビルや店の壁にということで、出資先のエネコートテクノロジーズが開発するペロブスカイト太陽電池を使うそうですが、「まずは24年に北海道苫小牧市の物流倉庫を用いて発電効率や耐久性などを実証実験する。26年をメドに大規模発電に乗り出す。30年に数百億円規模の売上高を目指す。」ということは、エネコートでは来年、そういうサイズのものが作れるのですね。
無いとは思いますが、いちおう、「誰か私に郵送物を送った人はいませんか?」と確認が必要な状況です。燃えたゆうパック1000個とかだと、窓から見える範囲に被害者がいそうです。朝5時に駒場から歩いて三軒茶屋に行き、買い物していた時間帯です。消防車のサイレンは、ある意味、通常なので、気にしていませんでした。
下記Science論文の件で、香港城市大からプレスリリースされています。せっかく顔出しなので。それにしても、セルの有効部から端子までが細長いデバイスで、ペロブスカイトの不要部を「拭き取って」いるタイプですね。
20日(金) 香港城市大グループから効率25.6%の逆構造型ペロブスカイト太陽電池が報告されました。逆構造型で2位の効率ですが、1位のものでは正孔輸送層が使われていないので、狭義の逆構造型ではトップと言えるかもしれません。NiOx層の上に乗るSAM層に新しい化合物が用いられているのがポイントですが、どこかで見覚えが、と思ったら、こちらの論文で報告されたものに、MeO基を導入しただけのものですね。プロットでは最近の逆構造型の勢いが目立ちます。
純水製造装置のプロガードフィルターは、本来は半年ごとに交換すべきところですが、ふと日付を見たら、1年以上経っていました。もう3年前に販売終了になったものなので、油断すると消耗品の供給が途絶えそうです。
過去最多タイという今年140日目の夏日、さすがにそろそろラストでしょうか。
19日(木) インタラクティブ版に続き、いつものNRELチャートも更新されました(Rev.09-27-2023)。
 PCE 22.3% / Voc 0.8985V / Jsc 31.69mA/cm2 / FF 0.789
 PCE 22.4% / Voc 0.8996V / Jsc 31.4 mA/cm2 / FF 0.793
CdTe (First Solar) が、前版(Rev.07-10-2023)から0.1%向上しましたが、微妙な差です。今回は面積0.4497cm2のデータです。
JPI(日本計画研究所)から11月1日(水)のセミナー案内が出されていますが、その日の午前中は、グリーンイノベーション基金事業の技術・社会実装推進委員会で、東芝コンソーシアムの出番です。
日経イブニングスクープ「三菱ケミカル、太陽光パネル再活用2割安く 高温処理で」ということで紹介されているのは、こちらでしょうか? 2月にあった記事との関係は、どうなのでしょうか? 後者には、装置説明スライド関連記事がありましたが。 これらとは別の、ホットナイフ分離法のものと、どちらが早いでしょうか。
18日(水) 東京大学 気候と社会 連携研究機構 主催イベント Z世代とホンネで語る―気候変動問題のモンダイ UTCCSトーク&座談会 が、11月30日(木) 14:00-17:20 に、YouTubeライブ配信によりオンライン開催されるそうです。 と、お知らせしておきます。視聴するには事前登録が必要です。
北京大グループから、(把握している中では) 現時点で論文報告3位となる小面積セル効率26.07%のペロブスカイト太陽電池が報告されました。1cm2セル効率24.63%は論文報告最高値です。ペロブスカイト FAPbI3 を2ステップ法で製膜していて、2段階目で加える FAI, MACl の IPA 溶液にヘキサフルオロベンゼンを加えている点がポイントです。

ペロブスカイト太陽電池小面積セル変換効率上位一覧は以下のようになります。
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.07% 中国北京大 Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18 中国認証25.8%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature 2023, 620, 545.
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
逆構造
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%

1cm2級セルの変換効率上位一覧は以下のようになります。
24.63% 中国・北京大 Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06637-w
2023/10/18   26.07%
@0.08cm2
24.35% シンガポール
国立大
Solar cell efficiency tables (Version 62) 2023/06/21 NPVM認証  
24.03% 中国・清華大 Adv. Mater. 2023, 35, 2205027.
DOI:10.1002/adma.202205027
2023/01/22 中国認証
23.7%
24.27%
@0.10cm2
24.03% 中国・清華大 Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202300314.
DOI:10.1002/anie.202300314
2023/02/14 中国認証
23.46%
24.85%
@0.1cm2
23.9% 米国Toledo大
[Ohio]
Science 2023, 379, 690.
DOI:10.1126/science.ade3970
2023/02/16   逆構造24.5%
@0.1cm2
23.75% 中国・上海
交通大
Sci. China Chem. 2022, 65, 1321.
DOI:10.1007/s11426-022-1244-y
2022/04/11 中国認証
23.41%
24.05%
@0.09cm2
23.7% 中国科技大 Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06 NPVM認証  
このほか、報道(→翻訳)では、无限光能(清華大グループ)24.67%があります。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)が展示会に出展したことに関する(と思われる)ニュースに、フレキシブルモジュールの写真が出ています。翻訳は報道 (→翻訳)を参照でしょうか。
中国核電(中国原子力)が大連で建設を進めているペロブスカイト太陽電池工場について報道されています (→翻訳)。旅順南路の黄泥川駅というと、このあたりです。中国核電は、ペロブスカイト太陽電池に参入することを6月末に発表した(→翻訳)ばかりで、どうせやっている感を出すだけだろうと思ってスルーしていたのですが、資金力があるだけに、既に建物は完成したようです。中国科学院大連化物所の劉生忠(LIU Shengzhong)研究員(西安の陕西師範大教授)との共同研究ということで、ノウハウは、そちらから来ているのでしょう。
韓国・慶煕大学が、英国・Surrey大学包括協定を締結 (→翻訳)したようです。宇宙ペロブスカイト太陽電池を共同開発しているようです。
17日(火) NRELチャートのインタラクティブ版のデータが更新され、First Solar の CdTe の効率が、22.3%から22.4%になりました。
いつも見ているほうのNRELチャートは、まだ更新されていません。
エネコート社が、三井不動産レジデンシャルと、住宅におけるペロブスカイト太陽電池の活用に関する共同研究を開始すると、エネコート京大三井不動産レジデンシャルから、それぞれリリースされています。
エネコートとトヨタが提携する件、昨日に続き、なぜか今ごろ続けて報道されています。「大型サイド」って、見出しと関係ないはずですが。さらにいうと、「電池」と太陽電池は別物で、「太陽パネル」と省略するくらいなら、「薄くて曲がる太陽電池 次世代パネル」とかでよかったはずですが。文字数制限にこだわって意味が変わってしまうのは、本末転倒な感じです。

「「大型サイド」薄くて曲がる電池 次世代太陽パネル、EVに トヨタと京大発新興タッグ」
  東奥日報新潟日報日本海新聞北國新聞福井新聞信濃毎日新聞山陽新聞中國新聞佐賀新聞沖縄タイムス
「薄くて曲がる電池 次世代太陽パネル、EVに トヨタと京大発新興タッグ【大型サイド】」
  静岡新聞
「トヨタと京大発新興タッグ 「大型サイド」薄くて曲がる電池 次世代太陽パネル、EVに」
  愛媛新聞
「薄くて曲がる電池 次世代太陽パネル、EVに トヨタと京大発新興タッグ」
  神戸新聞
「薄くて曲がる次世代太陽電池 EVへの応用目指す トヨタと京大発ベンチャー提携」
  中部経済新聞
東芝のCEATECの話題は、ペロブスカイト太陽電池よりも、Cu2O太陽電池が目立っています。
中国・纤纳光电 (Microquanta) が、量子ドットのノーベル賞受賞と関係づけて、カラフルなモジュールを宣伝しています。
黄葉の進捗状況比較、違いが分かりません。
ニュースでは距離感が掴みにくいので、同縮尺の地図を並べてみました。想像していたより広い地域です。
日経記事「猛暑でもピーク電力利用7%減 今夏、節電・操業調整で」って、どこまで本当でしょうか? 太陽光発電電力の自己消費で見かけ上の使用量が減っていたりしないでしょうか? で、この記事の最後「今冬や来夏に、もし電力需給が逼迫しないとなれば、電力供給の観点では柏崎刈羽原発を再稼働する緊急性は薄れる。経産省は岸田文雄政権が進める原発再稼働の政策と矛盾しない要因分析を迫られる。」って、結論ありきの要因分析を勧めているのでしょうか。
16日(月) 会議5件 = 10:00-12:00; 13:00-15:00; 16:00-16:45; 17:00-18:00; 18:00-22:00
パナソニックの「ガラス建材一体型 ペロブスカイト太陽電池」が、CEATEC AWARD 2023 デバイス部門・準グランプリを受賞しました。また、開発者インタビュー動画がYouTube公開されています。
エネコートとトヨタが提携する件、なぜか今ごろ続けて報道されています。産経新聞京都新聞中日BIZナビ
中国で特殊カーボン材料を開発している大同新成新材料が、西北理工大、西安科技大と共同でペロブスカイト太陽電池の開発に参入するようです。元リリースでは写真以外は理解しがたいので、報道(→翻訳)を参照でしょうか。
Perovskite-infoによると、この論文で、面積24cm2で効率25.1%のペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池が報告されています。確かに論文報告の大面積デバイスでは最高効率ですが、既にSolar cell efficiency tablesで、Oxford PVの258.14cm2で28.6%という記録が出ているので、ややインパクトに欠けるかもしれません。
15日(日) 激しい雨というほど激しくなかったですが。
14日(土) 菅原研究室ミニ同窓会@渋谷 2019年5月18日以来です。
13日(金) 毎年恒例の防災訓練です。 コロナの影響で、ここ3年間は人数制限ありでしたが、4年ぶりに全員集合となりました。
以前は寒い時期に実施されることが多かったのですが、今年は日程が最も早いこともあり、暑かったです。これまでの防災訓練開催日の気温を気象庁データ(東京・14時)で見ると、
2023 2022 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010
10/13 10/28 10/15 10/22 10/23 10/24 11/22 10/26 12/09 11/04 12/10 11/07 01/25 10/27
22.7 18.5 24.8 20.5 24.2 21.9 10.9 24.3 12.1 19.1 10.4 19.4 8.3 14.4
気温的には、そこまで暑くなかったはずですが。
先日、駒場キャンパス5号館、8号館、情報教育棟A、駒場図書館、コミュニケーション・プラザ、多目的ホール、第2体育館への太陽光発電設備設置工事に使われる太陽光パネルが搬入されていましたが、今日は、仮置き場所に、架台の部材が搬入されました。明日、明後日に各建物屋上に揚重されます。「水濡れ厳禁」と書かれていますが、天気が悪かったらどうしていたのでしょうか? だいぶ前からスケジュールが確定されていました。
来週火曜〜木曜(10/17-19)は、タワーホール船堀にて、日本化学会 CSJ化学フェスタ が開催されます。
P1-102「有機鉛ハライドペロブスカイト太陽電池型デバイスのキャパシタンス測定」
   ○齊藤眞珠美・内田 聡・瀬川浩司・金子正治・Piyankarage V.V.Jayaweera(東大院総合文化)
P4-105「分光システムを用いた4端子ペロブスカイト/ペロブスカイト太陽電池の高効率化に関する研究」
   ○伊藤 蛍・林 京璋・野々村一輝・多田圭志・木下卓巳・別所毅隆・内田 聡・瀬川浩司(東大先端研)
来週火曜〜金曜(10/17-20)に幕張メッセで開催されるCEATECでは、パナソニック東芝がペロブスカイト太陽電池など、シャープ太陽誘電が色素増感太陽電池などを展示するようです。NEDOは情報関係だけですね。
来週水曜〜金曜(10/18-20)に台湾で開催される展示会について、台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のニュースや、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association)のニュースなどで、盛んに宣伝されています。ポイントは「宇宙魔方」でしょうか。
韓国・ハンファシステム社内ベンチャー「フレクセルスペース」が、韓国エネルギー技術研究院と宇宙用タンデム太陽電池技術開発および軽量薄膜太陽電池商用化協力のための業務協約を締結した(→翻訳)そうです。ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池を開発して宇宙用に、というと、日本の某社が目指しているそのままのような気がするのですが、どういうことでしょう。
「ペロブスカイト」で検索すると、株式会社エヌ・ピー・シー決算説明会資料が出てきます。「国内メーカー数社からペロブスカイト型太陽電池用のパイロットラインまたは単体装置を受注」と書かれていますが、具体的には、どこでしょう? エネコートとカネカとホシデンとかでしょうか?
秋田市が「新エネルギービジョン」素案を提示した中に、「次世代太陽電池として注目されている「ペロブスカイト」の研究拠点や工場の誘致に取り組むことなども盛り込まれた」そうです。ちょっと難しい気がしますが。
積水化学のペロブスカイト太陽電池が、ドイツで開催された国際再生可能エネルギー機関(IRENA)主催のイノベーション・ウィークで紹介されたようです。開発担当者は、8月バリ島に続く登場ですね。
12日(木) 積水化学サイトのペロブスカイト太陽電池の話題です。NEDO新エネ部長も登場しています。
日経 Global Tech LIVE 「曲がる太陽電池、日本発の「ペロブスカイト型」は輝くか?」ということで、宮坂力先生と村上拓郎先生が登場するようです。11月1日(水) 18時からオンライン開催されます。
中国・极电光能 (UtmoLight) のニュースリリースが、まとめてアップされました。
极电姜伟龙:光伏降本增效目标下钙钛矿材料的成本优势 (太陽光発電のコスト削減と効率向上という目標の下でのペロブスカイト材料のコスト優位性)
 安徽省滁州市で開催された「光伏产业供应链大会(太陽光発電産業サプライチェーン会議)」で、极电光能 (UtmoLight) 副社長の姜伟龙博士が、ペロブスカイト電池のコスト削減と効率向上の道筋と応用の見通しについて講演した。
极电于振瑞:基于钙钛矿光伏技术的新能源革命対“双碳”社会影响深远 (ペロブスカイト太陽光発電技術に基づく新エネルギー革命は、「ダブルカーボン」社会に大きな影響を与える)
 9月22日に珠海で開催された清華起業家協会(TEEC)主催「科学技術イノベーションサミット」で、极电光能 (UtmoLight) 社長の于振瑞博士が、専門家とのハイエンド対話で見解を示した。
坚持全面发展 极电光能荣获“年度钙钛矿光伏产业领军企业” (総合的発展を堅持 极电光能が「今年のペロブスカイト太陽光発電産業のリーダー企業」の称号を獲得)
 9月21日に受賞が発表されたようです。
聚焦产业链协同发展 极电光能出席钙钛矿与叠层电池组件产业化高峰论坛 (産業チェーンの共同開発に焦点 极电光能がペロブスカイトおよびタンデム電池モジュール産業化サミットに出席)
 9月14日に江蘇省常州市で開催された会議に极电光能 (UtmoLight) 副社長の王雪戈博士が出席し、講演した。
产业化路径分析 极电光能出席钙钛矿技术、设备和材料论坛 (産業化経路の分析 极电光能がペロブスカイト技術、装置、材料フォーラムに出席)
 9月11-13日に常州市で開催されたペロブスカイト技術、装置、材料フォーラムに、极电光能 (UtmoLight) 共同創設者・CTOの邵君氏が出席し、講演した。
极电光能邵君博士入选“女性科创先锋榜” (「女性科学イノベーション先駆者リスト」に選出)
 共同創設者・CTOの邵君博士、こちらの写真上記の写真で、だいぶ雰囲気が違います。
11日(水) 日経記事「「水素輸入最大」日本の針路 供給網整備へ呼び水20兆円 エネルギー選択の時 石油危機50年A」は、紙面でこれくらいの面積を占めるものですが、誤解を招く表現があります。米国については、「新技術の開発などに3690億ドル(約55兆円)を支援する」と書かれ、「日本は20兆円のGX経済移行債を発行し水素を含む次世代エネルギー産業を支援する」と書かれています。20兆円が次世代エネルギー産業に投じられるように読めてしまいますが、GX移行債の発行と、次世代エネルギー産業の支援は、別の話です。誤解ではなく現実になればよいのですが。
こちらの記事によると、アメリカでは薄膜型、特にCdTe太陽電池のシェアが高く、固定設置でなく追尾式が94%を占めるなど、他国とは異なる様相だということが分かります。
こちらの記事によると、電気自動車を送電網の蓄電池として利用する事業で、ホンダと三菱商事が組むらしいです。
Perovskite-infoによると、Oxford PVのペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池がソーラーカーレースに用いられたようです。
ノウタス株式会社プレスリリース「ノウタスと桐蔭横浜大学宮坂力特任教授が、農業分野におけるペロブスカイト太陽電池の共同実証実験を開始」の件、日経記事「長野のブドウ畑に次世代太陽電池 農園の設置法探る実証」になりました。
日経記事「EV電池工場向け除湿設備、西部技研が増産 福岡に新工場」です。読めない人はこちらで。
10日(火) 年に一度の健康診断昨年から身長が1.2cm縮み、体重が3.4kg減りました。血圧が少々高めですが、空腹だと微妙に腕に力が入ってしまいます。あと、図る時の腕の位置が低すぎ、とか、弁明の余地があり過ぎです。視力が大幅に改善しました。といっても、実は見えたものは一つもなく、ほぼ勘です(しょせん4択ですから)。遠近両用メガネは上のほうで見ないと度が足りないのですが、検査器に額を当てると、真ん中あたりしか使えません。珍しく出歩かなかった翌日に、朝食抜きで測った結果が、日常を反映しているのか、微妙な気がします。
東京大学「教養学部報」第648号に、日本の脱炭素戦略を担う次世代太陽電池についてが掲載されています。
先端研3号館南棟1階で、何やら大きなイベントが開催される雰囲気ながら、何のアナウンスもなく、検索してもさっぱり情報が得られないので、何事かと思っていたら、こういうイベントだったのですね。 主催:厚生労働省、共催:ソニー・ミュージックエンタテインメント、協力:YouTube、運営事務局:PwCコンサルティング ・・・とりあえず先端研とは関係なさそうです。
すっかり忘れていそうですが、早瀬先生が講師の、情報機構のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎・最新動向から現状課題と解決へのアプローチ」が10月12日(木)開催です。
横浜市のペロブスカイト太陽電池に関する取り組み紹介に、展示・セミナー等の開催情報があり、10月8日(日) 神奈川区民まつり10月9日(月) 青葉区「脱炭素を楽しく学ぼう!」に続き、10月15日(日) 第33回旭ふれあい区民まつり10月15日(日) 瀬谷フェスティバル202310月24日(火) 企業向けセミナー「ペロブスカイト太陽電池が拓く エネルギー地産地消の社会」などへの登場が予告されています。
日本が実用化の先導役となるか!?注目のペロブスカイト太陽電池開発動向」ということで、宮坂先生のインタビュー記事です。
先週木曜日に書いた「次世代太陽電池「ペロブスカイト」でコンソーシアム、発明者・宮坂氏が国内生産へ企業連携を推進」報道の件、元ネタは、環境省の地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル 技術開発・実証事業に、マクニカ、ペクセル、麗光による「港湾などの苛烈環境下におけるPSCの活用に関する技術開発」が採択されたことですが、報道が続くようなので、メモとして並べておきます。

「次世代太陽電池「ペロブスカイト」でコンソーシアム、発明者・宮坂氏が国内生産へ企業連携を推進」
  ニュースイッチ/日刊工業新聞 2023年10月05日
  Yahooニュース(ニュースイッチ) 2023年10月05日
「「曲がる太陽電池」で企業連合 発明者の宮坂力氏が指揮」
  日本経済新聞電子版 2023年10月05日
「ペロブスカイト太陽電池実用間近 宮坂氏が新コンソ」
  化学工業日報 2023年10月06日
「ペクセルなど PSCで環境省のCN実証事業に採択」
  日刊ケミカルニュース 2023年10月10日
「世界中で開発競争が激化する、日本発の未来技術「ペロブスカイト太陽電池」、発明者の宮坂教授とマクニカが、環境省実証事業で社会実装に向け始動。」
  株式会社マクニカ プレスリリース 2023年10月10日
  時事ドットコム(PR TIMES) 2023年10月10日
  読売新聞オンライン(PR TIMES) 2023年10月10日
  日刊工業新聞(PR TIMES) 2023年10月10日
  産経新聞(PR TIMES) 2023年10月10日
「マクニカら,ペロブスカイトPVの環境省事業に採択」
  OPTRONICS ONLINE 2023年10月11日
「マクニカ、港湾などでペロブスカイト太陽電池を実証」
  メガソーラービジネス 2023年10月12日
先週木曜日に書いた積水化学ニュースリリース「国内初、ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装 −大阪本社リニューアル工事−」、積水樹脂プレスリリース「積水樹脂、積水化学と共同で 国内初 ペロブスカイト太陽電池装着建材パネル「プラメタル」を 両社の大阪本社ビル外壁に実装」の件、報道が続くようなので、メモとして並べておきます。

「国内初、ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装」
  愛媛新聞ONLINE(PR TIMES) 2023年10月05日
  大阪ベイ経済新聞(PR TIMES) 2023年10月05日
  exciteニュース(PR TIMES) 2023年10月05日
「積水化学工業、国内初、ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装」
  加工技術研究会コンバーティングニュース 2023年10月05日
「積水樹脂、積水化学と共同で国内初 ペロブスカイト太陽電池装着建材パネル「プラメタル」を両社の大阪本社ビル外壁に実装」
  産経新聞(PR TIMES) 2023年10月05日
  時事ドットコム(PR TIMES) 2023年10月08日
「積水化学工業、国内初となるペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装、大阪本社リニューアル工事」
  日本インタビュ新聞 2023年10月05日
  財経新聞 2023年10月05日
「積水化学、フィルム型ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装」
  株式新聞 2023年10月05日
「フィルム型ペロブスカイト太陽電池実装/堂島関電ビルに積水化学工業」
  建設通信新聞 2023年10月06日
「ペロブスカイト太陽電池を大阪本社ビルに常設設置、積水化学が国内初導入」
  スマート・ジャパン/ITmedia 2023年10月06日
  TechEyesOnline(スマートジャパン) 2023年10月06日
「積水化学工業 PSCをビル外壁に実装、常設設置は国内初」
  日刊ケミカルニュース 2023年10月06日
「積水化学、ビル外壁に初実装 ペロブスカイト太陽電池」
  ゴムタイムス 2023年10月06日
「積水化学、大阪本社外壁にペロブスカイト太陽電池常設」
  日刊工業新聞 2023年10月09日
「積水化学、ビル外壁にペロブスカイト太陽電池を実装」
  環境ビジネスオンライン 2023年10月10日
「積水化学が次世代太陽電池「ペロブスカイト」で国内初、大阪本社外壁に常設」
  ニュースイッチ/日刊工業新聞 2023年10月10日
  Yahooニュース(ニュースイッチ) 2023年10月10日
「外壁にペロブスカイト太陽電池 積水化学の大阪本社」
  NIKKEI GX 2023年10月11日
「積水化学、大阪本社ビルの外壁にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を実装」
  TECH+(マイナビニュース) 2023年10月11日
  Mapionニュース(マイナビニュース) 2023年10月11日
  infoseekニュース(マイナビニュース) 2023年10月11日
「ペロブスカイト太陽電池、ビル外壁に国内初常設 積水化学」
  環境新聞オンライン 2023年10月11日
「フィルム型ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に常設設置 積水化学と積水樹脂が建材一体型パネルを共同開発」
  メガソーラービジネス 2023年10月11日
「国内初の常設設置、外壁にフィルム型太陽電池/積水化学」
  ガスエネルギー新聞 2023年10月13日
先週木曜日に書いた東大工学部プレスリリース「室内光で駆動する全ペロブスカイト超薄型光センサ ―ペロブスカイト材料を用いた世界最高効率の超薄型光電デバイスの実現 ・室内光によるウェアラブルセンサの自律駆動へ―」の件、報道が続くようなので、メモとして並べておきます。

「東大、高い変換効率を示すペロブスカイト型の超薄型太陽電池やLEDを開発」
  Tech+(マイナビニュース) 2023年10月06日
  infoseekニュース(マイナビニュース) 2023年10月06日
「効率は太陽電池18.2%、LED15.2cd/A 室内光で駆動するペロブスカイト光脈波センサー」
  EE Times/ITmedia 2023年10月10日
東京都市大学プレスリリース「世界初、変換効率が30%に迫る、曲げられる太陽電池を開発 ─ 新構造の薄型シリコン太陽電池にペロブスカイト太陽電池を積層 ─」に関する報道は9月23日のところに追記中ですが、日経に「曲がる太陽電池、効率向上 東京都市大、新型と旧型融合」と掲載されたことに関しては、さらに東京都市大学トピックスとして広報されているのですね。ほとんどの報道はプレスリリース通りでしたが、電波新聞「東京都市大学石川教授 ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池 折り曲げ可能、30%に迫る変換効率」は、EU-PVSECでの発表風景写真付きです。
日曜・祝日に入構制限をかけて実施された危険樹木対策の結果、構内中庭北側および南側の桜の枝が減りました。しかし、「頭上注意」表示は解除されておらず、今後は桜の枝の下での花見は不可能なのかもしれません。
ここ2週間も経たない間に気温が低下し、季節感が変わりました。それでも昨年の急降下より穏やかです。昨年示した図のように、わりとよくあるパターンです。
9日(祝) 西安交通大学グループから、効率24.61%のフレキシブルペロブスカイト太陽電池が報告されました。こちらの論文の24.08%を上回り、タンデムを除くフィルム基板ペロブスカイト太陽電池の論文最高効率となります。第三者機関測定で23.51%、1cm2で23.31%の効率となっています。いちおう、電子輸送層SnO2への添加物が効いていることになっていますが、フィルム基板なのに150℃でアニールできていることもポイントではないかと思います。基板はPIとしか書かれていませんが何でしょう? どこかのプレゼン資料で見たようなこういう図も、もはやふつうに示されています。財力の差でしょうか。

9月19日に示した表からの更新版は作っていないので、効率23%以上の部分を再掲して、本報告を追記します。
24.7%
(タンデム)
中国・南京大 Nature Energy 2022, 7, 708.
DOI:10.1038/s41560-022-01045-2
2022/06/09 PET逆構造
NiO:MeO-2PACz
24.61% 中国・西安
交通大
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202308039
2023/10/06 PI 順構造
SnO2
24.08% 中国・中科院
寧波材料所
Energy Environ. Sci.
DOI:10.1039/d3ee02569a
2023/09/13 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.84% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300513.
DOI:10.1002/adma.202300513
2023/02/16 PET順構造
SnO2
23.8%
(タンデム)
スイス・Empa Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202438.
DOI:10.1002/aenm.202202438
2022/09/30 PEN逆構造
2PACz
23.68% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2206387.
DOI:10.1002/adma.202206387
2022/11/09 PEN逆構造
PTAA
23.6% 中国・清華大 The Innovation 2022, 3, 100310.
DOI:10.1016/j.xinn.2022.100310
2022/09/06 PEN順構造
SnO2
23.57% 中国・復旦大 Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300661.
DOI:10.1002/aenm.202300661
2023/04/27 PEN順構造
SnO2
23.4% 中国・蘇州大 Joule 2023, 7, 398.
DOI:10.1016/j.joule.2022.12.013
2023/01/17 PET順構造
SnO2
23.36% 中国・太原
科技大
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2214788.
DOI:10.1002/adfm.202214788
2023/04/04 PEN順構造
SnO2
23.23% 香港城市大 Small 2023, 19, 2207189.
DOI:10.1002/smll.202207189
2023/02/09 PEN逆構造
PTAA
23.13% 中国・中科院
寧波材料所
Adv. Mater. 2023, 35, 2302752.
DOI:10.1002/adma.202302752
2023/06/12 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.01% 中国・中科院
寧波材料所
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202217526.
DOI:10.1002/anie.202217526
2022/12/29 PEN逆構造
4PACz
8日(日)  
7日(土)  
6日(金) 今週から冬学期の授業が始まりましたが、初回は原則オンラインとされているので、まだ構内の人口密度は低いままです。昨日の2コマはオンライン実施しましたが、今日の授業は初回から対面実施を予告していました。いちおうオンラインも可、としていたところ、出席者は教室に9人、Zoom内に15人でした。まあ、他の授業との並びでそうなりますよね。
ICEFのサイドイベントとして一昨日開催された NEDOグリーンイノベーション基金事業シンポジウム「次世代型太陽電池で実現するグリーン都市」は、プログラムのところに、それぞれのプレゼンテーション概要ファイルも示されています。

NEDO・山崎:Overview of NEDO Green Innovation Fund Projects and R&D for Next-generation Photovoltaics achieving Carbon Neutral City
積水・別所:Perovskite Solar cells from SEKISUI Chemical Company
カネカ・山本:R&D of high-efficiency perovskite module and its application to Japanese residential and building (BIPV) market towards Carbon Neutral City
株式会社スマートエナジーと東京大学先端科学技術研究センター飯田誠先生主催の「第1回太陽光発電量予測AIコンペティション」は、5月の報道から、どこまで盛り上がったのか分かりませんが、三菱電機チームに総合予測賞とのことです。ただ、ランキングトップでも誤差28.9%とかだと、まだまだ大変ですね。
豊田合成のJAPAN MOBILITY SHOW 2023 出展内容にペロブスカイト太陽電池が含まれているようです。10/25-11/5まで、東京ビッグサイトを占めるのですね。
ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池の事業化を進めている中国・仁烁光能で、150MWペロブスカイトモジュール量産ラインの設備搬入が完了した(→翻訳)と報道されています。同社は最近、30cm×40cmモジュールの第三者機関測定効率19.42%を得ていて、今年末に稼働予定の量産ラインでは1.2m×0.6mのモジュールを生産予定ということです。
感染者数の推移はグラフにすると分かりやすいと思うのですが、最近は見かけませんね。
ようやくちょうどいい気温(?)の時期です。夕刻の空、HEICファイルになって表示ピクセル数は増えましたが、解像度は上がっていないようです。ディスプレイ上で見るにはコントラスト補正が必要かもしれませんが、放射状の光が見えます。
5日(木) 積水化学ニュースリリース「国内初、ペロブスカイト太陽電池をビル外壁に実装 −大阪本社リニューアル工事−」 ということで、積水樹脂プレスリリース「積水樹脂、積水化学と共同で 国内初 ペロブスカイト太陽電池装着建材パネル「プラメタル」を 両社の大阪本社ビル外壁に実装」にあるとおり、外壁に取り付けられたようです。両者の大阪本社は同じビルなのですね。
次世代太陽電池「ペロブスカイト」でコンソーシアム、発明者・宮坂氏が国内生産へ企業連携を推進」ということで、昨日の報道陣が集まった場が有効活用されたようです(?)。Yahooニュース版もあるほか、日経「「曲がる太陽電池」で企業連合 発明者の宮坂力氏が指揮」など、報道が続いています。

【10/6追記】本件、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟サイトでも紹介されました
量子ドットでノーベル化学賞を受賞した3人のうち、Moungi Bawendi氏は、ペロブスカイト太陽電池の論文も出しています。効率20%以上を報告している論文のうち、同氏の名前が入っているのは3報(Energy Environ. Sci. 2018, 11, 78-86; Energy Environ. Sci. 2019, 12, 2192-2199; Nature 2021, 590, 587-593)で、プロットの中に示すと、わりと目立つ位置にあります。 ということで、無理に結びつけてみました。1報目はEPFL、3報目はKRICTの寄与が大きそうなので、実質的にはこれだけかもしれませんが。
東大工学部プレスリリース「室内光で駆動する全ペロブスカイト超薄型光センサ ―ペロブスカイト材料を用いた世界最高効率の超薄型光電デバイスの実現 ・室内光によるウェアラブルセンサの自律駆動へ―」ということで、いろいろ肌に貼ってしまう染谷先生グループです。
4日(水) 国際会議 ISOS-14 (International Summit on Organic and Hybrid Photovoltaics Stability) のお知らせです。11/8-10 (水-金)、パシフィコ横浜で開催されます。 参加登録費 ¥50,000 ですが、RATO(有機系太陽電池技術研究組合)組合員は無料です。と、ここで宣伝しても微力な感じですが、以下、こちらの文章を転載しておきます。
■International Summit on Organic and Hybrid Photovoltaics Stability (ISOS-14)
 Twitter(X) や Facebook などの個人的な伝手ではアナウンスしていたのですが、肝心のここHPで御紹介するのを忘れておりました。来月初旬の 11/8(水)〜11/10(金)にパシフィコ横浜で開催致します。
 会議名が少し長いですが、訳しますと「有機系及びハイブリッド太陽電池の安定性に関する国際サミット(ISOS-14)」です。今見たら、結構ないい感じのゲストが揃っているように思います。主要なテーマとしては、ペロブスカイト太陽電池の特性評価に関わる標準化活動や安定性について議論される予定です。
 参加登録締め切りは暫定来週の 10/13(金) に設定しておりますが、ご相談に応じます。今日時点で参加登録者数は約 50 名ですが、最終的に 70 名越えを目指しているので(口頭発表・ポスターいずれも若干の空きがあります)聴講だけでも結構ですので奮って御参加下さい。
 なお、サプライズとして(ここに書いてはサプライズにならないのですが)海外からの招待講演者や口頭発表者には電子回路で再現した疑似ペロブスカイト太陽電池を進呈する予定でおります。少し多めに作って、現地で希望者には有償で配布できたらとも思いますので、くどいようですが奮って御参加下さい。
8月28日(月)に開催された東京財団政策研究所オンラインシンポジウム「異次元エネルギーショックへの日本の対応」 の 動画と資料がサイトにて公開されています。 瀬川教授が「エネルギー高騰時代のクリーンエネルギー技術を見極めよ」を発表しています。
東北大学プレスリリース「無害で安価な新規太陽電池材料の発見 人類最初のセレン太陽電池からヒントを得て」 によると、リン化ナトリウム (NaP) が、無害で安価な元素で構成されており、太陽電池材料に適している、とのことですが、いかがでしょうか?
今年のノーベル賞は空振りでしたが、こういう感じの報道は、まだまだ続くのでしょうね。
ノウタス株式会社からのプレスリリースによると、ノウタスと桐蔭横浜大学宮坂力特任教授が、農業分野におけるペロブスカイト太陽電池の共同実証実験を開始するそうです。この件、宮坂先生が、文化放送「村上信五くんと経済クン」に出演した際に、村上信五さん(同社プロフェッショナル・事業開発担当)と縁ができたらしいです(by X)。
日経記事「東京都とトヨタ自動車、車載用太陽光パネルの普及で協定」の元ネタはこちらかと思いますが、別に特別仕様車ではなくて、ふつうに市販のプリウスですよね?
先端研3号館南棟西側壁面に設置された太陽光パネルは、それ自体が巨大な看板のような感じですが、本当の意味での看板は、控えめのサイズで掲出されています。やっぱり白黒ストライプなのですね。
昨日はiPhoneが「明日は涼しくて雨が降ります」といっていましたが、例によって今日は寒いレベルで、表示された「明日は暖かくなります」が妥当に思えます。
先週木曜まではiCloudで保存される写真はJPEGファイルでしたが、金曜日以降はHEICファイルになっていて、解像度が高すぎです。これまで大きさを合わせて撮っていたものが合いません。設定を変えた覚えは無いのですが。
3日(火) 次世代の太陽電池「ペロブスカイト型」、首相が「2025年実用化」を表明 と、大々的に報じられていますが、具体的には、官邸サイトにある「東京GXラウンドテーブル」での発言内容は、以下のようになっています。
産業界の取組も不可欠であり、本日参加した日本企業からは革新的な技術開発に積極的に取り組む姿勢を示していただき、大変心強く思っております。また、より炭素排出の少ない形で排出された製品が評価される市場形成も重要です。政府として、グリーンスチールの早期本格導入や、日本発の次世代太陽電池である、ペロブスカイトの2025年からの市場投入を始め、カーボンニュートラル実現に重要な技術・製品の開発普及に向けて年内にGXに向けた分野別投資戦略、これを策定し、さらに大胆な投資促進策、これを実行してまいります。
先週から「東京GXウィーク」が開催されているところですが、その情報には、ラウンドテーブルなどという記述はありません。日経報道も控えめに見えます。経産省リリースには参加者名がありますが、文章はファイナンスがメインに見えます。
官邸サイト政府インターネットテレビに動画があるので、首相の話し方も見れますが、ここでは、積水化学の加藤社長の発言を文字化してみました。
弊社のフィルム型ペロブスカイト太陽電池は、軽い、薄い、フレキシブルといった特徴を有し、耐荷重性の低い屋根、建物の壁面など、従来のシリコン系太陽電池の導入が難しいエリアへの設置を目指した開発を進めています。ヨウ素を始め、主要原料を国内で賄えるだけでなく、シリコン太陽電池と比較して、廃棄時に至るまでの環境負荷が少なく、海外でも今後の導入拡大が期待されます。既に30cm幅のロール状での生産で、変換効率はここ3年で一気に向上し、最高15%まで到達しています。また、耐久性についても、10年までは目途が立ち、さらに20年を目指した開発も進めています。現在、商業ベースとなる1m幅の量産化技術を開発するとともに、東京都を始め、公共エリアへの設置により、設置・施工技術の開発、実証実験を進めています。日本政府のご支援により、開発が加速しており、2030年を待たず、早期に社会実装すべく、10月からは資源を集中し、加速化を図っています。いっぽう、事業化加速に向けては、需要拡大に向けた取り組みも重要です。ペロブスカイト太陽電池は、エネルギーの安全保障問題、カーボンニュートラルへの貢献はもちろん、サプライチェーンを含めた国内産業の新たな成長につながることも期待できます。今後は、政府の掲げるギガワット級の量産体制構築を牽引するフロントランナーとして、スピード感を持って、さらなる大胆な投資判断を行い、2025年の事業化を目指し、取り組みを進めてまいります。

【10/4追記】さっそくPerovskite-infoでも紹介されています。
私は2ヶ月だけで抜けてしまいましたが、この4月に、以前の先端研附属産学連携新エネルギー研究施設が改組されて、エネルギー国際安全保障機構になりました。その発足を記念する国際シンポジウム「グローバルセキュリティとエネルギートランジション」が、11/10(金)に開催されるようです。ただ、先端研の組織なのに、会場が本郷キャンパスなのが微妙です。
同機構サイトに書かれている「所在地」が、先端研3号館南棟455号室となっていますが、そこは宮坂研の実験室です。たぶん465か466の間違いかと思うのですが、実は宮坂先生が影のトップなのでしょうか。
東証上場を果たした西部技研サイトの「用途から探す」の中に「ペロブスカイト型太陽電池」がありますが、写真がシリコン太陽電池っぽいです。
環境省の地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル 技術開発・実証事業に、マクニカ、ペクセル、麗光による「港湾などの苛烈環境下におけるPSCの活用に関する技術開発」が採択されたようです。港湾だからといって、PSCは「ポート・ステート・コントロール」のことではないですよね?
2日(月) 日本精化の「ペロブスカイト太陽電池特設サイト」として紹介されている「Spirokite」、はたして他に勝てるでしょうか。
ペロブスカイト表面を何かで覆うことで耐久性を高めるという試み、シュウ酸鉛層を加え、効率25.39%、窒素下MPPT 550時間で92%維持、とか、ビスマス金属を対極に用い、その上をアルミナ、パリレンで覆い、ガラス封止し、1sunMPPT 45℃5200時間稼働で90%、75℃1000時間稼働で93%維持などの報告で、耐久性アピールが増えてきました。ただ、条件がバラバラなので、比較するのが難しいです。
GX資金20兆円の配分を議論する専門家会議が創設されるということですが、もともと各分野の額を積み上げたら20兆円だったのではなかったのでしょうか? 既に、GX実行会議に加え、GX経済移行債の発行に関する関係府省連絡会議が存在していますが、この並びに専門家会議が加わるのでしょうか。
昨日は総理が、小宮山先生が理事長のSTSフォーラムで挨拶したようですが、その会議、なかなかの顔ぶれが揃っていますね。今日は総理が、日経サステナブルフォーラムで挨拶したということで、サステナブル続きかと思ったら、こちらは全然関係なかったです。
1日(日)  

2023年(令和5年) 9月
30日(土) 桐蔭ニュースには、宮坂先生に加え、柴山先生も登場しています。24日に磯子区民まつりでペロブスカイト太陽電池を展示したというニュースの中で、10/8,9の展示先も予告されています。そんな中、来週の話題も盛り上がって(?)きています。
29日(金) サウジアラビア・KAUSTのグループから、効率32.8%のペロブスカイト/シリコン タンデム太陽電池が報告されました。JET認証効率32.5%は、先日のドイツ・HZBの報告(ESTI認証32.5%)と並ぶ、論文最高値です。シリコンとペロブスカイトをつなぐIZO層がポイントのようですが、いまいち、その中の何がポイントなのか正確な所が分かりません。
中国・華北電力大グループから、ふつうの空気中で作製したペロブスカイト太陽電池で効率25.32%が報告されました。グローブボックス中やドライ空気でない、ふつうの環境中で高効率セルが作製でき、耐久性も高い、というものです。それにしても、こういう添加剤に辿りつくには、そうとう各種探索しないと出てこなさそうです。
東京都市大学よるプレスリリースから10日経(た)って出た日経電子版記事「東京都市大学、曲がる太陽電池で変換効率26.5%」は、紙面掲載版では「曲がる太陽電池、効率向上 東京都市大、新型と旧型融合」という見出しになり、こういうサイズになったようです。
来月開催されるCEATECへの出展に関して、NEDOパナソニック東芝が、それぞれニュースリリースしています。
テレ朝ニュース「【解説】日本で“ノーベル賞級”発明 ペロブスカイト太陽電池とは 山口豊アナウンサー」、YouTube: ANNnewsCHでも見れます。
これまでにも何度も実施してきましたが、クレーンを使った装置搬入です。鉄板を敷き75tクレーンの登場です。迫力があります。空模様も、何かが登場しそうです。まず道具の搬入です。続いて新規装置搬入ですが、会議とかぶりました。午後には5階から6階への装置移設です。終了時の空も、背後を放射状の光が飾っていました。新規装置搬入の前後比較( / / / )、5階の搬出前後比較( / )、6階の搬入前後比較( / )です。
床面を見ていたら、見覚えのある文字が 残っていました。11年前に搬入された装置の足の下に、予定設置位置の表示が残ったままになっていたものが、装置移設により現れたものです。装置写真右下箇所です。
28日(木) FNNプライムオンラインと、そのYahooニュース版にて、「日傘やリュックで発電? 日本人開発の“ゲームチェンジャー”ペロブスカイト太陽電池はノーベル賞候補」なる記事が出ています。さて、来週どうなるでしょうか。
中国・深圳で、协鑫集団 (GCL Group) と深圳バスグループが連携する协鑫深圳バス集団が、ペロブスカイト太陽電池を用いたエネルギーマネジメント実証プロジェクトの建設を開始(→翻訳)したと報道されています。動画ニュースは訳されませんが、建物屋根や外壁に、合計1400平米のペロブスカイト太陽電池が設置される計画のようです。ただ、計画図で、外壁はペロブスカイトらしいですが、屋根のものはシリコンのように見えます。両社は、昨年末に戦略的協力協定を締結(→翻訳)し、いろいろプロジェクトを進めているようです。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)がニュースとして宣伝している展示会のテーマに茄苳とあるのが何か気になっていたのですが、工場を作っている場所の地名だったのですね。動画で示されている場所は、このあたりですね。
でんき予報などでは太陽光発電の寄与がかなりありそうに見えますが、エリア毎の需給状況をグラフにしてみると、様相が異なります。東京エリアの8月では、7年前よりは太陽光発電の存在感が出てきましたが、まだピークの一部にしかなっていません。夜中に揚水の汲み上げを行い、夕方に放流している状況です。太陽光発電が目立つはずの5月でも、昼間の揚水汲み上げは実施されていますが、まだ補助的に留まっている感じです。一方、元々存在感があった九州エリアの8月は、太陽光発電の状況は変わっていないように見えます。春先に出力制御がかかるから、という話もありますが、九州エリアの5月を見ると、原子力のシェアが高まることで、むしろ太陽光発電での発電量は減っているように見えます。
外壁に取り付けられた太陽光パネルを撮影するためにドローンが飛んでいました。と書いてないと気付かなさそうな小ささですが。
秋分を過ぎて、日没位置が南側に寄ってきました。廊下の壁に現れた模様は、東からの夕日が、窓のスクリーンの隙間を反映したものです。
明日から8連休ですね。って、国が違います。
27日(水) 「研究者情報管理システム」というのができて、Researchmapの業績情報を更新しておくように、という指示が出ていたので、他のデータベースも含めて見直していたところ、Web of Science での h-index が 23 に上昇していました。被引用状況を改めて見ると、23回以上引用されている論文が24報あります。少し前までは、23回以上引用されていた論文が21報で、22回のものは停滞していたので、あと2つ増やすには時間がかかるかと思ったのですが、22回のものの自己引用と、急速に伸びてきたペロブスカイト論文の貢献により、h-index増加ができました。現在、24回以上引用が21報、23回が3報、22回が2報あるので、h-index 24 到達には、そこまで時間がかからないと思います。
この画面表示、今だけ現れる並びかと。今後はこちらから。
Fraunhofer ISE のニュースリリースで、ペロブスカイト/ペロブスカイト/シリコンの3接合セルでVoc 2.8Vという記事では、「potential」の意味は「能力/可能性」ではなくて電圧だった、と思わされましたが、今度は、シリコンベースの多接合太陽電池で効率36.1%というニュース、GaAs系化合物を用いていたら、何が目的なのかよくわかりません。
日経記事「政府施設の太陽光発電10倍に 30年度目標を公表」ということですが、公共部門目標600万kWに対し、政府が25万kWでは、全然足りないのではないでしょうか?
26日(火) 10時から19時すぎまで、研究室の報告会。
エネコート社が第一回HeCNOSアワード(カーボンニュートラル部門)を受賞したそうです。
日本太陽光発電学会・次世代太陽光発電システム分科会 静岡県内営農型PV関連施設見学会および2023年度第1回研究会が、Women in Photovoltaics分科会(WinPVJ)と合同で、10月2日(月)に、静岡県内で開催されるそうです。10月16日(月)には次世代太陽電池セル・モジュール分科会2023年度第1回研究会・見学会「建材一体型太陽光発電(BIPV)」が開催予定です。
ドライルームの壁の裏側に隠れていた真空貼り合わせ装置用の真空ポンプやコンプレッサーを発掘、コンプレッサーは水タンクになっていました。
25日(月) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」の最終回、episode15 「それぞれの2012年」で完結しました。続編に向けて鋭意取材中とのことで、さらなる展開があるでしょうか。
今週は(来週も?)「東京GXウィーク」が開催中です。サイトは去年のが使い回されているので、見るタイミングによっては来年版になっているかもしれません。筆頭にある「東京GXウィークプレナリーセッション」は、未だに詳細が分かりません。「アジアグリーン成長パートナーシップ閣僚会合」と「水素閣僚会議」が今日開催、「アジアCCUSネットワークフォーラム」、「カーボンリサイクル産学官国際会議」が27日(水)、「燃料アンモニア国際会議」が29日(金)、「GGX×TCFDサミット」が10/2(月)と続き、ICEF (Innovation for Cool Earth Forum) が10/4-5(水-木)、RD20 (Research and Development 20 for Clean Energy Technologies) が10/4-6(水-金)となっています。ICEFのサイドイベントとしてNEDOグリーンイノベーション基金事業シンポジウム「次世代型太陽電池で実現するグリーン都市」が10/4に開催され、NEDO・山崎氏、積水・別所氏、カネカ・山本氏などが登壇します。RD20のうちテクニカルセッションは10/4に開催され、16時から「次世代太陽電池セルの研究開発における日仏共同研究の今後 ― NEDO クリーンエネルギー分野における革新的技術の国際共同研究開発事業」が久保先生から語られます。講演者のCVは普通ですが、講演者紹介は写真が大きく、Short Movie付きです。
9月20日に放送されたという関西テレビ「newsランナー」の【中継】謎のフィルムの正体は…次世代の太陽電池「ペロブスカイト」 積水化学工業 大阪研究所に潜入!YouTubeにて公開されています。研究所から中継とは、かなり冒険ですね。
また、朝日新聞デジタルでは、加藤敬太社長へのインタビュー記事「壁面発電、ごみからエタノール 積水化学社長が語る課題解決ビジネス」が出ています。
昨日放送されたテレビ朝日「SDGsスペシャル 再エネ革命!ニッポンの挑戦」は、こちらで見ることができそうです。
昨日開催された「再エネの日」イベントを報じるANNニュースYouTubeにて公開されています。鉄道模型が走っています。
ヨコハマSDGsデザインセンターによる企業向けセミナー「ペロブスカイト太陽電池が拓く エネルギー地産地消の社会」が10/24(火)に開催されるようです。第一部は宮坂先生の講演、第二部では、宮坂先生に加え、松本真由美先生、エネコート・堀内さんも登場するようです。
先端研3号館南棟西側壁面に設置された太陽光パネルについて、反射がどうなるか気になりますが、このところ天気が悪かったり会議等で、タイミングが合いません。この状況で見ると、パネル自体からの反射は抑えられていますが、フレームが反射しています。それでも、完全に鏡面反射して東側壁面に夕陽が投影されるような状況は無さそうです。
ドライルーム拡張工事は、土曜日に、屋上ダクトへの断熱材設置が完了し、完成しました。併せて、上記太陽光パネル設置工事での足場設置の際に踏まれてボコボコになっていた箇所も修復されました
このドライルームはアースクリーン東北のデシカント空調機を用いたものですが、西部技研と共同で供給されています。その西部技研が東証に上場するようです。

新規上場企業の横顔: 西部技研、工場向け除湿機を製造
 食品や製薬工場向けなどに湿気を吸着するデシカント除湿機を製造・販売する。半導体製造や自動車塗装の工程で発生し、大気汚染の原因となる揮発性有機化合物(VOC)の濃縮装置も手掛ける。多くの素材をハニカム(蜂の巣)状に加工してさまざまな機能材料を付着させる技術に強みを持ち、各種の空調設備に組み込んでいる。
 2023年12月期の連結売上高は前期比9%増の271億円、純利益は4%増の40億円を見込む。除湿機は電気自動車(EV)の市場拡大を受けてリチウムイオン電池工場からの引き合いが強まっている。中韓の大手車載電池メーカーなどと取引している。
 上場で調達した資金は、中核部品であるローターや完成品の組み立て工場の建設に充てる。株主還元については「まずは成長投資に資金を充てる。会社の成長が市場の伸びに追いつけば、投資を抑えてその分を配当に回していく」(隈扶三郎社長)。 <10月3日、東証スタンダード上場>
24日(日) みんなでつくろう!再エネの日!」イベントが、一般社団法人Media is Hope主催で、本日開催されたはずです。「ペロブスカイト太陽電池の鉄道模型デモンストレーション」が出展されたほか、宮坂先生が出演する本日放送のテレビ朝日「SDGsスペシャル 再エネ革命!ニッポンの挑戦」のパブリックビューイングが行われたはずです。
日本技術士会 神奈川県支部 と、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)共催による第11回オープンテクノフォーラム(神奈川県支部第127回 CPD講座) 「脱炭素・カーボンニュートラル社会への挑戦 〜ネガティブエミッション技術、ペロブスカイト太陽電池による持続可能な未来への第一歩〜」が、11/16(木)に開催されるようです。
知名度が上がってくると、いろいろな人が解説するようになりますが、だんだん期待に尾ひれがついていっている感じもします。
期待が高まる次世代の太陽電池!ペロブスカイトとは【図解 化学の話】」(Yahooニュース)
電力:夢の太陽光発電フィルム ペロブスカイトとは?」(日本鋳造工学会 中国四国支部)
ここ2日ほどで、急速に季節が変わりました
23日(祝) 先日の東京都市大学プレスリリース「世界初、変換効率が30%に迫る、曲げられる太陽電池を開発 ─ 新構造の薄型シリコン太陽電池にペロブスカイト太陽電池を積層 ─」に関する報道、期待したほど出てこなかった感じですが、検索にかかったのは以下の通りです。

「東京都市大、エネルギー変換効率が30%に迫る曲げられる「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池」の作製技術を開発」
  日本経済新聞電子版 2023/09/19
「都市大、曲げられる「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池」を開発」
  Tech+(マイナビニュース) 2023/09/20
  Mapionニュース(マイナビニュース) 2023/09/20
  exciteニュース(マイナビニュース) 2023/09/20
  BIGLOBEニュース(マイナビニュース) 2023/09/20
  Infoseekニュース(マイナビニュース) 2023/09/20
  ニコニコニュース(マイナビニュース) 2023/09/20
「都市大、曲げられる「ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池」を開発」
  kanagawa-ken.com 2023/09/20
「都市大,曲げられる高効率太陽電池を開発」
  OPTRONICS online 2023/09/20
「変換効率26.5%の曲げられる、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池を開発 東京都市大学」
  fabcross 2023/09/20
「変換効率26.5%で曲げられる太陽電池が登場」
  PC Watch 2023/09/20
  Yahooニュース(PC Watch) 2023/09/20
  gooニュース(PC Watch) 2023/09/20
「東京都市大、高効率の「曲げられる太陽電池」開発」
  環境ビジネスonline 2023/09/21
「東京都市大、「ペロブスカイト+シリコン」でも曲げられる太陽電池」
  日経・メガソーラービジネス 2023/09/21
「変換効率は26.5% 軽くて曲がる、タンデム型太陽電池を開発」
  EE Times Japan 2023/09/26
「東京都市大学、曲がる太陽電池で変換効率26.5%」
  日本経済新聞電子版 2023/09/28
「東京都市大学 曲がるタンデム太陽電池、変換効率26・5%」
  日刊ケミカルニュース 2023/09/28
「曲がる太陽電池、効率向上 東京都市大、新型と旧型融合」
  日本経済新聞電子版 2023/09/29(紙面掲載版)
「東京都市大学石川教授 ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池 折り曲げ可能、30%に迫る変換効率」
  電波新聞 2023/10/06
22日(金) 韓国化学研究院(KRICT)とHD現代エネルギーソリューションが、ペロブスカイトベースの大面積タンデム太陽電池開発に関する協約を締結したと報道(→翻訳)されています。HD現代エネルギーソリューションは、5月に、太陽光プロジェクトの主管機関に選定されて(→翻訳)いて、研究を本格化させるようです。
桐蔭ニュースで、また宮坂先生のテレビ登場が予告されています。今度の日曜日(9/24)午後ですね。
tech-seminar.jpにて、サイエンス&テクノロジー株式会社主催のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の高効率・高耐久化の最新技術と屋外・屋内用素子の開発」が告知されています。12/13開催、講師は宮坂先生です。
情報機構のオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎・最新動向から現状課題と解決へのアプローチ」が告知されています。10/12開催、講師は早瀬先生です。
NEDOグリーンイノベーション基金事業シンポジウム「次世代型太陽電池で実現するグリーン都市」の開催」がリリースされています。経済産業省及びNEDOが主催する国際会議「第10回 Innovation for Cool Earth Forum年次総会(ICEF2023)」のサイドイベントとして実施されるもので、基調講演が高村先生、講演者がNEDO・山崎、積水・別所、カネカ・山本、・・・となっています。10月4日開催です。
ドライルーム拡張工事は、ダクトに断熱材が巻かれました(一部)。ドライルーム拡張部の天井裏にはスペースがありますが、隠れ家や物置にしないようにしましょう。
生産技術研究所地下にて進行中の極秘(?)プロジェクト、当初は、こういうものこういうものが残っていては使えないだろう、という感じもありましたが、すっきりした部屋ができつつあります。複雑な電気配線も整理中です。東西を隔てていた壁は開口部が作られ、ふつうに入口らしくなりました。
21日(木) 先端研の「防火・防災講習会」で、危険物保安監督者として、「危険物取扱い管理の要点」を説明。繰り返しますが、私、既に先端研に籍が無いんですが。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、episode13 「EPFLの出会い」に続く episode14 変換効率10% で緊迫してきました。再来週の主役は、こちらでしょうか。
京都大学からのお知らせ 「京都大学広報誌「紅萠(くれなゐもゆる)」第44号を刊行・公開しました」ということで、表紙にペロブスカイト太陽電池登場です。
ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池の事業化を進めている中国・仁烁光能のニュースリリースで、量産工程による30cm×40cmのペロブスカイトモジュールで19.42%と示されています。中国・NPVM測定値なので、いちおう信頼性は高いものになります。併せて、同社サイトトップページにある動画が少し更新された気がします。前とほぼ同じですが、直近の話題が、今まで無かったように思います。気のせいでしょうか。
日本太陽光発電学会・次世代太陽電池セル・モジュール分科会2023年度第1回研究会・見学会「建材一体型太陽光発電(BIPV)」が、10月16日(月)に、カネカ未来創造館で開催されるそうです。カネカと大成建設といえば、下記の件でしょうね。
先端研3号館南棟西側壁面に設置された太陽光パネルは、窓から手を伸ばせば表面が撮れるかと思ったら、架台の厚みがあり、ここまでしか見えません。地面までは距離があります。落下したら大変です。足場が組まれていた間にほぼ絶滅してしまったツツジの代替が植えられましたが、初期とは逆位相な感じです。こちらも、初期と逆位相です。路面に生じた窪みは是正されるでしょうか。
駒場IIキャンパス東門脇のしだれ桜は、先月末には葉がほぼ食い尽くされていましたが、この時期になって若葉が茂り、多数開花しています。また、1号館脇のソメイヨシノも、開花していました。秋桜ですが、コスモスではありません。
20日(水) ドライルーム拡張工事は、床が貼り替えられ、一気にクリーンルームっぽくなりました。新旧エリアで色合いが異なります。既存エリアでは、実験装置がさりげなく分身の術を使っていました。
中国国際科技促進会 (China International Association for Promotion of Science and Technology) に、钙钛矿产业分会(ペロブスカイト産業分会)が7月10日に正式発足し、その発足大会が9月26日にGCL groupで開催されるとアナウンスされています
昨夜(今朝?)、帰宅したら、水が出ない、と困ってしまいましたが、朝になると空気が多く含まれた汚い水が出てきました。以前、お知らせがあった日は水は止まりませんでしたが、今回は突然です。災害は突然来るので、飲料水以外も備蓄しておくべきでしょうか。
19日(火) 研究室の報告会で発表 そのあとにNEDO会議3件。
ドライルーム拡張工事は、床シートが剥がされました。前回拡張工事の際は剥がすのが大変そうでしたが、今回は、一瞬で剥がれました。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事がほぼ終わったようなので、工事前後を比較してみました。そろそろこのネタは打ち止めでしょうか。
中国科学院寧波材料所から、変換効率24.08%のフレキシブルペロブスカイト太陽電池についてプレスリリースされています。こちらの論文に関するものです。タンデムを除けばフィルム基板の論文最高値です。

フィルム基板ペロブスカイト太陽電池のセル変換効率上位は、以下のようになります。
24.7%
(タンデム)
中国・南京大 Nature Energy 2022, 7, 708.
DOI:10.1038/s41560-022-01045-2
2022/06/09 PET逆構造
NiO:MeO-2PACz
24.08% 中国・中科院
寧波材料所
Energy Environ. Sci.
DOI:10.1039/d3ee02569a
2023/09/13 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.84% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300513.
DOI:10.1002/adma.202300513
2023/02/16 PET順構造
SnO2
23.8%
(タンデム)
スイス・Empa Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202438.
DOI:10.1002/aenm.202202438
2022/09/30 PEN逆構造
2PACz
23.68% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2206387.
DOI:10.1002/adma.202206387
2022/11/09 PEN逆構造
PTAA
23.6% 中国・清華大 The Innovation 2022, 3, 100310.
DOI:10.1016/j.xinn.2022.100310
2022/09/06 PEN順構造
SnO2
23.57% 中国・復旦大 Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2300661.
DOI:10.1002/aenm.202300661
2023/04/27 PEN順構造
SnO2
23.4% 中国・蘇州大 Joule 2023, 7, 398.
DOI:10.1016/j.joule.2022.12.013
2023/01/17 PET順構造
SnO2
23.36% 中国・太原
科技大
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2214788.
DOI:10.1002/adfm.202214788
2023/04/04 PEN順構造
SnO2
23.23% 香港城市大 Small 2023, 19, 2207189.
DOI:10.1002/smll.202207189
2023/02/09 PEN逆構造
PTAA
23.13% 中国・中科院
寧波材料所
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202302752
2023/06/12 PEN逆構造
MeO-2PACz
23.01% 中国・中科院
寧波材料所
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202217526.
DOI:10.1002/anie.202217526
2022/12/29 PEN逆構造
4PACz
22.78% 中国・南開大
(天津)
Adv. Mater. 2023, 35, 2211806.
DOI:10.1002/adma.202211806
2023/05/25 PET順構造
SnO2
22.70% 中国・大連
理工大
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2213961.
DOI:10.1002/adfm.202213961
2023/01/03 PET順構造
SnO2
22.6%
(23.7%
 @218K)
中国・陝西
師範大(西安)
Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202309398
2023/08/25 PET順構造
SnO2
22.54% 韓国・
成均館大
ACS Energy Lett. 2022, 7, 2893.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c01391
2022/08/08 PEN順構造
SnO2
22.44% 中国・陝西
師範大(西安)
Adv. Mater. 2022, 34, 2201681.
DOI:10.1002/adma.202201681
2022/04/18 PET順構造
SnO2
22.37% 中国・電子
科技大(成都)
Adv. Mater. 2022, 34, 2109879.
DOI:10.1002/adma.202109879
2022/04/05 PEN順構造
SnO2
22.3% 中国・陝西
師範大(西安)
Joule 2023, 7, 574.
DOI:10.1016/j.joule.2023.02.003
2023/03/06 PET順構造
SnO2
22.1% 中国・大連
理工大
Energy Environ. Sci. 2022, 15, 5168.
DOI:10.1039/d2ee01879a
2022/10/12 PET順構造
SnO2
22.10% 中国・中科院
化学研究所
Nature Commun. 2023, 14, 1204.
DOI:10.1038/s41467-023-36938-7
2023/03/02 PET順構造
SnO2
22.1% 中国・厦門大 Adv. Mater. 2023, 35, 2300233.
DOI:10.1002/adma.202300233
2023/04/06 順構造
SnO2
22.1% 中国・上海
交通大
Solar RRL 2023, 7, 2300101.
DOI:10.1002/solr.202300101
2023/04/18 PEN順構造
SnO2
22.08% 中国・北京大 Nature Photonics.
DOI:10.1038/s41566-023-01247-4
2023/07/06 PEN順構造
SrSnO3
22.04% 中国・南方
科技大(深圳)
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2212698.
DOI:10.1002/adfm.202212698
2023/02/28 PEN順構造
SnO2
21.76% 中国・西安
交通大
Science Adv. 2022, 8, eabk2722.
DOI:10.1126/sciadv.abk2722
2022/01/26 順構造
SnO2
21.76% 中国・吉林大 Energy Environ. Sci. 2022, 15, 3439.
DOI:10.1039/d2ee01326f
2022/07/13 PET逆構造
PTAA
21.73% 香港城市大 Adv. Mater. 2021, 33, 2105539.
DOI:10.1002/adma.202105539
2021/10/03 PEN逆構造
PTAA
21.63% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2022, 34, 2200320.
DOI:10.1002/adma.202200320
2022/02/24 PEN順構造
SnO2
21.50% 中国・厦門大 Adv. Funct. Mater. 2022, 32, 2209516.
DOI:10.1002/adfm.202209516
2022/10/26 PEN順構造
SnO2
21.40% 中国・中科院
寧波材料所
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2210600.
DOI:10.1002/adfm.202210600
2022/11/07 PEN順構造
SnO2
21.37% 英国Surrey大 Energy Environ. Mater.
DOI:10.1002/eem2.12595
2023/02/02 逆構造
Cu:NiOx/2PACz
21.33% 中国・鄭州大 InfoMat 2022, 4, e12358.
DOI:10.1002/inf2.12358
2022/08/23 PEN順構造
SnO2
21.3%
(タンデム)
米国・NREL Joule 2019, 3, 2193.
DOI:10.1016/j.joule.2019.05.009
2019/05/16 PEN逆構造
PolyTPD
21.3% 中国・中科院
大連化物所
Joule 2022, 6, 1931.
DOI:10.1016/j.joule.2022.06.026
2022/07/21 PET逆構造
NiOx
21.23% 中国・吉林大 Small.
DOI:10.1002/smll.202302337
2023/06/21 PET順構造
SnO2
21.14% 中国・蘇州大 Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2213661.
DOI:10.1002/adfm.202213661
2023/01/25 PEN順構造
SnO2
21.12% 中国・東華大
(上海)
Adv. Funct. Mater.
DOI:10.1002/adfm.202302270
2023/06/19 PET順構造
SnO2
21.10% 中国・厦門大 J. Mater. Chem A 2021, 9, 1574.
DOI:10.1039/d0ta10717d
2020/12/14 PEN順構造
HfOx/SnO2
21.1% 中国・中南大
(長沙)
Small 2021, 17, 2102368.
DOI:10.1002/smll.202102368
2021/06/26 PEN順構造
SnO2
21.10% 中国・吉林大 Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202301259
2023/08/08 PET逆構造
2PACz
21.09% 中国・南開大
(天津)
Adv. Mater. 2022, 34, 2200705.
DOI:10.1002/adma.202200705
2022/03/01 PEN順構造
SnO2
21.08% 中国・南昌大 Adv. Mater. 2022, 34, 2201840.
DOI:10.1002/adma.202201840
2022/05/18 PEN逆構造
NiOx
21.04% 中国・復旦大 ACS Appl. Mater. Interfaces 2022, 14, 52007.
DOI:10.1021/acsami.2c16247
2022/11/09 PEN順構造
SnO2
21.03% 米国・
ブラウン大
Adv. Mater. 2022, 34, 2205301.
DOI:10.1002/adma.202205301
2022/09/23 PEN順構造
SnO2
21.02% 香港理工大 J. Mater. Chem. A 2021, 9, 21708.
DOI:10.1039/d1ta07505e
2021/09/22 PET逆構造
PTAA
21.02% 韓国・UNIST ACS Energy Lett. 2022, 7, 1864.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c00637
2022/05/05 PEN順構造
TiO2:SnO2
21.02% 中国・陝西
師範大(西安)
Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202216668
DOI:10.1002/anie.202216668
2023/01/02 PET逆構造
NiOx:VNPB
21.0% 中国・大連
理工大
Joule 2021, 5, 1587.
DOI:10.1016/j.joule.2021.04.014
2021/05/25 PET順構造
SnO2
東京都市大学から「世界初、変換効率が30%に迫る、曲げられる太陽電池を開発 ─ 新構造の薄型シリコン太陽電池にペロブスカイト太陽電池を積層 ─」 がプレスリリースされています。石川亮佑先生の成果です。 NEDO「太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発/フィルム型超軽量モジュール太陽電池の開発/超軽量ペロブスカイト系太陽電池の研究開発」を共に進めています。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、ふつうならこれで終わりそうな episode12 「誕生」に続き、実は本題はこの後かと思わせる episode13 EPFLの出会い が登場しています。
18日(祝)  
17日(日)  
16日(土)  
15日(金) ドライルーム拡張工事は、照明器具が取り付けられ、より部屋らしくなりました。壁一枚を隔てて新旧が隣接しています。来週は、前回拡張工事の以下の場面が再現されるでしょう。
1/16 拡張エリアでは床シートが剥がされつつあります。こういう表面が露出中。
1/18 床の貼り替え中。実験台のあった痕跡が消えました()。
太田経済産業副大臣が今週月曜日に積水化学を訪れたことがニュースリリースされていますが、水曜日の内閣改造で、今日の時点では既に副大臣ではなくなっているところが微妙です。
遠景を見て、「局所的な豪雨のところは大変そう」と思っていたら、しっかり、こちらに来ました
14日(木) 先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事で、2021年11月16日に事業概要説明とサンプルが西門に設置された際に撮っていた西側壁面と比較して、今朝はこのようになっていました。すっかり別の建物のようです。昨日まで塞がれていた自転車置場脇が見通しが良くなりました。足場がほぼ無くなり、下のほうだけは着工時に近くなりました。
ドライルーム拡張工事は、パネル工事が完了しました。明日は電気工事です。
害虫駆除の対象外だったので葉が毛虫にほぼ食い尽くされた東側駐車場脇の桜の木、新しい葉を出しつつありますが、これに伴い、
  今年も秋にソメイヨシノが開花しました。
第40回ケムステVシンポ「クリーンエネルギーの未来を拓く:次世代電池と人工光合成の最新動向」を開催します!」というお知らせに、見覚えのある顔があります。
13日(水) ドライルーム拡張工事で屋上に再設置されたダクトは、予想よりだいぶ折り返す形で配置されています。
駒場キャンパス5号館、8号館、情報教育棟A、駒場図書館、コミュニケーション・プラザ、多目的ホール、第2体育館に、太陽電池モジュール最大出力合計:約560kW、PCS定格出力合計:約420kWが設置される太陽光発電設備設置工事に使われる太陽光パネルが、仮置き場所に搬入されました。その脇に、何やらがあります。このauxiliary tool は、検索すると、説明書書かれている開封作業用の専用治具なのですね。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事で、足場の解体がさらに進み、窓から下が見やすくなりました。ただ、取り付けられたパネルが意外と厚く、もともと狭い窓の開口が、さらに狭くなりました。存在感が大きいです。
半年以上塞がれていた自転車置場脇から日が射すようになりました。日光が強いと、余計に白黒の縞模様が目立ちます。この風景、耐震補強した建物(例:5号館)のようになるだけかと思ったら、やっぱり白黒コントラストは目立ちますね。
日経記事「東工大、ペロブスカイト太陽電池に新化合物 耐久性向上」とありますが、元リリースでは太陽電池は作られていないように見えます。
桐蔭では、既に受賞が決定したかのような態勢です。
12日(火) 今日の閣議で決定された政令、
「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」
「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」
「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令」
とか、ややこしい名前になっています。1つ目については、経産省のニュースリリースに書かれていますが、施行期日は再来年の6月6日です。ずいぶん先の予定を決めたのですね。「一部」が2回出てくる政令です。2つ目も「一部」が2回出てきますが、こちらにあるように、順次施行されてきているものですね。3つ目は、「一部」が2回出てくる上、「関係政令の整備等に関する政令」と、「政令」も2回出ています。さらに進むと、閣議決定の並びにある「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令の一部を改正する政令」のように、「一部」が3回、「政令」が3回出てくるものもあります。って、行政手続きの世界では常識なのでしょうね。
桐蔭ニュースで、「カナラボ」にてペロブスカイト太陽電池の実験教室が開催予定とアナウンスされています。神奈川県内在住または在学の高校生が対象です。
みんなでつくろう!再エネの日!」イベントが、一般社団法人Media is Hope主催で、9月24日(日)、渋谷で開催されるようです。この中で、「ペロブスカイト太陽電池の鉄道模型デモンストレーション」が出展されるようです。
大型トレーラをソーラーパネルで覆ったら、という話題、SCANIA社の試みのようですが、とっても大きい車ですね。YouTube動画の中で、ふつうの車とすれ違う際にサイズが分かります。この「パネル」、フレキシブルのようですね。
ドライルーム拡張工事、ドアが取り付けられ、より部屋らしくなりました。前室・本室の間の壁の位置は、慎重に決定されました。既存部と拡張部の間で空気を流通させるガラリは、予想以上に大きいです。
先端研3号館南棟西側壁面の足場の解体がさらに進みましたが、この縞模様イメージ、まだこれでしょうか。
研究棟前の銀杏(イチョウ)の木、銀杏(ぎんなん)が色づいてきました。鈴なりです。
無期雇用転換権に関する記事、雇用契約が切れた例のみに着目していますが、元の調査結果を見ると、無機転換申込権が発生したのに有期契約を継続した人が76%にも達することのほうが問題な気もします。
NRELからのニュースリリース、ペロブスカイト太陽電池の耐久性加速試験の正当性を確かめようとしたNature論文に関するものです。変換効率25.58%は、現在把握している中では、逆構造型で2位です。NREL認証データではなく、JETで測定しているところもポイントかもしれません。いろいろな(というか、Nature/Scienceだけな感じですが)文献の耐久性関係のデータをまとめたSupplementary Informationは、参考になりそうですが、互いに比較するのが難しい状況も表しています。
昨日の国別プロットと同様に、デバイス構造別プロットを拡大したものに研究機関名等を加え、本論文を追記してみました。最近の逆構造型の勢いが目立ちます。
11日(月) 先週、変換効率24%以上のペロブスカイト太陽電池(単セル)の報告例について、論文のオンライン公開日を横軸に、論文中に登場する最高効率デバイスの変換効率を縦軸にとり、国別に色分けしたプロットを示していましたが、そのうち、効率24.5%以上の部分を拡大し、研究機関名等を加えてみました。機関名では分かりにくそうなものについては、都市名や省名にしています。中国からの論文数が多いですが、同じグループから似たような論文が多数出されているので、影響力という点では割り引いて考えてもよいかもしれません。
ドライルーム拡張工事が本格化しました。10時半すぎに停止ボタンを押し、冷却運転の後、10時45分(装置の時刻表示)、
  ■■■ ドライルーム運転停止 ■■■
しました。これから2週間、実験ができません。
工事のほうは、梁を設置し、パネルを立て始めると、あっという間に囲われてしまいました。Before/Afterを比べるには、画角が不適切でした。夕方までには囲いつくされ、暗くなってしまいました。窓が遠くなります。もう部屋の雰囲気ができてきました。今回は、部屋の中に部屋という状況が見えやすいです。屋上では、ダクトの一部が撤去され開口部が見えていました。
先端研3号館南棟西側壁面の足場の解体がさらに進み、6階の窓も見えるようになったのですが、太陽光パネルの縞模様は、まだこれを連想させる状態のままです。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、なぜか伊藤省吾先生が登場する episode10 「世界初?…参考文献がない」に続く episode11 プレッシャーとポテンシャル では、宮坂先生に東大客員教授のポジションを紹介した瀬川先生が登場しています。
予告通り宮坂先生が登場したサタデーステーション、9月9日(土)放送の該当箇所は、テレ朝newsサイトABEMA TV、YouTube ANNnewsCH などで見れます。お約束の大正微納の工場に加え、麗光がロールtoロールで有機薄膜太陽電池を作っているところが登場しています。それにしても、台湾、情報早すぎです。
延期されていた「第43回古川為三郎サイエンス講演会」が9月9日(土)に名古屋市科学館で開催され、宮坂先生が登壇したはずです。こちらは、その報道かと思います。
先日公募されていた、NEDO 2023年度「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発に関する情報収集等調査」について、実施予定先が三菱総研に決定したようです。NEDOからは、調査事業の委託が続々と出されていて、コンサル会社が大活躍でしょうか。以下は、最近の決定分の例です。
〇グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発に関する情報収集等調査
  (9/8) 株式会社三菱総合研究所
〇事業会社とディープテック・スタートアップとの連携に関する現状調査
  (9/7) PwCコンサルティング合同会社
〇グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発に関する情報収集等調査
  (9/1) みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
〇エネルギー用途のアンモニア地域供給に関する調査
  (8/30) みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
〇金属材料のサプライチェーン強靱化に関する調査
  (8/29) Energy Policy Institute合同会社
〇日系企業のモノとITサービス、ソフトウェアの国際競争ポジションに関する情報収集
  (8/23) 株式会社富士キメラ総研
〇競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/総合調査研究/水電解装置に関連する法規制等の課題整理に係る調査
  (8/21) 特別民間法人高圧ガス保安協会
〇ポスト5G情報通信システ厶基盤強化研究開発事業/先端半導体に係るシナリオ別経済的影響分析調査
  (8/16) マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパン
〇研究開発型スタートアップ支援事業/J-Startup情報発信の拠点形成に関する調査
  (8/15) 株式会社ロフトワーク
〇パワーエレクトロニクス技術にかかる国内外の市場及び技術開発動向に関する調査
  (8/10) 株式会社野村総合研究所
〇水素冷熱を利用する超電導コンプレックスに関する調査
  (8/8) PwCコンサルティング合同会社
〇ポスト5G情報通信システ厶基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術等に必要な人材の育成及び確保並びに半導体関連産業の取引活性化に関する調査
  (8/8) 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター
〇スマートコミュニティ関連技術やサービスに関する標準化及び海外動向調査
  (8/7) 環境エネルギー技術研究所株式会社
〇NEDOの研究開発成果が活用された製品・プロセス・サービス等に係る効果・便益把握のための調査
  (8/7) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
〇5G等の活用による製造業のダイナミック・ケイパビリティ強化に向けた研究開発事業/製造現場における無線通信技術の活用と課題に係る調査事業
  (8/3) PwCコンサルティング合同会社
〇カーボンリサイクル・火力発電の脱炭素化技術等国際協力事業/カーボンリサイクル・火力発電の脱炭素化技術等に係る調査/カーボンリサイクル関連技術及び脱炭素化技術等の海外展開可能性の調査
  (8/2) みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社、一般財団法人カーボンフロンティア機構&東洋エンジニアリング株式会社
〇技術戦略視点での追跡評価に関する調査
  (8/2) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
〇国内外のディープテック・スタートアップの成長・事業拡大の要因等に関する調査
  (8/2) ボストン・コンサルティング・グループ合同会社
〇我が国の企業におけるオープンイノベーションの推進に係る検討
  (7/27) PwCコンサルティング合同会社
〇特定半導体の安定供給体制の構築・維持に必要な人材の育成及び確保に関する検証調査
  (7/26) 一般社団法人 九州半導体・デジタルイノベーション協議会
〇戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期における総合調査研究及び事業運営支援業務
  (7/24) 株式会社三菱総合研究所、株式会社オリエンタルコンサルタンツ
〇特定半導体の安定供給体制の構築・維持に必要な人材の育成及び確保並びにサプライチェーンの強靭化に関する調査
  (7/24) PwCコンサルティング合同会社
〇グリーン成長戦略を中心とした俯瞰調査
  (7/19) アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
〇次世代蓄電池分野に係る政策・技術開発動向調査
  (7/19) 株式会社富士経済
〇グリーンイノベーション基金事業/次世代航空機の開発に関する調査
  (7/14) デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
〇次世代AI技術についての利活用方針検討調査
  (7/13) 株式会社角川アスキー総合研究所
〇基盤モデル等の研究開発・利活用・リスク・規制等に関する国内外動向調査
  (7/12) みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
ここ2ヶ月での決定発表分を並べてみましたが、何度も同じ名前が出てきますね。
10日(日)  
9日(土)  
8日(金) 報道が続々と出ますね。
どこでも発電可能、ペロブスカイト太陽電池とは? 世界で開発加速
実用化へ急ピッチ、次世代太陽電池 軽くて低コスト、日本発「ペロブスカイト」
で、明日は宮坂先生がテレビ朝日「サタデーステーション」に出演予定です。
統計史上最長という真夏日連続記録が今日でようやく途切れる予報が、少し前から出ていましたが、ちょっと極端に低く予想しすぎでは、と思っていたら、確かに寒い一日で、撮り損ねましたが、iPhone予報では「明日は暖かくなります」というコメントが出ました。こちらは妥当な表現ですが。
7日(木) 先端研の「防災委員会」。私、まだ先端研の防災委員です。既に先端研に籍が無いんですが。
先端研3号館南棟西側壁面の足場の解体が進み、太陽光パネルが見えるようになってきました。窓がある部分では大丈夫なのでしょうが、今の時点で見えている範囲だと白と黒のストライプで、こういうものを連想してしまいます。
生研地下工事現場に資材が届きました。おそらく壁材です。この部屋は、よくある石膏ボード壁ではなく、吸音性の高いグラスウールガラスクロス包が貼られます。色について意識していなかったのですが、こちらを参考に、黒い壁というのも、意外と装置が映えるかもしれません(参考)。
駒場IIキャンパス東門脇のしだれ桜は、毛虫に葉が食い尽くされた後、新しい葉を広げつつありましたが、
  開花しました
既に昨日の写真にも写っていましたが、季節を誤認したというより、無くなった葉を再生する働きでしょうね。
生研東側路上にて。都心でもふつうにいます。この時点では、まだ足が動いていました。
最近はプロットが追いつかないので、暫定版です。変換効率24%以上のペロブスカイト太陽電池(単セル)の報告例について、論文のオンライン公開日を横軸に、論文中に登場する最高効率デバイスの変換効率を縦軸にとって示したもので、左がデバイス構造別のプロット、右が国別のプロットです。
  
構造別で数えてみると、酸化スズ(SnO2)を用いた平面ヘテロ接合型が約2/3を占めていて、残りを酸化チタン(TiO2)を用いたナノ構造型、酸化チタンを用いた平面ヘテロ接合型、逆構造型で等分するような件数になっています。
国別で数えてみると、中国が約8割を占めています。日本から1報といっても、OISTからのもので、論文数の点では存在感を示せていません。ただ、この多数の論文に存在感があるかというと、それほどでもなく、「どこかで見たような・・・」と思ってしまうものが多数あります。
6日(水) 先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事のため設置されていた足場の解体が始まりました。先日既に壁の内側部分は解体されていましたが、久々に見晴らしが良くなりました。これで、再び、ドライルーム除湿機が最高地点になります。パノラマにしても、元通りの風景ですが、下から見ると、予想以上に凹凸感があります。
NEDO 太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発で追加公募されていた件で、実施体制の決定について公表されました。タンデムに関しては、東芝グループとカネカグループが選ばれています。東芝はCu2Oを用いたタンデムということなので、ペロブスカイトを用いたタンデムは、やらない、ということでしょうか。元々、このプロジェクトでペロブスカイト単セルおよびタンデムの開発を進めていたところにグリーンイノベーション基金事業が始まり、単セルに関してはGIに移行したものの、タンデムはこちらに残ることになったのに抜けてしまったので、出してこないかと思っていました。いっぽう、カネカは、この同じプロジェクト内で、既に「壁面設置太陽電池モジュール(非開口部、開口部)の開発」、「ZEB達成に向けた同時同量を実現する太陽光発電システムの実証」 という2課題を実施しているところ、3課題パラレルにやるのですね。ちなみに、「ZEB達成に向けた同時同量を実現する太陽光発電システムの実証」の2023年度実施方針は「広角化技術を用いたパネルを東京大学3号棟西面に設置し、実証テストを通じてパネル性能、設置工法の技術検証をする」って、要するに上記の話ですね。
積水化学が大阪環境産業振興センター「おおさかATCグリーンエコプラザ」で常設展示を行うことがプレスリリースされています。この一角「SEKISUI NEWS」(トップ写真左端)で、ペロブスカイト太陽電池が展示されるようです。
生研地下ドライエリアに設置された室外機の上にフードが付きました。元々そういう予定だったのか知りませんが、そのまま上に吹き出すとガラリから熱気を吸い込みそうなのが防止されています。さすが先手の対応です。
生研側駐車場付近にある葉をほぼ食い尽くされた桜の木では、新しい葉が成長中です。ただ、昨年ほど完璧に元の葉が無くなったわけではないので、そこまで成長が早くないです。東門脇のしだれ桜では、見えているのは新しい葉ばかりのようです。
ペロブスカイト太陽電池に関する論文16000報以上を分析した結果、EQEの積算値とJ-V測定でのJscに系統的な違いがあることが分かったそうです。
5日(火) 故障停止していたドライルームは部品交換が実施され、ようやく
  ■■■ ドライルーム再稼働 ■■■
です。通信再開時には、室温28℃、室内露点温度+18℃という、絶望的な表示が現れました。これにより、構内の電力使用量が増えました、というほどの量ではないのですが、約40kWhの寄与があります。
再起動時に、業者が気を使って温水利用による「省エネモード」で起動してくれたのですが、既に以前から挙動が不審で通常は使っていなかったガス給湯器が、さらに微妙な感じになりました。昨冬のベアリング交換(2023.2.10)後に、雪の中で久々に湯気を出していた際も、前面の焦げが気になりましたが、今日は、さらに広がっていました。「設計上の標準使用期間を超えて使用されますと・・・」の注意書きは、守らないといけないということですね。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事の完成が近づき、1階ホールで見学会対応がされていました。誰が対象なのか分かりませんが、しっかりヘルメットが用意されていました。
4日(月) ドライルーム内で存在感を示していた自動印刷機と真空貼合せ装置、赤外線オーブンが、部屋から追い出されました(BEFORE(2016.4.1) / AFTER
先端研3号館南棟653号室にパネルが立てられ(2011.11.28)、実験室の半分を区切ったドライルームが稼働した(2011.12.20)後、自動印刷機搬入(2012.01.27)、真空貼合せ装置搬入(2012.03.22)により、残されたスペースは狭くなりました。当初は前室に設置された赤外線オーブンからの熱排気用ダクトは、このような位置(2012.7.19)でした。その後、実験スペース確保のため、ドライルームが654号室側まで拡張されました。この時の日記から抜粋します。
2015
12/28
拡張工事に備え、装置類を移動。数々の見学者等に目撃(1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/18/19/20/21/22/23/24/25/26/27/28/29) された景色が消滅しました。設置当初に近い光景が現れましたが、床には実験台のあった場所がくっきり
12/30 ペロブスカイト作製場所も移転
2016
1/5
4年ほど前の風景が再現したところから工事スタート。今日はダクトだけ。地味な変化
1/6 今日の工事進捗。ダクトは立体交差
1/7 今日の工事進捗()。壁が撤去され、撮影セットみたいな感じに。
1/9 壁が立って、日が入らなくなりました。今日の工事進捗()。本室・前室間のが撤去されて、こう()なりました。
1/11 扉がつき、開口部も塞がれて、暗くなってしまいました。
1/12 天井裏は混み合い、スペーシングもぎりぎりです。
1/15 電気工事が済み、進捗状況は、こんな()感じ。
1/16 拡張エリアでは床シートが剥がされつつあります。こういう表面が露出中。
1/18 床の貼り替え中。実験台のあった痕跡が消えました()。
1/20 だいぶ完成に近づいてきました。
1/25 形ができあがりました。今だけ広々としています。大型装置が並のサイズに感じます。でも、外から説明するのが難しそう
それから7年半の間に、大型装置を外に出す話は何度も浮上しましたが、移設が困難で、ドライルームと一体不可分のような存在となっていました。研究室の実験室紹介では、2016年4月1日撮影のドライルーム内の風景を今まで使っていました。今回、いちおう「移設」ですが、手前に壁が立つこの配置では、実質使えないですし、こちらに各種接続はつながりません。いわゆる「飾り物」状態です。ドアの向こうから視線を感じるようなことは、ありません(?)。
今日は雨模様で気温は高くないのですが、ドライルームが故障停止しているので、その外側の部屋部分をエアコンで冷やしています。その結果、外気と通じているドラフトのガラスが激しく結露しています。これで水分ガードできているでしょうか。
来年度予算の概算要求に関して、従来はPR資料もすぐ公開されていましたが、今年は時間がかかりました。エネルギー対策特別会計関係は例年と変わり映えせず、「太陽光発電の導入可能量拡大等に向けた技術開発事業」などは昨年のコピペか、という感じですが、GX支援対策費関係は、だいぶ様相が異なります。
建設中の無錫シンフォニーホール屋根にペロブスカイト太陽電池が設置されたと中国・极电光能 (UtmoLight) がリリース(→翻訳)しています。竜鱗をモチーフとしたという装丁で、報道(→翻訳)が詳しいです。ホール開工式の報道にある鳥瞰図が未来的です。部分影が生じそうな配置ですが、大丈夫なのでしょうか。12000枚以上が設置されるようです。
30cm角ペロブスカイト太陽電池モジュール(800.9cm2)で変換効率21.50%と先日リリースしていた中国・广东脉络能源科技 (Mellow Energy) が、今度は、フレキシブルペロブスカイト太陽電池モジュール(21.07cm2)で変換効率21.09%(NPVMのI-V測定値)と報道(→翻訳)されています。同社を設立した中国・暨南大学の麦耀华(MAI Yaohua)教授らは、以前、有効面積効率20.20%(12.11cm2)、開口面積効率19.21%(12.74cm2)というフレキシブルモジュールについてリリースしていました。
駒場キャンパスへの太陽光発電設備設置工事に伴う資材仮置きについて周知されているのですが、太陽光パネルの仮置きが9/13-22、設備架台の仮置きが10/10-20と、架台のほうが後になっています。どの工事のことか対応が分からないのですが、大学全体で進めているものの第一期だとすると、5号館、8号館、情報教育棟A、駒場図書館、コミュニケーション・プラザ、多目的ホール、第2体育館に、太陽電池モジュール最大出力合計:約560kW、PCS定格出力合計:約420kWが設置されるはずです。仮置き場所は、これらの建物から遠いのですが、外の道路から大きなトラックが来るには適切な位置です。ということは、大きなトラックでまとめて構内に搬入し、そこから小分けして各建物付近に分配する計画なのでしょうか。駒場Iキャンパスは、搬入等の点では、いろいろ難しそうです。
桐蔭ニュースで、宮坂先生が今週土曜日(9/9)のテレビ朝日「サタデーステーション」に出演予定とアナウンスされています。また、8/31のBS朝日「つながる絵本 〜for SDGs〜」への出演も予告されていました。後者はYouTubeで見れそうです。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、episode8 「「自己組織化」が面白い」に続く episode9 きっかけ では、いよいよ、誰がペロブスカイトと色素増感太陽電池を組み合わせたのか、が明らかになる、と思ったのですが、「明確なきっかけは不明だが、手島がペクセルに転職したことでペロブスカイトと色素増感太陽電池の接点は生まれた」という微妙な表現です。
3日(日)  
2日(土)  
1日(金) 東大が「国際卓越研究大学」に選ばれなかった件、即座に総長メッセージが出るなど、気合いが感じられます。報道は、日経 / 朝日 / 毎日 / 読売 / 産経など、続々あります。10兆円ファンドと言いつつ、運用赤字というのが、、、、。
有機-無機(ハイブリッド)ペロブスカイトデータセット が宣伝されています。デューク大学とシュプリンガーネイチャーの共同プロジェクトらしいですが、データベースの主導権争いも激化しそうで、そろそろ私の出る幕は無さそうです。
Nature portfolio 「Three sustainable Japanese technologies to watch にて、パナソニックの透過性のあるペロブスカイト太陽電池が登場しています。さすがにしっかりタイミングを合わせてありますね。
昨日の日経電子版は「パナHD、貼る太陽電池に参入 窓ガラス向け28年までに」と、貼るわけではないのに誤解を与えそうな見出しでしたが、紙面では「パナソニックHD 「発電するガラス」参入 高効率の太陽電池、塗布」と、確かな見出しでした。
この論文、300Kでは効率25.14%のペロブスカイト太陽電池を冷やして240Kで測定したら効率26.12%だったということですが、温度のことが書かれていなければ、トップクラスの性能として分類してしまいそうです。それだったら、他の太陽電池も冷やせば見かけ上の効率が上がるはずで、だからこそ標準条件では温度に厳格なはずですが。先日は、この論文で、218Kでは効率23.7%というフレキシブルペロブスカイト太陽電池が報告されていました。
現在、単セル論文最高効率は26.1%、フレキシブル(単セル)では1位が23.84%、2位が23.68%ですから、これらを意識した数字でしょうね。
日経記事「洋上風力発電、環境アセス短縮で推進 西村環境相が表明 「貼る太陽電池」設置に財政支援」でも「貼る太陽電池」と書かれていますが、「曲がる太陽電池」とか「貼る太陽電池」と書くと、かえって何のことか分からなくなってしまうと思います。いちおう、ラジオ日経はこちらですね。あと、「財政支援」は、資料の3頁目に対応するでしょうか。
ドライルーム拡張工事の初期段階として、既存部と拡張部をつなぐ開口部が作られ、そこに扉が設置されました
9月になりました。 今月は、来週 9/5-7(火-木)に2023年光化学討論会(広島)、再来週 9/11-12(月-火)に2023電気化学秋季大会(九州大・伊都)、その次の週 9/19-23(火-土)に第84回応用物理学会秋季学術講演会(熊本)などと学会が続きますが、私は行きません。応用物理学会と重なる 9/18-20(月-水)にペロブスカイト太陽電池の学会PSCO-2023が英国オックスフォードで、9/18-22(月-金)に太陽電池の学会EU PVSEC 2023がポルトガル・リスボンで、それぞれ開催されますが、特に関係しません。PSCOの招待講演者には各国の研究者の名前が並びますが、日本からの名前はありません。そういう立て込んでいる時期に、U先生は9/17-22にインドの学会に行かれるようです。

2023年(令和5年) 8月
31日(木) ペロブスカイト太陽電池の論文報告例について、その論文のオンライン公開日の属する年ごとに、変換効率が何%台のものが何報出たかを数えてグラフにしたものを1月に作成していましたが、それを、現時点で集めている情報で更新してみました。昨年中に公開された論文で20%以上の単セル変換効率を報告しているものは1000報に迫ります。今年は、これまでに情報を収集した中で、25%台の効率を報告している論文が24報、24%台が87報などとなっています。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、episode7 「CRESTが残したもの」に続く episode8 「自己組織化」が面白い では、手島先生、小島君が表に出てきました。そろそろ、誰がペロブスカイトと色素増感太陽電池を組み合わせたのか、という重要なポイントが出てきそうです。
各府省からの概算要求が提出され、資料の一部が公表されています。従来は一斉に当日公開でしたが、追って掲載されていくものと思います。先日の日経記事「GX・再エネ推進に重点 経産省、2.4兆円概算要求」という見出しがおかしい、と書いていましたが、経産省・概算要求等概要を見ると、確かに、再エネ推進はGX対策費1兆985億円に含まれないのですね。GX対策費は、蓄電池5千億、省エネ補助1.2千億、半導体1千億、自動車1千億、原子炉5百億、スタートアップ支援4百億などが並んでいて、「GXサプライチェーン構築支援事業」は1171億円だけです。そこに洋上風力や水素・アンモニア等も含まれるので、ペロブスカイト太陽電池が1兆985億円の顔のようになっていますが、全く入って来ない可能性もありそうです。
今日の午前中に開催された、経産省・産業構造審議会 グリーンイノベーションプロジェクト部会 グリーン電力の普及促進等分野ワーキンググループ 第6回では、グリーンイノベーション基金事業「次世代型太陽電池の開発」の今後について議論されたようで、資料14ページを見ると、研究開発内容@「次世代型太陽電池基盤技術開発事業」について、期間を最大5年間延長することが提起されています。15ページでは、それによる増額は30億円で、「新たに公募は実施しない」ことも書かれています。ということで、後半5年間に残るかどうかは、産総研、東大、京大、立命館の争い、という構図になります。これらにより、産総研・大学による@が80億円→110億円、企業によるAが120億円→160億円、まだ始まっていない実証事業Bが298億円→378億円 となります。これらは今年度予算の話なので、上記の来年度分概算要求とは別です。
8月4日に、BSテレ東「日経モーニングプラスFT」で表示された「カネカのタンデム型太陽電池」の画像について、「モックアップのような感じがしないでもないですが」と書いていましたが、上記委員会資料(p.4)では、写真の説明に、しっかり 「ペロブスカイト太陽電池サブモジュール(モックアップ)」と明記されています。他にも同様の指摘があったのでしょうか、それとも、関係者がここを見ているのでしょうか?
パナソニックから、世界初、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池 Fujisawaサスティナブル・スマートタウン内で長期実証実験を開始 がニュースリリースされ、日経電子版日経XTECHなどで報道されています。日経電子版では「2028年までに参入」と控えめな表現ですが、ロイターでは「5年以内の量産化目指す」と強気です。
 既に
p-perovskite.com というサイトができており、気合いが感じられます。既にモノがあるのに、各所でCGイメージ画像が用いられているのは、まだ「できていない」各社と異なり、「見せられない」技術が形になっているのでしょう。明日から見学開始という、住めば自ずとエネルギーがうまれる家 「Future Co-Creation FINECOURT III」 では、各種技術が盛り沢山のようです。藤沢市は、微妙に遠いのですが。。。
「第5回CEFIA官民フォーラム」にてフィルム型ペロブスカイト太陽電池を紹介・展示」というニュースリリースが積水化学から出されています。バリ島でプレゼンテーションしたのは、別所先生ですね。
生産技術研究所にて進行中の極秘(?)プロジェクト、山積みだった撤去材片付き、冷媒配管の先には室外機が設置・接続されていました。外扉を開ける際に、ぶつかりそうな感じもありますが。
【9/1追記】 やっぱり、扉がぶつかって全開にならないようです。
30日(水) 日経記事「経産省概算要求2.4兆円、国内投資拡大へGX予算上積み」にはペロブスカイト太陽電池の写真があり、その下に「薄型のペロブスカイト太陽電池などの国産化を支援する」と書かれていますが、本当にそうなるでしょうか。経産省は、そういうつもりでNEDOに運用させているのでしょうが、現場には届かない傾向があります。
別冊日経サイエンス「気候危機と戦う 人類を救うテクノロジー」に関するPR TIMESが出ていますが、もとの目次を見ると、これまでに日経サイエンスに掲載された記事の再録のようですね。こちらとか。それにしても、「戦う」とか「人類を救う」とかって、アメリカうけのタイトルですね。
6月末に30cm角ペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率20.79%とリリースしていた、中国・广东脉络能源科技有限公司(Mellow Energy) が、今度は、30cm角ペロブスカイト太陽電池モジュール(800.9cm2)で変換効率21.50%(NPVMのI-V測定値)とリリースしています。翻訳は、報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)から。
スーパーブルームーン」が、生研研究棟から昇ってきた位置が絶妙だったので、雲に邪魔されつつも、パラボラに乗せてみました。角度を変えると、乗っている感じになります。ただ、ピントの合い方は、こちらの段階のほうがよかったです。
29日(火) 日経記事「窓や壁と一体の太陽光発電 環境省が設置補助導入へ」で環境省の概算要求内容に言及されています。読めない人はこちら。これで恩恵を受けそうな2社に、下記のような評判がありますが。。。。 本件、これまでソーラーカーポートやソーラーシェアリングなどを補助していた事業(p.3)の拡大版でしょうか?
日経記事「価格交渉、積水化学・トーエネックが最低評価 経産省」という、見出しだけでは何のことか分からないものですが、要するに下請けからの評判が最悪らしいです。元ネタはこちら資料かと。 記事の配置的に、不祥事っぽく見えます。
建築工事で「負の連鎖」が発生か?」ということですが、先端研3号館南棟西側壁面工事の遅延も、ある意味、巻き込まれ事故でしょうか。ボコボコになったダクトを見るに、現場管理も微妙な状況でしょうか。
低照度でも発電が可能な太陽電池モジュール「α-1」販売開始。両面発電、国際基準の2倍の耐荷重仕様で豪雪地域に特化!」というニュース、こちらにも出ていますが、元リリースを出しているのは、日本住宅総合開発株式会社です。こちらで詳しく説明されています。
日経電子版記事では「大阪ガスとENEOS、合成メタン量産へ 日本初」という見出しですが、果たして紙面にはどういう見出しが出るでしょうか。元リリースはこちら参考資料です。
【8/30追記】紙面見出しは「合成メタン 日本初量産へ 大阪ガスとENEOS」と、電子版と同様でした。 が、両記事の本文冒頭で、「合成メタン(e-メタン)を量産すると発表した」と書かれているところ、元のリリースでは「e-メタンの大規模製造に関する共同検討を開始」となっていて、量産するとは断言されていません。
環境省の「デコ活」推しに力が入ってきました。 さて、普及するでしょうか。 といって、このロゴを使うにはデコ活宣言が必要とか。
生産技術研究所にて進行中の極秘(?)プロジェクト、コンクリート圧送車が登場し、床面のコンクリート打設中でした。よく見たら昨日の写真にも写っていましたが、冷媒配管などが外壁貫通して設置されていました。もはや全然極秘でない雰囲気ですが、工事関係者以外は近寄らない場所なので、他に誰も気づいていないかもしれません。
先端研構内中庭の桜の木は、盆前に薬剤散布されて毛虫が一掃されたと思っていましたが、一部には残っているようで、徐々に葉が減っています。写真中央に写ってます。それにしても、iPhoneのカメラで撮ると、手前も遠くも写っているのに虫だけボケるように感じるのは、認識して画像処理されるのでしょうか。
もう忘れられそうになっていますが、こちらにもあるように、感染者数は増加中です。
28日(月) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の連載 ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」、予告通り(?)、episode7CRESTが残したもの でCRESTが登場しました。CRESTの研究領域「量子効果等の物理現象」に関しては、先週金曜日に書いた通りですが、ここではCRESTは軽く流されそうですね。そろそろ手島先生が主役になるでしょうか。
Buried Interface Engineering Enables Efficient and 1,960-hour Isos-L-2i Stable Inverted Perovskite Solar Cells」と題する論文、タイトルにそのままISOSプロトコル名が出ていますが、これだと知らない人には何に対して安定なのか分からないと思われます。ISOSは、そこまで確立されたのでしょうか? これまでにも、文章中で ISOS-〇〇 protocol と書いて、文献をつけているパターンは数多くありましたが、タイトルに入っているのは、指折り数える程度だった気がします。と思って、Web of Scienceで改めて検索したら、まだ1報しか出てこないレベルです。
そういえば、そのISOSプロトコルを宣言した論文「Consensus statement for stability assessment and reporting for perovskite photovoltaics based on ISOS procedures」が発表された際に、日本が無いと衝撃を与えた図、いつの間にかフェードアウトしている感じですが、どこかに残っているでしょうか? また、日本は、このconsensusに同意するのでしょうか? そこは、会議しだいでしょうか。
日経電子版記事「経産省の概算要求、2兆4000億円超に GXを本格化」は、紙面掲載版で「GX・再エネ推進に重点 経産省、2.4兆円概算要求」という見出しになったようです。GX推進対策費1兆985億円に対し、洋上風力調査事業75億円、太陽光導入促進補助158億円とか、2ケタ違うものを並列に書く見出しは、誤解を誘起するつもりなのでしょうか。というか、再エネ推進はGXに含まれるのでは?
経産省・産業構造審議会・グリーンイノベーションプロジェクト部会・グリーン電力の普及促進等分野ワーキンググループの開催通知が、さりげなく出ています。昨年11月に開催された第3回と同様かと思ったら、関係者は知らず、時間も短いので、残り300億円の配分や、追加予算の扱いに関する議論なのでしょうか。
Perovskite-infoで、東芝が面積703cm2のフィルム基板ペロブスカイト太陽電池モジュールで効率16.6%を達成したと書かれています。元ネタはpv magazineのようですが、とっても今更感があります。上述の昨年11月開催の第3回ワーキンググループでの東芝説明資料の中でも(p.12)普通に書かれていたもので、国内では当たり前になっていましたが、そういえばプレスリリースされてなかったですね。
先週後半は、先端研を会場として学会が開催されていましたが、その準備段階で、透明アクリル板の衝立(ついたて)が用意されていたので、まだ必要なのか、と思ったら、使用目的は掲示板でした。
生産技術研究所東側でクレーン車が作業中でした。何を吊り上げていたのか分かりませんが、先週後半には山積みになっていたコンクリート壁解体破片が無くなっていました(暗いので画像が不鮮明)。いっぽう、配管等の撤去物は残っていました。コンクリート片は土日に片付けられたのかもしれませんが、今日の作業だったとすると、作業効率としていまいちな気がします。
駒場IIキャンパス東門脇の早咲き桜としだれ桜、いずれも葉がほぼ食い尽くされました。今年も秋の開花が見られるでしょうか。
そろそろ猛暑も終わりが見えてきて、ドライルーム運転も無事に夏を乗り切った、と思いつつ出勤したところでアラームが鳴り響いていました。業者による点検の結果、部品交換が必要、ということで、しばらくの間、
  ■■■ ドライルーム稼働停止 ■■■
です。ということで、今日は通常の平日に比べ、電力消費が少々少なくなっています。
27日(日)  
26日(土) 再掲ですが、8月28日(月) 16:30-19:00 に、東京財団政策研究所オンラインシンポジウム異次元エネルギーショックへの日本の対応が開催されます。
25日(金) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」の ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」 連載、episode1「着任の日」、episode2「人工網膜と色素増感太陽電池」、episode3「創業するならダンゼン横浜!」、episode4「ペクセルに来た二人」、episode5「パイオニア」に続く episode6「理論を実証せよ」では近藤高志先生が主役になっていますが、そろそろ(次回?)、讃井先生が代表のCRESTが登場する頃かと思います。
私が修士・博士課程、ポスドク初年度で関わった、科学技術振興事業団(現:科学技術振興機構 [JST])の戦略的基礎研究推進事業(現:戦略的創造研究推進事業 [CREST])の研究領域「量子効果等の物理現象」で、私が関わったのは「超構造分子の創製と有機量子デバイスへの応用」で、理研・雀部博之主任研究員が代表、東大の菅原正教授、阿波賀邦夫助教授、村田滋助教授、深津晋助教授、瀬川浩司助教授が「有機量子スピン素子グループ」を構成していました(→事後評価結果)。そこが瀬川先生と私の関係の初めでもあるのですが、そこの並びの課題として、「自己組織化量子閉じ込め構造」があります。検索すると、こちらとかこちらのような報告書が出てきます。「ハロゲン化鉛2次元ペロブスカイト化合物」、「層状有機−無機ペロブスカイト型化合物」といった表現が度々登場しています。
さて、このCRESTは、どのように記事に登場するのでしょうか。
日経電子版では「防衛力強化へ、研究開発9分野を指定 関係閣僚初会合」と報道されている、総合的な防衛体制の強化に資する研究開発及び公共インフラ整備に関する関係閣僚会議で提示された9つの総合的な防衛体制の強化に資する研究開発の推進のための重要技術課題、「@ エネルギー」の中の「新たなエネルギー源からのエネルギー創出」に太陽電池が含まれるか微妙ですが、情報関係はいろいろ絡みそうですね。あいまいな「F マテリアル」は、括弧内を削除すると、「新材料・素材の創製、多機能性を有する材料の創製、高性能な材料の創製」となって、何でも含まれてしまいそうです。
日経電子版記事では、「日立ハイテク系、分析機器をネット販売 最短7日で納入」ということで、写真の下に「分光光度計をアマゾンで購入できる」 とありますが、紙面掲載版では、「分光光度計アマゾンで購入できる」 と、宣伝のような微妙な日本語になっています。元リリースはこちら
画期的な太陽光発電技術「ソーラーリーフ」コンセプト」という報道、この論文に関するプレスリリースに基づくものですが、少々盛り過ぎかと。
先日剪定作業が行われた研究棟前のイチョウの木、ところどころに枯れた枝( / / )が見られますが、拡大して見ると、枝が折れているようです。剪定実施前に、これまで直射日光が当たっていなかったところに急に当たるようになると枯れるかもしれない、と言われていたので、そのせいかと思ってしまっていました。いっぽう、トチノキのほうは、日焼けっぽいですね。
24日(木) ここ3週間で、プロットの遅れを回復すべく努めた結果、8月3日時点に比べて、下位側が少し広がったのですが、あまり違いが出ません。拡大版は、さらに違いが分かりません
ベルギー・imec / Solliance によるペロブスカイト太陽電池モジュールの論文、論文の形で報告された中では最大面積の784cm2ですが、効率11.65%だと、モジュールプロット右下のほうで目立つ形になります。また、ローマ大のPET基板モジュールの論文、ひとケタ台の効率だと、さらに右下で目立ちます。
日経記事「中国新興、曲げられるペロブスカイト太陽電池を量産化」は、中国スタートアップに詳しい36Kr報道「期待集まる次世代型ペロブスカイト太陽電池、中国企業が30億円を調達し量産化に注力」によるもので、ここでは既に7月11日に紹介した通りです。また、日経BP記事「ペロブスカイト内臓のカバーガラスでタンデム化、国内VCが出資」に登場するCaeluxは、ここでは8月15日に紹介した通りです。
【8/25追記】 紙面掲載版 「曲げられる太陽電池量産」 は、先日の 「曲がる太陽電池 量産」 と同様、見出しだけ意味が違います。まだ量産していません。
23日(水) 積水化学 「ペロブスカイト太陽電池」 開発に手応え 「2025年の事業化」 は可能か、加藤社長を直撃」してどういう答えが得られたのでしょうか。って、こちらでは中身が読めないのに、なぜ台湾では既に内容が紹介されているのでしょうか?
「反ESG」関係の記事が続々と出てくるようになりました。
「反ESG」機運、米国で強まる S&Pは定量評価を停止
米S&Pグローバル、企業のESG採点を停止 政治分断映す
フロリダ州で反ESG法成立 デサンティス知事が署名
反ESGの拡大に注意を
ESG光と影・再構築への道@:米国発の逆風、ESGマネー奔流 脱炭素のあり方探る
扱いが難しいですね。
今日の北海道は暑かったようで、観測史上1位の値が各所で更新されています。中には、今年何度も更新しているところもあります。避暑地も再考が必要ですね。
連日雨柱が立っている先端研北方には、キノコ雲が立つほど上昇気流が強いようです。
通勤中、土砂降りの雨の空模様です。そういう風には見えないと思いますが。駒場と違って、雨は避けてくれません
22日(火) 日経スクープGXに2兆円超、政府概算要求 複数年で民間投資後押し だそうです。読めない人も多いでしょうから、部分的に示します。
政府は2024年度予算の概算要求で、脱炭素に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)分野に2兆円超を要求する。・・・・複数年度にわたって予算を使えるようにして民間投資を後押しする。23日に開催する政府のGX実行会議に要求案を示す。2兆円超のうち1.2兆円超は24年度の予算となる。脱炭素の実現には官民による長期にわたる取り組みが重要になるため、残りの予算は3〜5年程度かけて執行できる仕組みにする。次年度以降の措置を約束する「国庫債務負担行為」を活用する。たとえば脱炭素につながる国内の供給網(サプライチェーン)を整備する事業には5年間で1.2兆円を投じる。水素を生み出す水電解装置や蓄電池、薄型で建物の壁面などに設置できるペロブスカイト太陽電池、洋上風力発電などの国内生産を後押しする。・・・・

NHKニュースでも、
脱炭素へ国債活用し投資など支援 来年度予算案に1兆2000億円余 と書かれています。GX実行会議のサイトには明日の会議の情報は出ていませんが、明日になれば何か出ていることでしょう。
NEDOがカーボンニュートラル実現に向けた重要技術を俯瞰・評価した「持続可能な社会の実現に向けた技術開発総合指針2023(NEDO総合指針)」を策定したとニュースリリースしています。3年前の同指針2020を更新するものかと思いますが、なぜかニュースリリースには指針そのものへのリンクがありません。いちおう、持続可能な社会の実現に向けた技術開発総合指針2023 にリンクしておきます。
併せて、NEDO TSC(技術戦略研究センター) Foresight 短信レポート「ポストコロナ社会におけるイノベーション像」 を公表したことについてもニュースリリースされています。
東芝エネルギーシステムズが、バヌアツでのLEDランタンのシェアリングサービスの試行についてニュースリリースしています。なんとなくWASSHA方式と似ている気がしますが、どうなるでしょうか。
池袋からは川崎の雨柱が見えたらしいですが、駒場の北方には、竜巻を思わせるような雨柱が見えました。それにしても、ゲリラ豪雨が駒場付近を避けていくように見えるのは、何か地形的な要因でしょうか。夜中は逆に狙われがちですが。
昨日はRATOのシニアリサーチャーから事務局宛にトウモロコシが届いたのですが、RATOに誰もいなかったので、研究室メンバーで山分けしました。が、無農薬を明示するごとく、ある学生の取り分から、わりと大きいイモ虫が出てきました。という事実は、だいたい消費されるであろう時期まで隠蔽(?)。
21日(月) 日経記事で、グリーンイノベーション基金事業で水素航空機の燃料電池への支援が開始される情報が出ていますが、ネタ元はどこなのでしょうか。基本的には、こちらで予告されている公募の件かと思いますが、予告でも本公募でもないタイミングで報道が出てくると、関係企業の株価に影響しそうです。
GX実現に向けた取り組みについて」というインタビュー記事、語っているのは、記事では局長の肩書ですが、現在は事務次官の飯田氏です。
Perovskite-infoにて、Power Roll社の資金獲得が報じられています。同社は、Roll to Roll プロセスでのフィルム型ペロブスカイト太陽電池生産を意図しているようですが、どの程度の実力なのでしょうか。
中国・北京兴晟能源有限公司が、数千万元の融資を受けて、ペロブスカイト太陽電池に参入すると報道(→翻訳)されています。ただ、太陽電池の生産工場とペロブスカイトの研究所開設と書かれているので、まだペロブスカイトの生産に入るわけではなさそうです。
2秒アニールという論文ですが、いろいろ盛り過ぎで無理がある感じがします。「Graded Energy Funnels」 も、「Band-aid」healed heterointerfaces も、ちょっと違うような。ランクを上げようとして無理した感じでしょうか。
先端研3号館南棟西側壁面工事用足場のうち、屋上の壁の内側部分が撤去されました。いまいち存在意義が分からなかったのですが、アンカーだけでは不安なので裏側から足場を保持していたのでしょうか。その部分も、しっかり跡が残っています。ダクトの上被さっていた部分が撤去されると、ボコボコになったダクトが目立ちます。
生産技術研究所にて進行中の極秘(?)プロジェクト、解体されたコンクリート壁の残骸が、さらに増えました。鉄筋は無いのか、と思っていたら、しっかり分別されていました。一方、入口となる側でも、先日の先進導坑状態から切り広げられて、だいたい開口していました。トンネル掘削したような雰囲気を脱却するには、ひと工夫が必要な感じです。
ドライルーム工事で、開口部を作る予定の場所にあったコンセント類が撤去されました。元の状態の写真が無いと、何だか分からないかと思いますが。
連休中の薬剤散布対象から外れていた1号館脇駐車場周辺の桜の木は、葉がほぼ食い尽くされていますが、微妙に残っていて、完全に無くなるところまではいかないように見えます。そのほか、東門脇などを含め、食害進行中なのは、キャンパス周縁部です。近隣への薬剤の影響を懸念したのかもしれませんが、逆に、近隣に毛虫が拡散するという影響が出る気がします。
ある意味、湧き上がる雲のようにも見えるものだと思っていたら、東から西へ流れて行って、 局所的な雨になったようです。夕方になると、だいぶ秋らしい空が見えるようになりました。青色の深みが違います。そろそろ夏も終わりですね。
夏休みが終わったこともあり、駒場IIキャンパスの電力使用量の本日最大値が 4,720kWhとなり、契約電力4,704kWhを超過した模様です。この夏、何回目でしょう?
一応ここは掲示板の類でなく日記なので、記録の意味で書いておきます。
S教授とK事務局長のコロナ感染が確認されました。
20日(日)  
19日(土) 再掲ですが、8月28日(月) 16:30-19:00 に、東京財団政策研究所オンラインシンポジウム異次元エネルギーショックへの日本の対応が開催されます。
18日(金) 日経朝刊に 曲がる太陽電池 量産 という記事が出て、積水化学の株価が上がったようです。記事の文章は、昨日の日経イブニングスクープ「積水化学「曲がる太陽電池」30年までに量産 中国勢追う」の文章と同じですが、見出しが、既に量産できたと誤解させるようなものになっています。1兆円弱の時価総額の企業の株価が2.5%上がると、25億円ほど時価総額が増えることになり、100億円投資もすぐに元がとれそうです。新たな動きがあったり、企業が発表したりしたわけでなく、報道機関が恣意的に情報を出すことで、それぐらいの資金が動いてしまうのですね。
昨夜に後追いで出てきた「曲がる太陽電池、基礎研究で中国先行 安全保障リスクも」という記事は、電子版でこういう分量がありましたが、紙面では、見出しが「「次の太陽電池」中国先行」となり、記事の後半がカットされています。紙面だけだと、ポイントが分かりづらいですね。
上記日経記事「曲がる太陽電池、基礎研究で中国先行 安全保障リスクも」について、元データを提供したフロンテオがリリースを出しています。記事に登場する同社の山本取締役は、来週8/22(火)に、東大先端研の井形先生と、経済安全保障勉強会「経済安全保障に関する海外の最新動向(後編)〜G7から見える半導体覇権の行方、ディスインフォーメーション脅威と対策、経済的強靭性など〜」というZoomウェビナーを開催するようです。で、その山本取締役は、元はアドバンテッジリスクマネジメントに在籍していた方なのですね。記事の最後に、こう書かれています。
フロンテオの山本取締役は「技術流出しているリスクは十分にある。協業先や共著相手の過去の執筆記事や背景調査が必要だ」と話す。
生産技術研究所にて進行中の極秘(?)プロジェクト、解体されたコンクリート壁の残骸が、さらに増えました。物量が大きいです。
今夜の新宿方面、背後に遠くの稲妻が見えます。動画切り出しなので画質が粗いです。一昨年は動画版でした。
17日(木) 日経イブニングスクープ積水化学「曲がる太陽電池」30年までに量産 中国勢追うって、どのあたりがスクープなのでしょうか。既に「積水化学の「ペロブスカイト太陽電池」 25年事業化へ量産体制の確立進む」とか、「曲がる太陽電池、30年までに普及 政府が公共施設に導入」とか報じられていますが。
本記事、いちおう、こういう全文です。「中国勢追う」に呼応するように、「曲がる太陽電池、基礎研究で中国先行 安全保障リスクも」という記事が後追いで出てきました。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」のドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」連載、episode1「着任の日」、episode2「人工網膜と色素増感太陽電池」、episode3「創業するならダンゼン横浜!」に続く episode4 ペクセルに来た二人、池上先生が手島先生の引き立て役になり、最後のところで盛り上がってます。
ペクセルに入社してすぐの05年4月だ。桐蔭横浜大に所属する若手研究者らが集まり、大学院生の前でそれぞれの研究を紹介する機会があった。池上はそこで過去の研究の話をしたが、手島はこれからの研究の話をしていた。
「宮坂研の色素増感太陽電池と、自分が発光特性を研究してきた材料≠組み合わせられるのではないかと思っています」
手島が研究してきたという材料を池上は聞いたことがなかった。それは「ペロブスカイト」という名だった。
記事でドンキの店舗の例として出ている写真が、いったいどこの店だろう?と気になって調べたら、だと気付くには、だいぶ時間がかかりました。
16日(水) 5月に先行公開されていた、変換効率25.86%の逆構造型ペロブスカイト太陽電池の論文が本誌に掲載され、ページ番号が付いたので、改めて紹介します。今のところ、逆構造型での最高効率ですが、効率プロットに現れているように、最近は逆構造型の性能向上が著しいです。また、このデバイスは、ITOの上にいきなりペロブスカイト前駆体溶液を製膜していて、正孔輸送層が無い逆構造型となっています。
東大の工事等入札・発注情報の中に、ひっそりと「東京大学(本郷)赤門脇トイレ(仮称)他新営その他工事」が公告されていますが、ある意味、東大の威信をかけたプロジェクトかと思います。キャンパスマップに表示される屋外トイレは、本郷キャンパス全体で2ヶ所しかありませんが、そのひとつである赤門脇のものが、All Gender Restroomになります。まだ一部に誤記がありますが、案内板(案)のように、各種機能満載の3部屋式です。このあたりに、こういう配置になるようです。日本語表記は、「ゆったりのトイレ」、「奥行きのトイレ」、「小回りのトイレ」と、あいまいな表現ですが、表示板(案)は明確にジェンダーフリーです。赤門脇という象徴的な場所でもあり、話題になるでしょう。さて、これが完成したら、キャンパスマップに示されるマークは、どういうものになるでしょうか(現状は男女マーク)。
生産技術研究所にて進行中の極秘(?)プロジェクト、工事が進んでいるのか、それらしい雰囲気が見えず、どうしているのかと思っていたら、解体されたコンクリート壁や撤去された配管類の残骸が、こちらにありました。やっぱりトンネル掘っている風情ですね
工事用足場の向こう側に見通しが効く機会は、なかなかないと思われるので、パノラマ写真にしてみました。
連休中に害虫駆除のための薬剤散布が行われたので、構内の大部分の木からは毛虫の姿が消えていますが、1号館脇の桜は対象外だったらしく、よく見ると( / / )多数固まっています。高いところは肉眼で確認できませんが、望遠してみると( / )あちこち分散しています。
15日(火) いちおう有給休暇、2日目です。
桐蔭ニュースで予告されていた昨夜放送のBS11「報道ライブ インサイドOUT」がYouTubeで公開されています。題して「シリーズ・日本の宿題@ エネルギー問題の救世主? ペロブスカイト太陽電池」。  「救世主」って、ついに宗教になってしまったのですね。
「ニュースイッチ/日刊工業新聞」によるドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」の連載が続いていますが、
episode1「着任の日」
episode2「人工網膜と色素増感太陽電池」
episode3「創業するならダンゼン横浜!」
って、話の方向性は大丈夫でしょうか。
米国・Caeluxのサイトは、さっぱり情報が更新されないので、そういう企業なのかと思っていたら、台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)の「最新情報」で、何やら紹介されています。元ネタが何なのか分かりませんが、Caeluxは、Twitterでは盛んに発信しているようで、該当する写真とか、2400万ドルとか、断片的な情報が含まれるTweetが出ています。アカウントが無いとTwitterが読めなくなったのが障壁です。
連休中に害虫駆除のための薬剤散布が行われたので、構内の大部分の木から毛虫の姿が消え、どうにか葉を保っていますが、駐車場付近は対象外だったので、ほぼ食い尽くされそうです。大きくなった毛虫が、残った葉を求めて彷徨っています。この木では、インパクトのある光景が見られましたが、拡大するのは、やめましょう。
14日(月) いちおう有給休暇です。「夏休み」ではありません。教養にて1日目。
ペロブスカイト太陽電池の安定性が効率と同じ傾向を示すという論文、一定の条件の範囲内ではそうなるだろうと、たぶんみんながなんとなく想像していたであろうことを、しっかり論文化してくれました。基本的には、よくできたセルほど耐久性が高い、ということになりますが、耐久性を検討する上では重要なファクターですよね。ただ、異種組成/プロセスのものを比較すると、必ずしもそうならないですよね。
台風接近の余波で、青空と豪雨が数分で移り変わる空模様です。こういう分布で、遠くに雨と晴が混在して見える中、さすがに渋谷駅ビル屋上に人影は見えません(参考:昨年)。
人気(ひとけ)が無いせいか、あるいは、害虫駆除のための薬剤散布の影響か、小鳥が活発に活動し、カラスの挙動が不審な構内です。
研究棟前の銀杏(イチョウ)の木には、銀杏(ぎんなん)の実が、鈴なり鈴なり鈴なり状態ですが、こちらの木それほどなくこちらの木だいぶ少ない感じです。
連休中に、搬入作業の支障となる樹木の剪定作業が行われ、見通しがよくなりました。さっぱり見えなくなっていた道路が見えるようになりました。さすがに11年前の冬の搬入の時ほどは見通せませんが。クレーン設置予定方向の見通しも良くなり、11年前にはかないませんが、先日の近隣研究室の搬出作業よりは操縦しやすそうです。
下から見ると、予想より大胆に切られていて、11年前の状態は無理として、直近よりかなりすっきりしました。先日の搬出作業の際は見えにくかった角度も、多少、見えやすくなりそうです。さすがに自動印刷機搬入初回ドライルーム資材搬入の際より条件が厳しいですが。
枝の切り口が見えていると、年輪を数えてみたくなりますが、微妙に見えません
13日(日)  
12日(土)  
11日(祝) 中国・Sunport Power社製フレキシブル太陽光パネルの国内販売を手がける電巧社が、今度は黒色モデルを投入するようです。耐久性が気になりますが、耐久性のない屋根向けの製品なら、それでよいのかもしれません。元リリースはこちら
10日(木) 先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事、台風に備えてか、足場を覆う布が一部たたまれ、壁面が見えそうになっていました。しかし、角度的に、そうとう引いて撮らないと、壁が見えません。取り付けられたパネルが、見えそうで見えない感じです。
今年も毛虫群が研究棟に侵攻開始し、廊下を占領しはじめました。樹上の写真は、あまり拡大しないほうが無難です。明日から薬剤散布作業が予定されているので、ギリギリ間に合った感じでしょうか。
9日(水) グリーンイノベーション基金事業「製造分野における熱プロセスの脱炭素化」の実施予定先が公表されましたが、幹事機関は「脱炭素産業熱システム技術研究組合」です。同組合は、こちらによると、2023年5月15日に法人番号が指定されたようです。で、GI基金事業の公募は5月26日が締切だったわけですが、そういう発足したてのところが受託可能なら、有機系太陽電池技術研究組合などは堂々と幹事になれそうですね。
WWFの方が積水化学を訪問した結果として、ペロブスカイト太陽電池のことを紹介しています
KDDIのコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」で開催されているイベントを紹介する「東京ウォーカー」の記事に、展示されているエネコート社のペロブスカイト太陽電池が登場しています。
Oxford PVが、Germany Trade & Invest (ドイツ貿易・投資振興機関)の動画「Going Green - Germany's Energy Transition」に登場していることをツイートしています。その動画の中で、
We chose Germany as the place to demonstrate and scale to manufacturing. It's a perfect environment if you want to have simultaneously good, talented, engineering, talented operating staff and of course an environment that nurtures manufacturing.

と語っています。ということは、イギリスには、そういうものが無いということですね。
8日(火) 文部科学省報道発表「科学技術・学術政策研究所「科学技術指標2023」及び「科学研究のベンチマーキング2023」の公表について」に基づく各社報道、
朝日「日本の研究力、低迷から抜け出せず 注目の科学論文数13位に下落
読売「日本の注目論文、イランに抜かれ過去最低の13位に転落…1位中国の7%どまり
産経「注目論文数、日本13位に転落 過去最低更新 イランに抜かれる
毎日「日本の注目論文数、過去最低13位 新興国躍進で相対的に低下か
共同「注目論文数、過去最低の13位 低迷続きイランに抜かれる
時事「注目論文数、日本は10位圏外 国別比較、過去最低 文科省
NHK「自然科学分野で引用回数多い論文の数 日本は過去最低の13位
JNN「注目論文数 日本10位から12位に 初めて韓国に抜かれる 「上位10%論文」ではイランに抜かれる
FNN「日本の科学技術力に“陰り”…世界の研究者による論文引用数が過去最低の12位に 初めて韓国にも抜かれる 文部科学省
日経「中国、科学論文で3冠維持 日本は質でイランに抜かれる
ANN「「質の高い論文数」中国が2年連続で世界1位に 日本は過去最低の12位
だいたい日本に注目した見出しですが、昨年は「中国、科学論文で世界一 「質」でも米抜き3冠」、一昨年は「中国論文、質でも米抜き首位 自然科学8分野中の5分野」だった日経は、今年も中国に先に目が行くのですね。
中国・深圳現象光伏科技有限公司が、逆構造ペロブスカイト太陽電池で変換効率25.51%、正孔輸送層無しのペロブスカイト太陽電池モジュールで20%超の効率を達成した(→翻訳)と報道されています。同社は昨年8月設立で、今年末に50MWパイロットライン、今後2年間で1GWの製造ラインを計画しているようです。
物性研からの東大プレスリリース 「光に操られるスピンの超高速な動きを可視化する装置を開発 ―スピン流が光で発生する瞬間を捉えた ―」 では、ペロブスカイト太陽電池での光吸収が全てS-T遷移のような書き方ですが、そこは効率に関係するところではないと思います。重原子だらけのペロブスカイトではS-T遷移は多いでしょうが、普通の吸収も多いはずです。ふつうにバンド構造に分極が生じていて、電荷分離や輸送に影響する、という説明でよいはずですが。というか、そもそも現時点では未だペロブスカイトに直接関係する結果は得られてなくて、話題性に乗っているだけと見えてしまいます。
これらの写真( / / )、ピントが合っていないのが救いですが、よく見ると、見たくないものが写っているはずです。こちらは、虫が大丈夫な方だけ見てください。駒場II生協前の木々です。
研究棟前の銀杏(イチョウ)の木、今年も銀杏(ぎんなん)が鈴なりです( / / / )。黄葉も進んでいます。
ドライルームを再拡張するための壁撤去工事が完了しました。パッと見ても分かりにくい比較写真ですが。
7日(月) 「ニュースイッチ/日刊工業新聞」による、ドキュメント 「ペロブスカイト太陽電池誕生」。全15回くらいの予定とのことですが、どこまで実際の事情が開示されるでしょうか。
シャープの色素増感太陽電池技術についての解説記事です。「共通転移」についての説明が微妙な感じがしますが、モジュール化する時のセル間接続に金(Au)微粒子を使っているのですね。
産地偽装事件、Made in America の太陽光パネルにも生じたようです。それにしても、First Solar の海外生産品を分解して自社製品として売る、という、バレバレの偽装をやるものなのですね。
ガストの再エネ100%店舗のニュースですが、併せて、リコーの各種太陽電池が設置されたセブン-イレブン店舗も紹介されています。
最近は感染者数グラフを示した記事は見かけなくなっていましたが、出ても、もうあまり話題にならないですね。
先端研正門〜13号館のケヤキ、先日書いた13号館側に加え、正門寄りの別の木も葉が茶色くなっています。もともと葉が少ない木ですが、枯れつつあるのでしょうか? いや、もう明日は立秋なので、秋の装いでしょうか。そういえば、黄葉も進み始めた感じです。
3号館ベランダに血の海というわけではないですよね?
この状況だと、晴と雨が明瞭に見えます。流れる雲が頭上を避けていくように見えるのは、遠近法の影響だけでは無いでしょう。この付近では、南側で湧いた雲が薄くなっていくところしか撮れなさそうです。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事、網がかぶせられていて分かりにくいですが、以前は露出していたコネクタ部にカバーが付き、はみ出していた配線収納されました。ほぼ完成でしょうか。
ドライルームを再拡張するための壁撤去によって生じていた隙間が埋められました。これによって、並ぶスイッチが益々まぎらわしくなりました。
6日(日) ドラッグストアで、薬効成分の多いものは売り切れとか薬剤師不在とかで入手し難く、とりあえず旧式にシフトです。正確度はわかりませんが、こちらこちらのように、流通が追いついていないのかもしれません。
5日(土)  
4日(金) 研究室のドライルームを再拡張する工事の最初のポイント、建物の壁撤去が、1日もかからず終わりました。まだ仕上げ前ですが。隣り合っていた部屋のスイッチが並ぶ風景が、微妙です。これで、ドライルームの壁が隣室から見えるようになりました。
東大の工事等入札・発注情報のところで、「東京大学(本郷他)太陽光発電設備(II期)設計業務」の情報が公開されています。第I期では太陽電池出力1.2MW、PCS出力950kWでしたが、第II期では5MWの予定とされていたので、駒場にも多く設置されるかと期待していたら、この配置図を見ると、柏キャンパスが中心ですね。駒場IIでは、既に設置されている13号館と、プレハブ2棟だけです。しかも、食堂棟は、日照条件が悪そうな気がしますが。
この入札は電気設備の設計業務ということで、太陽光パネル配置図の作成は、株式会社横浜環境デザインが行うようです。
「経産省 概算要求で重点政策 先端分野や福島の復興など」という記事が出ていますが、対応する情報は、産業構造審議会総会資料の中にある「令和6年度経済産業政策の重点(案)について」でしょうか。この資料には多数の項目がある中で、報道だとペロブスカイトが目玉のようです。
日経GXの「新世代の太陽電池 米中が開発競う」という記事、中身が読めませんが、GX Unicornに米国CubicPVが加えられたようです。CubicPV工場の想像図がこの記事に出ています。
中国・大連理工大の史彦涛 (SHI Yantao) 教授が会長・首席科学家を務める众能光储科技有限公司が、50億元を投資して、重慶市江津区に、年産3GWのペロブスカイト太陽電池モジュール生産工場を建設すると報道(→翻訳)されています。これまで众能光储と众能光电を混同してました。白沙工業団地は、このあたりです。Yantao Shi という名前は、フレキシブルペロブスカイト太陽電池の論文によく出ていて、効率21%22.1%22.7%などが報告されています。
宮坂先生が各所に登場するので、桐蔭ニュースも続々と出ています。7月22日 BS-TBS「Biz スクエア」出演8月2日 テレビ東京「日経モーニングプラスFT」出演8月14日 BS11「報道ライブ インサイドOUT」出演予定。ネタに困らなさそうです。
宮坂先生が登場した8月2日放送のBSテレ東「日経モーニングプラスFT」で表示された「カネカのタンデム型太陽電池」の画像、とりあえず新ネタです。モックアップのような感じがしないでもないですが。
昨秋に「エネルギー分野の学者狙うサイバー攻撃相次ぐ」と報道された一環(?)で、S教授のPCが俎上にありましたが、このほど、元締めのNISCがメールデータ漏洩可能性を報じられる状況となり、「NISCが令和4年10月上旬から令和5年6月中旬までの間にインターネット経由で送受信した個人情報を含むメールデータの一部が外部に漏えいした可能性があることが判明したところです」とのことなので、バッチリ含まれていそうな感じです。元リリースはこちら。といっても、他人事なので、、、、。
3日(木) 別ファイルにデータ収集していたので、長らく更新していなかった例のプロットに、追加分を示してみました。最近は有力(と思われる)誌だけ最新情報を収集し、Web of Scienceで全情報を後追いで収集しているので、昨年後半あたりに全情報検索の結果が、今年4〜7月あたりに有力誌の情報が、それぞれ未分類で加わっています。効率24%以上の部分を拡大するとこのようになっています。効率26%を超えているトップグループの更新はありませんが、2番手グループは、年1%増の傾きに沿って伸びてきており、最近は25%台前半の点が増えてきました。25%台前半の効率では、それだけでインパクトを得ることはもはや難しいと思われます。プロットのほうは、追って分類(色分け)します。
駒場IIキャンパスの生産研側の駐車場付近、樹木が年々枯れていき、非常に見通しがよくなっています。やっぱり大木の跡は、何か撒かれていないか気になります。
いっぽう、ケヤキのほうも気になるので、「ケヤキ 枯れる」で検索してみたら、3年前のお知らせが出てきました。木に146箇所の穴をドリルで空けて塩を詰めたのは、現在話題になっているのとは別の、車を並べている会社でしょうね。
PRESIDENT Online にて、「紙のようにペラペラで曇りの日も発電可能…日本人が開発した夢の太陽光電池「ペロブスカイト」の超技術」という記事が書かれています。テレビ東京のプロデューサーによる記事らしいですが、期待は大きいですね。Yahooニュース版もあります。
2日(水) 教養学部附属教養教育高度化機構の「納涼会」
2023年8月2日放送のBSテレ東「日経モーニングプラスFT」の一部がYouTubeにて配信されています。「貼る太陽電池開発競争 日本企業が勝ち抜く策は」 ということで、宮坂先生がゲスト解説です。こちらこちらでフルバージョンが8/8までは見れそうです。
そのうちやってしまいそう、と思っていたら、やっぱりやってしまいました。ペロブスカイト太陽電池の文献情報はExcelファイルにためこんでいるのですが、そこから抽出情報を作るためにコピーしたファイルを編集したはずが、ファイルを「移動」していたらしく、もとのファイルがいなくなっていました。ということで、ほとんどの記録が消えてしまいました。といっても、ペロブスカイトモジュールについてのファイルのほうで、5/9時点のコピーまでは保存していたので、5〜7月に加えた分が消えた形です。この間、いろいろ忙しく、実はあまり進んでいなかったので、実害はそれほどなさそうです。セルの情報を記録した表のデータからたどって、この3ヶ月を復習する機会となりました。急いでやり直しているので、飛ばしてしまうものも出てくるかもしれませんが、見直すことで、抜けていたものが見つかるかも、ということもあります。
↑ ということで、見つかったひとつがポリイミドフィルム基板を用いたペロブスカイト太陽電池モジュールの報告例です。変換効率は低いですが、今のところ、論文でポリイミド基板モジュールは、これしか見つけていません。金メッシュをフィルム中に埋め込んでいる点、ITOの反対面にアルミナ層をALDでつけることでフィルムが反るのを抑えている点がポイントですね。
1日(火) 日経記事「次世代太陽光や洋上風力支援 経産省、24年度予算で要求」って、概算要求の公表まで1ヶ月あるのに、もう判明ですか? 紙面では「「貼る太陽電池」生産支援 経産省、来年度予算で要求へ」(朝刊5面)という見出しだったのでしょうか。もう「生産支援」の段階なのですね。
いっぽう、アジア経済ニュースの書き出しでは、ペロブスカイト太陽電池が2026年以降から急速に普及しそう、と書かれています。もう「普及」を語る段階なのですね。
機関紙「自由民主」の連載シリーズ:新しい資本主義の「扉」に、ペロブスカイト太陽電池が登場したようです。
先日紹介されていた「桐蔭おもしろ体験教室」が開催されたことが報道されています。ペロブスカイト太陽電池の展示は、ニュースリリースの通りだったのでしょう。
先々週に先走りして書いたプラスチックごみ分別に関する学内記事が公開されました
激しい嵐の後は、例によって水位が急上昇し、氾濫危険になったりしますが、水位が下がるのも早いです。今日は気温変化も激しかったです。
生産技術研究所にて始動した極秘(?)プロジェクト、ついでに整備される1階で工事が行われていました。いっぽう、本体である地下では、廊下の先に立ち塞がっていたコンクリート壁に孔が開けられていました。そうとう分厚いコンクリートですが、この範囲に鉄筋が見えていないということは、意外と貫通は容易なのでしょうか。まるでトンネル掘りのようです。下記のボード壁とは難度が違いそうです。
 ↓↑ これら両工事に共通するのは、
壁を取り払うという点です。

2023年(令和5年) 7月
31日(月) 研究室のドライルームを再拡張する工事が動き始めました。まずは建物の壁を撤去するところですが、その前に、壁面についているコンセント等が撤去されました。違いが分かりにくい Before / After ですが。
桐蔭学園の生涯学習講座で、池上先生による「大人のための作って学ぶペロブスカイト太陽電池」が、10月30日11月20日に開催されるようです。さすがに直接の関係者は除外されるでしょうが、ひそかにここを見ている人などは体験の機会があるかもしれません。
今年も毛虫の季節が来ました。って、早すぎです。先々週から、フンが落ちていたり、葉に虫食いが見られたりしていましたが、姿が見えない、と思っていたところ、今日は、この木の下に、落ちていました。例年、8月中〜下旬に建物に大量来襲して気付きますが、例年も今頃からいたのか、今年が早いのか、どちらでしょうか。既に構内の多くの桜が、手遅れ状態になっているようです。
先端研が誇る正門付近のケヤキの木、この変色は、枯れつつあるのでしょうか。この木、5年前に弱って伐採された木の隣ですが、まさか何か撒いてあったりしないですよね?
今日の駒場IIキャンパスの電力使用量、表示上は99.9%になりましたが、大丈夫だったでしょうか?
みなさん同様でしょうが、iPhoneの画面上にいた青い鳥が置き換えられました
今日開催された経済産業省・総合エネルギー調査会の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会の資料を見ると、環境省や国土交通省の資料にも「ペロブスカイト」の文字があります。もはや必須ネタでしょうか。
30日(日)  
29日(土)  
28日(金) 今日開催された東京大学「未来戦略LCA連携研究機構」設立記念シンポジウムの中で大久保理事が学内への太陽光発電設備設置計画を紹介していました。先日、東大の工事等入札・発注情報のところで、「東京大学(本郷他)太陽光発電設備工事(I期)」 の情報が公開されていて、合計で太陽電池出力1.2MW、PCS出力950kWの計画となっていましたが、第2期では、柏キャンパスを含めて5MWの予定だそうです。東京都の補助金で柏(千葉県)に設置すると微妙ですが、内訳が示されていないので、大部分が都内であってほしいところです。
「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」が閣議決定されたそうです。 例によって、再エネの主力電源化という項目の中に、「ペロブスカイト」の文字があります。
国土交通省が、「空港脱炭素化の推進に向けた取組を支援します」ということです。太陽光とかの部分は、実施主体が国交省でなくてもよさそうな感じが。
ここ数日、海外からの訪問者が目立つ、と思っていたら、そういえば光化学の国際会議ICP2023が開催中でした。
肉肉カンファレンス」が室内で行われている間に、外では夜の部に向けて、遠くからでも分かるレベルの煙を立てて準備中でした。100人以上が集まれるのか?と思っていたら、こういう会場でした。
27日(木) 半年以上前の論文ですが、台湾グループによるペロブスカイト太陽電池モジュールの報告で、freely falling anti-solvent extraction (FFASE) が使われています。40cm×30cmのガラス板が、2mの高さから溝に沿って落下してくると、首が落ちそうなイメージになります。分類上は「spin-coat (antisolvent)」という、ごく普通のものに入りますが、だいぶイメージが異なります。
昨日書いたTBSニュースの件、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトで、さっそく紹介されています。どうやって情報を仕入れているのでしょう?
日経記事「綿半系、太陽光発電設備を4分の1に軽量化 工場設置へ」ということで、「折り曲げ可能な」 シリコン太陽電池の活用例です。ペロブスカイト太陽電池が 「曲がる太陽電池」 と表記されるようになったので、その他の曲がる太陽電池について書きにくそうですね。元リリースはこちらです。平米あたり3.5kgですね。
こういう水温が続くと、装置にダメージが来そうです。純「水」と言えるのかどうか。
何度もネタにした都道が開通して半年後の効果について報告されています。さらっと書かれていますが、この都道、78年前の昭和21年都市計画決定だったことが工事初期の看板に書かれていて、構想は関東大震災後らしいので、100年以上の歴史があります。
26日(水) TBSニュースで積水化学のペロブスカイト太陽電池が紹介されたようです。Yahooニュース版や、YouTube版(18分)もあります。日々アピールですね。
ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池(4端子)での最高効率28.4%が報告されました。武漢大学です。ややバンドギャップが大きいペロブスカイト組成にしたことと、CIGS側のバンドギャップが小さくなっています。それと共に、トップセルとボトムセルの間を反射防止のための液体で満たしたことが効いているかもしれません。
こちらの議員ブログによると、今日の公明新聞で、大々的にペロブスカイト太陽電池が紹介されていたようです。
電波新聞によると、KDDIのコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」で7/28(金)から始まるイベントで、ペロブスカイト太陽電池が展示されるようです。ツイッター情報から辿ると、エネコート社提供のものが展示されるようです。
研究室自転車3号車を次に使う人は、前輪羽化した抜け殻が残っているので注意しましょう。念のため説明しておくと、羽根が白いのは羽化直後だけで、これはアブラゼミです。
25日(火) 積水化学のニュースリリースで紹介されている同社新テレビCMではペロブスカイト太陽電池が真っ先に登場し、ロングバージョンでは、さらにフィーチャーされています。もはや文字通り「看板製品」ですね。
太陽光発電、「北陸は不利」は誤り?」でしょうか。
NEDOニュースリリースで、「太陽光路面発電パネルと蓄電池を組み合わせた「自律型エネルギーインフラAIR」の実証実験を開始」ということですが、MIRAI-LABOの力で事業化できるでしょうか。

ところで、路面発電が実現した場合、その所管は国交省or経産省のどちらになるのでしょうか? ブロック塀は国交省所管(建築基準法)で、万年塀は経産省所管(JIS規格)、と同様の感じでしょうか。

3月6日に書いた再掲ですが、日経記事(→紙面)には、日本道路とF-WAVEによる「太陽光発電舗装」(→ニュースリリース)とか、MIRAI LABOの「Solar Mobiway」(→説明ページ)とか、BASFジャパンによる路面一体型太陽光発電パネル(→プレスリリース日本語訳)とか、コラスによる路面舗装型太陽電池WATTWAY(→WATTWAYサイト)とか、イトーヨーギョーのソーラー縁石システム(→製品紹介ページ)などが登場している一方で、国土交通省から、「路面太陽光発電技術に関する公募を開始します」というプレスリリースが出て、国土技術研究センターによる公募が行われていました。一般的な太陽光発電設備は建築基準法も適用されますが、道路の場合はどういう基準でしょうか。最終的には国交省のお墨付きが必要でしょうが、少なくとも2年後までは規格がない状態でしょうね。
エレベーターの一方の壁には肉肉カンファレンスの炎が、他方の壁にはバーベキューの炎が上がっています。
24日(月) 米国・REVKORと、スイス/ドイツ・H2GEMINIの共同プロジェクトで、ペロブスカイトとの組み合わせを含むヘテロ接合太陽電池の研究開発・製造を行うとリリースされ報道されています。ソルトレークシティーに建設され「Made in America」が実現するということのようですが、装置はSuzhou Maxwell Technologies って、中国製になるのですね。行ったことないので感覚が分かりませんが、こんなに緑が多い土地でしたっけ? あと、リリース文中の「in collaboration with local churches & universities」が気になります。大学はともかく、ソルトレークシティーの local church って、、。
創業者はプレAラウンドで数千万元を現金化して去ったが、ペロブスカイトの物語は続くのか?(→翻訳)」という記事にまとめられていますが、深圳市光因科技有限公司が5000万元の融資を受けた後、どうなったのでしょうか。同社のものと思われるサイトに表示されるのは、既に違うもののような感じです。
「エコノミスト」がペロブスカイト太陽電池に注目すると、「再生可能エネルギーに20兆円 期待集めるペロブスカイト太陽電池」とかいう視点になるようです。今のところ、ペロブスカイトに投入されているのは、まだ200億円です。それなりに大きい額ですが、3桁違います。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事、パネルは仮止め状態のままです。配線をよく見ると、メーカー名などが書かれています。ところで、現場に掲示されている謎の表、何の目的なのでしょう?
気温が上昇すると、ドライルームが運転継続できるか気になります。チラーの高圧側が3MPaを超えると止まってしまうのですが、今日は2.8MPa。少しでも冷却効率を高くしたいところですが、アルミフィンにビニール片が貼りついています。先週気付いたダクト養生箇所から飛散したものです。こういう形で被害を生じるケースもありそうです。このビニール、ダクトから外そうとして触ったら、まるでオブラートのようにボロボロ崩れて、もはやビニールというイメージのものではありませんでした。そういう繰り返しでマイクロプラスチックになっていくのですね。
今日は柱で羽化してます。
iPhoneの天気アプリで表示される北米の「空気質」マップが、いつ見ても重度の汚染を示しているのは、やっぱり山火事の影響でしょうか。
先週、先端研クロストークについて書いた際には「肉肉学会」という表現で広報されていましたが、いつの間にか、「持続可能な食糧」と「肉肉カンファレンス in 先端研」と、「カンファレンス」の語に変わっています。
23日(日)  
22日(土)  
21日(金) 東大広報誌「淡青」第46号では、東大教授陣が素朴な疑問に答えています。サイトのネタとして順次WEBページ化されているので、登場するまで待とうかと思っていましたが、時間がかかりそうなので、「分別したプラスチックはホントに役立っているの」の回を切り出しました。そこで気になったのが、プラスチックごみに混入したプラスチック以外のものの割合の文系部局/理系部局での差です。理系での混入率2割に対し、文系での混入率は5割近くという、圧倒的な差が示されています。さらに、もと文献で見てみると、可燃ごみに混入しているプラスチックは、理系での混入率3%に対し、文系での混入率は32%と、さらに違いが大きくなっています。ということで、文系では可燃ごみとプラスチックごみが分別されていないという話題でした。 さて、研究室の中では、どうでしょうか。
韓国・現代自動車グループが、新技術発表イベント「nano TECH DAY 2023」を開催したそうで、もと情報は、基本的にこちら(→翻訳)にあると思います。その中に、透明な(透過性のある)ペロブスカイト太陽電池や、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の話題が含まれています。いろいろ報道があるのですが、いまいち加減が分かりません。
「中国太陽光依存脱皮」現代車、次世代素材技術公開(→翻訳):韓国金融新聞
セルフヒーリング、透明太陽電池などナノ素材技術6種公開(→翻訳):デイリー韓国
「高効率太陽電池で走行距離20kmさらに増やす」・・・現代車のナノ未来車(→翻訳):ソウルファイナンス
「映画の中の技術が現実に」・・・自己治癒や、太陽光で走る車(→翻訳):時事今日
「小さな傷は自分で復元」・・・現代自動車の6つの夢のナノテクノロジーは? 充電なしで太陽電池で動作する エアコン操作なしで室内温度を冷却(→翻訳):エコノミックレビュー
現代車グループ、次世代電気自動車にタンデム電池を結合・・・「消費効率↓ 走行距離↑」(→翻訳):電子新聞
積水化学が大阪・関西万博でフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置するというニュースリリースです。一部とはいえ、会場の夜間照明を担うとなると、実証試験より少し責任が伴いますね。
日経記事「宇宙太陽光発電、米大学が実証「成功」 日本先行の過去」って、いつものパターンの見出しですね。
音で物性制御する手法が東大プレスリリースに出ています。いっぽう、NRELリリースでも、音を使った太陽電池加工が例示されています。
Oxford PVが、YouTubeに動画を公開しています。工場の風景のようです。
20日(木) 一般社団法人技術同友会から、カーボンニュートラルのための新技術開発・研究開発調査委員会提言書が出されています。ペロブスカイトについては、宮坂先生のスライド数枚がそのまま使われているようですが、それは置いておいて、まとめが昭和的、というよりも、さらに遡って高度経済成長期的です。私でも??で、さらに親世代ぐらいの感じです。
先端研のエレベーター内に、怪しい気配を放つ貼り紙が出ていますが、先端研クロストーク・「持続可能な食糧」と「肉肉学会 in 先端研」ということです。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事を施工している某大手ゼネコン、工事初期の足場組立の際に、ドライルームのダクト上部を踏み潰し変形させていましたが、そこから雨水が侵入しないように養生したはずの場所は、今やこういう状態で、ビニール片の発生源と化しています。これがゼネコンの力か、とも思うところですが、こういうニュースがあると、ある意味、やっぱり、という感じです。
毎年恒例ですが、3号館南棟自転車置場で、自転車を足場にセミ羽化してます。
昨日紹介したNRELチャート更新の件で、中国科学技術大学からプレスリリース(→翻訳)されました。徐集賢(XU Jixian)教授のグループによるものということですが、同グループは、最近のScience論文などで逆構造ペロブスカイト太陽電池を報告しているので、もしかすると逆構造がトップに立ったかもしれません。Xu教授は、2017年にトロント大で学位取得後、スタンフォード、コロラド大、NRELなどでポスドク、2019年から中国科学技術大学に勤めているということで、若いですね。以前には、Solar cell efficiency tables (Version 60) で、1cm2セル23.7%が掲載されたようです。
19日(水) 8月28日(月) 16:30-19:00 に、東京財団政策研究所オンラインシンポジウム異次元エネルギーショックへの日本の対応が開催されます。定員1,000名程度で参加受付中です。
NRELチャートが更新され(Rev.07-10-2023)、ペロブスカイト太陽電池の値が、前版(Rev.05-26-2023)の 26.0%(IoS/CAS) から 26.1%(USTC) になりました。
前版の値は、中国科学院半導体研究所のセルを日本のJETで測定したものでしたが、今回の値は、中国科学技術大学[合肥]のセルを、中国のNPVMで測定したものです。その差は微妙で、
PCE (%)   Voc (V)   Jsc (mA/cm2) FF    area (cm2)
 26.0 1.19 26.000.84 0.0746 (da)
 26.1 1.2 25.70.84 0.05127 (da)
ほとんど誤差範囲のような感じもします。NPVMでの測定値がNRELチャートに現れるのは、前回更新時のCZTSSeに続く2回目です。
先端研サイトにて、「USBメモリの紛失について」がお知らせされています。なかなかUSBメモリには保存しないレベルの情報です。
ふだんは委託先を審査してばかりのNEDOが審査を受ける国立研究開発法人審議会です。委託先の雑用業務を減らすことは評価対象に入らないのでしょうか。ついでに、産業技術総合研究所が審査を受けた国立研究開発法人審議会の説明資料は、コンサル的な見栄え重視な感じです。
そろそろ某国からマークされたかもしれません(→翻訳画面)。
18日(火) 先週水曜日に続き、7月として史上6位(タイ記録)という微妙なレベルの猛暑で、今度は駒場IIキャンパスで契約電力量(4704kWh)を超えたようです。生産研・先端研ともに9割に満たないですが、位相が合ってしまったということでしょうか。一日通しで見ると、ピークを減らすには夜勤体制のほうが効率良さそうです。もしかしたら暑い昼間にエアコン効かせるよりも夜に動いたほうが総量も減るかもしれません。
「2050脱炭素社会に向けた技術と社会の共進化」という連載コラム、いまさらながら、メモとして、第1回第2回第3回 をリンクしておきます。1年半も前の記事ですが。
先週金曜日に紹介したScienceの論文、これで占拠してしまってよいのか、とか書きましたが、Perovskite-infoで紹介され、ニュースリリースでは顔出しなので、という以上に、背後のガラスへの多数の書き込みを紹介するべく、リンクしておきます。
NRELの両面受光ペロブスカイト太陽電池に関するニュースリリースは、この論文に関するものですが、両面受光での変換効率をどう定義するかが課題です。表面から1sun、裏面から0.1sunの光を当てた場合、1.1sunに対する効率を出すべきのような気がしますが、1sunに対する効率で表現すれば、効率が高くなって当然な気がします。屋外設置なら、面積定義など関係ないので、実質的な発電量が増えることは確かでしょうが、同じ土俵では比べられない感じです。さすがにニュースリリースの中では、そういう高い効率は書かれていませんが、論文のGraphical abstractでは30%を超える値が書かれているのが気になります。
臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトの最新情報で紹介されているセル効率25.32%、モジュール効率21.48%のペロブスカイト太陽電池、もと論文はこちらですが、示されているPLの図はSupporting Informationの中にあります。台湾の人々は、あえてこの図を強調したのかもしれませんが、論文を書いたグループにとっては都合が悪いデータのはずです。ところが、論文の文章では、(意図的に?)解釈を誤って、良くなったことになっています。
臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトで、ペロブスカイト太陽電池の宇宙応用について紹介されているようです。が、参照先も中国版で、ポイントが分かりにくいので、とりあえず総説を参照しておきます。
日経記事「曲がる太陽光パネル、「特許は国内だけ」に映るもの」について、宮坂先生に関する件と、日本の特許全般に関する認識は、分けて考えたほうがよいでしょうが、日本では、発明に対する評価が低い、という結論になりそうです。
日経産業新聞記事「ペロブスカイト型太陽電池 日本勢、巻き返しへ進む研究 発電効率向上で事業・実用化」、過去記事ピックアップなので新しい情報ではありませんが、やや前向きな(?)見出しです。
中国の太陽電池市場、深刻な供給過剰の先にある「ペロブスカイト型太陽電池」への期待」という記事、そこまでペロブスカイトが切り札なのでしょうか。
Twitterの設定変更で、アカウントがないと、例えば西村大臣とか読めないですが、個別の話題は読めるかもしれません。こちらのCISパネルの話題で、なぜかペロブスカイトを宣伝されています。
別件ですが、こちらの燃料電池電車の件、いちおうハイブリッドということも情報としてあったほうがよかったかと。
桐蔭のニュースリリースで、宮坂先生が文化放送「村上信五くんと経済クン」に7/15(土)に出演することが書かれています。その回はこちらでしょうか。実物を示しても、ラジオだと少々厳しい感じがしますが。
それとは全く別件ですが、名古屋市科学館で8/11(金)に開催される第43回古川為三郎サイエンス講演会「ペロブスカイト太陽電池」の案内もあります。宮坂先生、いろいろなところにご登場ですね。
17日(祝) 中国・大正微納のフレキシブルペロブスカイトモジュール100MW工場に関する報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)が出ていますが、宮坂先生、厦門まで出かけて行って、しっかり一緒に写真に納まっているのですね。除幕元記事)とかスピーチ元記事)の写真と共に「大正微納公司首席科学家・特聘顧問」と書かれていると、名前を使われただけ、とは言い難いような。。。。 場所はこのあたりでしょうか。
16日(日)  
15日(土)  
14日(金) 東京大学「未来戦略LCA連携研究機構」設立記念シンポジウムが、7月28日(金) 午後に開催されます。その案内チラシの画像、サステイナブル未来社会創造プラットフォームのトップ画像と類似しています。サステイナブルのほうの地球っぽいものは実在しない陸地ですが、LCA機構のほうは、ふつうに地球ですね。
中国・纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュールが漁業とソーラーシェアリングするようです。内容は報道(→翻訳)にて。農業とのソーラーシェアリングや水上太陽光というのはよくありますが、これにメリットはあるのでしょうか。
シリコン暴落のニュース伝わる中、新材料業界がどう考えているのか、報道(→翻訳)されています。
「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称がデコ活に決まったようです。今の時代、わかりやすくないほうがウケるのでしょうね。報道A/報道M/報道N/報道S
環境省プレスリリースによると、脱炭素化支援機構エクセルギー・パワー・システムズに出資するということです。エクセルギー社は本社が東大本郷キャンパス内ですが、そろそろ卒業しては、という気がします。
「水素住宅」を2025年夏にも発売するというニュース、元のプレスリリースはこちらですが、まだコストが凄いことになりそうな気がします。
変換効率(NREL認証) 24.09%、85℃での1sun連続光照射MPPTで1586時間後の効率維持率84%のペロブスカイト太陽電池ができました、という論文、Scienceを占拠してしまってよいのでしょうか。基本的には表面パッシベーション剤が変わっただけですが。
13日(木) ペロブスカイト太陽電池を福島県で先行導入する方針が、報道1/報道2/報道3/報道4されていますが、誰が供給するのでしょうか?
8月1日に開催される「桐蔭おもしろ体験教室」のお知らせでは、宮坂先生の特別教室が特出しされています。体験教室サイトはこちらで、当日は東芝の大面積ペロブスカイト太陽電池が展示されるそうです。その件について、東芝エネルギーシステムズからニュースリリースが出されています。
12日(水) 7月として史上6位という微妙なレベルの猛暑で、駒場Iキャンパスでは最大電力量が更新されました
11日(火) NRELのモジュールチャートが更新され(Rev.07-06-2023)、先日Solar cell efficiency tables (version 62)に掲載されリリースされていた中国・极电光能 (UtmoLight) のペロブスカイト太陽電池モジュール 18.6%がプロットされました。 これにより、前版(Rev.06-08-2023)までトップを維持していたパナソニックのモジュール 17.9%から更新されました。先日のペロブスカイト太陽電池セル 26.0%に続き、JETでの測定値がNRELチャート掲載です。
武漢理工大学・黄福志(HUANG Fuzhi)教授らによる光晶能源は、以前、3000万元の融資(→翻訳)を受けていましたが、このほど、1.6億元の融資を受けたと報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されています。ペロブスカイト太陽電池100MW試験製造ラインを構築するつもりのようです。
10日(月) 気温上昇に伴い、駒場I/IIキャンパスの電力使用量が契約量に迫る状況となり、なかでも3号館と3号館南棟が目立つのですが、海外からのVIPを招いてのイベントや、一定年代以上の世代には有名な人物を招いてのイベントが開催されていると、影響が大きいですよね。
CH3CH2NH3PbI3を用いてアンモニアを貯蔵したという発表がありました。
9日(日)  
8日(土)  
7日(金) ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率31.25%の報告(EPFL/CSEM)と、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率32.5%の報告(HZB)、それらに関するPerspective (by KAUST) が出ました。 前者の報告はNRELチャートRev.06-30-2022に掲載されてCSEMからプレスリリースされたもの、後者の報告はNRELチャートRev.12-08-2022に掲載されてHZBからニュースリリースされたものです。筆頭著者の Dr. Silvia Mariotti は、以前、共同研究で、瀬川研究室にも滞在していました。前者の報告の投稿は2022/11/27、後者の報告の投稿は2022/11/30で、それぞれ、MRSの直前または最中ですね。
逆構造型ペロブスカイト太陽電池として5位の変換効率25.12%を報告する論文です。火曜日に紹介した25.1%を少し上回りました。これら2つの論文は、投稿日も2022/10/05と2022/10/07で近く、競合しそうです。というか、連休中に投稿されたのですね。
電子輸送層に酸化物ペロブスカイト(SrSnO3)を用いたペロブスカイト太陽電池で変換効率25.17%を報告する論文です。1cm2で23.17%、フレキシブルで22.08%だそうです。
中国・暨南大学の麦耀华(MAI Yaohua)教授らが設立した广东脉络能源科技有限公司(Mellow Energy) が、30cm角ペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率20.79%(NPVMのI-V測定値)とリリースしています。実際の面積が書かれていないので微妙ですが、先日efficiency tablesに掲載された极电光能(UtmoLight) のJET認証値18.6%を上回るのかもしれません。
例によって、JETの太陽電池測定・認証グループが、efficiency tables掲載をアピールしています。
6日(木) 先端研3号館南棟西側壁面に取り付けられた太陽光パネル、この写真では高所感がありませんが、こういう場所(地上高32m)です。かつ、足場からでなく、建物側から手を伸ばして撮っています。建物側といっても、窓からではなく、こちらの足場に登って壁の向こう側を撮ってます。本来、安全帯必須の場所ですが。現状、パネルは仮止めなのでしょうが、それにしてもこの状態でよいのでしょうか。夕暮れ時、夕日が各所で反射されるのとは異なる、防眩性がポイントのパネルですが、効果は如何でしょうか
日経が、というか、マーケット全体が、ということかもしれませんが、「ESG」に対して急速にネガティブに動いています。有料会員限定なので中身が読めない人が多いと思いますが、「株式市場で高い存在感を誇った「ESG(環境・社会・企業統治)」という言葉が消えるかもしれない」で書き出される記事とか、遡ると、「看板倒れのESG、さらば」という記事、先日紹介した「米ブラックロックCEO、ESGの用語「もう使わず」」という記事などが出てきています。そんな中で連載されている「再生可能エネルギー狂騒曲」シリーズ、「(1) 再エネは迷惑施設? 景観や災害懸念、自治体が対応苦心」、「(2) 「限界迫っている」再エネ拡大、崩れる需給バランス」、「(3) 老いる再エネ風車 稼働20年、建て替えピーク迫る」などとネガティブに振ったところで「(4) 「再エネ空白地」都市部が的 新築住宅で太陽光義務化」と来る並びが微妙です。
7月1日社説では「電力の需給逼迫と料金格差は放置できぬ」ということで、「足元で広がる首都圏と、関西や九州との料金格差や供給の余裕度をめぐる違いは、原子力発電所の稼働状況が左右している点を直視しなければならない」と主張しているところで、一連の論点が纏まっている感じです。
6月の日経産業新聞記事「日本の研究者、中国で基礎科学 大学でポスト・資金充実」が、中文版になりました。紙面を大きく占めていた記事です。
昨日書いた「リコーと連携し小学校に次世代の太陽電池を提供 東京 大田区」の件が、Perovskite-infoでも紹介されています。
記事の主旨とは関係ないのですが、最近は「Chairman」でなく「Chairperson」の表記が増えています。本件はSDGsの話題なので特に意識されているのかもしれませんが、元ネタのNHKの英文記事で「Chairperson」になっているのですね。
「曲がる」太陽電池、ペロブスカイトを基礎から学べるオンデマンド講座」ということで、日本ビジネス出版は「ペロブスカイト太陽電池の仕組みと未来展望(脱炭素ビジネスライブラリー)」のオンライン配信を開始したそうです。受講料は22,000円(環境ビジネスオンライン有料会員価格19,800円)。オンデマンド形式での講座で、受講者は期間内であればいつでも繰り返し視聴できる、ということです。
GREEN IMPACT 〜地球を救う、ヤバいビジネス〜」の #30 ペロブスカイト太陽電池のパイオニアに直撃!日本は中国に勝てるのか?【ゲスト:宮坂力氏】が聴けるようです。
毎年恒例のようにこの時期に報道される韓国電力公社・電力研究院の「窓ガラス型太陽電池」の件、2020報道(→翻訳)、2021報道(→翻訳)、2022報道(→翻訳)に続いて、今年は、「ガラス窓を通して電気作る 次世代太陽電池「ペロブスカイト」商品化「鼻の前」(→翻訳)」というと、訳が変ですが、もう商品化が目と鼻の先、ということなのでしょう。
まだ論文は公開されていないのですが、さすが韓国です。おそらく報道機関向けに解禁時間指定付で事前にリリースされている内容に基づく記事で、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で、スイス・EPFLが効率31.2%、ドイツ・HZBが効率32.5%(→翻訳)と「予告」しています。さて、明日、そういう論文が現れるでしょうか。
5日(水) 長らく動きが見られなかった先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事で、ようやく太陽光パネルが取り付けられました。しかし、単なる黒っぽい板なので、寄りすぎると何だか分からない写真になります。前後を比較しても、分かりにくいですね。
さて、この工事、大成建設の施工で、当初は7月末に完了予定だったのが9月末に工期が延長されたところまで世田谷区役所工事と同様なのですが、さらに延びたりしないでしょうか。
NHKニュースで、「リコーと連携し小学校に次世代の太陽電池を提供 東京 大田区」とか、「次世代太陽電池を小学校に提供などで協定 大田区と「リコー」」と報道されています。
NHK報道ではペロブスカイトがメインのような感じですが、大田区プレスリリースリコーのニュースリリースでは、そんなにペロブスカイトが前面に出ているものではなさそうです。
生成AIシンポジウムについて報告されていますが、首相+大臣2人を呼ぶとは、力が入っていますね。こちらで公開されている各動画は、ずっと公開されるのでしょうか。
4日(火) 逆構造型ペロブスカイト太陽電池として5位の変換効率25.1%を報告する論文です。投稿時点では2位で、第三者機関での測定値ではトップだ、というつもりだったのでしょうが、9ヶ月経つと情勢が異なります。溶媒にdibutyl sulfoxideを添加し、表面処理剤に2CF3-PEAIを使い、MAやBrを含まない組成(FA0.98Cs0.02PbI3)で高効率化したのがポイントということです。
全印刷型ペロブスカイト太陽電池で効率19.2%を報告する論文です。fully printedというと、武漢のHongwei Hanらのように多孔質各層を製膜した後でペロブスカイト前駆体溶液を注入する方式のものを思い浮かべますが、こちらのドイツのグループは、そういうものではなく、作成手順は普通です。
Perovskite-infoによると、農業向けソーラーシステム等を提案していたドイツのTubeSolar社が破産するようです。同社は、フレキシブルモジュールを丸めて円筒型のガラスチューブに封じる形を検討していて、昨年はドイツ・ZSWとの共同研究でロールtoロールプロセスのペロブスカイト太陽電池などを発表していました。いつの間にかサイトに英語ページがなくなっていて、ドイツ語ページしかありません。
横浜発の太陽電池、実用化へ 政府が30年までに普及方針」とかいう記事が、このタイミングで出てくるのは何故でしょう? Yahooニュースでも。
東京都環境局による「太陽光パネル設置 「解体新書」 Q&A」だそうです。
雇い止めシリーズの記事、理研は大変ですね。
NEDO「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発に関する情報収集等調査」に係る公募が開始されました。予告の時点では、「ペロブスカイト太陽電池に係る標準化等の状況や動向に関する情報を収集」と書かれていたので、ペロブスカイト太陽電池の動向に関する情報も収集するのかと思いましたが、本公募では標準化の動向に関するものであることが明確になっていて、私の出番は無さそうです。
次世代型太陽電池のうち、ペロブスカイト太陽電池における、実用化、社会実装に向けて必須となる設計適格性および型式認証、安全性適格性に関し、代表的な規格に着目して従来型太陽電池に係る標準化の状況および動向に関する情報の収集・整理を行うとともに、ペロブスカイト太陽電池の標準化に関する国内外の動向の収集・整理を踏まえて、ペロブスカイト太陽電池の標準化に向けた取り組みに関する分析・考察を行います。

国際標準化分科会で頑張ってください。
パク・ナムギュ教授インタビュー記事(→翻訳)、「ノーベルロード」だそうです。
3日(月) ペロブスカイト太陽電池のサブスクで世界の先端へ」という題目しか読めませんが、それはオンサイトPPAというものではないのでしょうか?
線状降水帯での越水箇所を示す報道写真このあたり地図)から撮られていますが、右上に写るこれ(山の上のメガソーラー)が悪役にされそうに見えます。
天気アプリで雷雨予報が続く一日でしたが、そういう状況はなかなか現れず、日付が替わる頃になって、雷雲が押し寄せてきたので、早目に帰宅したら、途中で降ることもなく、家に着くまで、一滴の雨もありませんでした。やっぱり雨雲が失活する東京23区でした。
2日(日)  
1日(土)  

2023年(令和5年) 6月
30日(金) ローソンで、室内光発電パネルの実証実験が開始されました。
この室内光発電パネルはNTTドコモが開発したものということですが、こちらの記事で紹介されているものでしょうか。おそらく、シャープの色素増感太陽電池を組み込んだものですね。設置されたのは、おそらく、昨年11月にオープンした、グリーンローソン北大塚一丁目店(→地図)ですね。

実験のきっかけについて、ローソンの内田祐介氏は「これまで捨てていたエネルギーを回収し、何とか再利用できないか考えていた」と話す。店舗の立地状況から屋根などに太陽光パネルの設置するのが難しいなか、NTTドコモから店舗内の照明を使った取り組みの提案を受けたという。今回の実験期間は11月末までを予定する。内田氏は「パネルの発電効率といった技術的な観点などを検証しつつ、活用法について検討していく」と話す。

先日リコーの次世代太陽電池(DSSC、OPV、PSC)が設置されたセブンイレブンに対抗している感じなのは、気のせいでしょうか。
こちらの記事で紹介されている「ガラス発電コンテナハウス」、無色透明型光発電素子技術を活用した「発電ガラス」が設置されているとのことですが、写真の感じからすると結構着色しているので、それなりに発電できるのでしょう。
中国・极电光能 (UtmoLight) は、先日、Solar cell efficiency tables (version 62)でペロブスカイト太陽電池モジュールの記録を更新(面積809.9cm2で効率18.6%)していましたが、今度は、面積0.72m2で効率17.18%をTUV認証で得たようです。
生駒市の脱炭素シンポジウムで、奈良先端大からペロブスカイト太陽電池に関する話題提供と、実物展示があるようです。ペロブスカイトでは、あまり奈良先端大の名前は聞きませんが、市長と並んで名前がある浦岡先生よりも、來福さんがポイントなのでしょう。
29日(木) TOKYO MXの情報番組「東京インフォメーション」で、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証事業などについて紹介されたようです。そのYouTubeリンクはこちら。また都政情報「東京デイリーニュース」でも、協定締結式が紹介されているようです。
群馬県とKDDI株式会社・auリニューアブルエナジー株式会社が「GX推進による自立分散型社会の実現に向けた連携協定」を締結したようです。その概要に書かれている「具体的な連携内容」に、「太陽光発電の更なる導入拡大等に向けた次世代型太陽電池(ペロブスカイト太陽電池等)の実証」とありますが、この組み合わせで、誰がペロブスカイト太陽電池を供給するのでしょうか。
公明党・総合エネルギー対策本部が、東京都・森ケ崎水再生センターでのペロブスカイト太陽電池実証試験を視察し、「次世代太陽電池、国挙げて後押しを」と主張しているようです。その記事を参照している議員もいるようです。
「PVeye」でペロブスカイト太陽電池の記事があるようですが、中身が読めません。
昨日も参照したプレスリリース 「しなやかで強いセラミックスの開発に成功」では、各種材料として、セラミックス、金属、高分子、ガラス、金属ガラスが挙げられていますが、ペロブスカイトは、いちおうセラミックの一種ということでOK?でしょうか。それでも、非金属の扱いが微妙です。シリコン(ケイ素)、ヨウ素、炭素、硫黄、リン、、、。
事務経由で、内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局からの依頼が来ました。
フォローアップの一環として、主要な柱の一つである「研究環境の改善」のうち「研究に専念する時間の確保」について検討を行ってきました。そのなかで、「大学の評価疲れ申請疲れに対する方策」の一環として、大学における評価や申請に係る手続きの負担についての現状を把握すべく、アンケートを実施することにいたしました。本アンケートで得られた回答内容を精査し、各種事務手続きの改善に向けて検討いたします。

ということですが、プロジェクト申請や、成果の評価は、大変ながら必要なものと思っています。むしろ、こういう調査が、研究に専念する時間を奪っている、という発想はないのでしょうか。しかも、「改善します」ではなく、「改善に向けて検討いたします」ということは、改善されない可能性のほうが高そうですが。
28日(水) 明日から、第3回日本太陽光発電学会学術講演会(第20回「次世代の太陽光発電システム」シンポジウム)が京都で開催されます。 って、行ってなくてよいのでしょうか。
東大トップページからリンクされたプレスリリースの「次世代ジルコニア創出社会連携講座」が気になったので、「社会連携講座」について見ていたら、例示として一覧があり、その中に「カーボンニュートラル実現に資する革新的なエネルギーデバイスの開発とエネルギーシステムの設計・実装に関する研究」社会連携講座のプレスリリースがありました。京セラからも同時リリースでした。これって、関係しているのでしょうか?
数少なくなった国内生産シリコン太陽電池の長州産業インタビュー記事でも「ペロブスカイトとのタンデム型に期待」だそうです。
ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池の事業化を進めている中国・仁烁光能が登場した報道の動画が掲載されています。何か有用な場面は登場するでしょうか。
全印刷製造ペロブスカイト太陽電池の事業化を進めている中国・万度光能 (Wonder Solar) のペロブスカイト太陽電池パネル写真などが掲載された「中国科学報」が、同社サイトで紹介されています。同ページからはこちらがリンクされていますが、内容を理解するには、こちら翻訳を参照したほうがよいかと。
研究室のドライルームの外気取入口フィルターは、例年、夏休み、年末、GWあたりに掃除していますが、今春は停止期間があったので放置していたところ、やや陽圧度が保てなくなってきたので、洗浄しました。通常は砂埃が多いのですが、今回は繊維片(綿埃)が多く、外壁工事の影響でしょうか。これにより、だいたい回復しました
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)の「最新情報」で、ダウンシフトの論文が紹介されています。元論文はこちらで、別に最近の論文というわけではありませんが、何か意図があるのでしょうか?
下記の件、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトでも、日経記事「次世代太陽電池、30年EV搭載へ トヨタ・京大発新興組む」の中文版を引く形で掲載されています。
27日(火) 日経記事で、「次世代太陽電池、30年EV搭載へ トヨタ・京大発新興組む」と報じられています。エネコート社プレスリリースをそのまま転載した記事もありますが、トヨタ側からの発表は見当たりません。
日経報道によると、来月、経産省の事務次官が交代するようです。次期次官は、2020年に梶山大臣が瀬川研に視察に来られた際に随行していて、その後も何度か来られた方ですね。そういう人事情報、どこを見れば分かるのでしょうか。異動後になれば、こちらで分かりますが。 といって、時間が経つと、こちらとか、こちらとか、徐々に情報が出てきます。
経産省ツイッターで、「新発見!!エネルギー教室 - これからのエネルギーを考える」が紹介されています。30分番組は、見てみるには長すぎます。とりあえず、松本真由美先生がご活躍のようですね。
よその研究室の搬出作業を無責任に見物。2011年11月のドライルーム資材搬入や、2012年1月の印刷機搬入の時と違って、木の枝が邪魔になるので大変です。ゴンドラをこのように設置し、このように吊り下ろすとは、芸術的な技です。11年前と違って、クレーン側からバルコニーが視認し難いですし、他の角度からも見えません。上からも操縦席が見えません。近隣のクレーンよりも聳え立っている様子が、向かいの建物に映っていました。搬出の結果、広い空地ができました。
リチウムイオン電池開発に貢献した史上最高齢のノーベル賞授賞者のグッドイナフ先生が亡くなったと報道されています。
こういう記事が出てくると、ESGという用語を使うのにも気をつけないといけないかもしれません。
ペロブスカイト太陽電池に関する論文情報収集は、最近さっぱり追いついていないのと、あまりネタにするようなものが出てこなかったこともあり、こちらの一覧表の更新は、昨年末以来、半年ぶりとなります。この論文、よくあるパッシベーション効果の話で、特段のことはない気もしますが、今月見つけた中では最高効率25.43%なので、とりあえず表を出すきっかけとして示しておきます。

ペロブスカイト太陽電池小面積セル変換効率上位一覧は以下のようになります。最近はNature、Science、Joule、Adv.Mater. しか見てないのがバレそうです。
26.1% 中国科学院
半導体所(ISCAS)
Science 2022, 377, 531.
DOI:10.1126/science.abp8873
2022/07/28 Newport 25.56%
26.08% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2023, 616, 724.
DOI:10.1038/s41586-023-05825-y
2023/02/16 Newport 25.73%
26.04% 韓国高麗大
(KoreaU)
Joule 2023, 7, 112.
DOI:10.1016/j.joule.2022.10.015
2022/11/23 Newport 25.06%
25.86% 中国南方科技大
(SUSTech) [深圳]
Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06207-0
2023/05/24 中国認証25.39%
逆構造
25.83% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 598, 444.
DOI:10.1038/s41586-021-03964-8
2021/10/20 Newport 25.49%
25.72% 韓国エネ研
(KIER)
Science 2022, 375, 302.
DOI:10.1126/science.abh1885
2022/01/20 Newport 25.39%
25.59% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature 2021, 592, 381.
DOI:10.1038/s41586-021-03406-5
2021/04/05 Newport 25.21%
25.56% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683.
DOI:10.1126/science.ade3126
2023/02/16 NPVM 24.90%
逆構造
25.49% 米国NREL Nature 2022, 611, 278.
DOI:10.1038/s41586-022-05268-x
2022/09/01 NREL 24.05%
逆構造
25.43% 中国華僑大
[厦門]
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202301624
2023/06/26 NPVM 24.4%
25.4% 韓国化学研
(KRICT)
Nature 2021, 590, 587.
DOI:10.1038/s41586-021-03285-w
2021/02/24 Newport 25.17%
25.4% 中国華東理工大
[上海]
Science 2023, 380, 404.
DOI:10.1126/science.adg3755
2023/04/27 中国認証25.4%
逆構造
25.4% 中国浙江大,
西湖大[杭州]
Nature
DOI:10.1038/s41586-023-06208-z
2023/06/21 中国認証25.02%
25.38% 中国清華大 The Innovation 2022, 3, 100310.
DOI:10.1016/j.xinn.2022.100310
2022/09/06  
25.32% 中国科学院
寧波材料所
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202302071
2023/05/25 中国認証25.04%
25.30% 韓国化学研
(KRICT)
Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2301033.
DOI:10.1002/adfm.202301033
2023/03/14  
25.29% 中国陕西師範大
[西安]
Nature Commun. 2023, 14, 839.
DOI:10.1038/s41467-023-36229-1
2023/02/15 中国認証24.8%
25.28% 韓国エネ研
(KIER)
Joule 2021, 5, 659.
DOI:10.1016/j.joule.2021.02.007
2021/03/17 Newport 24.68%
25.24% 中国陕西師範大
[西安]
Adv. Mater. 2023, 35, 2211545.
DOI:10.1002/adma.202211545
2023/02/02  
25.24% 中国華北電力大
[北京]
Angew. Chem. Int. Ed.
DOI:10.1002/anie.202304350
2023/05/15  
25.20% 中国北京大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 178.
DOI:10.1039/d2ee02732a
2022/12/01 中国認証24.65%
25.20% 中国科学院
化学所(ICCAS)
Adv. Mater. 2023, 35, 2211593.
DOI:10.1002/adma.202211593
2023/03/02  
25.17% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Science 2020, 370, 108.
DOI:10.1126/science.abc4417
2020/10/02 Newport 24.37%
25.17% 中国四川大 Energy Environ. Sci. 2022, 15, 4700.
DOI:10.1039/d2ee02277j
2022/09/16 中国認証24.51%
25.15% スウェーデン
Linköping
Science 2022, 377, 495.
DOI:10.1126/science.abo2757
2022/07/28 韓国認証25.0%
25.14% 中国西安交通大 ACS Energy Lett. 2022, 7, 3685.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c01661
2022/10/03  
25.1% 中国上海交通大 Energy Environ. Sci. 2022, 15, 1078.
DOI:10.1039/d1ee02897a
2022/02/03 中国認証24.30%
25.1% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Nature Energy 2022, 7, 828.
DOI:10.1038/s41560-022-01086-7
2022/08/18  
25.1% 中国蘇州大 Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202300690.
DOI:10.1002/anie.202300690
2023/02/22  
25.09% 中国科技大
[合肥]
Energy Environ. Sci. 2022, 15, 4813.
DOI:10.1039/d2ee02543d
2022/09/27 中国認証24.66%
25.05% 中国上海交通大 Adv. Mater. 2022, 34, 2202100.
DOI:10.1002/adma.202202100
2022/04/20 中国認証24.39%
25.05% 中国西北工業大
[西安]
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202300403
2023/05/10  
25.03% 中国武漢大 Adv. Mater. 2023, 35, 2210186.
DOI:10.1002/adma.202210186
2023/03/24  
25.03% 中国復旦大
[上海]
Adv. Funct. Mater.
DOI:10.1002/adfm.202303742
2023/06/21  
25.0% 香港城市大 Science 2022, 376, 416.
DOI:10.1126/science.abm8566
2022/04/21 中国認証24.3%
逆構造
25.0% 韓国浦項工科大
(POSTECH)
Energy Environ. Sci. 2023, 16, 2045.
DOI:10.1039/d3ee00636k
2023/03/16  
24.98% 韓国成均館大
(SKKU)
ACS Energy Lett. 2021, 6, 1612.
DOI:10.1021/acsenergylett.1c00452
2021/03/31  
24.96% 中国陕西師範大
[西安]
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2204372.
DOI:10.1002/aenm.202204372
2023/03/01  
24.93% 中国華北電力大
[北京]
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202211619
2023/04/06  
24.91% 中国武漢理工大 Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202302507.
DOI:10.1002/anie.202302507
2023/04/17  
24.9% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Joule 2022, 6, 2175.
DOI:10.1016/j.joule.2022.06.031
2022/07/25 Newport 24.40%
24.9% スイスEPFL Joule 2023, 7, 183.
DOI:10.1016/j.joule.2022.11.013
2022/12/27  
24.9% 中国陕西師範大
[西安]
Joule 2023, 7, 574.
DOI:10.1016/j.joule.2023.02.003
2023/03/06 中国認証 24.1%
24.89% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2208431.
DOI:10.1002/adma.202208431
2022/12/31 NPVM 24.50%
逆構造
24.85% 中国清華大 Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e202300314.
DOI:10.1002/anie.202300314
2023/02/14  
24.84% 中国陕西師範大
[西安]
Adv. Mater. 2023, 35, 2211006.
DOI:10.1002/adma.202211006
2023/02/17  
24.83% 中国陕西師範大
[西安]
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2204260.
DOI:10.1002/aenm.202204260
2023/02/17  
24.82% 韓国蔚山科技大
(UNIST)
Science 2020, 369, 1615.
DOI:10.1126/science.abb7167
2020/09/25 Newport 24.64%
24.81% 中国華北電力大
[北京]
Joule 2022, 6, 2186.
DOI:10.1016/j.joule.2022.07.004
2022/08/04 中国認証24.5%
24.81% 中国科学院
物理所(IPCAS)
Adv. Energy Mater. 2023, 13, 2202799.
DOI:10.1002/aenm.202202799
2022/11/29  
24.8% 香港城市大 Nature Photonics 2023, 17, 478.
DOI:10.1038/s41566-023-01180-6
2023/04/10 JET 24.1%
26日(月) Solar cell efficiency tables (version 62)でペロブスカイト太陽電池モジュールの記録を更新した中国・极电光能 (UtmoLight) が、同社サイトで宣伝しています。てっきり、I-Vで19.9%が出た時のMPPTの値かと思っていましたが、JETからの証明の日付は2023年5月25日なのですね。面積809.9cm2ですが、30cm角モジュールらしく、39セル直列ということなので、単純に割ると、セル幅が7mm以上あります。更新前のパナソニックのものは55直列で、セル幅は5mm程度です。本当に正方形なのか、実は長方形なのか、デバイスの形状が気になるところです。
6/11-13に中国・蘇州で開催された2023 钙钛矿材料与器件产业发展论坛(→翻訳)について、報告(→翻訳)されています。中身は置いておいて、その会場で使われているスクリーンは、リアプロジェクション方式かと思っていたら、ディスプレーのようですね。LEDアレイなのか、このサイズのLCDなのか、どうでしょう? これと比べると、普通のプロジェクタ投影は見栄えしません。
臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトで、メディア報道の紹介として、HONDAがペロブスカイト太陽電池を開発する件と、Hosidenがペロブスカイト太陽電池を2024年に量産するとリリースした件が報じられています。
中国の報道で、日本が太陽光新技術に2兆円を賭ける、という情報が広まっているようです。例えば、こちら(→翻訳)とか、こちら(→翻訳)とか。グリーンイノベーション基金で、なぜかペロブスカイトばかり前面に出てくるので、そういう誤解も生じそうです。
25日(日) ドーピングをしないと、こういう表示が出ます。念のため記録。
24日(土) iPhoneの天気アプリにある「空気質」、何のことかよく分かっていなかったのですが、こういう指数なのですね。今日の神奈川方面の汚染の原因はよく分かりませんが、普段からこういうものなのでしょうか。「これが世界の終わり方なのだ」で始まる記事とか見ると、確かにこういう方面では重要そうですね。
23日(金) ようやく新しい名刺が届きました。これまでの名刺は残り23枚なので、2020年に先端研に移籍して以降、77枚しか配ってないことになります。人に会わない生活が続いていましたから。これまでの名刺、いろいろなバージョンになりました。
先週土曜日に西村経産大臣が積水化学の研究拠点を視察した件が、同社サイトにて紹介されています。これを受けて、 ゴムタイムス業界チャネル加工技術研究会でも報じられました。
Solar cell efficiency tables (version 62)でペロブスカイト太陽電池1cm2セルの記録を更新したシンガポール国立大グループがプレスリリースしています。それはともかく、それに対する台湾の反応が早すぎです。
22日(木) 明日は熊本県立大学「流域治水を核とした復興を起点とする持続社会」地域共創拠点運営機構主催、東京大学先端科学技術研究センター「地域気象データと先端学術による戦略的社会共創拠点」(ClimCORE) 共催によるシンポジウム「緑の流域治水×地域気象データ 〜災害激甚化する国土について考える〜」が、先端研ENEOSホールで開催されるので、参加している予定です。せんたん研究員の黒い物体が来ることはないと思いますが。
Solar cell efficiency tables (version 62)が出ました。
今回は21個の新しい結果が加わりました。うち9つは、最近のNRELチャート更新で示されたもの、3つは既に私がここで紹介したものです。

■NRELチャートにて既報の更新
・ペロブスカイト小面積セル:25.7%(蔚山科技大(UNIST)) → 26.0%(中国科学院半導体研)
・ペロブスカイト/シリコンタンデム 1cm2セル:31.3%(EPFL/CSEM) → 33.7%(KAUST)
・有機薄膜小面積セル:18.2%(上海交通大/北航大) → 19.2%(上海交通大)
・色素増感小面積セル:12.25%(EPFL) → 13.0%(EPFL)
・CIGS小面積セル: (新規) → 23.6%(Evolar/Uppsala大)
・CIGSSeサブモジュール:19.8%(Avancis) → 20.3%(Avancis)
・CdTe小面積セル:22.1%(First Solar) → 22.3%(First Solar)
・CZTSSe小面積セル:13.0%(南京郵電大) → 14.9%(中国科学院物理研)
・結晶シリコンモジュール:24.4%(カネカ) → 24.7%(Maxeon)

■ここでは既報の更新
・ペロブスカイト/シリコンタンデム大面積セル:26.8%(Oxford PV) → 28.6%(Oxford PV)【リリース
・ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム小面積セル:28.0%(南京大) → 29.1%(南京大)【リリース
・ペロブスカイト/ペロブスカイト 1cm2セル:26.4%(四川大) → 28.2%(南京大)【リリース

この他、以下の2つは、既報と関連するものです。
・ペロブスカイトモジュール:17.9%(パナソニック) → 18.6%(UtmoLight)
  (I-Vで19.9%は既報ですが、その認証値(MPPT)は出ていませんでした)
・CZTSSe 1cm2セル:11.3%(大邱慶北科技院(DGIST)) → 12.1%(中国科学院物理研)
  (上記NRELチャート掲載の小面積セルと同時の値とみられます)

■初登場の記録
・ペロブスカイト 1cm2セル:23.7%(中国科技大[合肥]) → 24.35%(シンガポール国立大)
・ペロブスカイトミニモジュール/シリコンセル4端子タンデム: (新規) → 28.4%(カネカ)
・CZTS小面積セル:11.0%(New South Wales大) → 11.4%(New South Wales大)
・有機薄膜ミニモジュール:14.5%(浙江大) → 15.7%(浙江大)
・有機薄膜モジュール:8.7%(東芝) → 13.1%(Ways/Nanobit)
・InGaP/GaAs//Si 4端子モジュール: (新規) → 33.7%(シャープ)
・InGaP/GaAs//CIGS 4端子モジュール: (新規) → 31.2%(シャープ)

ペロブスカイト 1cm2セルは、続報が待たれます。ペロブスカイト/シリコン大面積4端子タンデムは、某KC社を筆頭とするNEDOプロジェクト申請の際に、ペロブスカイトミニモジュール/シリコンセル積層4端子タンデムで効率目標28%と出していたら、某K社出身の担当者が冷たい反応を示していたので気になっていましたが、そういうことなのですね。有機薄膜モジュールのWaysとはこちらでしょうか?
NRELのモジュールチャートが更新され(Rev.06-08-2023)、前版(Rev.05-25-2023)で11.7%(ZAE Bayern)だったOrganic PVが、13.1%(Waystech)になりました。ちょうど、上記のefficiency tables更新と対応しますね。
横浜市長が環境副大臣に「ペロブスカイト太陽電池等を活用した脱炭素社会の実現」などを提案したらしいです。
国会閉会に際しての岸田内閣総理大臣記者会見冒頭発言にもペロブスカイトが登場しました。
第1に、国内投資の活性化に向けた更なる取組です。世界各国は、例えばGX(グリーン・トランスフォーメーション)の分野において過去に類を見ない、大胆な政策に着手しており、我が国でも150兆円規模のGX投資を官民で実現していくため、2つのGX法案をこの国会で成立させたところです。今後、この法律の下、例えば我が国が強みを持つ水素エネルギー活用の基盤を整えるとともに、水素と化石燃料との価格差に着目した支援制度等について、所要の法制度を早急に整備します。また、公共インフラや建築物の壁面などに貼り付けられる、ペロブスカイト型太陽電池など、日本発の新技術の開発を強く後押しし、欧米やアジアの国々と、普及や標準づくりの協力を進めていきます。投資はGXにとどまるものではありません。半導体、バイオ、フュージョンエネルギー、AI(人工知能)など、年末に向けて、予算、税制、規制のあらゆる面で、世界に伍(ご)して競争できる投資支援パッケージをつくってまいります。観光、インバウンドについては、2025年に向けて観光のV字回復を確かなものとするため、新時代のインバウンド拡大アクションプランに基づき、ビジネスや教育・研究、文化芸術・スポーツ等の広い分野で、市場規模を拡大していきます。農林水産業についても、食料安全保障の確立を含めた新たな展開方向を取りまとめたところであり、農政の憲法である食料・農業・農村基本法の改正に向けて作業を加速し、農政を転換し、投資を促進していきます。
21日(水) 夏至です。疑似太陽光の1sunを説明するのに「夏至の正午頃の直射日光」と言うことが多いですが、それって、だいたい弱い日光ですよね。梅雨まっ最中ですし。発電量も少ないですし。
欧州では「European Solar Day」らしいです。
高野山会議の案内、「1200年後の世界とは」とは、スケールが違い過ぎて、正直、ついていけません。たかだか7年後の2030年を議論したり、27年後の2050年を遠い未来のように議論している中で、そもそも人類が存在しているのか?レベルな気がします。
ペロブスカイト太陽電池小面積セルで効率25.4%、27.83cm2モジュールでaperture area効率21.4%という論文です。それなりのレベルではありますが、Natureには微妙な感じです。効率だけがポイントではありませんが、そこで勝負するなら、セルで26%台、モジュールで22%台の数字を出してほしいです。
Natureサイトで「えっ」と思った記事
Careers Live will take place in Japan from 8 to 9 July, 2023. Our event offers talented scientists, from PhD graduate to research fellows, an excellent opportunity to meet employers from Chinese academic institutions. Join us at The University of Tokyo and Osaka University for the chance to network with Chinese universities and research institutions.

中国から堂々と日本に研究者を獲りに来るのですね。
ハローワーク求人情報、事業所名非公開となっていますが、「東大先端」の文字ですぐ分かりますよね。この募集で人を獲得するのは難しい気がしますが。
官報に「多機能電界放出型透過電子顕微鏡」の仕様書案に対する意見招請に関する公示が出ています。工学部の案件のようです。最近、4月11日付で生産技術研究所の「多目的拡張型分析透過型電子顕微鏡システム」の入札公告が出されたり、5月1日付の落札公示に「ペロブスカイト太陽電池解析用透過型電子顕微鏡システム」が出ていたりなど、気にしているせいか、目につきます。
こちらの記事で紹介されているシステム技研の「ペロブスカイト太陽電池耐久性試験装置」を導入したという九州大学伊都キャンパス内カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所って、こちらしかないですよね。グリーンイノベーション基金事業・積水連携の再委託先です。
経産省・総合エネルギー調査会の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会の資料、多岐にわたるので、なかなかポイントが掴めませんが、この図に東京エリアが無いのは、いまいちかと。
そういえば、この図ほか、各所で登場する「20兆円規模の政府支援」に、グリーンイノベーション基金の2兆円は含まれるのか、という問いに、昨日の行政事業レビューでは「含まれる」と答えていましたね。今後20兆円の支出ではなかったのでしょうか? 「約」がついているので誤差範囲と言われるかもしれませんが、18兆円規模ということですね。
日経中文版で「馬雲が東京大学で講演」という記事が目立ち、そんな記事あったかと日本語版を探したらこちらでした。さらに、東大が公表した、というので、探したら、たぶん元ネタはこちらでしょう。そう言われれば、何か案内があったような、なかったような。
20日(火) NEDO「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発に関する情報収集等調査」に係る公募について予告されています。
本調査では、本基金事業で取り組む「次世代型太陽電池の開発」において次世代型太陽電池の有力候補であるペロブスカイト太陽電池に係る標準化等の状況や動向に関する情報を収集し、整理すると共に、標準化等に向けた取り組みに関する分析・考察を行います。

これって、もしかして私の役目ですか?
「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律の施行期日を定める政令」及び「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律の施行に伴う関係政令の整備及び経過措置に関する政令」が閣議決定されたそうです。名称の付け方、改善の余地がありそうです。
科学技術・イノベーション白書」が閣議決定されたそうですが、表紙が、よくある「未来予想図」です。
本当にペロブスカイト太陽電池の開発を進めているのか、いまいちハッキリしないホシデンですが、「ペロブスカイト太陽電池のサンプル展開について」リリースしています。
Oxford PVは、TwitterでIntersolarに言及していますが、ロンドンで開催されたHOPVには言及がありません。もう、すっかりドイツ企業ですね。
6/1に書いたものの再掲です。AndTechによるLIVE配信・WEBセミナー「ペロブスカイト太陽電池の高性能化・実用化・環境対応への課題および耐久性向上のための各種部材への要求 〜銀電極材料・ホール輸送材の開発〜」が6月22日(木)開催とアナウンスされています。講師は、桐蔭横浜大学・池上和志先生、産総研・小野澤伸子先生、東洋アルミニウム・鈴木紹太先生とのことです。
度々ネタにしている21KOMCEE West棟低層棟屋上の薄膜太陽電池、よく見ると1枚割れています。
今夜の新宿方面、都庁が青いのは予告通りで、ドコモタワーも青いですが、こちらが含まれなかったのは意外でした。
経産省の「行政事業レビュー」全体については、順次、こちらに追記されていくのだと思いますが、今日開催されたグリーンイノベーション基金事業に関する概要説明資料レビューシート基金シート論点シートなどは、見ておくとためになる?でしょうか。YouTube視聴者は40人弱でした。
19日(月) 明日(6/20)開催される経産省の「行政事業レビュー」で、グリーンイノベーション基金事業が「事業仕分け」されるようです。開催通知のリンクは機能しないことが多いので、画像で残しておきます。YouTubeで同時中継されるそうなので、14:10-15:10に覗いてみては如何でしょうか。
日本太陽光発電学会の総会がオンライン開催されました。オンライン参加者48人のうち、各議案の投票を通じ応答が無かった、また、最後の議案で唯一投票しなかったのは、隣の席の方です。
ただ、これと同時に、オンライン打合せもあったので、私は2つの画面・音声で対応してましたが、隣の席の方は打合せのほうに集中していたようなので、いちおう弁護しておきます。
さらに、これらと重なる時間帯に、下記もあったようですが、さすがに3つは無理です。
東京都再エネ実装専門家ボード」が開催されたようです。今日の個別テーマは「太陽光発電」で、技術的専門家として、マクニカ・甲斐田陽一氏、資源総合システム・貝塚 泉氏、エネコートテクノロジーズ・加藤尚哉氏、太陽光発電協会・小谷野俊秀氏、積水化学工業・森田健晴氏が呼ばれていたようです。
東京都、曲がる太陽電池で協定 屋内の発電効率など検証」と報道されています。東京都の報道発表資料では、「屋内におけるペロブスカイト太陽電池の有効性実証事業に関する協定の締結について」と紹介されており、エネコート社Newsでは、「東京都庁施設内で次世代太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)を搭載した IoT CO2センサー端末の実証事業を開始」と出ています。都庁の執務室、具体的には第二本庁舎の環境局の執務室内に、エネコートのペロブスカイト太陽電池と、マクニカのセンサーを組み合わせた端末を設置するということらしいです。マクニカによるリリースもあります。
東京都が「公道に設置したEV用急速充電器の運用を開始します 公道上に充電専用区画を設置しました」と発表しているのはこのあたりですが、おそらくバス停跡ですね。バス停用に、歩道を凹ませたら、歩道が狭くなったので、バス停は、車の流れを遮ってでも歩道幅のある位置に移動した、ということを想像させられる場所です。
先月、25cm2ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率30.85%を達成したと報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されていた中国・曜能科技が、今度は、25cm2で安定化効率31.46%報道(→翻訳)されています。
18日(日) メガネ遠近両用で新調しました。昨年末に、度数を強くして(-4.00D → -6.00D)新調し、視力は上がったものの、近くが見にくくなっていました。結局、外に出る時と、スクリーンに投影されたものを見る時以外は、古いほうを使っている状態です。それでも、スクリーンに資料を投影しての会議で、紙の資料が渡されると読めず、困っていました。
縦幅の狭い(細い)メガネが流行っていた頃は、視野が狭くなるのが嫌いで避けていましたが、コロナでマスク着用が通常状態になると、細いほうが便利だ、と思ったら、なぜか細いメガネは絶滅危惧種状態で、丸っぽいものばかりになっています。昨年末は、店で見つけた唯一の幅が狭めのものを選んだのですが、遠近両用にするには縦幅が必要で、今回は丸くなりました。並べた写真、上から順に、2020版、2022版、今回(2023)版です。フレームだけの時に比べ、度入りレンズが入ると、丸い形の存在感が強く、顔とマッチしません。今回のほうが横幅が狭い分、レンズ端の厚みは控えめです。
17日(土) 西村経産大臣が積水化学の研究拠点を視察したようです。今の時点ではtwitterに出てませんが、そのうち書かれるでしょう。報道状況は、以下の通りです。
経産相、次世代太陽電池を視察 積水化学工業の研究拠点」共同通信
掲載先:Yahooニュース / 47NEWS / 北海道新聞 / 東奥日報 / 秋田魁新報 / 岩手日報 / 山形新聞 / 河北新報 / 福島民報 / 福島民友新聞 / 新潟日報 / 茨城新聞 / 下野新聞 / 埼玉新聞 / 東京新聞 / 千葉日報 / 神奈川新聞 / 北日本新聞 / 日本海新聞 / 北國新聞 / 福井新聞 / 信濃毎日新聞 / 山梨日日新聞 / 静岡新聞 / 中日新聞 / 京都新聞 / 奈良新聞 / 神戸新聞 / 山陽新聞 / 中国新聞 / 四国新聞 / 徳島新聞 / 高知新聞 / 愛媛新聞 / 西日本新聞 / 佐賀新聞 / 大分合同新聞 / 熊本日日新聞 / 琉球新報聞 / 沖縄タイムス / デイリー・スポーツ / BIGLOBEニュース / livedoorニュース / gooニュース / Infoseekニュース
16日(金) LIXILの太陽光で発電する「ロールスクリーン」に関する記事が出ていますが、昨年のプレスリリースに基づく記事と大差ないような気がします。NEDOプロジェクト太陽光発電主力電源化推進技術開発「デザイン性を考慮した後付け可能な新築・既築向けBIPVシステムの実証」は、ステージゲート審査までで終わってしまったので、5月末に成果報告書が提出されたことと思いますが、それと関係するでしょうか。
長岡市が風雪に強い太陽光発電を目指した実証実験を行うというニュース、元のプレスリリースはこちらで、具体的な内容はこちらかと思いますが、さらに具体的に、どういう太陽電池を使うのかという情報は、どこかで出てこないでしょうか? 軽量パネルとか移動式パネルとか、薄膜型のような気がしますが。
報道されたように、2回揺れました
湧き上がる雲で、珍しくこちらの頭上だけ曇天の状況となりました。
先日の日経記事「貼る太陽光発電、覇権争い 日本発の技術でも量産は中国」が中文版になりました。中国で格好のネタになりそうです。
「日経CNBC」でペロブスカイト太陽電池が解説されているらしいです。
15日(木) 31.8%が先日報道(→翻訳)されたばかりの、LONGiのペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池、今度は変換効率33.5%(→翻訳)を欧州ESTI認証で実現したと報道されています。HOPV23 (ロンドン, 6/12-14)と重なる6/13-14にミュンヘンで開催されたIntersolar Europeで発表されたようです。NRELチャート掲載のKAUST 33.7%に迫る値です。
情報漏洩に関する報道、読売1/読売2/Y:読売1/Y:読売2/産経/Y産経/日経/Y:TBS/Y:日テレ/Y:テレ朝/Y:時事/Y:共同1/Y:共同2と多数出ていますが、該当者の検索結果に出てくる組織は、既にリストにありません。どの程度のレベルの情報だったのでしょうか。
談合容疑に関する報道、Y:毎日/Y:時事1/Y:時事2/Y:時事3/Y:TBS/Y:FNN1/Y:FNN2/Y:FNN3/Y:共同/Y:産経/Y:ANN/Y:日テレと多数出ていますが、どの程度のレベルだったのでしょうか。「IT会社側と複数回、メールで調整して入札要件を決定。公告前に、要件を記載した調達仕様書も同社側に送信していた。」というだけなら、危ない人は結構いそうです。こちらにある、「前年度まで「1年以上」としていた情報システムの運用実績が「3年以上」に引き上げられ」ただけなら、結構ありそうな話だと思いますが。報道には書かれていない何かがあるのでしょうね。
こちらで紹介されている増田先生、しっかりペロブスカイトやってますアピールですね。
「橘川武郎、高村ゆかり、瀬川浩司、平沼光、田辺新一、杉本康太、黒ア美穂――。第一人者が集結し、政策を大胆に見直す。」で始まる紹介文のこちらの本、来週月曜日(6/19)付の発行です。こちらの研究プログラムや、こちらのシンポジウムと関係するのでしょうね。
14日(水) 積水化学の「ペロブスカイト太陽電池」 25年事業化へ量産体制の確立進む」という記事、中身が読めませんが、読める範囲には以下のようにあります。
次世代太陽光電池の本命といわれるペロブスカイト太陽電池。国内生産体制の確立で実用化に向け動き始めた。他社に先駆け、積水化学が屋外に設置できる耐久性を備えたサンプルで実証実験を開始。ロールフィルムへの製造プロセスを確立した同社は、2025年事業化に向け大きく歩みだした。
ソーラーシェアリング事業を手掛ける株式会社TERRAがクラウドファンディングで資金調達を図るという報道、情報元のサイトはこちら。報道では同社がペロブスカイト太陽電池のコア技術の特許を取得しているような書き方ですが、元サイトにある通り、ソーラーシェアリングとペロブスカイト太陽電池の組み合わせに関するコア技術は特許取得済みということです。
「ペロブスカイト」という単語が広まっていくにつれ、いろいろ微妙な表現が目立ってきています。こちらでは、
ペロブスカイト太陽電池とは、ペロブスカイトというフィルム状の材料を使ってつくられた次世代太陽電池のことです。柔軟性にすぐれていて、現在主流の結晶シリコン太陽電池では設置が難しかったビルの壁や曲面状の屋根にも設置することができます。またシリコン系よりも軽くて輸送がしやすく、製造工程も少なくなるため、コストが抑えられるといったメリットもあります。

「ペロブスカイト」イコール「フィルム状」ではないのですが。一方、こちらでは、「神様」が教えを授けているようです。
郵送で届いた電気料金の値上げに関するお知らせ、その中に書かれている内容は、基本的にはサイトにあることでしょうか。15.9%値上げですね。
カネカの太陽電池製品の価格改定についてでも、20%値上げということですね。
13日(火) 中国・四川大学などのグループから、ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池で27.22%の報告です。先日の南京大学グループによる28.5%、以前のトロント大グループによる27.4%に次ぎ、NRELグループの27.2%を上回る、現在3位かと思います。既に1cm2セルで27%を報告しているグループなので、既に出ていたのでは?という効率です。いわゆるSAM材料が、色素増感太陽電池の色素っぽい開発状況になってきました。レベルはともかく、ネタは尽きなさそうです。
授業のため21KOMCEE West棟に行くたび気になる、低層棟屋上に水平設置された薄膜太陽電池、上面に雨水が溜まった状態で日光に晒されるので、厳しい耐久性試験条件です。既に水が侵入しているように見えるのは気のせいでしょうか。
太陽光パネル上空から青空が消えて雲に覆われる様子が撮れるかと思ったら、雲の動きが複雑すぎて、いまいち見栄えしません。
12日(月) 京都大学化学研究所と韓国・成均館大学エネルギー科学研究所の間で部局間学術交流協定(MOU)が締結されたようですが、どういう内容でしょうか?  Atsushi Wakamiya & Nam-Gyu Park
カバンだけ少し出世させてみました。
11日(日) 桐蔭学園サイトで「6月11日(日)、日本テレビで放送の「シューイチ」にて宮坂力特任教授の研究内容が放送予定です」と予告されていたページは消えていますが、twitterの雰囲気だったのでしょうか。
東京都広報のこども版でもペロブスカイト太陽電池の実証実験の件が紹介されています。
10日(土) 去年の4月から更新がなかったので、すっかりノーマークになっていたNRELのモジュールチャートが更新されました(Rev.05-25-2023)。前版(Rev.04-01-2022)からの更新点は
◆Silicon mono interdigitated back contact (IBC):22.8%(SunPower) → 24.7%(Maxeon)
◆CIGSS:19.8%(Avancis) → 20.3%(Avancis)
の2点です。CIGS (19.2%:Solar Frontier) とCIGSSの区別が、よく分かっていないのですが。あと、SunPowerとMaxeonって、社名が変わっただけのような気がしますが。
臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトにある報道によると、上海で開催されたSNEC展示会で、华碧新能源 (FALAB NEW ENERGY) が、ロール・トゥ・ロールのフィルム型ペロブスカイト太陽電池を展示していたようです。確かに、動画もありますが、どこまで本物なのでしょう?
9日(金) NEDOプロジェクトの技術検討委員会@川崎
今日・明日は東京大学駒場リサーチキャンパス公開ですが、すっかりスルーしてしまっています。
南京大学グループから、ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池のJET認証効率28.0%(自己測定28.5%)の報告です。
論文としては、SnPb混合ペロブスカイトで23.8%というほうがメインかもしれません。そんなに目新しさはないのですが。
Perovskite-infoによると、フランスのグループなどが、9cm2のペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率27.1%を達成したようです。INESのニュースリリースでは、過去記事に効率25.8%と効率26.5%の時のものがあります。
5月23日に発表された積水化学の中期経営計画に関する報道/、数千億とか兆円の話が並ぶ中で、「ペロブスカイト太陽電池は25年度に事業規模5億円以上」とかって、特別に着目するレベルなのでしょうか。
日刊工業新聞記事にて、都知事からひと言「このようなイノベーションが日本の技術として羽ばたくのを・・・・・ 続きが読めません。
来週6/11-13に中国・蘇州で開催される2023 钙钛矿材料与器件产业发展论坛(→翻訳)、こちら(→翻訳)にも記事がありますが、6/12-14にロンドンで開催されるHOPV23への対抗でしょうか。
NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジの実施予定先が決定したそうですが、「ドープフリー二次元有機透明金属電極膜の開発」するNIMSの人は誰でしょうか? また、「熱線遮蔽能を有する発電窓ガラスの研究開発」は、もうOPTMASSで商品化レベルまで行っているはずなので、いまさら「未踏」ではない気がしますが。
統合イノベーション戦略2023が閣議決定され、公開されました。
令和5年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書も閣議決定され、公開されました。
8日(木) 総合科学技術・イノベーション会議が開催され、「統合イノベーション戦略2023」について議論されたようです。毎年策定されている統合イノベーション戦略は幅広く、もはや何だか分からなくなりそうです。その中で、今回特徴的なのはフュージョンエネルギーです。核融合のことですが、「核」という文字を避ける戦略なのですね。でも、現時点で検索してみると、ひたすら「フュージョンエネルギー」に関する結果ばかりなので、定着させるにはポケモン関係者の了解を得る必要がありそうです。
リコーのペロブスカイト太陽電池がセブンイレブン店舗に採用されました
というほど大面積ではなさそうですが、
色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池も併せ、次世代太陽電池の展示場のような感じです。それにしても、なぜこういう場所なのでしょうか。訪ねるには遠すぎます。以下、報道があれば追記していきます。必ずしもペロブスカイトのことは書かれていませんが。

「先進的な省エネ・創エネ・蓄エネ設備を備えたセブン‐イレブンの新たな環境負荷低減店舗実証実験を本格スタート」
 ・株式会社セブン-イレブン・ジャパン ニュースリリース
 ・株式会社リコー ニュースリリース
 ・株式会社日立製作所 ニュースリリース
 ・Digital PR Platform / 毎日新聞 / 河北新報 / 紀伊民報 AGARA / AFP-BB News

「セブンイレブン、環境配慮型の新型店 CO2を7割削減」
  2023年6月8日 日本経済新聞
「セブン-イレブンが店舗公開 最新型太陽光発電と蓄電池でCO2を70%削減」
  2023年6月8日 テレ朝ニュース / Yahooニュース版 / YouTube版
「二酸化炭素の排出量を約70%削減 「次世代太陽電池」など最新省エネ設備を備えたコンビニの実験店舗が公開」
  2023年6月8日 Yahooニュース(TBS NEWS DIG) / YouTube版
「CO2を7割減 セブン-イレブン最新店舗」
  2023年6月9日 Yahooニュース(FNNプライムオンライン)

セブン、購入電力を6割削減 日立やリコーと連携、店舗で発電
 2023年6月8日 共同通信
掲載先: Yahooニュース / 産経新聞 / 47NEWS / 北海道新聞 / 東奥日報 / 秋田魁新報 / 岩手日報 / 山形新聞 / 河北新報 / 福島民報 / 福島民友新聞 / 茨城新聞 / 下野新聞 / 埼玉新聞 / 東京新聞 / 千葉日報 / 神奈川新聞 / 山梨日日新聞 / 静岡新聞 / 信濃毎日新聞 / 新潟日報 / 日本海新聞 / 北國新聞 / 北日本新聞 / 中日新聞 / 京都新聞 / 奈良新聞 / 神戸新聞 / 中国新聞 / 山陽新聞 / 四国新聞 / 徳島新聞 / 高知新聞 / 愛媛新聞 / 西日本新聞 / 佐賀新聞 / 大分合同新聞 / 熊本日日新聞 / 琉球新報 / 沖縄タイムス / nippon.com / livedoorニュース / NEWS Collect

「セブンイレブン、電力購入を6割削減へ 「省く・創る・蓄える」新型店を公開」
 2023年6月8日 マイナビニュース: TECH+ / BIGLOBEニュース / exciteニュース / Mapionニュース

セブンイレブン/2013年度比で購入電力量約60%削減「環境負荷低減店舗」実証実験
 2023年6月8日 流通ニュース
セブンイレブン、埼玉で環境負荷低減店舗の実証実験
 2023年6月8日 Logistics Today
セブンイレブン、新エネルギー設備の実験店舗 “省・創・蓄”で電力購入減
 2023年6月8日 Impress Watch
セブンイレブン、新エネルギー設備の実験店舗 “省・創・蓄”で電力購入減
 2023年6月8日 Yahooニュース(Impress Watch)
日立など、セブン店舗に脱炭素技術/創・蓄・省で排出約7割減、実証スタート
 2023年6月9日 電気新聞
セブンイレブン、環境配慮型店舗の実証実験開始 CO2排出量7割減
 2023年6月9日 The Green Economy
セブン-イレブンnews|「環境負荷低減店舗」実証実験を本格スタート
 2023年6月9日 商人舎 流通スーパーニュース
セブン、埼玉・三郷市で低環境負荷の店舗実証 創エネ・蓄電も
 2023年6月9日 日刊工業新聞
セブンーイレブンが実証、環境に優しい店舗の全容
 2023年6月12日 ニュースイッチ/日刊工業新聞
セブンーイレブンが実証、環境に優しい店舗の全容
 2023年6月12日 Yahooニュース(ニュースイッチ/日刊工業新聞)
セブン‐イレブン、店舗に次世代太陽光+省エネ設備 店舗のCO2を7割削減
 2023年6月12日 環境ビジネスオンライン
太陽光発電した余剰電力を貯めて環境にやさしく災害にも備え コスト抑えた蓄電池市場の創出へセブン‐イレブンが壮大な実証実験
 2023年6月12日 食品新聞
セブン-イレブンがソーラーカーポート、三郷市の実証店舗で
 2023年6月13日 メガソーラービジネス

セブン-イレブンの環境負荷低減の実証実験店舗にソーラーカーポートを初納入
 2023年6月8日 PR TIMES/東洋エンジニアリング株式会社
セブン-イレブンの環境負荷低減の実証実験店舗にソーラーカーポートを初納入
 2023年6月8日 JIJI.com(PR TIMES)
東洋エンジニアリング、埼玉県三郷市のセブン-イレブンにソーラーカーポートを初導入 環境負荷を低減
 2023年6月8日 exciteニュース(AMP)
7日(水) 日経産業新聞1面・3面の記事「日本の研究者、中国で基礎科学 大学でポスト・資金充実」、結構な紙面を占めているようです。日本の低迷が強調される傾向にあるようですね。
一昨日の日経1面記事「貼る太陽光発電、覇権争い 日本発の技術でも量産は中国」に関する中国報道(→翻訳)の見出しは、ペロブスカイト太陽電池はエネルギーのゲームチェンジャーになり得る、というところに着目しているようです。一方、「次世代太陽電池は2025年に実用化へ」という中国報道(→翻訳)は、出典が分かりませんが、以前の日経記事と、最近の日経記事1日経記事2の両方の内容をまとめているようにも見えます。
都議会での小池知事所信表明を報じる記事に「ペロブスカイト太陽電池の導入促進」の文字があったので、どの程度のものかと原文を見たら、エネルギーの話が、割と上位にあるのですね。さらに、「フィルム型のペロブスカイト太陽電池や円筒形太陽電池など」という表現で、電通大あたりを指していそうです。
積水化学から、広島サミット会場でフィルム型ペロブスカイト太陽電池を展示したことがニュースリリースNews Releaseされています。ただ、この時期になってから出されても、報道としては採り上げにくいでしょうね。
フランス・シャンベリーにて、tandemPV International Workshopが6/6-8の日程で開催されています。Perovskite-infoによると、Fraunhoferが、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池に関する2つのプロジェクトを開始するとリリースしています。「Pero-Si-SCALE」は2024年12月まで10cm2までのスケールアップを図るもので、「LiverPool」は2026年4月まで蒸着プロセスの大面積化を図るもののようです。
中国・极电光能 (UtmoLight) が声明を出しています。検索した際に出てくるので私も気になっていたのですが、极电光能アプリというものは、同社と関係ないそうです。
もうここで紹介する必要もないかもしれませんが、桐蔭学園サイトによると「6月11日(日)、日本テレビで放送の「シューイチ」にて宮坂力特任教授の研究内容が放送予定です」とのことです。また、昨日のテレビ神奈川での放映についても予告されていて、実際の放映内容はYouTubeにて「横浜発の次世代エネルギー 「ペロブスカイト太陽電池」【News Linkオンライン】」が視聴可能です。
東大トップページのロゴのところに、150周年マークがついています。2027年までは5年ほどで、事業を開始する必要性は感じますが、「5年後に5周年を迎えます」と言うのと大差ないような気がします。
6日(火) エネルギー白書2023」が閣議決定され、公表されました。
ある意味、授業のネタ本です。
先日インタラクティブ版が更新されていたNRELチャート、PDF版も更新されました(Rev.05-26-2023)。前版(Rev.04-05-2023)からの更新点を、いちおう再掲します。
◆ペロブスカイト/シリコンタンデム:33.2%(KAUST) → 33.7%(KAUST)
◆ペロブスカイト:25.8%(UNIST) → 26.0%(IoS/CAS)
◆CdTe:22.1%(First Solar) → 22.3%(First Solar)
◆CZTSSe:13.0%(NJUPT) → 14.9%(IoP/CAS)
5日(月) 日経新聞1面に掲載されたらしい「貼る太陽光発電、覇権争い 日本発の技術でも量産は中国」という記事、若手による解説も加えられています。「曲がる太陽電池」に代えて「貼る太陽光」ですか。略しすぎて違う意味になりそうです。
先端研3号館南棟にて開催されたイベント、国会議員ひとり程度だと、そこまで警備が厳重ではないですね。
先端研3号館南棟屋上の配管支持材、何かの見本にされているようです。
先端研3号館南棟屋上で成長する植物は、時折、除去されてしまいますが、隣の3号館屋上の木は、だいぶ大きいです。
こちらの論文、「Mortise-Tenon」構造と言われてもすぐには分かりませんが、模式図を見ても、ますます分かりません。まあ、ペロブスカイト太陽電池で効率24.55%ということですね。
4日(日)  
3日(土) Perovskite-infoによると、イタリアのFuturaSunが、ローマ大学発スタートアップのSOLERTIX買収したようです。ローマ大学のAldo Di Carloグループは、世界で初めてのペロブスカイト太陽電池モジュールの論文、世界初のブレードコート100cm2モジュールの論文、初のフレキシブルモジュールの論文など、2014-2015年に出た8報のペロブスカイトモジュールの論文のうち6報を占めていて、初期のモジュール開発でCHOSEの名前は目立ちますが、この先、どういう方向に行くのでしょうか。
Oxford PV の話題が、THE WALL STREET JOURNAL に出ています。
2日(金) NRELチャートのインタラクティブ版のデータが更新されています。
いつも見ているほうのNRELチャートは、まだ更新されていません。

更新点は、
◆ペロブスカイト/シリコンタンデム:33.2%(KAUST) → 33.7%(KAUST)
◆ペロブスカイト:25.8%(UNIST) → 26.0%(IoS/CAS)
◆CdTe:22.1%(First Solar) → 22.3%(First Solar)
◆CZTSSe:13.0%(NJUPT) → 14.9%(IoP/CAS)
の4点です。
なお、IoS/CASは中国科学院半導体研究所、IoP/CASは中国科学院物理研究所でしょう。
東大の工事等入札・発注情報のところで、東京大学(本郷他)太陽光発電設備工事(I期)の情報が公開されています。本郷キャンパスでは、医学部1号館、南研究棟、図書館研究所学部等、山上会館、情報基盤センターに、太陽電池モジュール最大出力合計:約480kW、PCS定格出力合計:約380kW、駒場キャンパスでは、5号館、8号館、情報教育棟A、駒場図書館、コミュニケーション・プラザ、多目的ホール、第2体育館に、太陽電池モジュール最大出力合計:約560kW、PCS定格出力合計:約420kW、白金台キャンパスでは、1号館、合同ラボに太陽電池モジュール最大出力合計:約170kW、PCS定格出力合計:約150kWが設置される計画となっています。総合計で太陽電池出力1.2MW、PCS出力950kW、メガソーラーと呼べるでしょうか? その「参考システム図」では、太陽電池はTrinasolar TSM-DE21 660w と書かれています。こちらでしょうか。
激しい雨の後は、目黒川の水位が、あっという間に氾濫危険水位を超えますが、減るのも早いです。
実験室改装に備え、年2回の粗大ゴミ回収の機会に廃棄することとなったドラフトチャンバーフード付実験台実験台実験台の4点は、先週木曜日(5/25)にダクト給排水電気配線の切離し工事が行われた後、昨日(6/1)、それぞれ解体解体解体され、今日回収されました。その結果、広い更地出現しました。
1日(木) NEDOプロジェクトの年度ごとの報告「中間年報」を4件、とりまとめて提出 & 実験台・ドラフトチャンバー等を粗大ゴミとして廃棄できるように解体作業 & 某申請書類に係るヒアリング向け資料作成。前の晩から朝がつながりそうです。
Perovskite-infoによると、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で最近33.2%の世界記録を出したサウジアラビア・KAUSTのグループが、今度は、変換効率33.7% を記録したようです。
AndTechによるLIVE配信・WEBセミナー「ペロブスカイト太陽電池の高性能化・実用化・環境対応への課題および耐久性向上のための各種部材への要求 〜銀電極材料・ホール輸送材の開発〜」が6月22日(木)開催とアナウンスされています。講師は、桐蔭横浜大学・池上和志先生、産総研・小野澤伸子先生、東洋アルミニウム・鈴木紹太先生とのことです。
10月に交代した時は薄い色だった緑茶が、7ヶ月の暗所保管(机の引き出し)を経て、色が濃くなって交代します

2023年(令和5年) 5月
31日(水) 既に予告済みですが、本日付で 東大先端研の特任准教授を辞職 します。
明日からは、
東京大学教養学部附属教養教育高度化機構(KOMEX)の 特任教授 です。 正直、実態はほとんど変わりませんが、引き続き、よろしくお願いします。
UTokyo Sustainability Talks 2023のお知らせです。来週、6月5日(月)から9日(金)のそれぞれ17時〜19時にハイブリッド開催されます。
日経産業新聞記事で「ペロブスカイト型太陽電池、発電効率高める材料 京都大」 ということですが、具体的には何でしょう?
30日(火) 午前中は対面打合せの後、太陽光発電技術研究組合 PVTEC技術交流会と、有機系太陽電池技術研究組合 RATOの総会を並行してZoom、その後、オンライン授業をZoom、と過ぎたら、もう一日が終わってしまいました。そのZoomの傍らで提出用の書類作りが忙しかったのですが。
29日(月) いちおう有給休暇、これで5日消化です。
先日の日経イブニングスクープ「キヤノン、有機ELテレビに新素材 希少金属使わず脱中国」、鉛を使った量子ドットということで、てっきりPbSかと思っていましたが、キヤノンが次世代ディスプレイに適用可能なペロブスカイト量子ドットインクを開発 耐久性を向上し高画質ディスプレイへの応用に期待というニュースリリースが出されました。ペロブスカイトだったのですね。
これだけ見ても何だか分からないEVグリッドワーキンググループ開催のお知らせ、次世代の分散型電力システムに関する検討会の検討の中から出てきたものです。例えば、中間とりまとめスライド25などに出ています。電気自動車のバッテリーを系統電力に組み込む試みの議論です。
中国・极电光能 (UtmoLight) のSNECでの展示の様子が、同社サイトにアップされました。といっても、報道(→翻訳)と同じですが。写真が大きいので、解像度は高くなっています。
28日(日)  
27日(土) 今ごろ気付いたのですが、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) サイトのトップに表示される第三届台灣鈣鈦礦産業論壇の画像、講演者はU先生で、スライドは、かなりサービスデータ、かつ少なくとも2人が撮影中(=撮影可)、という、宣伝効果のある画像だったのですね。
世界一黒い布、太陽電池業界でも必要かもしれません。プレスリリース画像とかでも、黒いところが白っぽく見えますが、マスクの代わりは無理として、周辺からの反射光が照射されるのを避けることは、正確な測定には必要なはずです。
26日(金) いちおう有給休暇、4日目です。
すっかり常連となった米国North Carolina大グループによる論文、面積26.9cm2のペロブスカイト太陽電池ミニモジュールのNREL測定効率が21.8%ということです(たぶん認証は21.1%)。2022年9月時点では、確かにインパクトがあったかもしれません。
中国・纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュール「α」がSNECで展示されている様子が人民政府サイト(→翻訳)にも出ています。同展示会は50万人が参加登録、初日だけで20万人が来場(→翻訳)したようです。纤纳光电は、水上太陽光発電が得意な夏尔特拉(上海)新能源科技有限公司と共同開発契約を結んだ(→翻訳)ようです。こちらの記事には写真もあります。
中国・极电光能 (UtmoLight) のSNECでの展示の様子も報道(→翻訳)されています。報道写真だと細部が分かりませんが、H先生からいただいた写真だと、いかがでしょうか? やっぱり分からない、とか。
中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) のSNECでのペロブスカイト太陽電池展示は報道がないので、H先生からいただいた写真に頼る感じでしょうか。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のSNECでのペロブスカイト太陽電池展示は、臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟ニュースに出ています。ついでに、GCLやMicroQunata、UtmoLightの展示品の写真も出ています。
日経イブニングスクープ「キヤノン、有機ELテレビに新素材 希少金属使わず脱中国」、鉛を使った量子ドットですね。
日経フォーラムの記事が出ていますが、このフォーラム、案内に書かれている開催場所は「東京都内」。VIPが多数来るので、場所を明かせないのですね。
これは何のためのセットなのでしょうか?。
緊急地震速報です。本棚を入れ替えるために壁固定を外したところで揺れるというタイミング。
家の断水のお知らせの注意事項が書かれていますが、こういう時間帯だと管理会社に対応してもらえません。
25日(木) 今週号のNatureの表紙は曲がる太陽電池。といってもペロブスカイトではなく、シリコンです。この論文の内容は詳しくは見ていませんが、割れないためには端面処理が重要なのでしょう。
正孔輸送層を用いない逆構造型ペロブスカイト太陽電池で効率25.86%という論文です。ITOの上に、いきなりペロブスカイト製膜、というイメージです。ペロブスカイト前駆体溶液中に添加された分子が結晶粒界に追い出されて来る効果を活かしたもので、プロセス数を減らせるかもしれません。今のところ、逆構造型として最高効率、順構造を含めて4位の効率かと思います。
ペロブスカイト太陽電池からの鉛漏洩を阻止する試みをとりあげたPerspectiveです。
Oxford PVが、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池大面積セルでの変換効率世界記録28.6%を、Fraunhofer ISE認証で得たとリリースしています。面積258.15平方センチの商用サイズセルでの記録で、従来(2022年5月)の26.8%を更新するものだということです。先だって公募されたプロジェクトでは、最終目標が10cm角程度で26%以上ということでしたが、それでは間に合わないように見えます。
LONGiのペロブスカイト/シリコンタンデムセルの変換効率が31.8%を超えた(→翻訳)と報道されています。Fraunhofer ISE認証です。某公募プロジェクトの最終目標はセル効率28%ということでしたが、それでは間に合わないように見えます。
中国・纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュール「α」がSNECで展示されている様子が報道(→翻訳)されています。
駒場の健康診断は、密を避けるためKOMCEE棟で行われるようになりましたが、ブラインドの隙間から中を覗けてしまうのが難点です。それは置いておいて、掲示の英文がmedical examinationなのが、いつも気になります。ふつう、medical check up な気がしますが、やっぱり、試験の一環なのでしょうか。
昨日開催された産業構造審議会 グリーンイノベーションプロジェクト部会では、予想通り、積み増されたグリーンイノベーション基金による追加項目が議論されたようです。資料を見ると、以下の6項目になりそうです。
・浮体式洋上風力における風車・浮体等のインテグレーションに係る共通基盤開発
ペロブスカイト型太陽電池の実証規模拡大
・大規模水素輸送に係るアンモニアからの脱水素技術の開発・実証
・水素還元製鉄技術の実証規模拡大
・混合プラスチックのリサイクル及び廃タイヤからの原料製造等に係る技術開発
・合成燃料製造における原料変動に対応した制御技術開発・実証
再生可能エネルギーの国産化推進を掲げる自民党の議員連盟が、ペロブスカイト太陽電池など次世代再エネ技術について、日本企業を中核としたサプライチェーンの構築を促す緊急提言をまとめたということです。Yahooニュース版もあります。
Bloombergでは、自民議連、次世代型太陽電池への「世界最高水準の政策支援」を提言、と報じられています。そのYahooニュース版もあります。
広島サミット会場でフィルム型ペロブスカイト太陽電池モジュールが実演されていたのが、事務局ツイッターに出ていると情報提供いただきました。今のところ、国内最大級です。
NHK ビジネス特集:日本発の太陽電池「ペロブスカイト」どこがすごい?、「不可能を可能に」ということです。
積水化学のペロブスカイト太陽電池が東京都・森ケ崎水再生センターに設置された(東京都ニュースリリース)件、以下のような報道状況です。
東京都と積水化学、曲がる次世代太陽電池の実証実験
  2023年5月24日 日本経済新聞電子版
都 次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」実証実験始める
  2023年5月24日 NHK 首都圏NEWS WEB
日本発の技術、曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」国内最大規模の実証実験 東京都
  2023年5月24日 Yahooニュース(日テレNEWS)
日本発の技術、曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」国内最大規模の実証実験 東京都
  2023年5月24日 Livedoorニュース(日テレNEWS)
【日本発の技術】曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」国内最大規模の実証実験
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【日本発の技術】曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」国内最大規模の実証実験
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フィルム型次世代太陽電池 都と企業が共同実験
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フィルム型次世代太陽電池 都と企業が共同実験
  2023年5月24日 テレ朝NEWS
薄くて軽くて曲がるフィルム型の次世代太陽電池 都と企業が実証実験を開始
  2023年5月24日 ABEMA news
東京都・積水化学、ペロブスカイト太陽電池の実証開始 下水処理施設に設置
  2023年5月24日 日刊工業新聞電子版
都 ペロブスカイト太陽電池の実証実験開始
  2023年5月24日 建通新聞電子版
積水化学−東京都、ペロブスカイト太陽電池実証
  2023年5月25日 化学工業日報
次世代太陽電池実証実験 大田 発電効率や耐久性検証
  2023年5月25日 読売新聞オンライン
東京都とのフィルム型ペロブスカイト太陽電池の検証について
  2023年5月25日 積水化学工業株式会社ニュース
次世代太陽電池「ペロブスカイト」、東京都が国内最大規模で実証開始
  2023年5月26日 ニュースイッチ by 日刊工業新聞
次世代太陽電池「ペロブスカイト」、東京都が国内最大規模で実証開始
  2023年5月26日 Yahooニュース(ニュースイッチ by 日刊工業新聞)
積水化学工業 東京都の下水道施設でフィルム型PSCを検証
  2023年5月26日 日刊ケミカルニュース
国内初、下水道施設でフィルム型次世代太陽電池の検証を開始 東京都
  2023年5月26日 環境ビジネスオンライン
薄くて軽い、次世代太陽電池 下水処理施設で国内最大規模の実証実験
  2023年5月28日 朝日新聞DIGITAL
薄くて軽い、次世代太陽電池 下水処理施設で国内最大規模の実証実験
  2023年5月28日 Yahooニュース(朝日新聞)
積水化学が東京都と共同研究 フィルム型ペロブスカイト太陽電池
  2023年5月29日 ゴムタイムス
都がペロブスカイト太陽電池の検証開始 積水化学と共同研究
  2023年5月29日 新建ハウジング
ペロブスカイト太陽電池を下水処理場に、東京都と積水化学が国内最大級の実証
  2023年5月29日 スマートジャパン
ペロブスカイト太陽電池、森ヶ崎セで実証実験開始 東京都・積水化学工業
  2023年5月31日 日本下水道新聞電子版
次世代太陽電池、実用化へ一歩 東京都など最大規模実験スタート
  2023年6月6日 産経新聞 THE SANKEI NEWS
次世代太陽電池、実用化へ一歩 東京都など最大規模実験スタート
  2023年6月6日 Yahooニュース(産経新聞)
24日(水) 東京都と積水化学工業の共同研究によるペロブスカイト太陽電池実証実験開始の報道です。森ケ崎水再生センターに、90cm幅フィルムのペロブスカイト太陽電池が2025年12月まで設置されるようです。東京都のリリースにサイズが書かれています。
今さら紹介しても遅いですが、光機能材料研究会第92回講演会「フィルム型ペロブスカイト太陽電池の研究開発と基礎技術」が、あさって5/26(金)に開催されます。
13:05-13:40 「軽量ペロブスカイト太陽電池の高性能化」
 瀬川浩司 (東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻)
13:45-14:20 「ペロブスカイト・ペロブスカイトタンデム太陽電池の研究開発動向」
 早瀬修二 (電気通信大学インフォパワードエネルギー・システム研究センター)
14:25-15:00 「軽量フレキシブルなペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池」
 石川亮佑 (東京都市大学)
15:05-15:40 「フィルム型ペロブスカイト太陽電池の基礎開発および長寿命ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池への展開」
 五反田武志 ((株)東芝エネルギーシステムズ/(株)東芝)
15:45-16:20 「高効率ペロブスカイト太陽電池モジュールの研究開発およびタンデム構造への応用」
 宇津 恒、山本憲治 ((株)カネカ 太陽電池・薄膜研究所)
有機薄膜太陽電池の設置が求められ、ペロブスカイト太陽電池設置の設計も含めることが求められている神戸空港サブターミナル整備事業落札者は竹中工務店JVでした。次点の大林組JVと完全に同額の81.8億円での落札です。積算を正確にすると、そういう結果になるのでしょうか。

注目した要求水準書の該当箇所を再掲します(72頁)。

21) 太陽光発電設備
@共通事項
・太陽光発電電力は施設内で自己消費するとともに停電時に電源供給可能なようにすること。
・発電電力が電気事業者側に逆潮流しないよう対策をすること。
・太陽光電池は、航空機や管制塔へのグレア対策として、防眩型などの反射光を軽減できるものとし、設置位置や取付角度について検討すること。
・発電状況(太陽光発電電力、電力量、日射量等)が計測できる機能を設け、外部に表示を出力できる機能を有すること。
A有機薄膜太陽電池
・空港建築施設の脱炭素化に基づき自然エネルギーを利用した有機薄膜太陽電池を計画、設置すること。
 なお、有機薄膜太陽電池モジュールは、神戸らしい洗練されたデザインとし、壁や窓など旅客から見えるようにすること。
・夜間や停電時にも電源供給を可能とするように蓄電池も併せて検討、設計すること。
B次世代型太陽電池(施工は別途工事とする。)
・次世代型太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)の設置を検討し、発電容量、設置場所及び設置方法などを市に提案し設計すること。
 なお、太陽光発電の容量は、上記有機薄膜太陽電池の容量と併せ、可能な限りZEBを達成できる容量となるように計画すること。
・太陽光発電電力は施設内で自己消費するとともに、夜間や停電時にも電源供給を可能とするように定置型蓄電池(NAS電池等)も併せて検討、設計すること。
・太陽光発電、蓄電池等を制御し、ピークカットやピークシフト、デマンドレスポンスを効率的に行えるシステムを構築すること。
家の近くで水道工事が続くようで、工事場所が近くなくても断水のお知らせが度々あります。何回あるのでしょう?
さすがにそろそろ脱マスクしそうな気がしますが、まずは古くなり過ぎたものを消費するところからです。こちら、コロナ前の2019年4月製造品ですが、長らく私のカバンに控えていました。で、とりあえず置き換えたほうも、2020年7月製造品ですが。そういえば、この古いほう、2019年11月に肺炎になって病院に行った際に使った残りなのですが、その時は鼻と口にガムテープを貼ったような感触でした。医師の表情がこわばる酸素飽和度80%台前半を記録した要因の一つかもしれません(ref)。健康な今は、とっても通気性がよく感じますが。
隔週水曜日午前に開催される先端研の教授総会、今日が最後の参加となりました。なぜかということは、来週わかります。
23日(火) 最近、台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)の更新頻度が急に減ったと思ったら、その最新情報にも書かれていた臺灣鈣鈦礦研發及産業聯盟 (Taiwan Perovskite Research and Industry Association) のサイトができていて、そちらに新しい情報が増殖しています。
中国・协鑫集団 (GCL group) の朱共山会長が、「ペロブスカイト電池技術は今年正式に量産元年に入った(→翻訳)」と語っているようです。上海で開催されるSNECのオープニングの言葉のようです。
昨年10月23日に設立されたという中国・科邻新能源(合肥)有限責任公司が、ペロブスカイトモジュールの小規模試験生産ラインを稼働させたことが報道(→翻訳)されています。30cm×20cmというモジュールは、こちらの記事では写真入りです。
EUプロジェクトのVIPERLAB (fully connected VIrtual and physical PERovskite photovoltaics LAB) で、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の正確な測定に関するワークショップがハイブリッド開催されるようです。これって、下記の「Katana」プロジェクトと関係するのでしょうか?
22日(月) いちおう有給休暇、3日目です。
Perovskite-infoに紹介されている、Fraunhofer ISEのペロブスカイト/シリコンタンデムモジュールの効率を正確に決定するプロジェクト、「Katana」プロジェクトだそうですが、なぜにカタナなのでしょうか。元のプレスリリースを見ても分かりません。とりあえず、LEDを18400個使っているソーラーシミュレーターが凄そうです。
先端研3号館南棟入口に、料理実演セットのようなものが並んでいて、何事かと思ったら、今日は細胞農業研究機構の設立総会で、プレスリリースの見出しは、「細胞を育てて作る「新しいお肉」〜日本初の細胞性食品の研究団体が設立総会を開催! 国内で初めて一堂に会する「培養肉」を目の前で炙って、その芳しい香りを体験していただきます!」 芳しい香りが漂っていたのでしょうか。
21日(日)  
20日(土) 米・TandemPV社ニュースに登場しているpv magazine表紙、誰か解説を、、、。
19日(金) 今日も有給休暇です、いちおう。。。 2日目です。
Nature Photonicsで、春の応用物理学会の講演3件が紹介されています。どういう経緯で、こういう採り上げられ方になったのでしょうか。うち2件は、注目講演にも選ばれていた東芝のものですね。
NEDO新技術先導プログラムの採択テーマが公表されています。研究開発課題「次世代型超高効率太陽光パネルの実現に向けた要素技術の研究開発」では、たしかペロブスカイト太陽電池を除くことになっていたと思いますが、採択テーマは、「オンシリコン多接合型太陽電池の研究開発」(大阪大学、東洋アルミニウム、名古屋大学、産業技術総合研究所)、「リサイクル容易な曲面・超軽量結晶Si太陽電池モジュールの開発」(北陸先端科学技術大学院大学、京セラ、新潟大学、青山学院大学、岐阜大学)の2件です。前者で、シリコンの上に乗るものが何か気になります。
この論文について、韓国・Konkuk大ニュースに出ています。大学トップページに名前が出ることは、なかなか無いでしょうから、せっかくなので。
次のワクチン接種券が届きましたが、もうスルーしてしまいそうです。
18日(木) 今月中に有給休暇5日消化を完了しておく必要がありそうなので、割り当てました。
NTTアノードエナジーが、ペロブスカイト太陽電池を用いた太陽光発電システムの共同研究を有機系太陽電池技術研究組合と開始したとプレスリリースしました。
有機系太陽電池技術研究組合(RATO)からも出されていますし、PR TIMES版もあります。
来週水曜日(5/24)にグリーンイノベーションプロジェクト部会が開催されることが通知されています。前回は、2兆円だったグリーンイノベーション基金に昨年度補正予算で3000億円が追加されたことを受けて、追加する分野をどうするか決められましたが、今回は、今年度予算で追加された4564億円に関する方向性が決められるのでしょう。
経産省による、英国・エネルギー安全保障・ネットゼロ省との再生可能エネルギーパートナーシップに関する共同声明発出のニュースリリースで、共同声明概要の8項目の1つとして、「ペロブスカイト太陽電池に関する国際標準化等事業環境整備での協力の推進」が挙げられています。これに先立つ経団連・エネルギー対策委員長とグラント・シャップス英国エネルギー安全保障・ネットゼロ大臣との懇談を報じる「週刊 経団連タイムス」にも、ペロブスカイトの文字があります。
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で「ペロブスカイト太陽電池」が7位となっている、と、みんかぶ株探から報じられています。
静岡新聞の記事で、再生可能エネルギーを国策で普及を、と主張している方がいます。
ペロブスカイト太陽電池量産に向けた展望(→翻訳)の記事で、中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) や极电光能 (UtmoLight) などの動向が書かれています。翻訳のほうでは写真が出てきませんが、原文にあるこの写真の場所は、このあたりでしょうか。記事の文章は、GCLサイトにも転載されています。
こちらの記事(→翻訳)によると、中国・宜昌市の工業団地プロジェクトで、225プロジェクトに総額1404.3億元(約2兆7600億円)が投資され、その中で、深圳黑晶光电技术有限公司によるペロブスカイトタンデム太陽電池及び新型モジュール生産プロジェクトは、総投資100億元で、7.5GWの新型太陽電池モジュール、7GWの高効率ペロブスカイトタンデム太陽電池などを生産する計画のようです。宜昌といえば、以前、万度光能 (Wonder Solar) が工場を計画していたはずが、いつの間にか消えていたところです。当阳市双莲工业园の場所は特定しがたいですが、このあたりでしょうか。それにしても、この工業団地プロジェクト、GI基金2兆7564億円と、ほぼ同規模ですね。偶然の一致にしては、揃いすぎな感じが。
昨日よりさらに気温が上昇し、昨日か今日で5月の最高気温を更新した地点も多いようですが、この先は、しばらく普通のようですね。
駒場キャンパスの銀杏並木の足元に雑草(写真1/写真2)と思ったら、よく見るとほとんどが幼イチョウでした。
先端研3号館南棟屋上からの眺め:渋谷方面、桜丘のビルが目立ってきました。渋谷北・六本木方面も見えるビルが増えました。制限が解除されたであろう渋谷駅ビル屋上は、だいぶ密です。上空の飛行機とは、まだ距離があります。羽田行なので、大部分がANAかJALですね
開通して半年以上経ったこの道路、ようやくAppleマップにも反映されたと思ったら、拡大してみると何かが違います
17日(水) グリーンイノベーション基金事業「技術・社会実装推進委員会」 by Teams
 先週水曜日に続く、第2日。
上記委員会冒頭で言及のあった今日夕方のNHKニュース、確かにWEBページにはご本人が登場しますが、放送は、どういうタイミングだったのでしょうか。

Twitterを見ると、ニュース7でしょうか。ほかにも、テレ東1/もあったのですね。
また日経記事に出ていますが、今回はタイトルが刺激的です。 「敗色濃厚になった日本のペロブスカイト太陽電池 技術で勝って価格で負ける典型的パターン」
電気新聞記事「壁面に円筒型太陽電池、電通大が都と実証 低コスト、反射光も利用」ですが、最後のところで、「実証ではアモルファスシリコン太陽電池を利用する。円筒型の技術は、次世代太陽電池として期待されるペロブスカイト型も大面積化が進めば応用可能だという」というオチになっています。
技術情報協会主催Live配信セミナー「ペロブスカイト太陽電池の鉛フリー化技術と劣化メカニズム」が、7月10日(月)に開催されるようです。京都大学・若宮淳志先生、大阪大学・佐伯昭紀先生、筑波大学・丸本一弘先生が講演されるようです。
韓国・ハンファQセルズが、来週5/25-27に釜山で開催される気候産業国際博覧会に出展する内容について報道(→翻訳)されています。そういえば、同時期の5/24-26には、上海でSNEC 国際会議・展示会が開催されていますね。
今年初の真夏日で、一昨日より13℃高い最高気温となり、明日も暑いようなので、某国より暑いです。そこの空気が流れてきたのかもしれませんが。
こういう日は太陽光発電がいっぱい、かと思いきや、九州では頭打ち東京では午前がピークだったりしています。
キャンパス南端の、大胆に剪定されてオブジェのようになっていた木、対面から見るとこうなっています。構内側からは気付きにくいですが、今の時期でも葉がないものは、枯れたのでしょうね。
16日(火) Summer Schoolでの講演のためウズベキスタン入りしたU先生、写真の会場はこのあたりでしょうか? この写真の場所で合ってます?
韓国・ハンファQセルズがニュースリリースを出していますが、そのままでは意味が分かりません。報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)によると、1365億ウォンを投資して、ジンチョン(鎮川)工場(→地図)に、ペロブスカイト/シリコンタンデムセルとモジュールの量産のためのパイロットラインを構築するようです。来年下半期に試験稼働し、2026年下半期に本格量産する予定のようです。
韓国・高麗大学(Korea Univ.)のニュースリリース(→翻訳)で、無機ペロブスカイト太陽電池に関する論文について紹介されています。CsPbI2Brベースなので、効率は17.7%ですが、FF 84.5%が特徴となっています。
15日(月) Yahooニュースの記事、「EV普及に強力な味方! 自動車業界も熱視線、次世代技術「ペロブスカイト太陽電池」とは何か」ということです。
太陽光発電技術研究組合 PVTEC技術交流会が5月30日(火) 13時から開催されるそうです。NEDO・山崎光浩氏、積水化学・森田健晴氏などの講演があるようです。一方、有機系太陽電池技術研究組合 RATOの総会も、5月30日(火) 14時から予定されています。
14日(日) Perovskite-infoによると、カネカがペロブスカイト/シリコンタンデムセルで効率29.2%を報告したようです。元ネタはpv magazineのようで、元論文は、JJAP論文のようです。微妙に回り道した情報です。
東洋経済ONLINEに、「日本人が開発「薄くて曲がる」太陽電池のすごみ 髪の毛より薄い「ペロブスカイト」で生活が変わる」という記事が出ています。Yahooニュース版では「日本人が開発「薄くて曲がる」太陽電池のすごみ 髪の毛より薄い「ペロブスカイト」」と、少し見出しが違いますが。
13日(土) Perovskite-infoによると、スウェーデンのEvolar社が、米国First Solarに買収されるようです。Evolarのリリースは主語がFirst Solarで、詳しくはFirst Solar のリリースで、ということになっています。Evolarは、CIGS太陽電池でNRELチャートの値を更新したばかりですが、これからはCdTeもCIGSもFirst Solarということになるのでしょうか。さらにはペロブスカイトタンデムも、というか、それがメインなのかもしれませんが。株ニュースは情報早いですね。
EUプロジェクトのVIPERLAB (fully connected VIrtual and physical PERovskite photovoltaics LAB) で、イベントが開催されたようです。同プロジェクトに関しては、PV Magazineで紹介されているようです。Saule Technologiesのツイッターでも、イベントについてと出ています。
また日経記事に出ているようです。 「ペロブスカイト太陽電池が屋外設置の段階に、駅、浄水場、火力発電所まで 積水化学が「信頼性」で革新、まず10年相当を実現」
12日(金) 屋上で赤いタカラダニが目立つようになってきました。それでも、動いていなければ、そこまで気にならないのですが、こんな感じとか、こんな感じとか、こんな感じに動き回っていると、余計に気になります。さらに、階段の手すりとか、ドアの取っ手などにもいるので、注意が必要です。
また日経記事に出ているようです。 「曲がる次世代太陽電池、ビル壁面で発電 25年事業化へ」
オンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎と実用化に向けた最新技術 〜 ペロブスカイト太陽電池の作製方法・特性・発電メカニズム、「どこでも電源」としての実用化展望、カーボンニュートラル社会とペロブスカイト太陽電池への期待 〜 」のお知らせです。
ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率32.44%を達成したと1月に報道(→翻訳)されていた中国・曜能科技は、2月に大面積ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池(25cm2)で効率29.57%を達成したと報道(→翻訳)されていましたが、今度は、25cm2で効率30.85%報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されています。
こちらの論文、鉛の流出を防ぐため、「酸化チタンスポンジ」を使うそうです。スポンジ酸化チタンではありません。
今週続いたネットワーク不調、お知らせも多数並びます。
11日(木) 別件で集まったついでに、というには豪華な講師陣(村上拓郎先生、若宮淳志先生、早瀬修二先生)による研究室セミナーの間、外は雷雨だったようです。音しか聞こえませんでしたが。
今日は、技術情報協会主催Live配信セミナー「ペロブスカイト太陽電池の材料開発と製膜技術」が開催されていたはずです。産総研・古郷敦史先生、埼玉大・石川 良 先生、リコー・田中裕二先生、東芝エネルギーシステムズ・五反田武志先生が講演されていたはずです。
AndTechによるLIVE配信・WEBセミナー「透明導電フィルム・材料の最新開発・成膜技術の動向とペロブスカイト太陽電池等の電極応用」が5月30日開催とアナウンスされています。なお、翌5月31日には、以前紹介した「車載型太陽電池の最新技術動向と将来展望 〜未来の無充電EVに向けた課題とは〜」が開催され、山口真史先生が「太陽電池の車載応用に向けた最近の動向」について語る中で、「ペロブスカイトを含むSiタンデム太陽電池の研究開発状況を紹介する」ようです。
イタリア・カターニアにあるエネル・グリーン・パワー社の太陽光発電パネル工場「3Sun」で、9cm2のペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で変換効率26.5%が得られたと報道されています。元のプレスリリースはこちら
出てきた時に、どう扱おうか迷った常温超伝導の論文に対し、それを否定する論文が出てきたようです。それにしても、1万気圧を「常圧に近い」と表現するのは、超高圧ばかり見ていると普通なのかもしれませんが、やっぱり高圧すぎでしょう。
10日(水) グリーンイノベーション基金事業「技術・社会実装推進委員会」 by Teams
 隣の席では、万全の体勢のはずが、画面共有に失敗した例が。
久々に駒場キャンパス北側道路を通ると、緑化が進んだ(?)フェンスが気になります。ここは、元はブロック塀でしたが、2020年春に工事され、開放的なフェンスになりました。しかし、あっという間につる性植物に覆われ、開放感がなくなりました。
昨夜もネットワークが不調でしたが、今夜も途切れ途切れで、文献を見たり、メールを読み書きしたりできません。3夜続けてルーターのメンテナンス作業中のようです。というか、今月に入って、平日夜は、さっぱり、な感じですが。
こちらの件、うちの大学の学生でしょうか?
フレキシブルな面積12cm2の太陽電池で変換効率35.1%という論文です。さすがGaAs系5接合です。それはともかく、太陽電池性能測定に、実際の太陽光も使われています。中国・蘇州で、2022年9月6日の12時から午後1時半に測定したと明記されています。温度制御のために「fan」がついている図がありますが、空冷で25℃にできる気象条件なのでしょうか?
9日(火) 活動制限が解除されたことで、3年以上ぶりに開催された研究室の歓迎会、もはやみんなが歓迎される側になってしまいそうです。2020年2月18日の送別会以来ですが、その頃は外の飲食店が会場だったので、研究棟内での開催は、いつ以来でしょうか?
せっかくなので、その2月18日にリンクした記事を、再びリンクしておきます。
8日(月) 東大の活動制限指針レベルが引き下げられ、こちらのページの表示もレベルAからレベルSになりました。 駒場のほうでは、こちらのページの更新が既に長らく止まっていますが。
今日の天気予報は、南風が届かなかったので気温予想が外れたという感じでしょうか。朝の気温が当初予報と10℃違うのですが。
7日(日) こういう情報は今日で終わりそうですが、こちらのグラフも最終更新でしょうか。
体温、ある意味、五月病かも。 2022.05.302021.05.242020.05.18
6日(土)  
5日(祝) WHO的にも終わることの記録として、各社報道: NHK
 @Y[ / / / / / / / NNN / ANN / JNN / FNN
ある意味、祭りが終わった、という感じで、3年以上のブランクがある元の体勢に戻るのが大変です。特に、予算の風景は、大きく変わりましたし。
こちらに書かれている文章: 公明党の提言により4月4日に開催された関係閣僚会議で、再エネの導入拡大に向けたアクションプランを決めた。公明党の主張を踏まえ、次世代太陽電池として期待される「ペロブスカイト太陽電池」について、従来目標としていた2030年を待たずに実用化をめざすことなどが柱。
こちらの記事、「実用前夜」 は、早すぎな感じが。って、タイトルしか読めないんですが。
6/12-14にロンドンで開催されるHOPV23に重なるように、中国では、6/11-13に、蘇州で、2023 钙钛矿材料与器件产业发展论坛(→翻訳)が開催されるようです。韓礼元先生ほか、産学のオールスターキャストという感じです。さりげなくOxford PVもいますが、HOPVと、どちらが充実するでしょうか。
4日(祝) 報道によると、太陽光発電の発電量を予測するコンペがエントリー受付中で、賞金総額100万円だそうです。主催は、株式会社スマートエナジーと、東京大学先端科学技術研究センター・飯田誠特任准教授、、、。
3日(祝) Perovskite-infoの記事で東レエンジニアリングが宣伝しています。同社サイトではそんな雰囲気は感じられないのですが。これらの装置は、どこかで活躍しているのでしょうか? 日本(滋賀)にデモラインが構築されているそうですが、売り込み方からして、もはや日本は市場と想定していないのでしょうね。 この記事に「KYOCERA」の文字が見えますが、ここに出ている京セラドキュメントソリューションズは、京セラとはほぼ別会社とみてよさそうです。
ドラッグストア店頭の棚に不穏な状況が見られます。
2日(火) 中国科学院大連化学物理研究所などのグループから、面積36.50cm2で効率18.71%のフィルム基板ペロブスカイト太陽電池モジュールが報告されました。フィルム基板モジュール変換効率の論文最高値です。プレスリリースでは、さらに高い20.2%(12.11cm2)とか18.95%(11.6cm2)がありますが。

論文報告されたフィルム基板モジュールの変換効率上位は以下のようになります。
active area
aperture area
2023/04/30 中国科学院
大連化物所
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202302484
18.71% 36.50 cm2   (38.88 cm2)
2022/08/08 韓国・SKKU ACS Energy Lett. 2022, 7, 2893.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c01391
18.61% 20.12 cm2 (14.97%) (25 cm2)
18.35% 48.9 cm2 (14.02%) (64 cm2)
2023/04/27 中国・復旦大
[上海]
Adv. Energy Mater.
DOI:10.1002/aenm.202300661
17.79% 24 cm2   (31 cm2)
2020/06/15 中国・南昌大 Nature Commun. 2020, 11, 3016.
DOI:10.1038/s41467-020-16831-3
17.55% 31.20 cm2 (15.21%) (36 cm2)
2022/11/29 香港大 Adv. Funct. Mater.
DOI:10.1002/adfm.202210063
17.06% 15 cm2  
2022/05/18 中国・南昌大 Adv. Mater. 2022, 34, 2201840.
DOI:10.1002/adma.202201840
16.87% 14.63 cm2  
2022/05/13 中国・西安
交通大
Adv. Funct. Mater. 2022, 32, 2202408.
DOI:10.1002/adfm.202202408
16.75% 24 cm2  
2021/03/19 中国・南昌大 Sci. China Chem. 2021, 64, 834.
DOI:10.1007/s11426-020-9951-1
16.70% 22.50 cm2  
2022/05/05 韓国・UNIST ACS Energy Lett. 2022, 7, 1864.
DOI:10.1021/acsenergylett.2c00637
16.62% 15 cm2  
2023/03/16 中国・南昌大 Adv. Funct. Mater.
DOI:10.1002/adfm.202301043
16.47% 9 cm2  
2021/01/26 中国・南昌大 J. Mater. Chem. A 2021, 9, 5759.
DOI:10.1039/d0ta12067g
16.15% 15 cm2  
2020/10/22 韓国・KRICT Energy Environ. Sci. 2020, 13, 4854.
DOI:10.1039/d0ee02164d
(17.9%) (90 cm2) 15.9% 100 cm2
(14.9%) (202.5 cm2) 13.4% 225 cm2
2018/11/02 中国・武漢
理工大
Nature Commun. 2018, 9, 4609.
DOI:10.1038/s41467-018-07099-9
15.22% 16.07 cm2  
2021/10/13 中国・南昌大 Adv. Funct. Mater. 2021, 31, 2106460.
DOI:10.1002/adfm.202106460
(17.2%) (21.82 cm2) 15.01% 25 cm2
2022/01/15 中国・北京
科技大
Solar RRL 2022, 6, 2100991.
DOI:10.1002/solr.202100991
14.74% 15 cm2  
2020/09/21 中国・華中
科技大[武漢]
Adv. Mater. 2020, 32, 2003990.
DOI:10.1002/adma.202003990
14.67% 10 cm2  
2021/10/08 中国・暨南大
[広州]
Adv. Sci. 2021, 8, 2101856.
DOI:10.1002/advs.202101856
14.48% 10.64 cm2  
これらの他、薄層ガラス基板モジュールで効率15.86%(vs. aperture 42.9cm2)の報告があり、これは vs. active area だと17.18%相当です。
内田先生が行き損ねた、中国・亚化咨询 (ASIACHEM) 主催の国際会議「第五届钙钛矿、异质结与叠层电池论坛2023」について、会場の様子などの情報は、なかなか得られなかったのですが、こちらで見つけました。千人近く集まったらしいです。
桐蔭学園の桐蔭マルシェの開催報告が出ています。ペロブスカイト太陽電池に関する記載は、やや控えめですね。
雨がちな連休になるかと思ったら、予報がどんどん晴れる方向に変わっています。
1日(月) 韓国・UNISTのSeok先生のインタビュー記事です。自動翻訳されないので、Chromeブラウザによる翻訳を示します。
ディスプレイのように一日で太陽電池を作る
「ペロブスカイト太陽電池を作るのに原材料から最終コーティングまで一日もかかりません。ディスプレイ製造技術と似ていますが、材料を溶媒に溶かして3層に積むだけで画期的だ」
去る4月28日蔚山科学技術院(UNIST)エネルギーハーベスティング研究室で会ったSeok教授は手のひらのような太陽電池を見せながらこう言った。
Seok教授はこれまで数回ペロブスカイト太陽電池の世界最高効率を更新してきている。去る2月には26.08%を達成して「ネイチャー」に発表した。
Seok教授研究室の前には2014年国際学術誌ネイチャーマテリアルズ(Nature Materials)に発表した一方の論文が付いている。この論文は世界中でペロブスカイトを作る標準レシピになった。
Seok教授は実験室を案内しながら「一般化学実験室と似ている」としながらも「材料を作って性能と耐久性を分析することをした空間で可能だ」と説明した。
実験室では、いくつかの研究者がペロブスカイト太陽電池の分析が真っ最中だった。両研究者が小さな実験容器にペロブトカイト物質を入れて分析している。別の研究者はモニターの前で耐久性テストデータを見て分析中です。隣にある別の実験室では、四方が暗くて強い照明の下でペロブスカイト太陽電池の効率を測定していた。
エネルギー効率や工程が単純であるにもかかわらず、なぜまだ商用化にはならなかったのだろうか。Seok教授はこれに対してシリコン太陽電池の急激な下落を挙げた。
Seok教授は「既存製品のうち10年にわたって単価が90%下落したことがあったのか」とし「シリコン価格が多大に下落したため、勝てる方法がなかった」と説明した。
そしてこの難関を乗り越える方法はシリコンとペロブスカイトを一緒に使うことだと述べた。最近、シリコンとペロブスカイトを一緒に使用して33.2%まで効率を上げた研究成果が発表された事例に言及した。彼は「過去30年間、高価な原料を使って効率を32.9%出したが、普通の材料でこのような数値が出たのはパラダイムを変えることができるように進化した」と説明した。
Seok教授の研究室前の廊下には、いくつかの研究者が並んで立っている写真がある。去る1月、英国ランク財団は、Seok教授と成均館大学・Nam-Gyu Park教授を含むペロブスカイト太陽電池の誕生と発展に寄与した7人の世界研究者たちに「2022年ランク光電子工学賞(Rank Prize in Optoelectronics)」を授与した。この賞は、公式に私たちがペロブスカイト分野のパイオニアであり、先駆者として認められたという点でかなりの意味があります。Seok教授は「ペロブスカイトを商用化され、これによりノーベル賞を受けることになれば、この写真にいる人のうち3人が受けることになるだろう」と説明した。


「シリコン価格が多大に下落したため、勝てる方法がなかった」というところがポイントでしょうか。そのまま受け取ると、ペロブスカイト単体での事業化は諦めているように読めます。
韓国・UNISTのSeok先生のインタビュー動画です。研究室のいろいろな場面が登場しますが、参考になる情報は含まれているでしょうか?
韓国・UNISTのイベントの報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)です。上記2つのインタビューも、これに関連したものなのでしょう。
我が国のデータ連携に関する取組がガラパゴス化しないように命名して努力するようです。
夜中にネットワークが繋がらなくなった、と思ったら、こういうことだったのですね。
長らく敷かれていた消毒マットが撤去された跡が空虚です。
花粉症薬が残り少なくなりました。連休中に消費しきるか、連休後のために残しておくか、迷うところです。
政府調達の落札公示が、今日の官報や、東大の調達情報に出ています。
品目分類番号:24、調達件名及び数量:ペロブスカイト太陽電池解析用透過型電子顕微鏡システム 一式、調達方法:借入、契約方式:一般、落札決定日(契約日):5.4.5、落札者(契約者)の氏名及び住所:オリックス・レンテック株式会社(東京都品川区北品川5-5-15)、落札価格(契約価格):月額 7,700,000円、入札公告日(公示日):5.1.23、落札方式:最低価格

これの並びにある電力供給は東京電力で、競争が存在しないことになっていますが、そんなことは無い気がします。なお、キャンパスのガスの供給に関しては、こちらにあるように、東京電力ですね(東京ガスではなく)。

2023年(令和5年) 4月
30日(日)  
29日(祝)  
28日(金) 今日の閣議で、「『新型コロナウイルス感染症対策本部の設置について』の廃止について」とか、「『中華人民共和国で発生した新型コロナウイルス感染症に関する政府の取組について』の廃止について」、「新型コロナウイルス感染症対策本部の廃止を国会に報告することについて」などが決定されていますが、いまさらニュースにならないですね。この程度でしょうか。
今日の閣議で、「特定妨害行為の防止による特定社会基盤役務の安定的な提供の確保に関する基本指針について」とか、「特許法の出願公開の特例に関する措置、同法第36条第1項の規定による特許出願に係る明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明に係る情報の適正管理その他公にすることにより外部から行われる行為によって国家及び国民の安全を損なう事態を生ずるおそれが大きい発明に係る情報の流出を防止するための措置に関する基本指針について」などが決定されています。「経済安全保障法制に関する有識者会議」の資料に、「特許出願の非公開に関する基本指針(案)」がありますが、一般的に、特許出願すると情報が公開されてしまうので、あえて出願しない、という対応が必要です。もう少し融通きかないのでしょうか。
今日の参議院本会議で、「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」、いわゆるGX推進法案が可決されたはずですが、そういう報道は見当たりません。というか、もう成立した前提で世の中が動いている気がします。
AndTechによるLIVE配信・WEBセミナー「車載型太陽電池の最新技術動向と将来展望 〜未来の無充電EVに向けた課題とは〜」が5月31日開催とアナウンスされていますが、この中で、山口真史先生が「太陽電池の車載応用に向けた最近の動向」について語る中で、「ペロブスカイトを含むSiタンデム太陽電池の研究開発状況を紹介する」と書かれています。これからは、超高効率太陽電池も、GaAs系からペロブスカイト/シリコンタンデムにシフトするということでしょうか。
いろいろ疑問な透明太陽光パネルも駅で実証実験されるようです。紫外線と赤外線だけで効率約10%は無理でしょう。透過率50%あれば十分透明に見えますから、可視光も使っているのではないでしょうか?
2021年度の電源構成、再エネ比率が初の20%超えというニュース、既に見たような気がしたら、以前のニュースは速報値によるもので、このほど確報が出たことによる報道なのですね。
ここ数日、携帯メール宛に、シリーズ的にSPAMが押し寄せています。
ゴールデンウィークの天気予報は影響が大きいので、変遷を並べてみました。
27日(木) 今日の参議院経済産業委員会で、「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」、いわゆるGX推進法案が修正可決されたはずですが、そういう報道は見当たりません。というか、もうとっくに成立したと思っていました。今日の衆議院本会議で「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」が可決されたのを見届けたついでに参議院の審議中継を見て気付きました。
カリフォルニア大Mercedのプレスリリースで、ペロブスカイトの宇宙での耐久性テストについて紹介されています。この論文の内容ですが、ペロブスカイト太陽電池ではなく、ペロブスカイトだけを宇宙空間に晒した際の耐久性について調べたものです。
コロナウイルスのオミクロン株は、デルタ株と違って、感染したヒトが熱を出すと増殖しにくいことを示す結果です。
4月2日に歯の詰め物が外れたところを14日に仮埋めしてもらっていましたが、今朝、歯科にて本復旧されました。果たして今回詰められたものは、30年活用されるでしょうか? その前に本体(私)が無くなりそうですが。 いちおう、ここに書いて、記録としておきます。
26日(水) 6/29-30に京都で開催される第3回日本太陽光発電学会学術講演会(第20回「次世代の太陽光発電システム」シンポジウム)の予稿投稿締切が明後日4/28(金)17時です。
2月に先行公開されていた、韓国UNISTグループによる、認証効率25.73%のペロブスカイト太陽電池の論文にページ番号がつきました。NRELチャートで次の点(25.8%)が現れたこともあり、もはや話題性がないです。
Perovskite-infoの記事で、「scientists from ・・・ and The University of Tokyo」 とあったので、誰かと思ったら、元の論文の著者に「Naoyuki Shibayama」が入っています。柴山先生は、東大の後、理研に異動し、さらに桐蔭横浜大に異動されていますが、いつまで東大所属で名前が入るのでしょうか。
Oxford PVのサイトには、いまいち変化が見られませんが、twitterで、英国Channel 4 の動画への登場が紹介されています。
Saule Technologies のサイトには、いまいち変化が見られませんが、リツイートで紹介されているWIPOの世界知的財産の日を祝うメッセージ一覧の中に、Olga Malinkiewicz の名前があります。こういう動画です。
来月ウズベキスタンで開催されるSummer Schoolに、宮坂先生、早瀬先生、内田先生などが参加されるようですが、ウズベキスタンと言えば、世田谷区議に最近当選した方が報道/報道されていますね。ウズベキスタンと言えば、以前は、全学ゼミで教養学部生が連れていかれる国でしたが、最近は、ちょっと足が遠ざかっていそうですね。
今日の衆議院経済産業委員会で、「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」が修正可決されたようですが、それに際し、附帯決議が出されるようです。審議中継ビデオの最後のほうで、小野泰輔議員が案文を読み上げています。留意すべき点を列挙している中に、「太陽光パネルを特定の国からの調達に依存している現状を早期に是正するため、実用化が期待されるペロブスカイト太陽電池をはじめとした太陽光発電に関わる産業の国内におけるサプライチェーンの構築を促進すること」という項目があります。
会議録が出てくるまでには時間がかかるので、出てきた頃には、何だったか忘れている感じになります。今国会の経済産業委員会の会議録は、3/22の分まで出てきていますが、1ヶ月前だと、もう状況が思い出せません。ちなみに、3月15日は7回、3月22日は5回、「ペロブスカイト」という文字が出てきます。もう、いちいち気にする段階ではないですね。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事、上からの写真ばかり出していましたが、窓を開けて横から見ると、こんな状況です。
下記のPEDOT:PSS/Siヘテロ接合太陽電池を報じる日本語版記事が出ました。中文版のほうが早くてフリーというのが、、、。
25日(火) 日経中文版で見つけた記事、京大によるPEDOT:PSS/Siヘテロ接合太陽電池です。日本語版記事は見つかりませんが、元のプレスリリースはこちらです。せっかくなら、反対側にはPCBMとか。
太陽光パネルリサイクル等に関する専門家会議についての記事、その経産省検討会の情報はこちらです。委員の顔ぶれが固定化してきているような感じです。
「どうして電化が温暖化防止に必須なの?」 という疑問に、瀬川浩司教授が回答しました。東京大学広報誌「淡青」vol.46 の企画です。
24日(月) 日経記事にて、シャープがペロブスカイト太陽電池を量産化する、と報じられています。NEDOプロジェクトでペロブスカイト太陽電池を開発していた企業の中で、シャープとパナソニックだけグリーンイノベーション基金に参加しなかったような気がするのは、気のせいでしょうか。
先週報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されていた、中国・纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュールがIEC61215とIEC61730に合格した認証式の件、同社サイトでもリリースされました。そこで、ふと気づいたのですが、以前はサイトロゴに杭州の文字があったのですが、いつの間にか無くなっています。
先端研3号館南棟西側壁面への太陽光パネル設置工事、最近、進捗が目立ちませんが、よく見ると、電気配線の設置中です。なお、この写真、あまり高所感がありませんが、こういう場所なので、足場がなくなったら、寄って見ることが難しい場所です。
23日(日)  
22日(土) 化学システム工学専攻の第2回大学院説明会。今回は本郷でリアル開催され、駒場はオンラインでしたので、出勤する必要性は、必ずしもなかったのですが。
先端研正門付近のツツジの様子をパノラマ写真にて。
21日(金) 産総研広報のショートムービー「次世代太陽電池を「初号機」でつくる。【研究の日常は、非日常だ。】」が公開され、Twitterにて補足情報も得られます。
米国・Tandem PV社のリリースで、コンソーシアム・TEAMUPが紹介されています。4/20に米国エネルギー省から発表された8200万ドルの予算で、コロラド大学を中心にペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池を開発するコンソーシアムに900万ドルが与えられたようです。タンデム太陽電池を研究開発する企業として、Tandem PVSwift SolarBeyond Siliconの3社が入っています。
ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率29.0%を報告する論文です。30%台の報告が相次いだので、29%ではインパクトに欠けますが、現在公募中のプロジェクトでは、最終目標効率が28%です。それはさておき、この論文のSupporting InformationにあるTable S1には、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の報告例が、しっかりまとめてあり、参考になるかもしれません。中国科学院寧波材料所からの報告です。
North Carolina大グループから、ペロブスカイト太陽電池両面受光ミニモジュールの報告です。変換効率は、前面分が20.2%(NREL認証19.17%、21.934cm2)と、そこそこの値でしかありませんが、60℃での1sun照射6000時間以上で初期効率の97%を保ったという耐久性がポイントのようです。
今年も屋上のコンクリートを赤いタカラダニが這い回る季節になりました。
6月19日(月)に、NIMS・白井先生によるオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の基礎から作製・評価方法、高性能化技術や最新動向まで」が開催されるようです。なお、直近では、4月27日(木)に、桐蔭横浜大学・池上先生によるオンラインセミナー「ペロブスカイト太陽電池の高性能化と最新技術、実用化動向」がアナウンスされています。また、他社では、4月25日(火)に光産業技術マンスリーセミナー「ペロブスカイト太陽電池:実用化に向けた開発研究の最前線」(オンライン)、5月11日(木)には、技術情報協会主催Live配信セミナー「ペロブスカイト太陽電池の材料開発と製膜技術」もあります。
20日(木) 全学ゼミ「ディープテック起業家への招待」の先端研各研究室訪問の回に対応。終わった後で、そういう企画だったのかと理解する状況。
千代田区地球温暖化対策第5次実行計画への意見が募集されています。そこに示されている実行計画概要版(案)には、「区の遊休施設等におけるペロブスカイト(壁面太陽光)電池や舗装型太陽光パネル、電力受給調整(デマンドレスポンス)等の実証実験」などという文字があります。実行計画(素案)本編では、「区の遊休施設等を活用し、ペロブスカイト太陽電池(壁面太陽光)や舗装型太陽光パネル、電力需給調整(デマンドレスポンス)などの実証実験」と、比較的正しく書かれているのですが、概要版は、文字の削りすぎで、ペロブスカイトの意味が微妙になっています。
中国・纤纳光电 (Microquanta) のペロブスカイト太陽電池モジュールが、IEC61215とIEC61730に合格したことによる認証式が開催されたと報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されています。また、中国・仁烁光能の150MW生産ラインが今年第4四半期に稼働する予定と報道(→翻訳)されています。いずれも、国際会議「第五届钙钛矿、异质结与叠层电池论坛2023」で発表されたようです。
19日(水) 中国・亚化咨询 (ASIACHEM) 主催の国際会議「第五届钙钛矿、异质结与叠层电池论坛2023」が、今日から始まった、ということで、報道(→翻訳)されています。金曜日にはUtmoLightの工場見学らしいです。
中国・万度光能 (Wonder Solar) のトップページにある「History」が微妙に更新され、2022年4月にペロブスカイト太陽電池パネル200MW試験製造ラインの構築が始まり、2023年6月には2つ目の200MW製造ライン構築が始まることが示されています。一方、宜昌への工場建設予定は削除されたようです。
「ペロブスカイト」でGoogle検索したら、セリック社の「ペロブスカイト太陽電池の展示会デモ用光源」がヒットしました。ずいぶんマニアックな気がしますが。
18日(火) 先週更新されたNRELチャート (Rev.04-05-2023) でペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池の効率33.2%を記録したKAUSTがプレスリリースしています。研究室版もあります。前の記録を出したHZBは上面フラットなシリコンを用いているようでしたが、KAUSTでは両面テクスチャ構造のものを用いているようです。
ホンダがペロブスカイト太陽電池の開発を進めているというニュース、有料記事なので読めず、続報がなかったので、もしかして、中国・蘇州のOxford Suzhou Centre for Advanced Research (OSCAR) に Perovskite Thin Film Innovation Technology Centre を開設した鸿大光电 (HONGDA) のことではないかと疑ってしまいました。Yahooニュースでは少し読めるので、間違いではなさそうですが、まだ詳細が分かりません。というか、中国報道(→翻訳)のほうが早かったりして。
中国・杭州鑫磊半导体科技有限公司が、黒竜江省チチハルで19.2億元を投じて100MWペロブスカイト太陽電池モジュール生産プロジェクトを開始すると報道1(→翻訳)、報道2(→翻訳)されています。これに先立ち、鑫磊集団と众能光电の間で、3年間で60の生産ラインを構築する総額120億元のプロジェクトを調印したと報道(→翻訳)されています。众能光电のサイトは乗っ取られているように見えますが、会社は大丈夫でしょうか。
新しい正孔輸送材料を開発し、効率24.7%と高い耐久性を実現したという論文です。そこまでインパクトがあるようには思えないのですが、著者名の効果でしょうか。多くの高効率デバイスの論文はspiro、PTAA、またはSAMを使っていて、新規正孔輸送材料は限られますが、たとえばこちらは効率24.85%だったりします。耐久性は、条件が違うので単純比較が難しいですが。
再生可能エネルギー・固定価格買取(FIT)制度での買取状況について、こちらのサイトの情報をグラフ化していましたが、現在では、そこへのリンクが無くなっているようです。ただ、情報そのものは更新され続けているようです。1年ぶりに更新したグラフは、こうなりました
17日(月) 先端研3号館南棟外壁へのパネル取付工事が進行中ですが、現在公募中の NEDO 2023年度「太陽光発電主力電源化推進技術開発/研究開発項目(I)太陽光発電の新市場創造技術開発」のページに出ている「2023年度実施方針」を見ていたら、「ZEB達成に向けた同時同量を実現する太陽光発電システムの実証」の2022年度事業内容及び進捗(達成)状況として、以下の文章がありました。
入射角0〜75°で反射率を5%以下に抑える広角化技術を確立し、東京大学先端科学技術センター西側壁面に設置することにより夕刻時の創エネで消費電力の削減に有効であることが計算された。パネル更新時の可換性を考慮した既設壁面設置工法を開発した。

そこで開発されたのが、()という複雑な形状の金具なのでしょうか。同グループの2023年度事業内容は「広角化技術を用いたパネルを東京大学3号棟西面に設置し、実証テストを通じてパネル性能、設置工法の技術検証をする」ということです。
この文面を見て気になったので、自分たちのグループのものを見たら、NEDOから提示された案文が、そのまま載っています。だいぶ修正して返信したのですが、無駄骨だったようです。
中国・协鑫光电 (GCL Optoelectronics) の2m×1m大面積モジュールの変換効率が16.02%に達したと報道(→翻訳)されています。ここでいう「正式」は、オフィシャルの意味なのか、順構造の意味なのかが気になりますが。中国では、順構造=正式、逆構造=反式 と書かれます。GCLのデバイスは、基本的に逆構造型のはずです。なお、私が作っている効率プロットで、モジュール面積20000cm2を表現しようとすると、全てを包含するようなサイズの円になってしまいます。
16日(日) 札幌で開催された G7 気候・エネルギー・環境相会合に関するNHKニュース(WEB)に、以下の文章があります。
【再生可能エネルギー】 再生可能エネルギーの普及に向けては、G7全体で、2030年までに洋上風力発電を原発150基分に相当する150ギガワットに、太陽光発電については、「ペロブスカイト型」と呼ばれる薄くて軽い次世代型のパネルを普及させるなどして、原発1000基分に相当する1テラワットまで拡大させるとしています。これらの目標は現在と比べて、洋上風力で7倍余り、太陽光では3倍余りの規模となります。

もう「この道しかない」という雰囲気でペロブスカイトが登場します。

同会合のサイトに出ている「G7 気候・エネルギー・環境大臣会合コミュニケ」では、24ページの項目64. Renewable Energy のところに、以下のように書かれています。

Specifically, we will promote improvement in innovative technologies such as perovskite solar cells and floating offshore wind power, wave energy and in international standards of evaluation methods for introducing new technologies under international coordination.

【4/17追記】この「コミュニケ」の日本語訳が出ました。
15日(土) IEA PVPSから、世界の太陽光発電の導入状況の速報「Snapshot of Global PV Markets 2023」が出されました。
2017-2019年は世界で年間約100GWずつの太陽光発電が導入されてきましたが、2020年は145GW、2021年は175GW、そして2022年は240GWが導入され、累積導入量は1185GWに達しました。これまでの傾向から、累積導入量が1TWを超えることは確実でしたが、一気に1.2TW近くまで伸びました。この報告を反映した表は、これから作るので、とりあえず昨年版を流用しますが、国別の年間導入量で、日本は2021年まで5年間保った4位から、7位に後退しました。国別の累積導入量では3位をキープしていますが、おそらく今日時点では既にインドに抜かれているでしょう。
14日(金) ペロブスカイトインクを販売しているカナダのSolaires社の製品について、日本の取扱業者が宣伝しています。経営が成り立つほど売れているのでしょうか?
先月の3接合ペロブスカイト太陽電池のNature論文に関して、トロント大学からプレスリリースされています。せっかく顔出しなので。
特段、採り上げるほどのものでもないのですが、トップセルに無機ペロブスカイト(CsPbI3-xBrx)を用いたペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池で効率25.6%という論文が出ています。25%超の効率は既に多く報告されていますが、無機ペロブスカイトというところがポイントです。同じタイミングで、トップセルに無機ペロブスカイト(CsPbI2.85Br0.15)を用いたペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池で効率25.31%という論文も出ています。前者は南京大学、後者は南開大学[天津]です。
歯科で、4月2日に詰め物が外れたところを仮埋めしてもらいましたが、そういえば、この詰め物、たしか29年前のものです。詰め替えられるものは、それより長い期間活躍することはないでしょうね。
13日(木) NRELチャートが更新されました (Rev.04-05-2023)。
前版 (Rev.03-06-2023) からの更新点は、
〇 ペロブスカイト:25.7%(UNIST) → 25.8%(UNIST)
〇 ペロブスカイト/シリコン:32.5%(HZB) → 33.2%(KAUST)
〇 有機薄膜:18.2%(SJTU/BUAA) → 19.2%(SJTU)
の3種です。これで、ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池は、GaInP/GaAsセル(32.9%)を上回り、全ての非集光・2接合太陽電池の中でトップに立ちました。
GaInP/GaAsセル(32.9%)は面積0.25cm2なので、面積約1cm2のペロブスカイト/シリコンタンデムセルのほうが、この点でも優位です。
ペロブスカイト単セルの効率は、
 25.8% : Voc 1.1797V、Jsc 25.77mA/cm2、FF 84.9%
 25.7% : Voc 1.179 V、Jsc 25.8 mA/cm2、FF 84.6%
というわけで、なかなかわずかな差です。
パナソニックが1月のCESに出展したペロブスカイトツリーはモックアップだったことが判明していますが、こちらの韓国動画ニュースでは、ツリーに加え、集電構造が入ったものも出ており、こういうものを見せられると、本当に発電しているように騙されてしまいます。
12日(水) 今週末(4/15-16)に代々木公園で開催されるアースデーイベントで「ソーラーツリー」プロジェクトが企画されているようですが、使われるのは軽量シリコンパネルのようです。
古い屋根でも太陽光パネルが設置できる工法について報道されています。静岡の発電マンという会社によるものらしいです。
中国・仁烁光能サイトの「ニュース」の2〜4月分がまとめてアップされ、30cm×40cmの全ペロブスカイトタンデム太陽電池モジュール 10MW試験製造ラインが完成したこと、2022アジアペロブスカイト太陽電池イノベーション技術賞を受賞したこと、2022年度中国科学十大進展に選ばれたこと、それを受けてCCTV報道されたこと、2022太陽電池中国最高効率表に多数掲載されたことなどが書かれています。
中国・极电光能(UtmoLight)が、無錫市錫山開発区で、生産能力1GWの工場建設に着手したようです。2024年第3四半期に完成するようです。記事中の文章から、場所はこのあたりのようです。完成予想図では周りの建物が書かれていませんが。翻訳は報道(→翻訳)から。
韓国・UNIST等から、四級アンモニウム塩を添加したペロブスカイト太陽電池が報告されました。1cm2セル効率23.24%、31cm2ミニモジュール効率21.23%と、そこそこの値です。Newport認証22.79%は、1cm2セルの正式な認証値としては論文最高値です。

タンデムを除く1cm2級ペロブスカイト太陽電池の変換効率上位は、以下のようになります。最近の追加分は、逆構造型が多いです。このほか、報道(→翻訳)では、无限光能(清華大グループ)24.67%があります。
24.03% 中国・清華大 Adv. Mater. 2023, 35, 2205027.
DOI:10.1002/adma.202205027
2023/01/22 中国認証
23.7%
24.27%
@0.10cm2
24.03% 中国・清華大 Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62,
e202300314.
DOI:10.1002/anie.202300314
2023/02/14 中国認証
23.46%
24.85%
@0.1cm2
23.9% 米国Toledo大
[Ohio]
Science 2023, 379, 690.
DOI:10.1126/science.ade3970
2023/02/16   逆構造24.5%
@0.1cm2
23.75% 中国・上海
交通大
Sci. China Chem. 2022, 65, 1321.
DOI:10.1007/s11426-022-1244-y
2022/04/11 中国認証
23.41%
24.05%
@0.09cm2
23.7% 中国科技大 Solar cell efficiency tables (Version 60) 2022/06/06 NPVM認証  
23.7% 中国・北京
理工大
Science 2022, 378, 747.
DOI:10.1126/science.abn3148
2022/11/17 中国認証値 23.4%
@0.08cm2
23.5% 中国・華中
科技大[武漢]
Science 2023, 379, 288.
DOI:10.1126/science.add8786
2023/01/19 中国認証
22.6%
 
23.44% 中国・清華大 Science Adv. 2022, 8, eabo7422.
DOI:10.1126/sciadv.abo7422
2022/07/15 中国認証
22.6%
24.42%
@0.1cm2
23.38% オーストラリ
ア・ANU
Nature 2022, 601, 573.
DOI:10.1038/s41586-021-04216-5
2022/01/26 CSIRO認証
22.6%
 
Solar cell efficiency tables (Version 58) 2021/06/24
23.35% 中国・北京大 Science 2021, 373, 561.
DOI:10.1126/science.abh3884
2021/07/30 中国認証
22.6%
24.27%
@0.08cm2
23.30% 中国・清華大 Adv. Funct. Mater. 2023, 33, 2211232.
DOI:10.1002/adfm.202211232
2022/12/20   24.36%
@0.1cm2
23.30% 中国科技大
[合肥]
Science 2023, 379, 683.
DOI:10.1126/science.ade3126
2023/02/16   逆構造25.56%
@0.06cm2
23.27% 中国・北京
理工大
Adv. Mater.
DOI:10.1002/adma.202211257
2023/02/08   逆構造23.91%
@0.0805cm2
23.25% 韓国・KIER Science 2022, 375, 302.
DOI:10.1126/science.abh1885
2022/01/20   25.72%
@0.0803cm2
23.24% 韓国・UNIST Joule
DOI:10.1016/j.joule.2023.03.003
2023/04/11 Newport認証
22.79%
24.53%
@0.094cm2
23.12% 香港城市大 Adv. Mater. 2023, 35, 2208431.
DOI:10.1002/adma.202208431
2022/12/31   逆構造24.89%
@0.08cm2
23.1% 中国・上海
交通大
Energy Environ. Sci. 2022, 15, 1078.
DOI:10.1039/d1ee02897a
2022/02/03 中国認証
22.3%
25.1%
@0.0784cm2
23.1% オーストラリ
ア・UNSW
Nature Photonics 2023, 17, 96.
DOI:10.1038/s41566-022-01111-x
2022/12/08 CSIRO認証
21.72%
24.6%
@0.09cm2
23.1% ドイツ・HZB Science 2023, 379, 399.
DOI:10.1126/science.add7331
2023/01/26   逆構造24.6%
@0.18cm2
23.05% 中国・北京大 Energy Environ. Sci. 2023, 16, 178.
DOI:10.1039/d2ee02732a
2022/12/01   25.2%
@0.0478cm2
23.02% 中国・四川大
[成都]
Energy Environ. Sci. 2022, 15, 4700.
DOI:10.1039/d2ee02277j
2022/09/16   25.17%
@0.09cm2
23.0% 米国・MIT
韓国・KRICT
Nature 2021, 590, 587.
DOI:10.1038/s41586-021-03285-w
2021/02/24   25.4%
@0.0937cm2
22.94% 中国・西安
交通大
Sci. Adv. 2022, 8, eabk2722.
DOI:10.1126/sciadv.abk2722
2022/01/26   24.49%
@0.0706cm2
22.9% 中国・蘇州大 Joule 2023, 7, 398.
DOI:10.1016/j.joule.2022.12.013
2023/01/17   24.1%
@0.062cm2
22.8% 中国・蘭州大 J. Am. Chem. Soc. 2021, 143, 18989.
DOI:10.1021/jacs.1c07518
2021/10/19 中国認証
22.10%
24.16%
@0.1cm2
22.8% 中国・清華大 Joule 2022, 6, 1344.
DOI:10.1016/j.joule.2022.05.002
2022/05/25   24.1%
@0.1cm2
22.7% 香港城市大 Nature Photonics
DOI:10.1038/s41566-023-01180-6
2023/04/10   逆構造24.8%
@0.040cm2
22.69% 中国・蘇州大 Adv. Mater. 2022, 37, 2110482.
DOI:10.1002/adma.202110482
2022/02/05   24.23%
@0.062cm2
22.63% 中国・蘇州大 Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2202207.
DOI:10.1002/aenm.202202207
2022/09/23   24.19%
@0.062cm2
22.53% 中国・武漢
理工大
Science 2021, 372, 1327.
DOI:10.1126/science.abh1035
2021/06/18   23.35%
@0.148cm2
22.52% 韓国・SKKU Adv. Energy Mater. 2022, 12, 2200632.
DOI:10.1002/aenm.202200632
2022/04/07   23.88%
@0.14cm2
22.50% 中国・蘇州大 Angew. Chem. Int. Ed. 2022, 61, e202210613.
DOI:10.1002/anie.202210613
2022/09/05   23.12%
@0.062cm2
22.5% 米国・NREL Nature Energy
DOI:10.1038/s41560-023-01227-6
2023/03/16   逆構造24.5%
@0.0585cm2
11日(火) 先端研3号館南棟外壁へのパネル取付工事、組まれた鉄骨の上に、さらに黒い枠組みが取り付けられました。先日取り付けられた部材に、複雑な形状で固定されています。この固定具、いろいろな角度()から見てよく考えないと、どのように支えられているのか分かりません。こういう架台に使われている金具とか、さらに簡易的な金具とは、だいぶ違います。
この工事に関連して、電気室・機械室に「立入禁止」の表示がされていますが、表示しなくても一般人は立ち入れないと思うのですが。え、私向けの表示ですか? 機械室天井部では、外壁から引き込んだ電線を、空調機上部を通って電気室に繋ぐ工事中でした。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)が、ペロブスカイト太陽電池生産ライン「水星一号線」、ゼロカーボン建築「魯班一号」に続き、ペロブスカイト車載太陽電池「天馬一号」(Pegasus 1) を出展するようです。
10日(月) 2000年代初期の瀬川研究室を特徴づけたパルスレーザー光源・Hurricaneが更新され、Solstice Aceになりました。
部外者には特段の関心を持たれないところかと思いますが。
瀬川先生が1995年に東大に着任された際、博物館行きの噂もある蛍光分光光度計や、チタンサファイアレーザー・TSUNAMIなどを持ち込まれましたが、その後に導入された装置は、JST・CRESTによる電気化学測定装置や、JSTさきがけによる分光光度計など、数百万円台前半のものでした。そんな中で、特定領域研究「光機能界面の学理と技術」が始まり、導入されたHurricaneは、ひとケタ違うことを反映し(?)、狭いレーザー分光実験室で大きな存在感を示していました(写真は2004年6月)。
2006年に先端研に異動した後は、実験室も広くなり、大きな装置が続々と入ってきて、Hurricaneは、多くの装置の一つとなりましたが、それまでの飾り物状態から、久保先生によって活用されるようになり、光学定盤も大きくなりました。その後、先端研13号館地下から3号館南棟2階に引っ越して、落ち着いていましたが、このほど、接続が切り離され、コンパクトにまとめられ運び出され積み込まれていきました。
で、後継機が登場し設置されました。新しいものよりHurricaneのほうがデザイン性が高かった感じです。
ペロブスカイト太陽電池関連で、最近は韓国勢の存在感が薄くなってきていますが、POSTECHからプレスリリース(→翻訳)が出ていたので、いちおう紹介。こちらの論文に関するものですが、今では、セル効率25%とか、モジュール効率20.82%とかでは話題性は出ません。ただ、プレスリリース本文冒頭が、ずいぶん大きな話から始まっているところが特徴的です。
『地球を守る「ペロブスカイト」太陽電池』
韓国・KRICTから、ペロブスカイト太陽電池の正孔輸送層ドーパントを改良した報告です。セル効率では23.34%と目立ちませんが、17cm角基板上に作製した約15cm角のモジュール(開口面積224.89cm2、有効面積209.39cm2)で、aperture area効率 18.54%、active area効率19.91%となっています。効率の数値としては目立たないものですが、こういうプロットにすると、一番右上側に目立ちます。ナノ構造型(mesoscopic) TiO2 電子輸送層で、正孔輸送層に PTAA という、最近では少なくなったデバイス構造で、しっかり作り込まれたものなのでしょう。
9日(日)  
8日(土) 令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の受賞者が発表され、東大先端研からは、科学技術賞(研究部門)に中村尚先生、有田亮太郎先生、科学技術賞(理解増進部門)に廣井悠先生、若手科学者賞に門内靖明先生が選ばれ、化学システム工学専攻からは科学技術賞(研究部門)に山田淳夫先生、若手科学者賞に杉原加織先生が選ばれるなど、多くの方の名前が挙がっています。慶應の栄長先生もダイヤモンド電極で科学技術賞(研究部門)を受賞されています。その他、見逃しも多いかもしれませんが。
経産省の官民によるスタートアップ支援プログラム「J-Startup」新たな選定企業を発表というニュースリリースに、エネコート社が入っています。
7日(金) 第2回「桐蔭マルシェ」の開催案内、ペロブスカイト太陽電池だけ他の項目とは異質な感じです。
日経記事「曲がる太陽電池、30年までに普及 政府が公共施設に導入」の内容は、Nikkei Asia 「Japan targets adoption of flexible solar panels by 2030  Domestic products to be installed at public buildings, train stations, schools」や、日経中文版「日本支援可弯曲光伏电池量产、減少中国依頼」として、海外の関心を呼ぶ、でしょうか?。
東京都の「大学研究者による事業提案制度選定事業」で、「都市型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業」に関する基本協定が、東京都と電通大の間で締結されたということで、都と電通大からリリースされています。以前、贈呈式の際は、東大からのリリースでした。
そんな中、同事業の今年度分募集が始まりました。誰か2匹目のドジョウを狙います?
脱炭素アドバイザー資格に関するプレスリリースは、たいして気にしていなかったのですが、それがニュースになって出てくると、違和感がある内容でした。
先端研14号館屋上に設置された太陽光パネルが劣化しているように見えたのですが、拡大してみたら、雨水が溜まっているのですね。角度が浅いと、そういうことも起きます。
6日(木) 太陽光発電導入ペースに関する強気な見通し、10年間、年率25%成長が可能、ということです。本当でしょうか。
先進国では、電気といえば大規模発電所から電線で届くものですが、アフリカなどでは、この報告の写真のように、そこらのパネルから届くもの、というイメージだとすれば、お天気まかせの発電が平常運転になるのでしょうが。
先端研3号館南棟外壁へのパネル取付工事、組まれた鉄骨に、何か錆が目立つ部材が取り付けられ、塗られましたが、何の役目でしょうか? 鉄骨端部に取り付けられた部材は、パネルを支えるためでしょうか。こうして見ると、整然と見えます。なお、この近辺は、本来、安全帯使用が必要です。高さ32m。
昨日から新学期の授業が始まりましたが、初回はオンラインなので、まだ始まった感じがしません。昨年のように負荷が高くなりすぎてネットワークダウン、ということがないと良いですね。
5日(水) ようやく政府が動き出した…国内の材料だけで生み出せるエネルギー源「ペロブスカイト太陽電池」のすごさ」とか、報道のバリエーションが増えてきました。流れが違う方向に行ってしまいそうです。
台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)も、さっそく、岸田首相による「政府宣布」に注目しているようです。
日経記事「中国石油3社、再エネ転換へ鮮明 3年で2兆円投資」ということですが、2兆円って、どこかで聞いた金額ですね。しかし、10年で2兆円、とか、18分野に2兆円、とかいう話ではなく、3年で、再エネ分野(太陽光や風力など)に、2兆円という集中度が、GIとは桁が違います。
ポリイミド基板を用いた有機薄膜太陽電池で効率17.32%を得たことで、重量あたり発電量 39.72 W/g を実現したという論文です。ペロブスカイトでなくても、かなり出してきますね。浙江大グループです。
4日(火) 再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議が開催され、岸田首相が 「次世代の太陽電池として期待されるペロブスカイト太陽電池について、日本が強みを持つ技術・材料を活かし、量産技術の確立、需要の創出、生産体制の整備を三位一体で進め、2030年を待たずに早期に社会実装を目指します」 と語ったようです。 首相の発言内容は官邸サイトまたは政府TVにて、報道は日テレNEWS日テレNEWS@Yahoo、日テレNEWS@YouTube などに動画で出ています。午前8時から15分間の会議だったようですが、午前中には日経電子版記事が出て、夕刊1面トップに掲載されています。
この会議で、「「GX実現に向けた基本方針」を踏まえた再生可能エネルギーの導入拡大に向けた関係府省庁連携アクションプラン」が決定されました。その概要版はこちら。アクションプランの該当箇所には、以下のように書かれています。
1.再エネ導入に向けた環境整備
(1)イノベーションの加速 【経済産業省、内閣府、文部科学省、国土交通省、環境省】
 再生可能エネルギーの技術自給率向上に向け、より強靭なエネルギー供給構造を実現していくためには、次世代太陽電池であるペロブスカイト太陽電池や、浮体式洋上風力等における技術の開発・実装を進めていく必要がある。同時に、再生可能エネルギーの電力需給調整を担う次世代蓄電池やスマートエネルギーマネジメントシステムの技術開発も進めていく必要がある。また、こうした再生可能エネルギーに関する次世代技術について、量産体制及び強靭なサプライチェーン構築の早期実現を目指す。
(今後の取組事項)
ペロブスカイト太陽電池は、日本発の技術であり、主原料となるヨウ素の生産量が世界2位であるなど、技術自給率の向上につながる国産再エネとして期待される。製品化に向けた研究開発の進捗や、2023年度から順次開始するユーザー企業と連携した実証の結果を踏まえつつ、2030年を待たずに早期の社会実装を目指し、量産技術の確立、需要の創出、生産体制整備を三位一体で進めていく。【経】
〇量産技術の確立については、GW級の量産体制の構築を目指し、現在取組を進めているグリーンイノベーション基金事業において、研究開発企業の技術の進捗を踏まえつつ、可能な限り早期のタイミングでの次フェーズの開始などを通じて、ユーザー企業と連携した実証の取組の加速化を図り、研究開発フェーズから社会実装フェーズまでの円滑かつ大胆な移行を促す。【経】
〇需要の創出については、軽量で柔軟性を有するペロブスカイトの特長を活かし、例えば、公共施設、ビルなどの建築物の壁面、工場、倉庫、学校施設などの耐荷重性の低い建築物の屋根、空港の駐車場、鉄道の法面などの公共インフラといった様々な分野への導入を進める。こうした取組を通じて、量産体制の構築と需要の創出の好循環を生み出し、太陽光発電の更なる導入の加速化を図る。【経、文、国、環】
〇浮体式洋上風力については、我が国の地の利を活かし世界をリードすべく、2023年夏を目途に洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会を開催し、今後EEZへの拡大も念頭に、産業戦略及び導入目標を 2023年度内に策定する。【経、国】
〇また、将来のアジア展開も見据え、グリーンイノベーション基金も活用し、浮体式洋上風力の要素技術開発や、技術基準の整備、2023年度には大型実証に向けた海域・事業者選定を実施する。加えて、浮体式洋上風力に不可欠な重要部材や日本の強みを活かせる製品・部材に関する生産性の向上、国産作業船の普及に向けた環境整備を図ることにより、強靱な国内サプライチェーンを構築していく。【経、国】
〇電力需給調整を担う次世代蓄電池は、我が国が技術的な強みを保有する分野であり、次世代技術の市場創出・獲得を見据え、研究開発及び人材育成を進める。【経、文】
〇第3期SIP(2023年度から5年間実施)の課題である「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」において、電力需要最適化と再エネ有効活用に資する、定置型蓄電池など分散型電源や熱・水素などの活用を含む、クロスセクターでのエネルギー利活用のための研究開発を行う。【内】
〇GX経済移行債も活用し、産業競争力強化・経済成長と排出削減の両立に貢献する分野を後押しする。【経】
〇大学・高専・研究機関等と連携した人材育成の強化を行う。【経、文】
<GX実現に向けた基本方針(抜粋)>
〇太陽光発電の更なる導入拡大や技術自給率の向上にも資する次世代型太陽電池(ペロブスカイト)の早期の社会実装に向けて研究開発・導入支援やユーザーと連携した実証を加速化するとともに、需要創出や量産体制の構築を推進する。
〇浮体式洋上風力の導入目標を掲げ、その実現に向け、技術開発・大規模実証を実施するとともに、風車や関連部品、浮体基礎など洋上風力関連産業における大規模かつ強靱なサプライチェーン形成を進める。
〇2030年頃の本格実用化に向けた全固体電池の研究開発の加速等、次世代電池市場の獲得に向けた支援にも取り組む。

この会議を受けて西村経産大臣が語っているところがYouTubeチャンネルにあります。
東大を卒業せず満期退学した村木氏が、対談記事に出ています
Perovskite-infoによると、オーストラリアのFirst Graphene社が、Greatcell Australiaと共同で、ペロブスカイト太陽電池にグラフェンを応用したものを開発するようです。First Graphene社のリリースはこちら。Perovskite-infoではGreatcell Solar Materialsのほうにリンクされていますが、そちらではなく、Greatcell Energy傘下のAustralia (CEO: Paul Moonie)です。
「強磁場注意」と表示されることが多いNMRの磁場などは、せいぜい数テスラですが、世界最強の1200テスラという桁違いに強い磁場を発生させることのできる装置を用いて、結晶の「のびちぢみ」を計測した、という成果がプレスリリースされています。こちらに示されている爆発を伴う強磁場発生場面は、画的にインパクトがあります。LaCoO3ペロブスカイトの話題でした。
3日(月) ペロブスカイト太陽電池に(おそらく)世界で初めて値段がつきました 台湾ペロブスカイト(台灣鈣鈦礦科技)のA4サイズが10,500ニュー台湾ドル(約45,000円)、10cm角が5,250ニュー台湾ドル(約23,000円)、セルフ給電型電子名札が2,800ニュー台湾ドル(約12,000円)です。これまで、「出荷した」とか「販売を開始した」という報道はありましたが、具体的に値段が示され、電商サイトで発注できる、というのは、だいぶフェーズが違う感じです。
日経記事「曲がる太陽電池、30年までに普及 政府が公共施設に導入」によると、明日にも関係閣僚会議が開かれ、首相が関係省庁に対応を指示するということです。 はたして首相がペロブスカイト太陽電池の早期普及を指示するのか、明日の動向に注目です。紙面では1面に出たようで、3面に解説記事があったようです。例えばこういう形で引用した報道も出ています。富士経済予測は「ペロブスカイト太陽電池の市場は2035年に1兆円規模に」とかですが。
ただ、既に「GX実現に向けた基本方針」があり、その参考資料には工程表も示されていますし、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する基本方針」もあります。目新しい発表は出てくるでしょうか。
「水素基本戦略」改定の骨子案が判明したという記事も出ています。この中に、「クリーン水素」の世界基準を日本主導で策定する、とあります。グリーン水素は一般的ですが、クリーン水素は、紛らわしいだけな気がします。 green と clean
「未来戦略LCA連携研究機構」発足がプレスリリースされています。 で、エネルギー国際安全保障機構は、どうなるのでしょうか?
中国・南京で開催された第十八届中国可再生能源学术大会暨双碳产业创新发展大会において、昨日(4/2)、中国可再生能源学会光伏专业委員会(CPVS)が、「2022太陽電池中国最高効率結果」を発表し、隆基 (Longi) が多くの入賞を果たしたことが報じられています。また、纤纳光电 (Microquanta) もニュースリリースで、ペロブスカイトミニモジュール(19.35cm2) 21.8%での入賞を報じています。9月にリリースされたJETでの7月測定結果です。
この表によると、タンデムでは、ペロブスカイト/シリコン 1cm2セルで、Longi 27.18% (FhG-ISE, 7月) → 南京大/Trina 27.87% (FhG-ISE, 7月) → Longi 29.55% (NREL, 12月) と順次更新され、ペロブスカイト/シリコン10cm2セルで 南開大[天津] 23.4% (JET, 2022年1月)、ペロブスカイト/シリコン 241.4cm2 4端子セルで Longi 16.10%+9.80% (JET, 12月) という記録が出たようです。ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデムでは、南京大が12月に、約0.05cm2の小面積セルで 29.1%、1cm2セルで 28.2%という記録をJET測定で得て、後者は四川大の26.4% (JET, 3月) を更新したようです。四川大 26.4%は、先日論文が出たものです。南京大 29.1%は、正月にリリースされた時点では29.0%となっていましたが、これは補正前の成績書の値でした。ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデムミニモジュールでは南京大の20.25cm2で24.5% (JET, 6月) が出ており、10月にリリースされていたものです。
Saule Technologiesが、ヨーロッパのペロブスカイトタンデム開発コンソーシアムSuPerTandemの会議が3月初めに同地で開催されたことを報告しています
こちらのサイト、今日の時点ではブラウザによって表示が異なります
2日(日) 虫歯の治療跡の詰め物が外れました。しばらく歯に穴が開いた状態が続きそうです。でも、この形状を見ると、歯に戻す気が失せます。
1日(土) 南京大学グループから、下基板型ペロブスカイト/ペロブスカイトタンデム太陽電池で効率25.3%の報告です。PEN基板のフレキシブル型でも24.1%、銅箔を用いたフレキシブル型でも20.3%です。
一般的なペロブスカイト太陽電池は、透明導電電極基板上に各層を製膜して最後に対極をつけているため、基板側が光入射側 (superstrate configuration : 上基板型) ですが、シリコンとのタンデムなどでは、最後に透明電極を製膜して、基板と反対側が光入射側 (substrate configuration : 下基板型/逆入射型) が主流です。上基板型ではトップセルが基板側、ボトムセルが対極側にありますが、下基板型にすることで、ボトムセルが基板側、トップセルが透明対極側となり、ボトムセルが酸化されにくくなるとの主張です。
しかし、結局封止するのであれば、そこは関係ない気がします。むしろ、逆構造側デバイスの短所であった、正孔輸送層側から光が入射するので、短波長光が有効利用できない問題が解消されるのではないかと思われます。
さて、この論文では、比較対象に出されている通常の上基板型のほうが高い効率なのですが、どちらをプロットしましょうか?
東大4年生の化学者が、卒業せず満期退学するというニュース、この先、どう展開するでしょうか。うまくすれば、卒業そのものは可能だったように思いますが。一方、千葉大ですが、飛び入学した人の「その後」についての話題、また出てます
東京大学先端科学技術研究センター附属産学連携新エネルギー研究施設が、改組により、エネルギー国際安全保障機構になります。英語名は Initiatives for Global Security and Energy Transition です。 結局、スタート日までに公式アナウンスが出てないのですが。

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